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”偶然・ランダム性”を活かすキャリアの考え方

人材採用を通して見えてきた様々なキャリア

最近、エンジニアを中心に人材採用を進めておりますが、そのなかで、多くの人の価値観やキャリアに触れることが多くなり、こんなに多種多様な人生があるのかとこちらが勉強になっています。私自身は医療職で、学校を卒業すれば、ほとんどが医療機関等へ就職するという、比較的、安泰な業界が出身です。
そのため、キャリアについて、しっかりと考えたことが正直ありませんでしたが、最近多くの方と接することで気づいた学びの記録のためにも、自戒のためにも、この1ヶ月で私が人材採用を通して感じた、キャリアの考え方についてお伝えできればと思います。

やりたい仕事を見つけるためには

『あなたの夢は何ですか?』という質問を、誰もが一度はされたことがあるのではないでしょうか。
そして、誰もが自分の好きな内容の仕事について、情熱をその好きな仕事に傾けたいと思っているはずです。一方で、『やりたいことがない』という方がいるのも事実です。

マイナビの調査によると、大学生の約4割が”夢・やりたいことがない”と思っているようです。

将来の夢・やりたいことがない大学生は約4割! 「打ち込めるものがない」 | 生活 | 大学生活 | マイナビ 学生の窓口
「大学生は時間がたくさんあるから、好きなことをやり放題!」なんて言われたところで......実際やりたいことが明確にある人ってどのくらいいるんでしょう? ...
https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/42071

その理由として、『今探しているところだから』『現実は厳しく、諦めを感じたから』という大きな2つの理由があるようです。

この結果から分かるように、普通 、人は自分が情熱を傾けられる対象を探して 、それから対象に熱中しようとします 。しかし、この方法がうまくいく場合は、ごく少ないと思います 。
そのため、情熱を傾ける対象を見つけ出すには 、まず何かを始めることが重要です。そして、体験して、『現実は厳しいな』と感じたら、別のフィールドも、またとにかく体験してみることです。

ここで”スタンフォード大学 - 夢を叶える集中講義”より、示唆に富む一節をご紹介します。

『行動して初めて情熱が生まれるのであって 、情熱があるから行動するわけではないということです。情熱は初めからあるわけではなく 、経験から育っていくものです 。バイオリンの演奏を聴いたことがなければクラシック音楽は楽しめないし 、ボ ールを蹴ったことがなければサッカ ーはうまくなりません 。卵を割ったことがなければ料理好きになれないのです 。』

いかに、実際に動いて体験することが重要かが読み取れると思います。
そのため、学生であれば、当社だけでなく、色々なスタートアップにインターンに行くことも良いと思いますし、社会人であれば、週末にサイドプロジェクトに積極的に取り組み、色々な仕事に触れる機会を作ることで、今後、本当に熱中できるやりたい仕事を見つけることができるかもしれません。ただ 、意気込んで大きなことを始めるより 、小さな単位のサイドプロジェクトから始めることをオススメします。

人生は時間の投資ともいえるため、リスクの高いものと低いものの両方を取り入れることでバランスをとるべきです。そのため、安定した仕事に関しては8割、リスクのある仕事に関しては2割の時間や労力を割くなど、自分の価値観にあった選択をしていくべきです。

実は、大きくなったスタ ートアップのうちの何割かも 、最初は小さなサイドプロジェクトから始まっています 。 Facebookは学生によるサイドプロジェクトでしたし、私が愛用しているSlackもゲ ームを作る途中で生まれた会社内でのコミュニケーションツールです 。今やドローンの最大手となった DJIも 、その最初は大学を卒業したばかりの創業者が学生時代に行った 、ヘリコプター飛行制御プロジェクトの延長から始まっています 。

Appleも、Yahoo!も、Googleも、全部サイドプロジェクトから始まっているのです。
彼らは、最初から、これらを会社にするつもりはなかったものの、サイドプロジェクトとしてしてきたことに熱中していき、今や世界を変えるような大きな仕事となっているのです。

キャリアの偶然性・ランダム性

”偶然”という言葉を国語辞典で調べると、『何の因果関係もなく、予期しないことが起こること』とでてきます。キャリアだけでなく、人生は毎日、この偶然性(ランダム性)に富んでいて、刺激に溢れていると思います。

”キャリアの偶然性”に関連した私自身の個人的な体験を紐解いてみると、高校2年生までは偏差値40台前半レベルだった私が、ふとした怪我をキッカケに医療職を目指すことに目覚めたこと、さらに目指したことをキッカケに2ヶ月程度で偏差値70台弱まで上がったことや、京都大学大学院の博士課程に進学したのも、修士課程でお世話になっていた先生と研究しながら夜中に話しているときに、『福谷くん、結婚する前に博士行ってみなよ』と言われたという、非常に日常に溢れているような些細なことがキッカケでした。

この世界には、このように予期できないような偶然が日常に溢れています。
例えば、大学に進学したとき、たまたま出身が同じだったからと友人になったり、職場の新人研修で隣にいたから仲良くなったなどの経験はないでしょうか 。

