こんにちは!アディッシュ働き方検討委員会のD&Iチームです。
アディッシュには「委員会制度」があります。
会社の基盤となる組織のあり方を、課題感を持ったメンバーが集まり、委員会として活動し経営会議に提案することで新たな制度を作ったり、取組みをしています。
今回は「働き方検討委員会のD&Iチーム」での活動を紹介します!
「D&I」とは「ダイバーシティ&インクルージョン(diversity& inclusion)のこと。多様性を意味する「ダイバーシティ」と包括を意味する「インクルージョン」で、"多様性を尊重し活かしていくこと"を指します。4名のメンバーで活動しています。
D&Iチームでは、多様性に適応できる風土作りを目指して、セーフスペースを拡大していけるように情報発信等の取組みを行っていきます。
「多様性とかジェンダーギャップとかそんなこと議論する必要あるの?あたり前じゃない?」と思えるくらい、アディッシュはとても理解が進んでいる会社だと感じます。
ただ、世の中では当たり前ではない現状があったり、アディッシュでもまだまだ見えない課題が埋もれていたりするかもしれない!また、当たり前と思っていてもそれはみんなには伝わっていないかもしれない。オープンに話し合われたり、情報共有されていることでさらに良くしていければいいなと思っています!
掲題の通り今回は、生理休暇という内容です。「生理」という言葉がでるとなんとなく話しづらい、女性だけの話、恥ずかしい、後ろめたい、といったイメージがあるかもしれません。そんなことないとわかっていてもなかなか意識は変われないというのが現状にあるかと思います。隠すものではないと考え、オープンに会話していける風土を作っていけたらと思って活動しています。
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現在アディッシュには「生理休暇」がありますが、無給での休暇取得となります。
ここで生まれるのが、無給の休暇を申請する必要性は?という疑問でしたので労務担当に教えてもらいました。
・無給休暇って個人メリットは何?
有給休暇付与のカウントをする際、出社すべき日程の8割を満たさないと有給休暇が付与されません。
生理休暇が適用された場合は、有給休暇のカウント上で欠勤とみなされないため、有給休暇付与の対象日数にカウントされることになります。
つまり、(有給休暇が使えない等の場合)給与控除にはなるが欠勤するよりはよい。ということになります。
社内からも、有給休暇がなくなった場合等に欠勤控除となるからツライ・・・という声があり今回この議題を取り上げることにしました。
まずは現状把握するための社内アンケートをとりました。
社内アンケート結果
今回のアンケートは社内の女性社員99名を対象に任意で実施しました。回答数は68%(67名)と回答率が比較的高く、関心度の高さが見えました。
1、生理休暇とはどのようなものかイメージできますか?
こちらはほとんどの方がイメージできるという回答です。
2.adishには、生理休暇(無給)があることを知っていましたか?
生理休暇の制度があることを知っているのは約6割でした。少し割合が減ってきますね。
3.生理休暇を使用したことがありますか?
生理休暇があることを知っているのに利用したことがある人はほとんどいない・・・!
では、実態はみなさんどうしているのでしょうか?
アンケート結果を続けてみていきます。
4.あなたは、生理(PMS含む)によって、会社を休みたいと思ったことはありますか?
8割の方が、生理に起因する影響で休みをとりたいと思ったことがあることがわかりました!「休みたい」と思っていても実際に生理休暇取得がされない原因は何でしょうか?
5. 4.で「はい」を選んだ方のみお答えください。生理によって休みたいと思う日は、1ヶ月内に何日間ありますか?(痛みの続く期間をお答えください)
「1か月で何日位休みたいと思う日があるか」という質問では、1~3日間という回答が多いですね。
人によって付与される有給休暇の日数は年10~20日と異なりますが、付与された有給休暇の日数では対応できない範囲なのでしょうか?
6.生理(PMS含む)や、それ以外の理由で有休休暇を取得するかと思いますが、生理により体調不良で休みたい時に有給休暇が不足することはありますか?
