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こんにちは。anveil PRです。
PIECE OF SIGNでは、海外視察として2週間ほどメンバーが現地滞在し、街を歩いて店舗を尋ねるFW=フィールドワークを行っています。
今回は、マーケティングメンバーの海外フィールドワークのリポートをお届け。
街を歩いたからこそわかる肌感覚での気付き、ポジションならではの視点や感想が詰まっています。
是非、ご覧ください。
2025年5月、僕はPIECE OF SIGNマーケティングメンバーとして、NYとLAを1ヶ月かけてリサーチしてきました。
今回の出張の目的は、米国内での売上が着実に伸びているなかで、 顧客や市場の実態を掴み、さらなる拡大の糸口を見つけることでした。
1日のおおよそのスケジュールとしては、午前中は思考の整理や企画作成。午後からは街に出て、スモールビジネスの盛んなエリアをひたすら歩き回る。夕方からは日本とのオンラインMTG、といった具合です。
およそこのリズムで30日間を過ごしました。
街中でPIECE OF SIGNの看板を使ってくださっている店舗や気になるお店を見つけたら、飛び込みで話を聞き、オーナーがいなければビジネスカードを渡す。
ごくアナログで非効率に見えるかもしれませんが、「筋の良い仮説」を作るにはこうしたN=1の接触が何よりも強いことを、国内でのフィールドワークでの経験から知っていました。
そして実際に 現地の空気感の中“ 生の声 “を聞くことで、机上の議論や想像では得られない”彩度の高い実像”を手に入れることができました。
たとえばそれは、
「このサロンのオーナーは、どういう文脈でこの看板を選んだのか?」
「この街のテナントのデザイン感覚と、内装への投資のバランス感覚は?」
といった非常に細やかな感覚です。
そういった問いを持ちながら、五感をフル稼働させて街を観察する。
すると、PC上で考えていたことが立体的になり、企画や流通設計に確かな“温度”がついてきます。
「N=1に“出会いにいく“ことの大切さ」を、改めて感じました。
滞在中、最も強く印象に残ったのは「デザインへの投資に対する考え方」の違いです。
NYやLAのお店を見ていると、「見た目にこだわる」というより、もはや「見た目が事業そのもの」くらいの感覚で美意識や世界観への投資が組み込まれている。
ビジュアル表現は自己満足や趣味ではなく、"経営上の投資判断"として当たり前に扱われていると感じました。
看板・内装・備品の一つひとつが「ブランド資産」であり、お客さんが店に入る前に受け取るメッセージとして、きちんと設計されている。
おそらくこれは自己表現のカルチャーや、自分の意思や伝えるということが前提の文化圏であると同時に、厳しい資本主義の競争環境によって必然的に”美しい”お店が残っているため、色濃く感じたのかもしれません。
日本だとデザイン面に関して、「余裕がある会社がやること」「まず売り上げが立ってから」といった風潮もありますが、向こうではむしろ逆。
「生き残るために、まずデザインする」という思考がスタンダードのようでした。
この辺りの構造の違いを理解せずに日本と同じ売り方をしても、響く施策にはなり得ないと感じました。
文化だけでなく、物理的にも違いは大きかったです。
店舗の面積・スケール感は日本とは大きく違っており、什器も看板も内装も、必要なボリュームのギャップは想像以上でした。
また上述の世界観やそれぞれのスタイルやテイストの幅も多岐に渡ります。
「ビビッドなカラー 一色の店舗」など、日本ではあまり見かけない斬新な店構えや、注文においてはテクノロジー中心で、メニューも全てスマホで見るよう促されるお店もちらほら。
さらに印象的だったのは、週末の来店数の集中。
平日は17時で閉まる店舗も多く、明らかに週末に重きを置いている印象の店舗もありました。
こうした店舗のリズムや商習慣が異なる中で、最も顧客に選んでもらえる仕組みや訴求を考えていく必要があります。
また、オーナーが常駐していることは少なく、店舗の実務はストアマネージャーやスタッフに委ねられているケースも。“ 誰が判断し、誰が買うのか “といった点で、店舗オーナー自らが看板を注文する日本とは、カルチャー的な違いが見受けられました。
だからこそ、「誰に何をどう伝えるか」を考える上でも、見せ方やプロダクト構成に一工夫が必要だと感じました。
今回の出張で改めて実感したのは、 N=1に触れ五感を巡らせること。そしてそこから得た感性や直感を中心に据え、合理性や論理で脇を固めることで納得感のある“筋のいい企画“ができ、前向きに実行に移していけるということです。
出張で得た自身の実感や体感を、しっかりと今後のPIECE OF SIGN のブランドの糧にしていければと思います。