新卒社長日記vol.3 働く概念を変え、本気であふれる未来を紡ぐ | 新卒社長日記
意欲的に働く個人が増えない日本直近10年で世界の「仕事に意欲的に取り組む人の割合」は14%から23%まで向上し、アメリカでは30%を超えています。しかし日本は5%~7%で停滞しているのが現状です...
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いよいよ社長就任をした1月。新年初営業日は25卒内定者も含めてオフラインで半日かけてしっかりとミッションと中長期の計画、2025年の戦略を伝達しました。とてもエネルギーにあふれる場になってエンジン全開で2025年1月の初週を走り始めております!
前回の記事で書いた「働く概念を変え、本気であふれる未来を紡ぐ」新ミッションを共有し、なぜ日本人の意欲的に働く割合は5~7%で推移し続けているのかについて議論をするところから始めました。
世界では、ここ数年で上昇し20%を超えているにもかかわらず、日本は変わらない理由を
パーソル総合研究所「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」を参考に議論しました。
引用:パーソル総合研究所「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」
上記データを見るに、日本は「働くを通じて不幸せを感じる」に関しては世界と比較して低い水準にあるが、「働くを通じて幸せを感じる」に関しては世界と比較して最低レベルにあるということがわかると思います。「不満足でない=満足」ではないように、日本人の多くが「不幸せにならない努力」をする中で、幸せから実は遠のいていしまっているのではないか?というのが仮説です。
言い換えれば「働きやすい=働きがいがある」ではないということを示しているデータだと思っていて、確かに多くの学生さんとも話してきましたが、ワークライフバランス、働き方改革という言葉の裏にある思いは、「働くは苦役である、だからこそ、分けたい/減らしたい。」だと思います。
ただ人生過去振り返ってみると部活などが代表的ですが、楽だったことが生きがいだった、忘れられない思い出だったとはならない気がしていて、その瞬間苦しかった思い出とセットで思い出される何かが多い気がしています。
目先の働きやすさを求めすぎると、努力し、その先に得られる達成感や仲間と乗り越えた尊い繋がりなどにつながる道を選ばないことに近づいてしまっているのではないか?ということを視界共有しました。
引用:パーソル総合研究所「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」
このデータを見たときに危機感を感じました。「勤続意向」、「転職意向」、「独立・起業意向」のすべてが世界最低水準であるということは、「この会社に居続けたいわけでも、転職したいわけでも、独立・起業したいわけでもない」というのが日本人の多くの状態だと。
企業にも、社会にも期待できていないというのもありますが、なにより「自分に期待できていない」というのが一番の課題かなと。どこで働こうとも、何をしようともどうせ変わらない、幸せになれないのではないか、それなら最低限の今に留まる選択をしよう。そう考えてしまうのかなと。
引用:パーソル総合研究所「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」
上記は自己研鑽への活動状況を示した調査結果ですが、日本人の半数以上が自己研鑽・啓発活動をしていないというのも、どうせ変わらないならできる限り省エネに生きようとしているのかなと感じています。(労働時間は世界水準並みになっている前提を捉えると)
要約すると、日本人の求める自由は哲学でいうところの消極的自由(~からの自由)という意味が強く、おそらく労働から自由になることを目指している。僕らとしては、積極的自由(~する自由)を求めてほしいと思います。
消極的自由とは、行動や選択が他人から干渉されず自由であること
積極的自由とは、より高い価値の実現のために自律的に行動すること
より高い価値の実現に向けて ー言い換えれば、より幸福・充実する人生に向けて、労働も人生の一部として捉えて(ワークライフバランスというよりワークライフインテグレーション)人生を歩んでほしいです。働くということは苦役ではなく、働くを通してより幸福・充実するする人生は実現できるということを信じられるように「働き概念を変える」のが私たちの仕事である。
また、「本気=個人の目的と組織の目的が重なる瞬間」を働くを通じて実現する意味においても、ここまでの働き方への考えが変わった前提のもと、ひとりひとりが本当の欲求や意思を明確にすることが大事だと思っています。今はここまでのデータ含めて働く自分としての意志や欲求が不明瞭であるがゆえに、企業からエンゲージメントを高めていこうと組織の目的を伝えられても、一人一人の目的が不明瞭だと重なる未来が訪れないです。ひとりひとりが本気の瞬間に生まれるエネルギーや、成長、仲間との尊い繋がりによって幸福になることを信じ、短期的に不自由を感じてでもそのような未来に期待し、自分なりの目的を持つことをしっかりと就職活動時にすることも私たちの仕事である。
そして、そんなひとりひとりの目的を引き出し、組織の目的とすり合わせて、縒って強い糸をつくるように、本気になる未来に向けた決断に昇華し、そのような人であふれる組織作り、そして社会づくりにつなげるために働く会社が私たちです。
ここまでの議論を通じて、「働く概念を変え、本気であふれる未来を紡ぐ」の背景をしっかりとすり合わせることに時間を投資しました。社員からの共感は多く、改めて自分たちが本気で日本人の意欲的に働く人を増やすんだということに腹をくくる時間となりました。
ミッションを体現する先に、2035年の10年後に意欲的に働く日本人の割合を20%に引き上げるをゴールにすることも視界共有をしました。そのために、リンク・アイとかかわった学生は、「周囲を30名以上に本気を伝播する社会人になれる」状態にしていきたいと思っていて、それを14万人を送り出せたら、20%に行くと思っています。
組織の2:6:2の法則で、意欲的に働くのが2割、普通に働くのが6割、働かないのが2割といわれている中で、日本を一つの組織として見立てると日本の2割が世界の意欲的に働く基準を満たしていないというのが現状だと思います。ただシンプルに考えると今の労働人口の5%、350万人程度が意欲的だととらえると世の企業や経営者数がほぼ同等だと感じると下手すると経営陣のみが意欲的可能性もあるかもしれないです。(そんなことはさすがにないと思いますが・・・笑)
ただ、組織で本気を伝播させようともそもそもその種となる人が少ないのは実態だと思うので、どこまでその種を増やせるかでくすぶってる人、本当は本気でありたい人が火が付くかが変わると思っていて、少なくとも日本で相対的にうえ2割に入る積極的に働く人たちがより基準高く走ることが是であるとなるだけの10%(上2割の半数)を超えるところまで導ければ、加速的に率が高まると思っています。
そのためにi-TEAMsなどの周囲を多く変えられるリーダーを育成し社会に送り出し、キャリアアドバイザーが面談を通じて一人一人の目的を明確にし、企業の目的と重ね合わせ、本気で働くことに向けて決断をし、周囲に勇気を与える存在を増やし、リクルーティングアドバイザーが本気の学生との出会いによって企業の採用にかかわる人に火をつけること、逆に採用側に次世代に期待し、本気で仲間づくりをすることをサポートすることで学生に火をつけることを通じて、周囲に本気を伝播する学生と本気の仲間を求める企業の相乗効果で世の中に本気があふれる未来につなげていきたいと思っています。
ここまでの背景を喧々諤々議論した半日は、疲労感もありながら未来に対して多くのことが未来につながりそうな場になりました。本気を伝播できる人を送り出す我々が、圧倒的に働きがいを実現し、本気で働く価値を伝えられるようにその基準を上げる1年にすることを最後全員で宣言して終了しました。仲間の本気を信じ、2025年、飛躍する1年にします!