「できない」ではなく「どうすればできるか」。
その一心で上司に相談し、会場を巻き込み、立食ビュッフェの結婚式を実現しました。
おふたりの願いは「立食ビュッフェ」
ご相談に来られたのは、毎月のようにキャンプへ出かける新郎新婦。
「ゲスト同士が自由に交流できる、友人の友人が友人になっていくような場にしたいんです」
「堅苦しくなく、木のぬくもりや自然を感じられるようなアットホームな雰囲気が理想です」
「立食ブッフェが希望。だけどおもてなしとしての料理にもこだわりたい」
「自分たちらしさを表現したいから、いろんなグッズも持ち込みたいです」
そう笑顔で語るおふたりの理想を叶える為、色々とその背景を伺いながら頭の中で提案プランを考えていました。
ただ、その中でひとつ大きな壁がありました。
私たちが提供している「ゼロ婚」というサービスの料理は「着席フルコース」が基本。クオリティを大切にするため、立食ビュッフェは取り扱っていなかったのです。
さらにお話を伺うと、コロナ禍で数年間、結婚式をあげられずにいたことも分かりました。
「やっと実施できる結婚式だからこそ、大切なゲストと久しぶりに会って、しっかり話す時間をつくりたい」
その想いを受け取ったとき、私は心の底から「どうにか叶えてたい」と思いました。
上司に掛け合い、その場でプランをつくった
「少しお待ちいただけますか?」と声をかけて、私はバックヤードへ。
すぐに上司に相談しました。
「提携会場に連絡して、立食ビュッフェプランを作っていただきたいです。
今ご来店いただいているお客様ですが、コロナ禍で何年も結婚式ができず、ようやく実施できることになったそうです。久しぶりに集まるゲストと、自由に歩き回って話せる時間を大切にしたい。
また、おふたりのらしさを表現する上でも“着席フルコース”ではなく“立食ビュッフェ”の方が適していると思うんです。
クオリティを担保するために着席フルコースの扱いのみというのは理解していますが、背景を踏まえた上で、会場に相談して立食ビュッフェのプランを作っていただけませんか?」
上司は少しだけ考え、こう言ってくれました。
「分かった、すぐ会場に連絡し相談してみよう」
そして、その場で会場と交渉していただき、急遽“立食ビュッフェプラン”が作られました。
私は急いでお客様の元へ戻り、伝えました。
「お待たせしました!実は今、会場と掛け合って“立食ビュッフェプラン”をつくってきました。これならおふたりのご希望がすべて叶えられると思います」
その瞬間、新郎新婦の顔が一気に輝きました。
「えっ、本当にですか!?」「そんなことまでしてくださったんですか」
驚きと喜びの入り混じった表情が忘れられません。
理想が全て叶った“ここにしかない結婚式”が実現
会場はガラス張りで青空を感じられるレストラン。
開放感の中での立食ビュッフェは、まるで屋外でキャンプを楽しんでいるような雰囲気でした。
当日はゲスト紹介や歌の演出、手づくりのシェラカップ(キャンプグッズ)をプレゼントするなど、自由で温かな時間に。
親族用には座席を用意し、細部まで配慮が行き届いた結婚式となりました。
結びの挨拶で、新郎新婦はこうおっしゃってくださいました。
「最初は理想をすべて叶えるのは難しいかもしれないと思っていました。でも、林さんはその日にすぐプランまでつくってくださって…本当に感謝しています」
その言葉に胸が熱くなり、「あのとき動いてよかった」と心から思いました。
「ないならつくる」。それができることが誇らしい。
この経験を通じて実感したのは、「ないからできない」ではなく「ないならつくる」と動けることの価値です。
スキナには、与えられたルールや枠組みも、必要であれば変えていける文化があります。
大切なのは、ゼロベースで「何がベストか」を考え、自分で責任を持つと決めて動くこと。
リスクがあっても、自ら環境を生み出し、人を巻き込みながら理想を形にしていく――その過程は大きなやりがいであり、そんな仕事ができている自分を誇らしく思います。
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スキナでは、ひとりひとりが意思決定権者として会社づくりに携わり「自ら考え、自ら環境をつくる」ことを大切にしています。
「決められた枠組みの中で仕事をするのではなく、自分の意思で未来を描きたい」——そう思う方、ぜひ一度お話ししませんか?
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