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入社から5ヶ月で感じた「クラウドファンディング」をマーケティングすることの意味と意義

※noteマガジン「CAMPFIREの今を伝えるカレンダー2024春」より、マーケティングユニット POマーケティンググループ チームマネージャー達川 が執筆した記事を紹介します!


こんにちは。達川幸弘です。

CAMPFIREという会社でマーケティングを担当し始めて、5ヶ月が立ちました。4月からマーケティング室のチームマネージャーを任されることになっています。えらいこっちゃ。

そこでここいらでひとつ、CAMPFIREのマーケティングについて「何をやっているのか」「やっていくこと」「そしてやっててよかったと思ったこと」を書き留めて行きたいと思います。

何をやっているのか

さて、CAMPFIREといえば「クラウドファンディングのプラットフォーム」というイメージを持たれる方もいるかと思いますが、まさに私もこのクラウドファンディングプラットフォームのマーケティングを任されているわけです。

「クラウドファンディングのマーケティングって何するねん?」

と思われる方も多いと思います。

CAMPFIREはプラットフォーム型のビジネスモデルです。

プラットフォーム型のビジネスモデルといえば「リボン図」ですが、CAMPFIREも例に漏れずリボン図で表すことができます。

  • クラウドファンディングを立ち上げたい個人・企業・団体
  • クラウドファンディングを支援したい人

この両側に対してマーケティングをしていく必要があります。

多岐にわたるクラウドファンディングの種類

しかし皆さん「クラウドファンディング」と言われて、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?

一言クラウドファンディングと言っても、上の図のようにかなりの種類があります。

CAMPFIREもクラウドファンディングの多様なカテゴリーの中で以下のように複数のブランドを展開しています。

クラウドファンディングのイメージ

クラウドファンディングを支援したいと思っていただく方の傾向も多様で「クラウドファンディング利用の多様性 - 大規模ユーザ調査から見た「使いこなし」の類型化 –」という論文の中では、以下のように支援クラスターが分かれるとされています。

つまり「クラウドファンディング」と一言で言っても、それぞれが想起するタイミングやイメージが違うため、それぞれのターゲットやニーズ、市場にあわせたコミュニケーションが必要になるのです。

先程のリボン図に戻ると、以下のように複数の市場ニーズに合わせたコミュニケーションが求められるのがCAMPFIREのマーケティングの難易度が高く面白いポイントになります。

プロジェクトを立ち上げる人、支援する人それぞれのニーズ

例を挙げてみましょう。

「なめこ栽培キット公式ファンブック」刊行プロジェクト
募集締切4/10(月)23:59まで【ファンブック刊行決定】『みんなのなめこ栽培キット』リリース記念!『なめこ栽培キット』シリーズを楽しみ尽くすファンブックを作りたい!プロジェクト目標金額を達成したためファンブック刊行が決定しました。引き続きご支援お待ちしています!
https://camp-fire.jp/projects/view/660418
指先サイズなのにちゃんと映る! ミニチュアテレビ「TinyTV 2/Mini」
TinyTV2 and TinyTV Miniは、ドールハウスサイズでありながら実際に使える超小型ディスプレイです。本体には8GBのストレージがあり、購入直後から使えるよう動画がプレインストールされています。USB-C端子を使って動画を追加できるほか、PCなどに接続し、ストリーミング再生も行えます。
https://camp-fire.jp/projects/view/652551
【小倉昭和館再建】~まちの小さな映画館、奇跡の復活を夢見て~
創業83年の記念日を前に旦過地区一帯を襲った火災で焼失した単館系上映館・小倉昭和館の再建にご支援ください!!一度は諦めかけた再建の道、一緒に歩んで頂けませんか?
https://camp-fire.jp/projects/view/647139

こちらの3つのクラウドファンディングはいずれも2023年のクラウドファンディングアワードの受賞プロジェクトです。

こちらを「クラウドファンディングプロジェクトを立ち上げる人」「クラウドファンディングを支援する人」それぞれのニーズで整理してみます。

上記はニーズの一例ですが、このようにプロジェクト毎に「立ち上げた人」「支援した人」のニーズがバラバラであることがわかります。

このようなプラットフォーム特有の細分化したニーズに対して、どの人にどんなコミュニケーションをしていくべきかを考え、実行していくのが、マーケティング室の仕事になります。

これからやっていくこと

しかし、今までCAMPFIREが積極的に行っていたマーケティング領域は「クラウドファンディング」というものを想起してくださる人に向けた顕在層の方々へのアプローチに留まっていました。

ここは引き続き最重要領域ですので、継続して活動していく必要があります。

クラウドファンディングが解決できる課題はまだまだある

しかし先ほども示した通りクラウドファンディングで解決できる課題は多岐にわたります。しかも、多くの人は「その課題がクラウドファンディングで解決できる」ということに気づいていません。

例えば僕がマーケターということもあり、「マーケターの課題」という観点で考えてみます。

Crowdfunding as a Marketing Tool(2017)という論文ではゲーム理論を活用して、クラウドファンディングをマーケティングツールとして有効に活用するための「立ち上げ人」「支援者」それぞれの最適な落とし所について記載されています。

そちらの論文を参考に、僕なりに整理したオリジナルの図解がこちらです。

商品開発とマーケティング


クラウドファンディングを通じて、「すでにある商品」をリターン(お礼の品)として、本当にユーザーがお金を払って欲しがってくれるか?をテストマーケティングしたとしましょう。

双方のニーズに対して、立ち上げた人からすると「商品が完成してしまっている」のでユーザーのニーズに合わせた変化ができず、ユーザー側からすると「すでに完成している商品のベネフィット」に対してニーズがマッチするかを検討することしかできません。

事前の定量調査ではわかりにくい「お金を払ってまでほしいと思ってくれるか?」をテストする意味で、リスクを最小化できる点はマーケターとしては悪くないですが、もっと良い方法はないでしょうか?

