「ポテンシャライトさんの仕事内容の難易度は高いと思うのですが、なぜ新卒採用を実施されるのでしょうか?」
先日、面接をさせていただいていた学生様から、こんなご質問をお受けしました。確かに当社の対象顧客、仕事内容のレベル感は高く、やりがいが大きい仕事である一方で、中途採用でメンバーを固めたほうが良い、という見方はあります。
ただ、「このタイミング」で「新卒採用」を実施するのは、確固たる理由があり、本ブログではそれらについて記載したいと思います。
※これまで新卒採用は行っていましたが、本格的な取り組みは行っておりませんでした。
0. (前提) ポテンシャライトの求める人物像についての考え方
まず前提として、当社が選考活動する際に下記のピラミッドを意識しています。
簡単に説明をすると、
最上段にある「業務スキル」とは、各職種に紐付いた実務スキルです。記載の通り「営業力」「技術力」「デザイン力」と言う類の専門スキルと表現したほうがわかりやすいかもしれません。
中段にある「人間力」とは、皆様が最もわかりやすい類の能力かもしれません。「コミュニケーション力」「問題解決力」「ロジカルシンキング力」などが該当します。学生様はこの人間力についての言及が多いように思えます。
最下段にある「価値観」とは、「尺度で良し悪しされない人間性」と表現すると適切かと思います。例えば、「論理と感性」「大胆と慎重」「公私混同と公私区別」はどちらが優れているのか?という問いについて、皆様、正確な回答ができますでしょうか?おそらくできないはずです。なぜならば、これらは「価値観」の類の話であり「能力」の類ではありません。
中段と最下段の違いを理解しにくいと思うため、いくつか事例を記載します。例えば「素直さ」は、人間力なのか価値観なのかで言うと「人間力」です。なぜなら、素直さは一般的にあればあるほど良いからです。また「謙虚さ」はどうか。これも「人間力」です。謙虚さも一般的にあればあるほど良いですよね。
この「人間力」と「価値観」を混同して選考活動してしまう、正確にジャッジすることができないと当社は感じています。
1. ポテンシャライトが選考で求めたい項目について
ポテンシャライトはこれまで約6年間で様々な選考にトライしてきました。また、様々な特徴がある人材の採用をして参りました。そんな中で、当社で活躍しやすい人材、そして一緒に働いていて気持ちが良い人材の特徴を見つけることができました。それは、
「価値観」
が起因しています。
ポテンシャライトは「育成」には多少自信を持っています。ご入社いただいて、3年程度経験を積んでいただければ、トップクラスのスキルを身に付けることができるのではないかと思います。少し話がそれますが、「スキルだけを身に付けたい」という方は当社ではミスマッチで、あくまでもミッション/ビジョンを達成するために、当社は存在しています。その思想/価値観をご理解いただいた上でジョインいただければと思うのですが、この類の話は選考中に詳しく説明しますね。
話を戻すと、当社は「業務スキル」と「人間力」は、入社後にいくらでも身に付くと考えています。もちろん、学生様で素晴らしい人間力を持ちの方もいらっしゃいます。ただ、その素晴らしい人間力も、社会人になって1〜2ヶ月本気でトレーニングをすると逆転しまうこともあります。
そんな中、「価値観」はこれまでの人生で蓄積された結果として形成されていることが多いです。そのため、価値観の大幅な変化は少々難しい一方で、能力は、いくらでも身に付けられることができる、そんな意味合いになります。なんとなく、話の文脈をご理解いただけた方もいらっしゃるかと思いますが、本ブログの本題である「ポテンシャライトが新卒採用をこのタイミングで実施している理由」についてお話ししたいと思います。
2. ポテンシャライトが本格的に新卒採用を始める理由
それでは本題です。重要度が高い順に記載したいと思います。
2-1. カルチャーを作って浸透させてくれる
新卒入社の方々にはポテンシャライトのカルチャーを作って、かつ浸透させてくれることを期待しています。中途採用も非常に大事なのですが、素直に会社のカルチャーを受け止め行動をしてくれるのは、新卒入社の方のほうが良いと感じています。