このランダムに生じる偶然をキャリアに活かすことができるということを、アンドリーセン・ホロウィッツの投資家、クリス・ディクソンが説明しています。


例えば、最適なキャリアを探すとき、”探索アルゴリズム”の考え方を用いるとランダム性がどう有効に働くかが分かります。
もっとも単純な探索アルゴリズムは、「山登り方」です。この方法では、最初に初期地点をとり、周辺を見渡して、逐次よい(高い)方向へ進んで行こうとします。そうすることで、もっとも高いところへ辿り着ける、というのがこの探索アルゴリズムの基本的な考え方です。
ただ複数の山がある場合 、この探索アルゴリズムでは、視野が狭くなり、局所最適解に陥る可能性があります 。
例えば、上の図の場合では、初期地点の取り方によっては、上へ上へと向かったときに、低い黄旗の方への山へと進んでしまい、最も高い赤旗が立っている山を知らないまま、小さい山の頂点で止まってしまい、局所安定に陥ってしまうかもしれません。
この対応策としては、探索の初期にランダムに何点かを取ってみて、その中でもっとも高い地点へと登り始めることが効果的です。
そして時には山を下る、つまり改悪方向への移動も認めた方が、計算量は増えるものの、本当に高い山を見つけやすくなります
キャリアで言えば、最初に選んだ山は新卒で入った会社をそのまま登っているイメージで、自分にとって局所最適解に陥るリスクがあります。だからキャリアにおいても、特に初期の方にランダム性を意図的に取り入れて、様々な分野での可能性を試した方が、あなた自身の本当の得意分野、つまり最適解が見つかりやすいかもしれません。

Googleの人事部門の担当したラズロ・ボックも、これまで数万人の履歴書を読み、面接をして来た経験から、このように述べています。

『30歳頃まで専門分野は必要ない』

最初の10年は様々な会社で働きながら、自分のキャリアを実験してみることを推奨しています。
その方法として、今から新しい分野の取り組みを始めたり、サイドプロジェクトに取り組むことをオススメします。バックテックにジョインするのもその一つの解決策かも知れません!!(笑)

フロントエンドエンジニア
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数ある求人の中から、この求人をご覧いただき、ありがとうございます! 株式会社バックテックで取締役をしている満沢(みつざわ)です! 弊社は京都大学大学院発の医学的専門性に強いベンチャー企業で、現在2つの事業を展開しているのですが、そのうちの1つの法人向けヘルスケア事業で『ポケットセラピスト』という事業を展開しています。 ▍ポケットセラピスト(サービスサイト:https://pocket-therapist.jp/) 医学的根拠に基づいたプロダクトであり、従業員一人一人の心身の不調に寄り添うことで、企業全体の健康に関するリスクを削減し、企業全体の労働生産性向上を支援しています。企業として介入しづらいメンタルヘルスの不調に対して、カラダの痛みや悩みからアプローチする独自性の高いサービスです。 特にメンタルヘルス不調に関しては、ストレスチェック等で計測する高ストレス者比率もコロナ禍以降高まってはいるものの、うまく対策を打てている企業はとても少ないということもあり、現在上場企業を中心とした大手企業に導入が進んでいます。
株式会社バックテック

私自身も医療職、起業家、研究職という選択をこれまでしてきましたが、それぞれの点が、アラサーとなった今、一つの線で繋がり、私にしかできない強みを形成する一部になっています。

未来を起点に価値ある仕事を

いまなお、大企業に就職することは素晴らしいという考え方が、日本には根付いていると思います。確かに、私もそのように思っています。しかし、そこを安住の地としてしまうことだけは、良い選択ではないのかなと感じています。

これは私がいる医療業界でも同じです。国家資格を取得して病院に就職することで、一生安泰と思われてきました。よく『手に職をつけた方が良い』の一つに医療系の資格があると思います。

しかし、記憶に新しいですが、非常に名の知れた大きな病院でさえも、経営危機に陥っていることが報道されていますし、私が持っている理学療法士(リハビリの専門家)という有資格者において、九州地方のとある地域では、すでにリストラが始まっているとのことです。
今の時代に安定はなく、安定という思い込みこそ、リスクなのかも知れません。

名門「聖路加国際病院」が経営危機に陥るわけ | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online
日本屈指の名門病院「聖路加国際病院」が経営危機に陥っている。その背景には医療制度の構造的な問題がある。医療崩壊は防げるのか。
http://president.jp/articles/-/21994

イエール大学のリチャード・フォスターが2012年に行った調査によると、『S&P 500S&P(ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出しているアメリカの代表的な株価指数)』に企業名が掲載される年数として、1958年時点での平均は61年だったものの、今や18年と急速に、その期間が短くなっています。

同調査では2027年には75%もの企業が入れ替わっているはず、とも予測されています。つまり、運良く大企業に入社できたからといって、一度入った会社がずっと安泰でい続けられるとは限らないのが今の時代です。

こんな時代に大切なのは、スタートアップのように、これから急激に伸びる業界を見出し、その業界の企業に就職をすることではないでしょうか。

キャリアを選ぶ際には、どうしても「今」人気のある業界や会社を選んでしまうかと思います。優秀な人ほど、引く手数多で、給与の良い大企業にいきがちですが、だからこそ、これから世界が進む方向や、自分がやりたいことをしっかりと考え、その先を選び取る必要があります。

そのため、『10年後、20年後、本当に価値のある仕事は何か』ということを自身に問いかけ、急成長の望める業界に飛び込むことも一つの方法かも知れません。

我々バックテックは、このような考えに共感してくださる方を、創業メンバーとして迎え入れたいと考えています!

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株式会社バックテック

最後に、この記事を書いていて思ったのは、最近、バックテックにジョインしたリードエンジニアの酒井も、当初はサイドプロジェクトとして関わっていたのですが、いまや、チームの中核メンバーとなっているなと!

最近では、創業者の私よりも熱狂的にプレゼンするようになってきており(笑)、やはり行動して、体験することが、やりたい仕事、熱中できる仕事を見つけるための最善の方法なのかなと実感しています。

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