例えば「商品開発の段階から参加する権利」をリターンにしてみます。

その場合、立ち上げた人は「ユーザーのニーズに合わせて商品をよりよいものにブラッシュアップできる」というメリットがあり、ユーザー側は「自分の欲しいものが商品になる」というメリットが生まれます。

さらに、「自分が商品サービスの開発に関わり、反映され、多くの人に届いた」という体験は企業とユーザーの価値共創となり、当事者となったユーザーは多くの拡散をもたらしてくれる可能性が高まります。

一部のプラットフォームでは製品が完全に完成し量産体制に入っていないとクラウドファンディングができないため、このような手法ができない場合もありますが、CAMPFIREは商品企画段階からクラウドファンディングが実施できるため、このようなやり方が実現できます。

しかし、マーケター・商品開発の方が課題解決の手法として「クラウドファンディング」という選択肢が頭の中で浮かぶ人がどれくらいいるでしょうか?

また、そういった体験ができるプラットフォームなのだと思っていただけているユーザーの方はどれくらいいるでしょうか?

このような潜在的なユーザーに対して「クラウドファンディングといえばCAMPFIRE」というだけでなく、「◯◯◯といえばCAMPFIRE」と思っていただける想起のモーメントを増やしていくことがこれからの重要ミッションです。

CAMPFIREのマーケティングって成熟しててもうやることないのでは?と思われている方。

や る こ と だ ら け な の で す !!!!!

一緒にマーケティングをやってみたい方

こんなやることだらけのCAMPFIREマーケティング室は、全然人が足りていません!!!

こんなチャレンジングでやることだらけのマーケティング室を一緒に盛り上げていただける方を募集しています!


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心が震えた瞬間

最後にここ5ヶ月の間に株式会社CAMPFIREに入社して心が震えた瞬間をご紹介させてください。

入社してからプロジェクトオーナーの方々に貴重なお時間をいただき、インタビューをさせていただく機会がありました。

その中でも印象に残ったのが以下のプロジェクトです。

クリスマスや誕生日を諦めた子ども達へ「本を届ける」 #ブックサンタ へ応援を!
ブックサンタ2022は「厳しい環境に置かれている全国の子どもたちに、サンタクロースが本を届ける」という活動です。全国200以上の子ども支援団体が連携・協力し、5万人の子どもに届けます。約780の書店で寄付を募りますが「本を寄付いただく"あなた"」のご協力によって完成します。応援をお願いします!
https://camp-fire.jp/projects/view/629341

ブックサンタという「厳しい環境に置かれている全国の子どもたちに絵本・児童書を届けよう」というNPO法人チャリティーサンタさまが主催されている活動に、CAMPFIREのクラウドファンディングをご利用いただきました。

ブックサンタは2017年から活動されており、SNS上でも大きな話題になっています。

あなたも誰かのサンタクロース🎅本屋で好きな本を買って子供へ寄付できる取り組み #ブックサンタ が本好きの心にグッとくる
以前参加したけど、自分が子供の頃好きだった本を久しぶりに見たり、選ぶ時間も豊かなものでした。今年もやるぞい
https://togetter.com/li/2272401

「衣食住」といった「生きるために必要なものなのかどうか」を担保する最低限のインフラは国や自治体によって提供されています。

しかし「生きるために必要なものなのかどうか」だけがインフラとして必要なものでしょうか?それ以外の体験も子どもたちにとっては重要な原体験になるはずです。

例えば友達との遊びやゲームや本、旅行などもそうです。

決して「生きるために必要なものなのかどうか」で線引きしたときに必須ではないかもしれないけれど、子どもたちにとってとても大事な思い出や体験になるものがあります。

その一つが「サンタがプレゼントを持ってやってくる」という体験です。

このようなサービスは各家庭の余暇の範疇とされるものとして公的な資金が入ってこないという問題があります。

その問題に対して、「こういった体験は子供にとって大事だよね」共感してくださる方々が支援してくださることで、素敵な体験を届けるというシステムの一部にクラウドファンディングが機能しています。

国や自治体だけでは手が届かないような、ともすれば不要であると切り分けられてしまうけれど、子供にとって重要な体験を、民間と支援者を繋いで実現する一助となり、新しいインフラの形をつくるた活動に関われている。

そういった事業に自分が携わっているという実感を持ったときに、心が震えたのを覚えています

まさに我々のMissionである「一人でも多く一円でも多く、想いとお金がめぐる世界をつくる。」を体現してくださったプロジェクトだと思います。

▼ブックサンタ公式サイト

ブックサンタ公式ホームページ - あなたが選んだ本を、サンタクロースが全国の子どもたちに届けます
ブックサンタはあなたが選んだ本を大変な境遇にいる子ども達へ届けるチャリティー活動です。数百円から匿名で参加が可能。全国1600店超えの書店で、本を選んで購入するだけで気軽に寄付ができます。対象期間は9月の秋分の日からクリスマスイブまで。オンラインからの参加もできます。あなたもサンタになって子どもたちを笑顔にしませんか?
https://booksanta.charity-santa.com/

このような「ああ、CAMPFIREやっててよかったなあ」と思える瞬間を一緒に作り上げたい方!

ぜひエントリーしてみてください!

クラウドファンディングの可能性をより多くの人に、一緒にとどけましょう!

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最後までお付き合い、ありがとうございました!!

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