株式会社バカン / DX事業本部事業開発部協業開発チーム・プロダクトマーケティングマネージャー
避難所入所受付の所要時間を14分の1に削減 茨城県つくば市と避難所入所受付のデジタル化に係る実証実験
■実証実験の概要 実施日 :2025年1月21日(火) 対象者 :つくば市役所の職員 検証内容:避難所入所受付のデジタル化の実証 従来の紙の避難者カードへの記入を、アプリ※やマイナンバーカードリーダー、WEBフォームへの入力によってデジタル化し、避難者の入所受付開始から避難者名簿の集約、避難所状況報告までの所要時間の検証を行った。 ※本検証は、自治体向け地域交流推進アプリ「tami tami」を用いて行った。 【検証結果】 アプリからQRを読み取る経路では、入所受付から避難者情報データベース化まで平均3秒で完了し、従来の方法の14分の1以下の所要時間と最も短いことがわかった。次いで、今回から新たに追加された、QRを読み取りWEBフォームに入力する経路にて平均4秒という結果になった。この読み取り方法は、これまでの実証実験にて、アプリのインストールと事前登録が一定のITリテラシーを求める経路であることが判明したために、追加されることとなった。アプリからのQR 読み取りに比べて1人あたり1秒劣るものの、アプリインストールと事前登録・認証が不要となり、これらの手順に慣れていない方も容易に利用できることから、有事のように様々な人が利用する場面でより時間短縮が期待できる。 また、避難者役27人に行った、スムーズな避難所入所受付ができたかのアンケートの結果では、デジタルを用いた経路では、すべてのものが半数以上のポジティブな回答を得た。なかでも、アプリでのQR読み取りが92.3%、次いで、QRを読み取りWebフォームに入力する経路が81.4%と特に高評価であった。一方で、従来の方法である紙媒体への記載経路は60%以上がネガティブな評価であった。 以前、豊島区役所とともに検証した、避難者の避難入所受付から避難者名簿のデータベース化まで一気通貫で行った実証実験では、今回と同様に、従来の方法の14分の1以下の所要時間となった。このことから、避難所入所のデジタル化は、複数名が同時に避難所入所手続き可能となり、有事の際、混雑状況の大幅な改善が期待できる。