【新代表インタビュー】“小さなチーム”が大きな組織を変革する。デジタルの力で世界をつなぎ、“魂”が震えるような出会いを届けたい!
こんにちは! アイムデジタルラボの採用広報担当です。今回は、2025年4月に代表取締役社長に就任した杉澤 元一(すぎさわ もとかず)のインタビューをお届けします。
新代表が感じているアイムデジタルラボの強みから今後のビジネス展望、そして求める人材像までたっぷり聞きました。ぜひ最後までご覧ください!
“小さな組織”アイムデジタルラボが、“大きな変革”を成し遂げた2年間!
―― まずは、これまでのご経歴を教えてください
2004年、新卒で伊勢丹に入社し、伊勢丹新宿店の婦人、子ども服バイヤーとして12年ほど飛び回りました。その後、子ども服やリビングフロアの営業責任者を4年担当。2023年4月には、売場を離れ、情報システム部門のデータ戦略部に異動し、アイムデジタルラボの取締役を兼務。2025年4月から社長に就任しました。
アイムデジタルラボでの2年間で私が尽力してきたのは、三越伊勢丹の各部門と目的やアクションにおいて合意を形成し、それによって弊社メンバーを働きやすくする、いわば“橋渡し役”です。三越伊勢丹グループが“館業”から“個客業”(※店舗中心からお客さま一人ひとりにマッチした価値を提供するビジネスモデル)への変革を目指す中、さらなるデジタル活用を促進するため、アイムデジタルラボ代表に就任しました。
―― アイムデジタルラボの、グループ内での役割や位置づけを教えてください
アイムデジタルラボには、大きく2つの役割があります。一つは、デジタルを活用した新しいお客さま体験を生み出していくこと。もう一つは、三越伊勢丹の各事業部の業務課題をデジタルで解決していくことです。
いずれも三越伊勢丹のDX推進を目的としており、デジタルの特定分野に造詣の深いアイムデジタルラボのメンバーそれぞれが、“イネーブラー(促進者)”としてプロジェクトに入り込んで現場部門と一緒に戦略実現を可能にする役割を担っています。
その領域も、システム開発から、業務改善や人材育成など、多岐にわたっています。
―― 2023年にアイムデジタルラボに参画されてから現在までの間で、変化を感じていることはありますか?
弊社は入社から5年以内のメンバーが多いのですが、彼らがこの2年間でグループの各部門の責任者をはじめとしたキーパーソンからしっかり認知され、頼られ、ともにプロジェクトを進められるようになったことですね。それぞれ実績も積み上げ、グループ内で存在感を増していることを誇りに感じています。
―― アイムデジタルラボに参画して、印象的だった出来事を教えてください
私たちは、三越伊勢丹アプリやそれに付随するサービス、OMOを中心とした顧客体験サービスを開発していますが、お客さまにも従業員にもアプリやオンラインのサービスが徐々に認知され、拡大してきました。ユーザーからのフィードバックを反映して改良を重ね、一歩一歩進化させてきたからこその実績で、私としてはこのことが最も印象的です。
また、デジタル改革で新しいサービスを生み出すためには、既存業務の改善が不可欠です。そのため従業員向けの業務改革にも力を入れています。
例えば、三越伊勢丹グループでは化粧品カテゴリーのオンラインストアも展開していますが、コスメ部門は膨大な数のお取組先を抱えている上に、会社やブランドによって発注形態が異なる中、人力で発注しなければならないことが大きな悩みでした。しかし昨年からアイムデジタルラボのメンバーが現場と連携し、こちらも一歩一歩、業務を可視化して集約し、発注の自動化を実現しようとしています。
アイムデジタルラボは現在13名の少数精鋭集団で、三越伊勢丹グループの中では小さな組織ですが、小さなチームが現場に寄り添いながら手を動かし、大きな組織を変革し影響を拡大しています。これがアイムデジタルラボらしさだと、この2年で実感しました。
転換期の今、ビジネスインパクトを生み出す、さらに影響力のあるチームを目指す!
―― 現在、アイムデジタルラボで推進しているプロジェクトについて教えてください
さまざまな取り組みが並行しています。お客さまと接するアプリやデジタルサービス、コミュニティサイトの構築や運営を行うプロジェクト、従業員のための業務改革と市民開発を構築・運営するプロジェクト、他にもグループ会社に対する技術支援や戦略実現支援、全社に向けたデジタル教育支援などがあります。
―― 三越伊勢丹ホールディングスは2030年までの中期経営計画で“館業から個客業への転換”を掲げていますが、アイムデジタルラボの短期的、また中長期的な事業目標について教えてください
目標は2つあります。
1つ目は“グループの売上にインパクトをもって貢献する”こと。デジタルを提供するだけではなく、デジタルサービスを介した売上を実額でサイズアップしたいと考えています。
2つ目は、先ほどもお話しした社内の従業員向けの業務改善です。業務のスリム化にはデジタルで貢献できることが多々あります。
私たちはデジタルを活用した売上の向上、そして人件費の削減などについて、数字として成果を出し、計測可能なビジネスインパクトを生み出すことを目標としています。数字へのこだわりは、アイムデジタルラボが持つ信念の一つと言えるほど、メンバー全員が意識して取り組んでいます。
―― その目標に向かって進むため、どのような組織にしたいと考えていますか?
