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転職データベースのカラクリ ~エージェントが優秀な候補者にアプローチできなくなっている~

Attack(株)代表取締役の村上篤志です。弊社は【TARGET】というサービスを通じて、主にスタートアップ/ベンチャー企業に対してWantedlyやビズリーチ、Green、キャリトレなどダイレクトリクルーティングメディアでの採用業務を支援しております。Wantedly Partners 認定企業にも選ばれており、Wantedlyでの企業情報や求人情報の作成、ダイレクトスカウト、フィード投稿などもサポートしております。

今回は「転職データベースのカラクリ」についてまとめさせていただきますが、内容としては前回の記事『なぜ優秀な人材が「エージェント離れ」しているのか?』の続きです。まだ前回の記事をご覧になっていない方は、ぜひ以下の記事をご覧になってから、今回の記事をご覧ください!

エージェントはどうやって候補者を集めているか?

この記事をご覧の皆さんは「エージェント(人材紹介会社)は独自のネットワークで優秀な転職希望者(候補者)を集めているのではないか」と思われるかもしれません。実際に5、6年前まではそのようなエージェントも多く、むしろ独自のネットワークを持っていないと実績を出すことができない、という状態でした。

しかし現在、独自のネットワークで優秀な転職希望者(候補者)を集めることができるエージェントはごくわずかです。特に20代、30代の転職希望者は求人サイトを使って転職活動を行う方が大半のため、自社ホームページなどから直接、転職希望者を集められているエージェントはほぼ皆無です。

そのため大半のエージェントは「転職データベース」(=求人サイト)から候補者を集めています。以下がエージェントの方々の利用率の高い候補者データベースです。

■RAN(リクナビNEXT エージェント Network)/リクルート運営
https://www.recruitcareer.co.jp/business/career_recruiting/rikunbi-next-agentnetwork_careercarver/

■doda Maps/パーソルキャリア運営
https://doda.jp/consultant/teikei/

■BIZREACH/ビズリーチ運営
https://www.bizreach.jp/hhcontact/

しかし上記3つの候補者データベースはすべて企業も契約可能でで、候補者にダイレクトにアプローチすることが可能です。むしろエージェントがアクセスできる候補者データベースには、企業がアクセスできる候補者データベースより制限があるくらいです。

例えばリクルートの『RAN』は『リクナビNEXT』のデータベースの中でエージェントからのスカウトを「オン(受け取る)」としている候補者のみアクセス可能です。パーソルキャリアが運営している『doda Maps』は『doda』に登録している候補者データベースと同一のようですが、以前、私が使っていた感覚だと、優秀な候補者はdodaだけが囲っており、dodaではサポートしない候補者のみデータベースに開放していたように感じます。

※他にもマイナビ(マイナビエージェントサーチ)や日経キャリア(日経キャリアネット エージェントサーチ)、AMBI(エン・ジャパン)などもありますが、これらも企業がダイレクトにアプローチすることが可能です。

候補者はエージェントをブロックしつつある

上記の中で唯一、ビズリーチだけは大きな制約はありません。しかしビズリーチもエージェントがアプローチできる候補者データベースと企業がアプローチできる候補者データベースはまったく同一です。しかも候補者はエージェントからのスカウトをブロックしつつあります…。その証拠が以下の画像です。Googleに「ビズリーチ ヘッドハンター」と入力すると「ブロック」というキーワードがサジェストされます。

【図】Googleの検索画面(サジェスト) ※2020年2月26日現在

他にも例えば『リクナビNEXT』では、ご丁寧に以下のようなヘルプページがあります。

■オファーを受け取りたくない(リクナビNEXT)
https://recruit-career.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/2705/p/1074/

ちなみに登録者の方々はエージェントからのオファーはブロックできますが、企業からのオファーはブロックできない仕様になっています。

WantedlyやGreenはエージェントがアプローチできない…

さらにスタートアップ/ベンチャー企業の採用マーケットで考えると、多くの企業が利用しているWantedlyやGreenはエージェントにデータベースを開放しておらず企業のみダイレクトにアプローチすることが可能となっています。

【図】スタートアップ/ベンチャーCEOとエージェントのやり取りイメージ

さらに利用企業にとってはエージェントよりWantedlyやGreenで採用した方がコストを抑えられる、という別のメリットもあります。

※例)年収500万円の人を採用する場合のコスト

■エージェント
⇒175万円(年収の35%)

■Wantedly
⇒月額4.5~15万円(半年で27~90万円)

■Green
⇒一律90万円(東京エリアの場合)

以上が企業にとってエージェントよりダイレクトリクルーティングの方が優秀な人材を探しやすくなっている「転職データベースのカラクリ」です。個人的にはごくわずかの優秀なエージェント以外に「転職マーケットに出てこない優秀な候補者を推薦してもらう」ことを期待するのは難しくなってきており、いまや「転職希望者をサーチする手間や日程調整業務」を切り出す価値くらいしか見い出せない状態になっていると感じています…。

※スイマセン、最後に宣伝です※

弊社が提供しているTARGETでは多くのスタートアップ/ベンチャー企業様の採用をお手伝いしております。もし本サービスにご興味を持ってくださったスタートアップ/ベンチャー企業の代表の方、採用責任者の方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に以下のLPからお問い合わせください!

【TARGET】LP
https://www.attack-inc.co.jp/target-lp/

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