こんにちは、エーピーコミュニケーションズ採用担当の小宮山です。
今回は当社経営陣の『採用にかける想い』をみなさんに届けたいと思い、直撃インタビューをしました!本企画の第一弾として、当社代表取締役社長の内田の想いをお届けします。内田にはこれまでの経歴や価値観、そして何よりもエーピーコミュニケーションズを通じて描こうとしている未来について、たっぷり話を伺いました。
この記事では、内田のこれまで経験・体験を通じてエーピーコミュニケーションズが何を目指しているのか、どのような人を求めているのかをお届けします。
「自分のキャリアを成長させたい」「未来を切り拓きたい」と思う方に、少しでも内田の思いが伝われば嬉しいです。
内田 武志(ウチダ タケシ)代表取締役社長
銀行勤務時にNTTグループ様の子会社各社を担当。NTTグループ様と銀行との間に立ち、金融エンジニアリングやシステム開発関係の様々な規模のプロジェクトを両社のエンジニアの方々とともに成し遂げる。数々のプロジェクトや案件を経験する中で、エンドユーザー企業とシステムインテグレーション(SI)業界の関係性の更なる向上の先に大きな可能性を感じ、2007年にエーピーコミュニケーションズに取締役として入社。その後、当社の株式を取得し、代表取締役に就任。エンジニアとお客様が共に笑顔になれる未来を創るため、「NeoSIer」としてSI業界を活性化しSIerの新しい価値を創り出すための挑戦を続けている。
1. 金融業界での経験がSI業界に飛び込むきっかけに
——まずは、内田さんのキャリアについて教えてください
内田:僕は現在、エーピーコミュニケーションズのオーナーであり社長です。来年で入社20年目になります。やりたいことがあって13年間いた銀行を辞めて、この会社に来ました。
銀行にいた時、当初はファイナンスのエンジニアやIT エンジニアとお客様である事業会社のとの間にたって、お客様のニーズに応える商品やサービスを生み出すという仕事をしていました。その結果、僕は、銀行内で「内田はお客様企業のニーズにも詳しくて、ファイナンスエンジニアリングとITエンジニアリングと協働もできる」というセルフブランディングが確立されていました(あくまで銀行内においての話です…… )
そのうちの一つの例として、僕がいた某大手青い銀行が誕生する時には、異なる三つの銀行のシステムを統合して、1つのシステムにするプロジェクトのうち、金融市場システム(デリバティブで生成された商品やサービスと提供するためのシステム)統合のPMも務めさせていただきました。
僕が担当した金融市場システムの統合は無事予定どおり完了したのですが、別プロジェクトの国内勘定システムのほうが大炎上して、僕がいたチームのメンバーはその収拾の応援にまわされ、僕は大阪エリアの担当となり、2ヶ月帰ってこれませんでした。でも、当時世界最大級のシステム開発の炎上の片鱗を経験し、のちにどういうプロセスで炎上を招いたかなどを、内部の人間の一人として分析することができたのは、その後の僕のキャリアを考えるととても貴重な経験でした。
なので、僕自身はエンジニアじゃないんだけど、ITのエンジニアとお客様といっしょにお客様のニーズに応えるということを、銀行時代をふくめると実は30年近くやっています。
銀行時代の最後の配属先は、銀行グループのMBOファンドでした。MBOファンドというのは、例えば、最初に内田運輸(株)を買収し、その次に、永江運輸(株)と小宮山運輸(株)も買収し、三つの運輸会社を合併して、マーケットシェアをとって上場させる、ということを生業としている投資ファンドです。なので、必ず、買収先のシステム統合が発生するため、多くの日本の大手SIer各社とは、発注者として仕事をしました。その中にはうまくいった案件もありましたが、残念ながら大炎上した案件も少なくありませんでした。
数多くの案件を経験する中で「案件成功の明暗を分けるもの」は「SIerの姿勢」だということに気づきました。具体的には、納品して、検収をくぐり抜けたら、「ハイ終了!!」みたいな当時のSIのビジネスモデルに疑問を感じ、いつしか、僕の夢は「もっとユーザーに寄り添い、ユーザーが求めているものを本気で実現しようとするSIerを自分で創りたい」というものになっていました。
そして、投資ファンドにいたので、お客様のM&A先を探す傍らで、自分の能力が発揮できそうな会社探しをするようになり、その時にリストアップしたうちの1社がエーピーコミュニケーションズだったんです。
当時のエーピーコミュニケーションズは、お世辞にも「ユーザーに寄り添い、ユーザーが求めているものを本気で実現できる」ような会社ではありませんでした。その逆で、インシデントが発生すると、同時に隠蔽が発生してしまうような会社であり、人事制度を含めた会社運営上必要な仕組みはほぼもありませんでした。
当時、アプリ系やWeb系のIT企業は、さすがに、そういった仕組みがある程度あるか、そういった仕組み作りに取り組んでいる役員がいらっしゃるケースが大半でした。しかし、当時のインフラネットワーク系のIT企業は、僕のような非IT系のユーザー企業出身者が経営に関わっているというケースは、僕が調べた限りではほとんどなく、逆に、大炎上の収拾や炎上防止の対策検討などといった自分のこれまでの経験を最大限活かせる場所だと感じて、エーピーコミュニケーションズにジョインすることを決めました。
2. SI業界に感じた違和感と”NeoSIer”の誕生
——SI業界に実際来てみてどうでしたか?
