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こんにちは。PIECE OF SIGN代表 音田です。
PIECE OF SIGN事業は、既に売上の約3分の1がアメリカを中心とした北米市場から生まれています。
海外市場の急速拡大により、現地でのさらなるフィールドワークが重要になってきたため、最近ではロサンゼルスに現地拠点を設けました。
先日は ロンドンやメルボルンなど、各都市で2週間ずつ滞在。
直近では、ロサンゼルスとニューヨークに同じく2週間ずつ滞在と、サインや内装のセンスが高そうなエリアを中心に定期的にフィールドワークを行っているような現状です。
今回は、海外滞在での経営者、そしてブランドのコンセプトメーカーとして感じた気付きや、現地で企画をすることの重要性についてお話します。
まず強く感じたのは、日本の店舗と比べて、海外のお店はそれぞれが持つ世界観やテイストを“純度高く“表現できているということです。
そして、そういうお店の方が実際に人気や活気がある。そういう空気感をあらゆる都市で感じました。
僕たちのサインがある店舗は、現地でもかなりハイセンスなお店が多いのですが、今のPIECE OF SIGNのプロダクト自体が「ミニマル」「ミニマルモダン」なテイストに偏っているのも事実です。
だからこそ、街を歩きながら多様なお店を見ていく中で、「自分たちの提供しているテイストは、まだまだ偏っているな」と感じました。
たとえば、
サードウェーブカフェっぽいラフな温かさのある空間
カントリー調で、どこか懐かしくてほっこりしたお店
ステンレスやシルバーを基調にした、スタイリッシュな空間
無機質で構築的なテイストを持つ店舗
など、人気のテイストは複数あります。
そして各テイストには、その世界観に合わせた家具や什器や外装、サインが求められます。
今のPIECE OF SIGNはその中の“一部“しかカバーできていない。
つまり「うつしいお店を助け残す」ためには、もっと幅広い店舗に対応するテイスト拡充は必須だと感じました。
今の時代、SNSやGoogleマップといったビジュアル中心のメディアが、“店舗選び“に大きく影響しています。
だからこそ、外装や内装がどんな風に切り取られるか?その中でどんな印象を与えるか?そこに対し、“どれだけ強度のある投資ができているか“がお店の生き残りに直結すると感じました。
だから僕らのゴールは、各テイストに最適なサインが揃え、店舗オーナーさんが「自分たちの店舗の世界観にぴったりのものが見つかる」と思える状態をつくること。
現在のPIECE OF SIGNの洗練されたイメージは、その中の“1つのカテゴリー“に過ぎず、今後はより多様なテイストに対応していこうと改めて感じました。
もう一つ強く感じたのは、商品の企画や開発は「現地にいる滞在中」にやらなければならない、ということ。
たとえばニュージーランドのサインは、アメリカの路上で見るとちょうどいいサイズ感と存在感です。でもそのまま日本で使うと、おそらく 少し浮いてしまう。
サインというものは、サイズを含め「どこに設置されるか」「誰に届くか」をイメージしながら設計されています。
つまり、企画者がどこに住んでいるか、どんな街の空気を吸っているかは、プロダクトのサイズ感やデザインに確実に影響します。
現地で何かを“知る”だけならまだしも、日本に持ち帰ってから“企画に落とし込む”のは非常に難しい。理由はシンプルで、感じたリアリティは時間の経過で「劣化」してしまうから。
あの街の、あの時間帯の、あの空気感は、時間が経つほどリアルさを失っていく。
だからこそ、現地にいるうちに企画を“結晶化”させなければいけないんです。
「情報を知るための出張」と、「アウトプットのための出張」はまったく違います。後者のスタンスで海外に行かないと、実りのある滞在にはなりません。
事前に仮説を立て、それを現地で検証して、企画としてまとめて持ち帰る。
それをしない限り、ただ「面白かったね。」で終わってしまう。
だから僕たちは拠点を設け、ある程度腰を据えて滞在するようにしています。それは、ちゃんとした“アウトプット”を持ち帰るためです。
これからPIECE OF SIGNでは、北米の売上が日本を上回る日が2年以内に来ます。
そうした状況で、現段階から“海外にどう投資していくか?“が非常に重要になってきます。
そのとき、アウトプットの総量は以下の式で決まると思います。
( 滞在日数は「人数 × 1人あたりの滞在日数」で決まります )
この方程式を念頭に置きつつ、会社として無理のない金額の範囲で最大化を図ること。それが「現地最適な商品開発」の肝になるはずです。
「海外出張」という言葉から想像されるのは、“現地を知りに行く”ことかもしれません。
でも本当に価値があるのは、“現地でつくること”。企画を立て、カタチにして持ち帰り、実装することです。
経営者として、そしてプロダクトの企画者として、海外の長期滞在を通して改めて感じました。