【元店長が語る】店長経験はIT業界でも活きる!現場への深い理解がカスタマーサクセスの肝 | 社員の声あつめてみました。
当社のサービスはサービス業など多拠点展開の企業様に多く導入いただいており、CS(カスタマーサクセス)部門では、自身の店長経験を活かし活躍しているメンバーもいます。異業種転職でどのような苦労があっ...
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新卒で市役所に入職し、異業種でのキャリアを経て、現在ClipLineのインサイドセールス部で活躍する大内。人事からセールスへのキャリアチェンジを果たし、顧客への深い理解と共感を武器に、業務の枠を超えて活躍しています。個人の知見を積極的に共有する文化を促進し、組織全体の成長と顧客価値の提供に貢献する彼の視点と挑戦に迫ります。
大内 祥二郎 Shojiro Ouchi
インサイドセールス部 チームリーダー
関西大学法学部卒業後、市役所に入職。7年勤務した後に一般企業に転職し、医療機器メーカー、電子部品の商社などで人事総務を担当。人事責任者として人事制度改革(評価制度設計、組織開発など)やインサイドセールス部門の立ち上げなどの実績を積みClipLineのインサイドセールス部にジョイン。京都在住。妻と娘の3人家族。
―これまでのキャリアについて簡潔に教えてください。
大内:ずっと京都に住んでいまして、大阪の大学を出て京都の市役所に入職しました。7年勤務した後、一念発起して民間企業に転職し、メーカーや商社で人事総務を担当しました。そのあとに、これが前職になるんですけど、三井物産とパナソニックが親会社のロボットベンチャーに転職しました。そこでも人事総務をやっていましたが、途中からインサイドセールス(以下IS)も担当することになったんですね。
―人事総務をやりながらISって、かなり異色ですよね。
大内:そうですよね。その会社は技術力が売りだったんですが、直接的な利益を上げていくことを強化していた時期があったんですね。でも社員は8割方エンジニアで、ISができる人なんていなくて、僕が社交的な方だっていう理由で、当時の社長に声がけされてやり始めたのがきっかけですね。だから、何も分かってない状態でお客さんとコミュニケーションを取って、知識を積み上げて我流でやってきたんですね。周囲も色々調べたり協力してくれたんでなんとかなったんでしょう。ベンチャーっていいなと思いましたね。
その時に、営業担当としてお客様に直接コミュニケーションを取ったり、泥臭く数字を追ったりっていう経験を初めてしまして、最終的には目標達成まで辿り着くための貢献をしてきましたね。でも、最終的には会社自体が解散することになり転職活動を始めたんです。
―転職先にClipLineを選ばれたのはなぜだったんでしょうか。
大内:僕は20年ぐらい人事をやってきて、人事の役割って会社を勝たせることだとずっと思ってきました。会社を勝たせるっていうのは、目標や数字を達成させるってことですが、そのための組織開発や人事制度の設計、評価項目一つひとつに魂を込めた作業ができない人事は存在価値がないって常々思ってきたんですね。
で、前職が清算されたとき、会社を勝たせることができなかった、自分の力不足さみたいなものに打ちひしがれていて、転職活動しながらも、このまま人事としてやっていっていいのか本当に悩んでいたんです。
そんな時にClipLineから人事じゃなくてISのスカウトがあったんです。僕は採用もやっていたんでつい採用する側の見方をしちゃうんですが、僕のキャリアの主軸はどう見ても人事なんです。なのにISでスカウトを打ってくるこの会社、変わってるし面白いなと思いまして。
あと、内定をいただいた後、社長の高橋さんに採用してもらった決め手を聞いたら、伸びしろがあるからだよって平然と言われました。40過ぎの自分にそんなこと言う社長も面白いし、せっかくキャリアチェンジするんだったら普通の会社よりちょっと変わった会社、エリートのような華々しいキャリアを歩んでいない、自分のような人間にも興味を持ってくれる会社の方が活躍できるかもなって感じたのが一番の理由でした。
社員総会で社長の高橋さんとプチ漫才をすることも
―キャリアチェンジして入社されて3年経ちますが、どんな状況でしょうか。
大内:マネージャーの清水さんのスタイルや信念に共感できるので、とてもやりやすいです。水を得た魚のように活動させてもらっています。経験を積ませてもらう中で、ISって世の中的にはまだまだアポ取り部隊に思われがちなんですが、実はアポよりもそこに至るプロセス、ナーチャリング(見込み顧客を段階的に育てていくこと)が大切なんだって改めて感じています。
