株式会社Another works代表の大林です。複業したい個人と企業・自治体を繋ぐ総合型複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営しており、現在、2,400社、47都道府県230自治体、10万人以上の皆様にご利用いただいています。
毎年この時期になると必ずいただくご相談があります。それは「モチベーションが上がらないです」というものです。実際に社員からも同様の相談を受けることがありますし、転職や複業を検討されている方からもよく聞かれる悩みです。
日経電子版でも、新入社員の意識変化を特集し、早期離職を防ぎ、モチベーションを高めるヒントについて解説されています。今回はそんな方々に向けて、私なりのモチベーション管理術をお話しさせていただきます。
大前提:モチベーションで仕事をしない
まず最初にお伝えしたいのは、私はモチベーションで仕事をしないようにしているということです。
季節の変わり目や暑い夏の時期にモチベーションが低くなるのは、実は体の不調であることも往々にしてあります。気圧の変化で頭痛がしたり、体調がすぐれなかったり…これは仕方がない部分だと割り切ることも大切です。
問題なのは、仕事でミスをしたときや、なんとなく気分が乗らないとき、会社に行きたくないときなどの「感情的な理由」でモチベーションが下がることです。
処方箋1:低い自分も愛する
モチベーションが低いときに一番やってはいけないのが「自己否定」です。
日本人は自己肯定感が低い傾向にあり、謙虚さと謙遜を履き違えて、自己否定で自分を守ろうとする人が多いように感じます。しかし、これは本当の謙虚さではありません。
営業で失注が続いたり、上司への報告ミスがあったり…負の連鎖は誰にでも起こりうることです。しかし「自分って何やってもダメなんだ」という負のオーラをまとってしまうと、引き寄せの法則ではありませんが、本当に負の未来を引き寄せてしまいます。まずはモチベーションが低い・できなかった自分も含めて愛することから始めましょう。
処方箋2:最悪の未来を想像する
私がよく社員や相談者にお話しするのは「この低いモチベーションでやり続けた後の1週間後の未来を想像してみてください」ということです。
例えば、明日会社に行きたくないと思って仮病で休んだとします。その翌日の朝はどうでしょうか?一時的に安心するかもしれませんが、明後日の朝は地獄ですよね。
納期が明後日なのに、今全く手をつけていない仕事があるとします。今やらずに明日を迎えた未来は最悪ですよね?だったら今やるべきなのです。
この最悪の事態を避けるために今自分が取るべき行動は何なのか、あえて俯瞰して考えてみてください。
処方箋3:好転した未来を強烈に意識する
最悪の未来を避けるための行動と同時に、うまくいったときの、好転したときの自分の状態を強烈に意識することも大切です。
私の持論ですが、「こういう未来になりたい」と前向きに行動する人よりも、「この未来だけは避けたい」と思って目の前の行動を変える人の方が多いと思っています。これはすごく正しい感情だと思います。
騙されたと思って試してみてください。きっと自然とモチベーションが上がってくるはずです。
モチベーション管理はタスク管理と同じ
モチベーション管理とタスク管理には共通点があります。やらなかった未来を想像して、自分がどういう最悪な状況になるかを考えること。
その状況になりたくないからこそ今何をやるべきなのか。このプロセスで考えると、気持ちが楽になるはずです。
完璧を求めず、できない自分も受け入れながら、できることから始めてみてください。