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レタスクラブ編集部主催「主婦『インサイト』セミナー」レポート

4月19日(木)、株式会社KADOKAWA レタスクラブ編集部が主催する「主婦『インサイト』セミナー」に弊社からは「暮らしニスタ」の責任者を務める佐久間が登壇いたしました。セミナーの内容をご紹介いたします。

◆セミナーの趣旨
セミナーの登壇者3名は「雑誌」「web」「アプリ」と、それぞれ領域の異なる主婦向けメディアの編集長や事業責任者。今回は、主婦を対象とする商品やサービスを提供するクライアント様にお集まりいただき、同じメディアでありながら、立ち位置の違う3社だからこその共通点や相違点を共有することで、主婦の気持ち(インサイト)を掴むためのヒントにしていただきたいという趣旨でセミナーを開催いたしました。

◆メディア紹介
雑誌『レタスクラブ

料理が苦手で毎日の献立に悩まされている方、忙しくて料理に時間をかけられない方、日々の料理に季節感を出したい方、みなさんの料理の悩みを解決します!スーパーで手に入る材料で簡単なレシピ、綺麗な写真で紹介してくれるから読んでるうちに「美味しそう、自分でも作ってみたい!」と思うこと必至です。プロに習う「おかずのカレンダー」は、毎日献立選びで頭を悩ませている奥様の強い味方。もちろん、生活をたのしくする情報もたくさんゲットできます!!

動画アプリ「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)

テレビ番組やCMでも話題の日本最大級のレシピ動画(料理動画)メディア。誰でも簡単においしく作れるレシピが約1万5,000件も!作りたいレシピが必ずみつかります。毎日の食卓はもちろん、お弁当のおかず、ダイエットにうれしい野菜たっぷりのレシピなど、家族が喜ぶおいしいレシピが1分ほどの動画と解説で初心者でも簡単に作れます!

Webメディア「暮らしニスタ

暮らしニスタと称される素敵なアイデアを持った主婦の方々がアイデア持ち寄り、お互いに情報をシェアするのがこのサイトです。主婦の生活のなかの1ジャンルのみにフォーカスするのではなく、料理・収納・家事・趣味と忙しい主婦の生活全般に寄り添い、毎日の暮らしをさらに楽しく、より快適に過ごしてもらえるメディアとして多くの主婦の皆様に支持されています。

第1部では、株式会社KADOKAWAレタスクラブ編集長 松田 紀子様が『レタスクラブ』のブランディングの軌跡について、第2部では、株式会社エブリー編集長 菅原 千遥様と弊社佐久間がパネラーとして加わり、最近の主婦「インサイト」についての対談が行われました。セミナーの内容からテーマを絞り、一部をピックアップしてご紹介いたします。

◆読者インサイトの探り方

松田:レタスクラブ』では、読者のインサイトを探るためにLINEのグループチャットを活用しています。その名も「LINEレタス会」。
LINEグループに質問を投げると、読者からの回答が来るという形で、月に1度はその回答をもとにスタジオで掘り下げていく施策を行っています。『レタスクラブ』は全国紙なので、北海道や名古屋などの読者を集めた「地方レタス会」というLINEグループもあります。

また、読者のお宅に直接伺って、家の中を見せていただくという調査を定期的に行っています。そして、そのときの様子などを編集部で共有して、次の企画に活かしています。紙面を作っている編集者が全員女性で、お子さんのいる方も多く、読者と属性が近いというのも編集部の強みのひとつですね。

菅原:DELISH KITCHEN」が目指しているのは、検索してもらうことではなく、ユーザーにレシピを提案すること。プロの料理家が考案したレシピを配信して、再生数やお気に入り率などの行動データを数値で分析したり、ユーザーにアンケートやインタビューを行ったりしています。
基本的には、忙しい日々のなかで発生するちょっとした「イライラ」を解消するための提案が中心です。初期の頃はインスタ映えするようなキラキラレシピを配信していましたが、ずぼらレシピの配信をしてみたら一気に再生数が増えたという例もあり、思い込みではなくしっかりとユーザー行動を分析することの大切さを実感しています。
今はユーザーの“潜在的なイライラ”に対応するために、さまざまなインサイトを読み解いて企画を行うようにしています。

佐久間:暮らしニスタ」では顕在ニーズと潜在ニーズでインサイトの掴み方を明確にわけています。顕在ニーズでは、ユーザーの検索行動を元にインサイトを想定します。例えば、「コストコ」というワードは、1カ月に数百万回も検索されています。こういった主婦の関心が高いワードを探し出し、そのワードの背後にあるニーズをくみ取って、企画制作に活かしています。一方、潜在ニーズに対しては、配信してみないとわからないところも多いですよね。だから、SNSで配信してみて、その結果を分析し、それを次の企画に生かすというやり方をしていますね。

◆企画を実際に出してみて反応をどうみるか。おもしろかった反応は?

