日本社会の課題となっている「空き家問題」。その解決につながる事業を展開している不動産テック企業がTriikuです。不動産業界で敬遠されがちな「訳あり物件」を専門に取り扱い、全国で深刻化する社会問題の解決に貢献。独自の事業スタンスとデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を駆使したビジネスモデルで異彩を放ち、業界で「二度見される」会社と呼ばれています。なぜ、そう呼ばれるようになったのか。創業期にジョインした3人に聞きました。
目次
業界関係者が驚くビジネスモデル
プロとしての心と技が身についた
社会に必要とされている実感がある
業界関係者が驚くビジネスモデル
――Triikuは不動産業界の関係者から「二度見される会社」と呼ばれていると聞きました。
福田 はい。私自身、経験があります。地元の不動産会社が「これは無理」と投げ出した物件を再生したとき、「えっ、あの物件を取り扱った会社があるの?」と驚かれました。当社は「訳あり物件」に特化して、全国展開に成功。単に空き家というだけではなく、事故物件、相続のトラブルを抱えた物件など、さまざまな事情が絡みあった物件も扱い、その再生ビジネスを、日本中で展開している。普通の不動産会社なら「訳あり物件」は敬遠します。もし取り扱ってもエリア限定がほとんど。そこが大きく違います。
石渡 私も他社が「手に負えない」と判断した物件の買い取りを即決して「えっ!本当に買えるの?」「どうやって売るの?」と二度見されました。どんな訳があっても「買わせてください」と即決することに、業界歴が長い人ほど、耳を疑うようですね。
磯本 権利関係が複雑で、他社は手を出せない物件も、私たちの手にかかれば、あっという間に、不動産市場で動き出しますからね。業界の常識を超えている。入社当初は「二度見される会社」と言われても、あまりピンときませんでしたが、現場に出て納得できました。
――業界の常識を覆すビジネスモデルを軌道に乗せ、成功するまでには困難もあったと思います。どのような苦労がありましたか。
福田 物件オーナーの合意を得るノウハウの確立は簡単ではなく、苦労しました。集客はデジタルマーケティングで仕組み化され、それほど大変ではありませんでしたが、悩ましかったのは、そこから先です。「訳あり物件」のオーナーは、地元で顔見知りの不動産会社に相談してもどうにもならず、自分から問い合わせしたにもかかわらず、疑心暗鬼になっている場合も多い。そこから、どうやって信頼関係を構築していくか。試行錯誤を重ねました。
磯本 私が苦労したのは、物理的な距離と人間関係の複雑さ。日本全国、地方の山奥の集落まで足を運ぶこともあります。また、土地と建物の所有者が違う場合など、双方の承諾を得なければなりません。話を進めるためには、物件所有者として名を連ねる全員の承諾を得る必要があり、電話ではらちが明かず、直接会って合意を得ていくことも。そのときは精神的にも体力的にもタフさが求められました。
石渡 「話を進めるには8人の合意が必要なのに、親族同士の付き合いがなく、誰も自分以外の相続人の顔や連絡先を知らない」という物件を担当したときは、本当に疲れました。全員の連絡先を調べて連絡し、一人ひとりに売却メリットを説明。半年かけてようやく話がまとまった。大きな達成感を味わえたものの、それまでの過程で、こつこつ泥臭く努力を重ねる苦労がありました。
プロとしての心と技が身についた
――苦労とそれを乗り越えた経験によって、ビジネスパーソンとしてどのように成長できたのか、教えてください。
石渡 「自分で考えて動く」という習慣が身につきました。私は前職がルート営業で、決まったお客さまを回る、いわば「テンプレート通りにこなす」仕事でした。お客さまを何度も訪問するなかで、少しずつ信頼関係を築いていけましたが、いまは初めてお会いして交渉しなければいけない人がほとんど。「型」はなく、工夫が必要です。そして、その結果を上司に報告して、さらにブラッシュアップするよう努めています。自分の頭で考えて、最適解を導き出す。その力が養われました。社会人として大きく成長できている手応えがあります。
磯本 以前の自分なら逃げ出し、投げ出していたような複雑な問題も、いまは「どうやって攻略していこうか」と前向きに捉えるようになりました。私はもともと努力が嫌いで、なにをするにしてもラクをしたいタイプですが、代表や福田さんと一緒にいて、考えを改めました。向き合う相手の感情をくみ取る洞察力、複雑な状況を整理する力、それを推進する力など、経営陣のプロフェッショナルな力量を目の当たりにして、自分の視座も上がりました。
福田 取締役の立場から言えば、ふたりの活躍は目覚ましいですよ。「訳あり不動産」という難しい分野で自己を確立し、成果をあげていった。Triikuの創業期を支えた原動力です。
――みなさんがTriikuの創業期にジョインした理由を教えてください。
福田 「どんな物件でも再生させる」というビジョンに、これまでの業界になかった可能性を感じたからです。ずっと不動産業界にいましたが、物足りなくなっていて「世の中にない新しい価値をつくるような刺激的な仕事がしたい」と考えていたところでしたから。
石渡 Triikuのビジネスモデルを知って、直感的に「これなら競合がいないし、絶対に勝てる。ぜひ仲間に加わりたい」と思いました。業界未経験でしたが、自分の力を創業期メンバーとして試せるチャンスであり、見逃せませんでした。
磯本 新しいビジネスを生み出し、カタチにしていく経験をしてみたかった。社員3~4人でいっぱいの小さなオフィスから始まり、いま、組織が大きくなっていく過程。そこに身を置けているのは、かけがえのない経験と感じます。
――今後のキャリア目標を教えてください。
石渡 どんな難解な案件でも完結させられるクローザーとして胸を張れる成果をあげていきたい。そして、これから入社するメンバーに自分の経験を伝えて、教育の面でも会社に貢献していきたいと考えています。
磯本 全国で、より多くの「再生の物語」を紡いでいきたい。「空き家問題」は、とくに地方で深刻。それを再び誰かの役に立つ場所に変えていく。現場の最前線に立って、その事例を増やしていきたいと考えています。
福田 会社の規模を2倍、3倍と大きくしていきたい。それも単なる規模拡大ではなく、刺激的で、濃厚な経験ができる場として成長を遂げたいですね。
社会に必要とされている実感がある
――Triikuにジョインしたことで、自分の人生は変わったと感じますか。
福田 間違いなく変わりました。毎日が刺激的。業界に新しい風を吹かせている手応えがあります。Triikuの事業は、ただの不動産売買ではありません。捨てられた価値を回収し、新しい価値を再び吹き込む。「訳あり」でも見放さない取り組みです。それに情熱を持って取り組める仲間と携われていることは、人生の大きな財産と感じます。
石渡 変わりましたし、ジョインして本当に正解だったと思います。「売れない」を「売れる」に変えて、物件オーナーの人生も変えている。社会課題の解決に貢献する喜びも大きく、自分の生きがいになっています。
磯本 人生の大きなターニングポイントになりました。「これからの日本で、間違いなく、ますます必要とされる仕事に携われている」と自負しています。創業期だからこその困難があり、それを乗り越える経験ができた。つらさ、大変さ。喜び、楽しさ。すべてがいま、自分の血肉になっています。