これまでにも新卒/ほぼ新卒のメンバーを何名も受け入れてきましたが、僕が理想としているポテンシャライトのカルチャーへの理解、そして他のメンバーへの伝達をしてくれる姿勢が非常に頼もしいと感じています。
「カルチャーを作る/浸透させる」と聞いても、もしかしたらピンとこないかもしれないのですが、僕が思うに、会社経営において、最も大事なのは「カルチャー」だと思っています。なぜなら、カルチャーは競合他社に真似できない絶対的な強みなのです。HRにおけるノウハウは真似されるかもしれません。ただカルチャーまで真似できないので、一定の根本的な強みはカルチャーに他ならないのです。そんな会社の根本的な強みを形成してくれる新卒入社の方々には、大きな期待を寄せたいと思っています。
2-2. 能力よりも価値観を重要視したいから
前述した通り、能力はいくらでも身につきます。ただ、価値観を形成するのはビジネスマンとして若い頃が適切です。ポテンシャライトは、あらゆる採用ターゲットを定めながら活動を進めて参りましたが、当社においても、僕の前職/前々職においても、価値観重視の採用活動においては、新卒採用がワークすることがなんとなくわかっていました。
人があらゆる価値観がある中で、「ビジネスマンとしての価値観」は、間違いなく新卒1社目で勤めた会社で形成されます。辛うじて第ニ新卒の方が2社目で形成することができることもありますが、1社目にどのような会社で勤めるかは重要です。
当社はベンチャー企業で仕事をする価値観の形成における型を持っています。この型を他のベンチャー企業にコンサルティング/導入も請け負うこともあります。何度も繰り返しになりますが、能力はいくらでも身に付きます。ただ、価値観の形成は年齢が若い頃にほぼ形成されてしまうため、そのフェーズに、皆さんとご一緒したいと思っているのです。
これらの背景もあり、このタイミングで新卒採用を実施している意味の1つになります。
2-3. 会社が第二創業期の一歩手前であること
ポテンシャライトはこれまで300社様程度のHR支援に携わって参りました。様々なノウハウを蓄積し、これからもペースを止めずにスピード感を持って成長していきたいと考えています。
そんな中、現時点である程度のノウハウを得ることができました。ただ、「現時点で蓄積されたノウハウをダイナミックに活用していくと同時に、新しいノウハウを作り続けていきたい」と考えており、これを同時並行で動かしていくためには、やはり当社の価値観/カルチャーに沿ったアクションを継続させる必要性が強いです。
そのため、今HRにおける能力を保有している人材よりも、繰り返しなりますが、価値観/カルチャーを作ってくれるような人材をご一緒したい。そして、当社は新しいフェーズに差し掛かっていると感じています。さらに、サービスを増やしていく、そして新しい事業を構築していく直前のフェーズと言えるかと思います。とは言いつつ、今回採用活動を行っている事業部であるHRインキュベート事業の地盤を固めたく、新卒採用活動行っているイメージです。
最後に
以前、「ポテンシャライトが新卒入社に期待したい10の項目」というブログを公開しました。
これまでポテンシャライトは中途採用をメインに進めておりましたので、ブログでのアウトプットも中途採用メンバーに対しての内容がメインでした。 上記のブログでは、 「新卒入社」の方々に対してポテンシャライトが何を求めているのか をアウトプットしておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
僕が新卒入社の方に期待したいことは上記のブログをご覧いただけたらと思いますが、新卒採用についての想いを記載します。
僕は新卒採用について、「皆様の人生を請け負う覚悟」が必要だと考えています。大事な新卒1社目、当社を選んでいただいたのであれば、その決断が間違いではなかったことを早期に気づいていただきたいですし、何より成長の約束をしたいと思っています。僕は新卒採用が好きです。なぜなら、モチベーションが高く、素直に愚直に自分のノウハウを吸収しようという姿勢が非常に強いからです。そのため、僕は新卒メンバーを強くウェルカムしたいですし、会社の中心メンバーとしてご活躍いただける未来を楽しみにしています。
では、選考でお会いしましょう。
ポテンシャライト 代表 山根