1, はじめに
こんにちは、WingsインターンのTentoです。Wingsには大学3年生の3月から大学4年生の3月までちょうど1年くらい在籍しています。来月からは就職となるため、私がこのインターンに何を目的として応募したのか、そして何を得たのかをお伝えしたいと思います。
「とりあえず長期インターンって聞くけどなんで?」「そもそも働くってどういうこと?」とインターンについて考えていたり、Wingsインターンに応募しようか迷っていたりする学生の参考になればと思います。
2, なぜインターン?
「自分は社会において何ができて、何がまだ足りないのか」
そのような問いを就活が終わった3年生の3月頃、私は漠然と考えていました。就活の際の、いわゆるガクチカや自分史などの「自己分析」はその問いの答えを求める作業です。しかし、その「自己分析」はあくまで答えの一端であり、自身の強み弱みの全容を捉えることは難しいのではないかと、就活を終えた私は感じていました。
というのも、その分析は過去の「学生」としての経験から得られたものでしかないからです。「仕事」とは何であるのかさえ、わからない状況で社会人としての強み・弱みを分析しているということです。つまり、今までサークル活動やアルバイトという学生の中で得た経験・能力をそのまま社会に出ても100%強みとして活かすことができるのかということから、初めに書いたような疑問を抱くようになりました。
その疑問の問いを求めるため、長期インターンという場に出てみようと考えました。①「仕事」「社会人」というものを学生の立場を持ったまま経験する ②就活中の分析を実践し、自身の本当の強み・弱みを知ることを目的に長期インターン探しを始めました。
3, なぜwings?
次にその中からなぜwingsインターンを選択したのか。主にその理由は2点あります。
一つ目は、自身の就職先の社風と共通する点があったという点です。
私の就職先は新卒から裁量権をもち働くことが求められ、案件・課題に取り組む際の自主性を重視していること、海外の仕事も多く英語でのコミュニケーションが必要であること、などの社風があります。そのため、「裁量権」「自主性」「英語」というキーワードを用いて長期インターンを探しました。
そして、数あるインターンの中でwingsはそのすべてに当てはまっており、かつさらに、インターン体験談などから「会社の事業のなかで重要な役割を果たすこと」「社長とデスクを並べて業務をすることが可能」ということを知り、魅力を感じました。会社の代表者として事業運営を引っ張る立場にある社長とともに、事業に関する仕事に携わるということは、仕事・社会を知るという目的を果たすのに適していると考えたからです。
二つ目は、自身の経験が活かせると考えた点です。
これは自身の留学経験に基づくものです。高校2年生のときにフィンランドに留学し、異文化に身を置くという経験をしました。Wingsは外国籍の従業員が多く、その方々は日本という異文化に身を置きながら働いています。Wingsインターンは日本生活におけるサポートを行っていると面談でお聞きしたため、自身の経験が活かせると考えました。
4, インターンでの経験について
インターンでの実際の経験を記していこうと思います。まず結論として、Wingsインターンは「仕事」「社会」を経験し、自身の強み・弱みを知るという私の目的を果たし、かつ「仕事とは」「社会人とは」という問いの答えの解像度を上げることができる貴重な経験ができる環境だと私は思います。
ここからは具体的に私が、このインターンで得ることのできるスキルを明確にすることで、なぜそのような結論に至ったのかを記したいと思います。
Wingsインターンのもっとも重要な業務の一つに「log作成」があります。私はこの業務に最も苦戦すると同時に、最も実務的なスキルについて考えさせられました。
インターン生は3か月に1度、この「log作成」を行います。これは3か月後の達成状況を定め、そのためにこの3か月間で何を行わなければいけないかを考える業務です。一言で言ってしまえば容易に聞こえますが、ここには様々な能力が求められます。まず3か月後に必要とされる目標を設定する、先を見通す能力。その目標はどのような環境、状況になったならば達成といえるのかを考える論理的思考能力。その目標に対して、対象の現状はどうであるのか、そしてその差は何が原因で生まれているのかという分析能力。最後に、何を行えばその原因を埋め、目標が達成できるのかを考えるアイデア力が必要です。これらの能力はその際の目標によって比重は様々ですが、logを作成するという業務一つでこれほどまでに多くの能力が必要とされます。