菅原:色々な指標を参考にしていますが、一番大切にしているのは各レシピの「お気に入り数」。それと、動画を見た後に実際に作ったかというところも重要視しています。面白いのが、たくさん見られているものと、実際に作った人の多いレシピは別ということ。例えば見られやすいのは、キラキラレシピ動画だけど、実際つくられているのは2つくらいの材料を組み合わせたような簡単なものなんです。

佐久間:潜在ニーズに対する企画では、我々もおなじような結果ですね。LINEで配信するコンテンツをキラキラしたインスタ映えを狙ったものから、「身近」「簡単」「お得」というコンセプトに変えました。それで、LINE経由のPVが150%伸びたという結果がでています。

ただ、「どんなコンテンツを読みたいですか」というアンケートをとった場合には、別の答えが返ってくると思います。「見たい」という“理想”の希望よりも、「見た」という“実際”の数字にこそ、ユーザーの正直な気持ちが表れていますよね。

松田:私たちの調査でも同じような結果がでています。やっぱり作りたいレシピと、実際作ることって別ですよね。主婦はものすごく忙しいので。それと、『レタスクラブ』では料理よりも整理収納の方が人気も高いです。それも、すごく細かいニッチなところを訴求すると読者に喜んでもらえますね。網戸というだけでなく、網戸のサッシとか。

料理系では、買い物リストの材料を全て使いきれる1週間のレシピが好評ですね。さらに、1週間分の材料がボタンひとつで届くような仕組みをつくりたいと思っているところです。

菅原:ちょうど、「DELISH KITCHEN」でそういう機能をリリースしたところです。動画のレシピで使っている材料がボタン一つで届く仕組みを作りました。

最近はみんな忙しいから、冷蔵庫に何があるのかを把握していないし、買い物に行く時間もおしいという人も多いですよね。

企業の商品を自分たちのメディアを使って上手くインサイトに届けるとしたら?

菅原:「私たちは、レシピの“提案”を目指しているので、基本的なレシピの訴求ももちろんしていきますが、新たな活用シーンの訴求ということの相性も良いんです。例えば、アイスひとつとっても、そのまま食べるのではなくアレンジした食べ方を提案したり、アイスを食べるシーンとして仕事後のご褒美におすすめする動画を作ったり。

コンテンツが購買に結びついたかも分析できるようにしていこうとしています。

佐久間:暮らしニスタ」は、短期的な獲得ばかりでなく「ブランドを一緒に作りたい」というケースに向いているサービスです。だから、暮らしニスタという媒体自体のブランド力を是非上手くつかってほしいですね。ユーザー調査では、暮らしニスタに対して“真似しやすい”というイメージを持っている人が多数という結果が出ています。

だから、さきほどの「身近」「手軽」「お得」というキーワードに当てはまるような商品は相性が良いのではないでしょうか。例えば、「手軽に使える布団クリーナー」のメーカー様とのタイアップでは、記事の読後アンケートでも「実際に買ってみたい」という声が多かったんです。毎日使う布団を、いかに手軽に清潔に保てるか、という点がポイントになったのだと思います。

佐久間:それと、先日とったアンケートでは、食品・飲料・日用品に関して重視するポイントはやはり価格でした。面白いのが、ただ安ければいいわけでなくて、同数くらいで「質」を重要視しているところ。例えば、食品であれば、原材料などですね。“安かろう、悪かろう”ではなく、「安くて良い物を」というニーズに対する訴求が必要になっていると思っています。

◆最後に

菅原:さきほどもお話しましたが、レシピ動画を見て、これを作りたいと思ったらそのままネットスーパーで材料が買える機能をちょうど今日リリースしました。

ユーザーの新たな発見を生み出して、購買までシームレスにつながるメディアを目指したいですね。

佐久間:媒体に対する読者のエンゲージをいかに高めていくかが次の課題。webメディアは雑誌やアプリと違って、ワンオブゼムになりやすいんです。だから、「暮らしニスタが好き」といってくれるファンをさらに増やしていく必要があると思っています。
企業の皆さんと、お互いのファンを共有しながらブランドを高めあっていきたいですね。

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