見込み顧客にコミュニケーションをとって、サービスに対してポジティブな感情を持ち続けてもらい、少しずつ関心が高まって需要が現れてきたタイミングを察知して、商売の話をしてもいい状態なのかを見極めていく。うまいトークや、どうやってアポに誘導するかみたいなテクニカルなことよりも、お客様一人ひとりの内面に寄り添って、ひとりの人間として捉えて想像し尽くす作業の方が実は大事だというのが、何年か経験を積んでわかってきたのと、清水さんに教えてもらったことですね。
多くのことを教えてもらっている清水さんとイベント会場にて
―リーダーとして、メンバー育成にもかかわっていますね。その中で、自社サービス「ABILI Clip」に5分の資料解説動画を毎日アップするという取り組みをされています。
大内:僕らはお客さんにアプローチする前に事前調査をするんですが、この作業って結構属人化していてバラつきが出るんです。メンバー全体のリテラシーをレベルアップさせる必要があるんですが、勉強の仕方を個人任せにすると、結局到達レベルもバラつくんですよ。だったら僕自身が日頃考えている内容を共有して、言ってみれば脳内をリンクさせたらいいやんという発想です。やってることは単純で、顧客に関する資料を見せながら解説を加えてるだけですけどね。
―資料を読み上げるだけでなく、大内さんの見解が含まれているのでメンバーは資料の読み解き方やそこから課題を導き出す方法を学ぶことができますね。社内のYouTubeのようです。
大内:情報に付加価値を付けて発信する必要がありますからね。それを5分にまとめているので、飽きずに見てくれているみたいです。このまま動画の数が積みあがってくると、木を見るんじゃなく森を見る感じで、業界ごとの傾向だったり、直営やフランチャイズそれぞれのビジネスの特徴だったり、省人化してる企業と逆の企業それぞれの動向のような気付きが得られて、全体像がだんだん分かってくると思うんですね。
あと、実はもうひとつ目的があって、僕は何か分からないことがあったら、Slackの雑談チャンネルに「これ分かる人います?」みたいにポストするんです。そしたら、誰かが絶対に答えを返してくれるんですよ。これって本当に素晴らしいカルチャーだと思ってて、ドラゴンボールの元気玉みたいな、少しずつ元気を集めてすごい大きな塊になる現象に感じるんですね。この個人の経験とか知識を無条件で共有してくれる文化が本当に素晴らしいんで、僕もだれかの役に立ちたいと思ったんです。
ただ、うちの社員て優秀で常識レベルが高い人が多いからコミュニケーションコストが掛からないのが強みだと思うんですけど、逆に間違ったことを言いづらいというか、個人の考えを気軽に発信する機会が少ないような気がするんですね。
優秀なメンバーの知見が共有されない組織はもったいないし、自分ができることは何だろうと考えたときに、発信のハードルを下げる、いわゆる心理的安全性を作るのが貢献じゃないかなって思ったんです。そういったことが動画づくりのきっかけのひとつではあります。
疑問の投げかけ、感謝のコメントもSlackで行い、インナーコミュニケーションを促進している
―話が変わりますが、当社の好きなバリューとその理由を教えてください。
大内:断然Ownershipですね。僕達はベンチャー企業で従業員数も少ないし、だからこそ一人ひとりが自分が価値提供できる範囲を所属部署や役職だけで決めちゃうのはもったいないと思っていて、それこそ前職で僕が人事やりながらISをやっていたみたいな、会社で起こる全てのことを当事者として考える必要があると思ってます。
実行に移すのは難しいこともありますけど、それこそがベンチャー企業っていうこの船に乗るメンバーとしての醍醐味だし、そのことを楽しまないと損だなって思っているので、Ownershipというバリューは凄く好きですね。
―最後に、これからの目標を教えてください。
大内:お客様のビジネス理解をもっと深めていって、ジグソーパズルのようにパーツを組み上げて全体図を完成させていきたいなっていう欲求があります。マーケティングの領域にはなるんでしょうけど、顧客をひとりの人間として見た時の理解を深めていきたいですね。
あと組織については、さっきお話したように、うちの会社って素直で真面目で素敵な人が集まっていると本気で思っているので、そんな出会いに感謝しつつ、メンバーが自分らしく価値を発揮できるような組織風土作りに貢献していきたいと思います。人事の仕事ですけど、それは言わずに、全然関係ないところからでも関わりたいなと思ってます。
最後までお読みいただきありがとうございました!キャリアチェンジの事例はこちらでもお読みいただけます。
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