変革のためには、まず“解像度”が大切です。それぞれのビジネスにおける事象の解像度を高めながら、デジタル”ラボ”という名称のとおり、実験し、検証し、改善していく、そういった働き方ができる組織でありたいと思っています。
また、大きな組織を動かすには“影響力”が不可欠です。グループ内も同様ですが、業界に対しても影響力を持つ集団でありたいと考えています。人数は少ないけど、”いつも面白いことをやっているよね”と言われるような存在でいるためには“結果”が必要であり、結果を生み出すために最も重要なのは“関係性”です。風通しよく意見を言い合える関係性の良いチームを大切にしたいですね。
求めるのは、プロジェクトを実行し、結果にこだわって推進する力! デジタルを駆使して“魂”が震えるような出会いをお客さまに提供したい
―― “関係性の良いチーム”を構築するために、どのようなことを意識されていますか?
前任の代表だった三部もそうでしたが、私もメンバーの意見を尊重することを信条としています。「会社がこういう方針だから」という前に、まずは、メンバーにどんな考えがあり、どんな理由があるのかをきちんと聞くようにしています。“従業員が生き生き働けなければ、お客さまを大切にすることはできない”、これは自分自身が働く中で実感してきたことです。
また、得意な領域は人によって異なるため、チームで力を合わせなければ困難は乗り越えられません。そのために、フラットに意見を出しあって互いを尊重する組織であることを大切にしています。2年前、私がアイムデジタルラボに参画した際、フラットさの象徴だと感じたのが週1回、夕方に行われるフリーディスカッションです。メンバー誰もが社長に忌憚なく意見をぶつけていて、最初は驚きました。
私もそれを引き継いで、ビジネス上の課題はもちろん、採用や働き方など組織に関わる様々なテーマについてメンバーにフラットに意見を出し合ってもらっています。弊社の運営も、「こうしたら働きやすくなるのでは?」「こういう制度はどうか?」など、現場からの発想が基本。だからこそ入社年次の浅い社員も含め、皆がボーディングメンバーのような当事者意識を持ってくれていますね。アイムデジタルラボはグループ会社のエンゲージメント調査でも、“働きやすさ”と“働きがい”が、高い水準を維持しています。
―― では今後、どういう方に入社してもらいたいと考えていますか?
現場の課題に対し、アイデアを出すだけではなく、実際に手を動かして解決へと導く強みを持っている方ですね。もちろんマネジメントの手腕も必要ですが、自ら手を動かしてプロジェクトを動かせる方が望ましいです。
また、現場と良い関係性を築くことができるかも重要です。立場や前提知識が違う相手とフラットに前向きな会話ができるコミュニケーション力は必要だと思います。あとはシンプルに、“お買い物”が好きな人だと嬉しいですね。
―― 杉澤さんが考える、百貨店業界の今後の可能性とは?
百貨店には世界のトップクリエイターが手がけた逸品が集まります。お客さまも世界に広がる三越伊勢丹グループは、“館(建物)”という接点ではもはや小さすぎると感じています。昨年度末、海外のお客さま向けアプリをローンチしましたが、デジタルを駆使して日本中、世界中のお客さまに届けるというビジネスモデルには大きな伸びしろがあります。
また、今後は従来の商品の範疇を超え、例えば旅行などの体験コンテンツなどがご紹介できる可能性もあり、まさに店舗だけでは物足りない時代が到来しつつあります。それらのコンテンツとお客さまをデジタルでどう繋ぐか、アイムデジタルラボがその中心を担っていくイメージです。
―― 最後に、ご自身の今後の展望を教えてください
私はバイヤー歴が長いのですが、国内外の一流クリエイターとお客さまを繋ぎたいという想いを原動力に長年、三越伊勢丹グループで働いてきました。今、担当領域がデジタルになってもそれは変わりません。今後はデジタルを活用して、お客さまに新たな商品や体験との出会いをお届けしていきたい。
三越伊勢丹のミッションは「こころ動かす、ひとの力で。」というものですが、素敵なプロダクトやサービスに触れると“心が動く”のを超えて、“魂が震える”、さらには“お客さまの人生を変えてしまう”ことすらあると思っています。そんなお客さまの想像を超えた出会いを提供できる力が、三越伊勢丹グループにはあります。今後もデジタルでさらなる出会いを繋いでいきたいですね。
杉澤代表が思い描くアイムデジタルラボのビジョンを感じ取っていただけたでしょうか。少しでも興味を持っていただけたら、ぜひお気軽にご応募ください!