3割の方が、有給休暇が不足するという回答でした。
これを少数派と捉えるかどうかが考えるポイントのひとつになりそうです。
さらに、症状やどのように対処しているかの結果を続けていきます。
多くの方が”我慢して働く”という選択肢を選んでいます。これは、風邪を引いて体調が悪くても多少は我慢して働くという点と同じなのかも知れないですね。
ただ、症状やつらさの程度は人それぞれだと思いますが、ひどい症状が出る方もいるということを知っておくことは大事ですね!
最後にフリーコメントで様々な意見がありましたので、まとめたものをご紹介します。
▶有給生理休暇になったらありがたい・うれしい
・無理して出社して働く必要がなくなるのは助かる
・仕事内容に影響が出るものなので、かなりありがたいです
・生理痛に関しては体調管理していても毎月来るので、有給化になるとありがたいです。
・そういう制度があるというだけでメンタル面で救われる部分があると思います。生理中はメンタルも落ち込みやすかったりするので。
・入社後の6か月間、有給休暇が付与されるまでは有給休暇がないので、あったらうれしい
▶現状の制度でも助かっている、有給休暇の範囲で問題ない
・毎月生理前は38度近くの熱が出るので、本当に辛い時、時間休をいただけるだけでもありがたいです。
・無給休暇でもありがたい
・有給休暇を取ればいいので「生理休暇」の意味があまりなさそう
▶懸念点あるよね。課題もあるんじゃないかな?
・上司が男性だと申請しづらい。。毎月休みが発生するということへの抵抗。
・本当に休むほどツライのかの信憑性がわからないので判断しきれない。
・シフト調整が大変!チームの運用が周らなくなってしまう。。
▶生理休暇だけではなく幅広く検討が必要!制度にするなら・・・
・妊活も併せて検討したい!
・人には言っていないが何かしらの持病を抱えていて休んでいる人もいるのかもしれない。「特別休暇」という枠にして普通の有給権利のある全員に一律公平に付与するのがよさそう
・生理痛が軽い人、男女により異なるので、特別休暇のように用途を広げた方が受入れやすいのでは。
・診断書を提出してもらったり、産業医等と面談して症状緩和に努めるなども必要
▶その他
・男性側もチームメンバーやパートナーへの配慮や視点が変わるきっかけになるのではと思う。制度を作って終了だと、例であげているようなことが起きる可能性もあるので、啓発というか、共に考える機会はセットで必要だと思います!
以上がアンケートの結果でした。みなさんはどう思いましたか?
様々な観点から考えることができると思います。
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アンケートを受けて男性メンバーも交え、D&Iチームで対談
(※チームメンバーを動物占いのキャラクター画像にしてみました!)
松下:まず最初に、このアンケート結果を見て記事を作成することになった際に、土屋さんから、記事の最後に「自分と加藤さんの対談を入れたい!」という提案をしてくれましたが、その背景や想いを教えてください!
土屋:自分はフェミニストだと思っている。フェミニストとは男女平等とか女性の権利を尊重して、女性に対する不平等の解消を求める思想のこと。きっと加藤さんもそうかなと勝手に思ってたり(笑)
これは自分の生まれ育った環境が影響していると思っていて。僕は母子家庭で年の離れた姉が2人いる環境で育ってて。姉は生理の周期によって機嫌が悪かったり「男っていいよね」とか言われてきたので。男としてももっとサポートできることあるよなとか考えていたのがきっかけ。こういった機会を増やして、考えていく機会が増えるといいなと思った。
加藤:僕はフェミニストかどうかはわからないけど(笑)僕も妹が2人いて。女性の多い環境で育ったので女性の考え方に触れる機会の多い環境で育った。
土屋:加藤さんは女性的な視点での考えがある人だなと思ってた!
アンケートの結果をみての気づき
松下:今回のアンケート結果、男性2人からみてなにか感じることとか、気づきありますか?