この中で私が強調したいことは、「log作成」はインターン生が自ら仕事を創ることができる業務であるということです。log作成で必要とされるいくつもの能力は「仕事を創る」という一つのスキルとみることができると思います。目標を定め、そのために何が必要なのかを現状から一つ一つ紐解く。そして、3か月をかけてそれを実行し、うまくいくこともあればそうでないこともある。自身で創った仕事に対し、社長に意見をいただきながら取り組み、その結果を踏まえて、再び仕事を創る(logを作成する)。
これは社会人として仕事を行う際に最も重要で基盤となるスキルだと思います。また、多くの能力を要する業務をこなすことで自身の強み・弱みを実践的に知ることができる貴重な機会になりえます。そして、このスキルを鍛える(サイクルを回す)ことが「仕事」を理解する一端になると感じました。
5, プロジェクトの実例
そんなlog作成を通して、私が実際に取り組んだプロジェクトを紹介させていただきます。
それは「Wings Life Support(以下WLS)のシステム改善」です。WLSとは、World Wide Wingsの福利厚生の一つであり、インターンが管理運営の大半を担当します。内容としては、新しく採用され日本で働く先生方の不安に寄り添い、実務的・精神的サポートを行うというものです。具体的には、銀行口座開設に同行しサポートを行ったり、電話番号の契約手続きのサポートを行ったりすることなどがあります。
私がインターンとして所属した当初、このWLSが人手不足の状況に陥っていました。サポートのマニュアルやナレッジはあるものの、先生とサポート側の連絡先の交換が確実ではあるものの、少し手間を必要とする方法であったからです。そのため、肝心の先生方へのサポートまで到達できていないという状況も発生していました。そこで、サポート側と先生の連絡先を交換するフローを再構築し、WLSを再活性化させたいと考えました。最初はこの「連絡先の交換のスムーズ化」に重点を置いてlogを作成していましたが、現状を分析していくと、さらにその中に、なぜ交換が遅れるのか、交換したとしてなぜ利用してくれないのかなどを考える必要が生まれました。最終的には、「先生の入国前から、日本で生活するにあたり行う必要のあるタスクを先生とサポート側の両者が把握しており、そのサポートが計画されている状態」を目指しました。ここではシステム的な問題だけでなく、どのようにして精神的インセンティブを作れるのかなどで頭を悩ませました。
結果から言えば、現状の分析が甘く、3か月でこの状態に持っていくことはできませんでした。しかし、現状のどこがずれていたのか、その分析の根本的な原因はどこにあるのかなどを次の3か月に活かして続けました。現在、理想的で完璧な状態とまではたどり着くことはできませんでしたが、1年前の状況からは進展し、先生方へのサポートを行うという福利厚生の形はできています。このプロジェクトに1年間取り組み続けることで、自身の強み・弱みが就活の際に考えたことと一致するのか、しない部分はどこなのかを実践のなかで考えることができました。
6, おわりに ー仕事とはー
最後に、私がこの1年間のインターンで感じた「仕事」とはの問いの答えを学生の立場としてではありますが書き綴ろうと思います。
私は仕事は「何かを完成させること」だと思います。それは「仕事ができる人」というイメージとインターンでの経験から考えたことです。世間的に仕事ができる人として紹介される人は、その成果とともに紹介されます。それは彼ら・彼女らが完成させた「何か」であるということができると思います。そして、インターンでは3か月後の「何か」を定め、どのようにそれを完成させるかを考え続けます。それが「log作成が仕事の根幹」だと感じた理由です。このlog作成を通して、仕事とは何かを感じることができたと考えています。
Wingsインターンでは、学生として、会社のために「何か」を探し自主的に完成に向けて取り組む経験ができます。学生のうちにこのような経験ができる機会は多くはないと思います。少しでも「仕事」の経験をし、成長したいと思う学生は、ぜひ応募することをお勧めします。私は短い期間ではありましたが、ここでの経験を活かし、自信をもって4月から、いろいろな「何か」を完成させていきたいと思います。