内田:エーピーコミュニケーションズへの合流当初、「SI業界ってなんでこんななの?」っていう他業界的視点からすると「???」と思う点がたくさんありました。
具体的な例としては、「お客常駐エンジニアよりも、自社請負で、自分の会社のオフィスで仕事しているエンジニアの方が偉いマウント」です。エーピーコミュニケーションズ含めて、業界内にこの圧力は当たり前の様に存在していて、どんなに優秀な方でも、お客様先で仕事をしている方は、強い劣等感を感じている方が多くいらっしゃいました。まさに、エンジニアの技術力やユーザーにどう貢献するかではなく、「仕事をする場所」「仕事の種類」を会社のブランドとしている!!僕から見える当時のSI業界はこんな印象でした。エーピーコミュニケーションズのオフィスが割と綺麗系なのと、本社のプロフィット部門に力をいれているのは、そういう経緯があるからです。
もう一つ、「へんだなあ」と見えた点は、当時のエーピーコミュニケーションズを含む中小SIerは、『育成します!育てます!!』ってしきりに言うけど、実際は、「エンジニアのその時点での技術力や、経験をお金に換える業界」で、具体的な教育システムがほぼないということでした。SIerではない他の業界=例えば、僕がいた銀行業界は、社員に座学の教育を提供しつつ、「ジョブトレーニング」という、実際にお客様がいらっしゃるプロジェクトを経験させることで、社員を成長させるという仕組みが当たり前だったので、とても違和感を感じました。
ゆえに、もっとも重要なSIerの存在意義は、「社員であるエンジニアに、現在の力量よりも少し上のビジネス経験を提供できる環境を作ること」だと思っています。今時点の自身の価値をお金に変える個人事業主とSIer所属のエンジニアの違いのひとつが、ココだと考えています。ゆえに、SIerは、自身の存在意義を示すために、社員の方々の育成と、少し右斜め上の仕事経験を提供し続けることを、重要な目標としなくてはならない!と考えています。
こうした思いもあり、僕は、これまでの経験でできる仕事をただこなしてお金に換えるのではなく、常に“右斜め上”の仕事に挑戦できる環境こそが、SIerの本来あるべき姿だと自分なりに定義しました。エンジニアの挑戦を後押しするために必要な投資を行い、あらゆる環境を整える。これは当時の大半のSIerができていなかったことでした。そこで、僕は”NeoSIer”というSIerの新しい形を目指すことにしたんです。
——”右斜め上”の挑戦とは具体的にどのようなことを指していますか?
内田:例えば、技術的に未経験の分野や、これまでにないビジネスモデルに挑むことですね。自分たちの可能性を広げるためには、今の実力より少し上のレベルに手を伸ばすことが必要です。エンジニアが常に”右斜め上”の挑戦ができる環境を用意し、支えるのが”NeoSIer”、すなわちエーピーコミュニケーションズの役割だと昔も今も考えています。
3. 経営体制の変化と目指す将来
——これまでに苦労されたことはありましたか?