土屋:こんなに個人差があるんだ!と思った。生理は女性特有のものではあるが、人それぞれで症状も違うし、こんなに差があるということで一括りにはできないなと感じた。
松下:そうだよね。女性側からしても、症状の重い軽いはあってすごく個人差がある。人によっては日常生活もままならない人もいるよね。
加藤:個人差もあるし、性差もある。平等について考えないといけないと思う。どうやって組織の中で働き方に平等・公平感を出していくか、なにをもって平等か、公平かを考える点が重要だと思う。
中道:記事の引用だけど、完璧な平等を目指すのは難しいから少しずつ近寄っていくことが大事だと思う。
「生理休暇をとりたい」と男性上司にいいづらい
土屋:せっかく生理休暇制度があったとしても、生理痛で休みをとりたい時に、男性上司には伝えづらいという声もあるので、女性メンバーが伝えやすい環境を作る為にも、オープンに話せるようにしていくことが必要だと思う。
中道:たしかに。私のチームもアルバイトメンバーは女性が多いけど、そういう相談は私にしか来ないと思う。
土屋:国によっても様々だけど海外とかだともう少しこういう話題は普通に話されている感じがある。日本はこういった話題を避けられがちだなと思う。もちろん、個人のタイプもあると思うけど。
松下:男性からみて、やっぱり”生理”とかって触れられない話題という感じがある?
土屋:女性から言わないとタブーな感じはあるかな。触れられない話題。加藤さんの所属しているチームは女性が多いけど、そういう会話はされている?
加藤:聞いたことがないと思う。されているかもしれないけど自分が知ってる範囲ではないのかもしれない。体調が悪いということは聞いたことがあるけど、その要因を詳しく話すわけではないし。そう考えると男性の自分には耳に入らないところで会話されているのかもしれない。
中道:自分がそうなった時に、伝えられる場合とそうじゃない場合ってやっぱりあると思う。人を選んでいる感じもあるかな。例えば、土屋さんとかにだったら普通に言えそう!これは関係性がある、信頼している、からこそ言えそうなのかなって思う。
ハラスメントだ!!ってなんでもハラスメントにする人もいると思うし。。。人によって軽く話しても大丈夫でも、苦手な人だとセクハラと認識してしまうこともありそう。
土屋:確かにセクハラと言われてしまう懸念はある。信頼関係ができているからこそ会話できるのだろうな。そういう関係性・環境を作っていくことが大事だと思う。
加藤:こうやって話題にして情報発信できることこそがそもそもの進歩だと思う!少しずつ日常会話の中でも話される、当たり前のことという雰囲気や風土ができるといい。
土屋:今回のアンケートのポイントは回答率の高さだと思う。女性社員の回答率68%って結構社内アンケートとしてはすごい。今回は女性だけにしかアンケートとらなかったけど、それだけ、関心の高い、課題感を持っているものだってことがわかる。もっとみんなで考えていけるといい。
生理等の影響により有給休暇が不足するという回答の人は3割
松下:”有給休暇が不足する3割の人”のことを考えて制度は必要だと思う?女性だけに特化した制度は女性優遇だ!と感じる人もでてくるものかなと思うけど、どうだろう。
土屋:確かに女性特有のものにフォーカスしたという点だけではなく、全員が使えるようなものであるほうがよりいいとは思う。
加藤:そもそも違い(性差)があるということについて、全体というものでカバーしてしまうことで見えなくしてしまうことには懸念がある。
最初の方で話した、全員が同じ平等・公平という状況をつくることの難しさ。
例えば、身体の不自由な人の為に何かを作る=「特別扱い」が悪いとは思わない。もともと違いがあるのだから「扱いがそれぞれ特別である」というアプローチがあってもいいかも。
松下:性別による差によって元々が平等ではないというのはあるんだよね。それによって考え方も変わってくる。既にできあがっているこの社会は男性に最適化された環境がベースになっている。
土屋:そう!それが当たり前の社会になってはいけない。いまは変わって行かなければいけないので、あきらめてはいけない!と個人的にすごく思う。いきなり変わるとは思っていないけど、例えばこういう話が当たり前にされたり考えるきっかけが増えるようにしていけるといいと思う。
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今回であれば、生理休暇を有給化するという提案をすることが一つ考えられましたが、様々な背景を踏まえ、それ以外にも方法があるのか現在模索しています!
アディッシュの働き方検討委員会では様々な視点を持ちながら、どうあれば私たちが働き続けられる会社であるか、平等・公平に近づけるかを議論しながら次のアクションを検討しています。