「学校の外でより良い学びを探究し続ける」──学校教員からCLACKへ。教育の前線でもがく挑戦【社員インタビュー|Why CLACK編】
スピーカー:アウトリーチ事業部 塩屋 貴之
インタビュアー:人事部 河本今回は、4月に入職された塩屋さんにお話を伺いました。
私立の中高一貫校で教員として7年間、「対話」を重視して子どもたちと向き合ってきた塩屋さん。
どのようにしてCLACKと出会い、何を目指すのか。その背景と想いを語っていただきました。
ーー本日はよろしくお願いします!まずは、今担当されているお仕事についてお伺いしたいです。
入職当初は「クリエイティブハブ(※1)」寄りの業務を想定していましたが、今は主に「アウトリーチ(※2)」「教員向けのAI研修事業」「Tech Runway」の3領域に携わっています。「Tech Runway」については私の関与はこれから本格化するというところではありますが、もともとやっていたことに近い部分もあるので、経験も活かしていけるかなと思っています。
ーー今は「TechRunway」もちょうどプログラミング教育からのシフトチェンジを図っているタイミングなので、ちょうど良いかもしれませんね。
そうですね。プログラムが変わっていくタイミングからサポートで入れるので、新しくつくっていくところで、まさにスタートアップっぽい楽しみ方ができるのかなと思っています。
※1:3Dプリンター・レーザーカッター・動画編集ソフトなど興味のあるデジタル機材に触れられる中高生向けのデジタル拠点。東京・大阪で運営
※2:支援・助けが必要な人に支援機関などの側からアプローチして支援や情報を届けること
「伴走支援を大事にしたい」学校教員から新たなキャリアへ
ーーCLACKとの出会いも教えてください。
大学院を出てから私立の中高一貫校で7年間教員をしていました。もともと1校で勤め上げるイメージはあまりなく、数年前から実際に他の学校を受けに行ったりもしていました。また、昨年度に子どもが産まれて育休を取得した中で、教員の働き方が継続できないかもと思うようになり、学校以外の選択肢もキャリアとして考えていた中で、平井さん(理事長)からスカウトを受けたのがきっかけです。
ーー数年前に他の学校を受ける中で、結局その選択をしなかったのは何か理由があるんですか?
学校の世界でのいわゆる「転職活動」において求められているのは教科の知識とか授業力なんです。板書して説明してみたいな模擬授業の実技が最重要視されます。
でも、私が大事にしたい、かつ自分の強みだと思っているのは伴走支援力やキャリア教育のところなので、本当に自分がやりたいことができるのか、環境を変えても変わらないのではないかという悩みがありました。
ーー 一般企業でも限られた面接の時間での評価と実務でのパフォーマンスの差が出てしまうみたいなことありますけど、教員も似た部分があるんですね。
ーー実際にCLACKの話を聞いてみたときはどうでしたか?
平井さんがとても気さくにお話してくれて、CLACKのことを丁寧に語ってくれたのはもちろん、他の教育系NPOについても教えてくれたりして、その懐の深さというかきちんとこちらの事を考えて話をしてくれているんだなというのを感じました。
あとはCLACKのフェーズがとてもおもしろそうだなというのもありました。他にも教育系のNPOや団体ともお話はしていたのですが、すでにある程度組織も事業もできあがっていたり、採用候補に求めるものが違うなと思うケースが多く、一番カオスで面白そうだなと思ったのがCLACKでした。
ーーそもそも塩屋さんの教育への想いはどこからきているんですか?
大学進学の時は教育とか人事とか、人と関わる仕事がしたいなとぼんやりと思っていた程度でした。当時はまだ明確に教員になると思っていたわけではなかったので、教育も文学も学べるところに入ったのですが、教育実習に行って実際に教育現場で子どもたちと対話する中で教員になりたい気持ちが強くなりました。一方で教育実習を経て、自分の知識や経験がまだまだだなということも分かり、教育学の領域で大学院(修士)に進んでから、私立の中高一貫校に就職をしました。
ーー私立の中高一貫校に新卒から就職するって珍しくないですか?
そんなこともないと思いますが、学部のときに私立、大学院のときに公立の学校に教育実習に行ったことで、自分は圧倒的に私立学校が合うなと思いました。公立はどうしても異動が多いこともあり、なるべく業務を均質化していく傾向が強く、私立の方が教員に多様な人たちが集まっていて、伸び伸びやっている人が多い印象ですね。
ーーそういう意味では私立のほうがスタートアップっぽいところもありますね。
ーー実際にCLACKに入ってみて、見え方が変わったこととか逆に想定通りだったところとか教えてほしいです。
まずは想定通りというところなのですが、子どもがいる中での転職というのが1つテーマとしてあったので、仕事と子どもを両立できる仕組みや環境が本当に助かっています。
あとは、教員時代はみんな教職員は当たり前に出社してという環境だったので、リモートだったり関東と関西にメンバーが分かれていたりという状況で、オンライン/オフラインを混ぜながらコミュニケーションする環境は新鮮に感じています。また事務所にも足を運びつつ、メンバーとの対話の時間も増やしたいなと思っています。
ーー塩屋さんが入られてからのこの数ヶ月の間でもCLACKの戦略や方向性に変化がありましたが、その辺はどう感じていますか?
色々なことがどんどん決まったり変わったりして、スピード感が本当にスタートアップだなと(笑)
ちょうど最近井上さん(※事業統括部長)との1on1で、30人の壁・50人の壁にぶつかる、大きくなっていく手前の部分で立ち止まって考え直すことになったのはとても良いタイミングかもという話にもなりました。プログラムは変わっていくかもしれませんが、根本にある「子どもたちのより良い学びの機会を創っていきたい」という部分は変わらないので、目指す世界に向かって進んでいきたいと思います。
「教育の前線でもがく存在でありたい」
ーー最後に、今後の展望を教えてください。
「子どもの学び」ということを考えた時に、公教育・学校教育では担いきれない部分もあると思っていて、学校教育が担えない部分でテクノロジーや社会の変化を全身で受け止めて、より良い教育を創り続けていくことが大事なのかなと考えています。
「なにをしてあげたら子どもたちの自立につながるんだろう、自走していけるんだろう」ということは実際わからないんですが、悪戦苦闘しながら形を作ろうとしていく事自体が教育への貢献になると思っています。うまくいかないこともあるかもしれませんが、様々な壁にぶち当たりながらも闘い続けていきたいです。
その中で自分がどう貢献するかということを考えた時に、自分は焚きつけるのがうまいと思っているので関わる人のクリエイティビティを引き出して、一緒にああでもないこうでもないとか言いながら歩みを進めていく、そんなことができたら良いなと思います。
ーーとても素敵な考えですね!社内も外部環境も変化スピードが速いからこそ、正解を求めすぎずに前に進んでいくことはとても大事だと私も思います!
本日はありがとうございました!