内田:たくさんありましたよ。それこそ、ジョインした瞬間から、当時の取締役たちとは毎日喧嘩していましたからね(笑)。社長になってから最初の13年くらいは、社内に取締役会を置いていなかったこともあり、結構ワンマンだったなと思います。僕の中に夢や実現したいことがたくさんあり、それを体現するために意思をもって動いてきました。しかし、15年ほど経った時に、実現したかったことで、まだ実現できていないことは、やり方を変えないと絶対に実現に近づかないということに気づくことができ、これまでのワンマンスタイルから一転し、現在の取締役会体制に変更をしました。元々、僕は自分より優秀な方々とチームを組んで一緒に仕事を進めるのが得意だったので、本来の得意パターンに戻ったということなのかもしれません。
そこから直近5年間は僕はできるだけ前に出ないで(僕が消極的になったということでは、全くありません。自分のやり方と違う、新しいなにかを経営に取り込む必要があったため、僕以外の取締役の発想や、やり方をできるだけ効果的に取り込みやすいようにするために、そのような行動を取ることにしました)、これまで一人で握っていた、各種権限や、主要なお客様の上位の役職の方々とのリレーションシップを、全て、僕以外の取締役に引き継ぎをしました。その後、社員の皆様も経験あることと思いますが、今までやってきた仕事や人脈をすべて引き継いでしまったため、社長であるにもかかわらず、調子悪いときには、「自分の存在意義ってなんだろう??」的な無限ループと戦いつつ、取締役会のマネジメントと、来たるべきパラダイムシフトに備えた、僕以外の取締役の方々の管掌事業の枠外のことの準備を、この5年間進めています。
——2030年に向けていま何を目指していますか?
さらに高いレベルでの”NeoSIer”を、実現をしたいと考えています。
業界を取り巻く環境も刻一刻と変化しています。一昔前であれば社内大学を創れば社内外からの反響がありましたが、今では社内大学は珍しいものではなくなりましたし、運用する中で座学の限界点も分かってきました。他には、採用活動においては、以前はエージェントと密接な関係を築ければある程度成果を出せましたが、現在では自社独自の採用システムを持っているかどうかで採用の難易度は大きく変わってくるような時代になっています。
教育と採用は、経営にとって最優先事項のひとつであると思っています。そして、エーピーコミュニケーションズがユニークであるためには、そこへたどり着くアプローチや手段も、絶対にユニークでなければならないと思っています。そういう観点から、新たなエーピーコミュニケーションズ独自の教育システムと、独自の採用システムの確立は、2030年には絶対に実現させていなくてはいけないマスターピースだと思っています。
4. 自分を高めたい方はエーピーコミュニケーションズにジョインしませんか?
——最後に一言メッセージをおねがいします
内田:みなさんも、これからたくさん人生の選択をする場面が出てくると思います。自分の一番好きなもの、興味があるもの、フィットするものを選ぶのも良いですし、自分を一番活かせるものという視点で選ぶという判断もあります。僕の場合は、自分が好きなものという観点より、自分が活き、最も貢献できるという観点を最優先し、その視点で銀行を辞めて、エーピーコミュニケーションズにジョインし、現在に至ります。
エーピーコミュニケーションズはまだまだ成長中であり、まだまだ不十分な会社ですが、常に”右斜め上”の挑戦ができる環境を提供し続けることを目指し、今後も取り組んでいきます。なので、こういう考え方になにかひとつでも共感いただける方々とともに、会社をよりよくしていきたいです。
* * * *
以上、内田のインタビューでした!
私自身、インタビューを通して、内田の「異業界にいたからこそ感じた違和感」がNeoSIer構想に繋がり、それが今のエーピーコミュニケーションズを形作っているのだと感じることができました。内田の強い思いがこの記事を通して皆さんに少しでも伝わっていたら幸いです。
内田に続き、残る3人へのインタビューの記事も追って公開予定ですので、少しでもご興味を持って下さった方は楽しみにお待ちください。本記事が、エーピーコミュニケーションズに興味を持っていただくきっかけになれば幸いです。未来の仲間として、あなたとお会いできる日を楽しみにしています!
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