前回のストーリーでは佐藤のルーツに触れ、steerが生まれる背景について記載させていただきました。
今回は実際にsteerが創業されたエピソード、そして今後のビジョンについて迫りたいと思います。
何をするかより、誰とするか
ーでは、独立-steer創業に至ったお話を聞かせてください。
先ほどお話したように不動産・建設業界やそこで働く方々の課題が明確に見えると、人材エージェントとして売上が安定して作れるようになりました。ありがたいことに、クライアント(採用企業)と候補者(転職者)に感謝される機会が増えました。
”これで食っていけるかもしれない”という感覚が日に日に強くなっていきました。
プライベートにも変化があり、結婚-一子の誕生とライフステージが一つ先に進んだタイミングでした。さらに世の中も大きく変わり、コロナ渦に突入して未来が一層予想できない環境になりました…独立したいけど、守るべき家族がいるなか、不安が払拭しきれない。そんな時間を過ごしたことを覚えています。なにか行動しなければ変われないという焦りも感じていて、キャリアデザインセンター時代のメンバーだった小山(現steerの取締役)に相談しました。
ー後輩だった小山さんに相談したんですね
小山は前職の後輩でした。私が所属していた横浜支社に小山は新入社員として配属されたことがきっかけです。横浜支社は少数の組織で、メンバー同士の距離が近く仕事以外でも交流が多く、横浜ということもあって、ベイスターズファンが多く小山含め何人かでよく試合にいってたんですね。小山は東京ヤクルトスワローズのファンですが(笑)。そんな縁もありキャリアデザインセンター退職後も野球観戦によく行ってました。ちょうど球団株式がDeNAに譲渡されたくらいのタイミングで出会っていることもり、ベイスターズの激動を共に見てきました。シーズン最下位に拳を握りしめ、クライマックスシリーズ優勝を共に歓喜したのもいい思い出です!
※2人を繋いだ横浜スタジアムでの一枚
ーそうですか(笑)野球の話は置いて、創業の話を続けてください
そんな野球同志である小山に独立するか悩んでいるという話をした結果、まずは二人で副業に近い業態で始めよう、という話になりました。もちろん人材紹介業はできない(免許取得が必要)ので、何をするかから2人で話し合って…というある意味スタートアップらしい時間を過ごしていました。すると、突然小山から”今の会社辞めたいと思ってます、副業なんて言わず、僕らで会社始めましょうよ”とまさかの逆提案を受けたんです(笑)
プライベートの変化を理由に独立することに踏ん切りをつけられていない状態が続いていました。小山から提案された時に、なんとなくこのチャンスを逃したらもう自分は一生経営者にはなれないだろうな、という感覚がありました。このときには人材紹介をするのか、その他の事業を展開するのか、世の中に何を提供したいか等ほとんど決まっていません。ただ、私としては何をするかより、誰とするかが重要だと考えていたので、小山と一緒にできるならこんなチャンスはないな…と。話が長くなりましたが、最終的には小山に背中を強く押してもらったことが独立に繋がりました。独立後は2人でsteerの前身であるSPCという会社を立ち上げました。そしてメンバーが増え、領域が広がりミッションが定まった2023年にsteerを設立しました。
関わる人が自己実現できる会社
ーそんな歴史があったんですね。改めて、佐藤さんから見てsteerはどんな会社ですか?
難しい質問ですね…事業の話やミッションの話などお伝えしたいことはたくさんあります。あえて一つに尖らせてお話をすると”バリュー”ドリブンの会社だと捉えています。
steer創業時にメンバーとミッション・ビジョン・バリューを策定する合宿を実施しました。いい時間になり全員が腹落ちできる内容にできたと感じているのですが、バリューが私達らしいなと感じています。
※MVV策定合宿実施時の様子
前段でお話した通り、steerのメンバーには「他人のお家にお邪魔している感」を持ってほしくないです。そのためには、バリューを体現し続けることが大切だと考えています。お客様のため、自分自身のため、価値を提供すること・できること、なにより仕事を楽しむこと。抽象的ですが、それって私達なりの自己実現なんじゃないかなと。そんなビジョンを共に創り、共感しているメンバーが集まっているのでお客様のために仕事ができているし、それぞれが自分なりの目的を持てているんだと思います。
誰と、何をするか
ー最後にこれからのsteerについて教えてください。
幸いにも思いをもったメンバーが集まり、steerという会社を経営できています。なので引き続き自己実現ができる会社であり続けるということはお約束できると思います。
そして、いま”まちづくり”をキーワードに人材紹介事業を展開しており、その他いくつかの新規事業を温めている状態です。地方創生や不動産事業など”まちづくり”の要素になる事業を育てていきたいと考えていて、そのアイディアを繋げる場としてメディアを立ち上げる予定をしています。ここからは”まちづくりを人で支える”を本気で叶えるために多く仕掛け、発信し、事業を加速的に大きく強くしていきます。全てはsteerを信用してくれているクライアントの期待値を超えつづけるためです。
現在、福島を拠点としたバスケットボールチーム「福島ファイヤーボンズ」に協賛しています。
”まちづくり”にはハード(建物)とソフト(コミュニティ)の両側面があると考えています。ソフトの部分でスポーツは老若男女問わず共感言語になる大きな可能性を秘めていると感じています。私の故郷である東北地方の活性化をミッションとしているファイヤーボンズに共感し、ご縁をいただきました。ベイスターズが私と小山を繋げてくれたように、まちというコミュニティを繋げる影響力に期待しています。これは将来の夢ではありますが、いつかはsteerがスポーツチームを経営することも志しています。
数年後、十数年後には不動産・建設・インフラを含むまちづくりの領域において”steerに相談すれば、必ず面白い何かが返ってくる”というブランディングが確立されている状態を目指し邁進していきます。