ランニングホームラン株式会社 / CCO(chief concept officer)
SFの世界を現実に顕現させるフェス「RingNe」第2章|イマーシブエリアのコンセプト設計・ディレクション・マーケティングを担当
イマーシブフェスティバル「RingNe -第2章-」は、“体験小説”というジャンルを掲げる没入型フェスティバルです。仮想の物語世界を現実の体験として再構築し、その出来事を後から小説に追記していく――作家アメミヤユウによるリレーショナルアート作品として位置づけられます。 私(さわ)は、全体プロデュースを担うメンバーに招かれ、本プロジェクトにジョイン。小説内で描かれる「植物信仰の団体」というセンシティブなテーマを、原作の思想性を損なうことなく、エンターテイメントとして昇華することが最大のミッションでした。 そこで定義したイマーシブエリアのコンセプトは「縦の異文化体験」。これは海外旅行などで体験する“空間的な異文化”ではなく、“時間的に離れた文化”を、現在の私たちが追体験するという新たな文化体験のかたちです。架空の信仰や風習、慣習、建築様式などをゼロから設計・構築し、SF的創造性と土着性を同時に体現する空間を創り上げました。 加えて、「RingNe Festival」という従来の名称を、「イマーシブフェスティバル」というジャンル自体を想起させる名称に再定義することで、コンセプトの明確化と訴求力を向上。このリブランディング戦略はSNSでも好調に作用し、投稿の閲覧数・エンゲージメントが前年比で大幅に向上。チケットもすべて完売し、結果として「物語世界の再現 × 体験価値 × 集客成果」の全てにおいて高い成果を上げました。 結果、当初数十名規模だったクリエイター集団は、熱量と技術力の高い200名超の有志が結集するプロジェクトへと成長。アーティストや職人、俳優、空間演出家など多彩なプロがそれぞれの専門性を活かし、物語世界を現実に編み出しました。