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「3年後を見とけ。」1度死んだチャットボットに新たな命を吹き込む、下克上社長の野望

エラーが多発して、たくさんの案件が炎上。

しかしそれ以上に燃えていたのは、現場メンバーの気持ちでした――。


今回インタビューさせてもらったのは、チャットボットサービス「BOTCHAN(ボッチャン)」を開発する株式会社wevnalの代表取締役社長、磯山 博文(いそやま ひろぶみ)

創業11期目を迎えるこのタイミングで、組織のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を刷新しました。

本インタビューでは、連載企画としてwevnalの経営陣4名に対し、新たなMVVに込めた意図や会社への想いなどについて伺います。

これまでの連載はこちらから→第1回第2回第3回


第4回は、押しも押されもせぬwevnalの顔・磯山です。

新卒入社した企業で働いていた当時、将来的にはカフェの店長になることを志望。

そこから一転、勢いで創業したベンチャー企業にて、エラーが多発する念願の自社プロダクトに見出した、一筋の希望。

そして語るのは、大志も大義もなかった茨城の田舎少年が、大都会・東京の渋谷から抱く、新たなMVVに込めた野望。

(聞き手:DX事業部 マーケティング担当 藤本)


燃える案件以上に、異常に燃える現場メンバー

━━今回、このタイミングでMVVを変える決断をしたのは、どうしてですか?

磯山:wevnalでの事業を通じて「こういった世の中にしたい」や「こんな価値を提供したい」といった、社会に向けてのメッセージがより明確になったから。前のMVVは5年前くらいに決めたんだけど、そのときはまだ確固とした自社プロダクトもなくて。

前のミッションの「人の可能性と情熱に投資し、世界を次のスタンダードへ」にしてもビジョンの「スゲェ会社」にしても、言葉のベクトルがすごい内向きというか「我々はこういう組織だ」ってメッセージしかなかったんだよね。

それがここ直近3年くらいのビジネスを通して、「BOTCHANを軸としたコミュニケーションの領域で我々は勝負していこう」という覚悟を、自分含めた役員陣が持つことができた。

━━その「BOTCHANに懸ける」という想いを持つようになったのは、何かきっかけがあったんですか?

磯山:まず大きかったのは、現場メンバーのみんながめちゃくちゃ燃えていたんだよね。なんと言うか、全然諦めない。BOTCHANを本格的に売り始めたのは3年前くらいからなんだけど、最初の頃は全然売れなかった。やっとの思いで発注してくれたお客さんに対しては、何回もエラーを起こして怒られて、もういろんな案件が炎上しまくってて。

でも組織サーベイをやると、みんな「モチベーション」に関連するところの数値が異常に高いんだよね。それまでのwevnalはずっと「売り上げ数字を伸ばすことだけが正義」の価値観でやってきてたから、それと真逆の状態にあるチームのみんなが燃えている理由が分からなかった。

━━たしかにBOTCHANのチームは、立ち上げの時期からずっと熱いですよね。

磯山:BOTCHANのチームを立ち上げから引っ張ってくれている前ちゃん(※前田:wevnalの共同創業者 兼 取締役副社長)に対しても、「なんで前ちゃんはこの事業にそんな張ってるんだろう?BOTCHANは大丈夫なんかな」ってずっと思ってた(笑)

━━逆に言うと理由は分からないのに、なぜか前田さんを筆頭とするBOTCHANのチームが熱狂に包まれていることが、磯山さんが「BOTCHANに懸けよう」と決めたひとつのきっかけだったんですね。

磯山:そこから、そうこうしているうちにお客さんから「BOTCHANってマジでいいですね」って追加発注をしてもらうことが出てきて。しかもそれだけじゃなくて「フォームのCVRを上げるなら、チャットボットを入れるのがマストだよね」って声を、D2Cの業界内でよく聞くようにもなった。そんな経験、いままでなかったんだよね。自分たちのビジネスを通じて、お客さんや業界の価値観を変えてるじゃん!と思った。

━━提供するぼくたち側のモチベーションが高いだけじゃなくて、それがちゃんと価値となってお客さんや業界にも届き始めていることも実感して、磯山さんの気持ちが変わり始めたということですか?

磯山:そうだね。それに加えて、今度はコロナがやってきて。「オンラインでの接客」という自分たちのやっているビジネスが、目の前のお客さんや業界だけじゃなくて、社会全体に対しても価値が大きくなりつつあるなと気付いた。

だったら「逆にこれはもうBOTCHANに懸けるしかないでしょ」と思うようになって。やっぱり、前ちゃんの「何に価値があるのか」とか「これからの時代に必要なもの」とかってことを見極めるセンスは抜群だなあって、改めて感じたね。


Amazonが向かう「効率化」とは真逆の「購買体験の増幅」を

━━それではここからは、MVVの具体的な内容について教えてください。まずはミッションの「人とテクノロジーで情報を紡ぎ、日常にワクワクを」には、どういったメッセージが込められているんですか?

磯山:まず前提として、消費者がある商品に接したところから、実際に購入してどれくらい満足しているのかまでを含めた、いわゆる一連の「購買ファネル」っていうものがあるでしょ。ただ、それに対する課題として、それぞれのフェーズで消費者がどんな行動をしたり感情を持ったりしたのかっていうデータは、分断されてしまっているなと感じていて。

例えば商品に初めて接したときの「広告データ」と、その商品をいつ買ったのかという「購買データ」、あと購入した商品への「満足度のデータ」って、それぞれ別のサービスや企業内に蓄積されてしまってると思うんだよね。そこを我々は、結びつけていきたくて。いまの世の中で、この一連の購買行動を最初から最後までひとつの企業内でカバーできているのは、Amazonくらいしかいないんじゃないかな。

━━要するに「打倒Amazon」ということですか?

磯山:いや、そういうことではなくて。もうこれだけAmazon含めたいわゆる「GAFA」みたいなプラットフォームが巨大化した時代って、「いかに共存していくか」に頭を切り替えた方がいいと思うんだよね。

そこに関して、Amazonは集めた膨大なデータを使うことで、どれだけ楽に買い物ができるかという「効率化」の方向にどんどん進化しているなと感じていて。

━━たしかにAmazonが「どれだけ少ないクリック数で安く買って、いかに早く届くか」に焦点が当たっている感覚は、いちユーザーとしてあるかもしれないです。

磯山:wevnalはその逆で、消費者がその商品のことを本当に好きになったり、購買体験そのものがすごく楽しくなったりするような価値を、提供していきたいんだよね。それは少し抽象的な言い方をすると、「世の中の人たち一人ひとりの人生を豊かにする」ということで。

━━まさにミッションの後半にある「日常にワクワクを」もたらすことですね。

磯山:Amazonのあの画一的なUIやUXって、たしかにめちゃくちゃ便利なんだよ。ただ、じゃああの画面のなかで商品の世界観がどれだけ伝わっているのかだったり、消費者がその商品のことをどこまで好きな状態で買っているのかだったりの観点で見たときに、Amazon以外の選択肢もあった方がいいと思うんだよね。

「効率化」とは真逆の世界にある「相場より値段は高いけど、その商品のことが好きだから買っちゃう」とか「届くまで1ヶ月待ちでもいいから、とにかく欲しい」とか、そういった「購買体験の増幅」っていう価値を提供していきたい。


その商品のこと、本当に好きですか?

━━では次に、ビジョンの「コミュニケーションをハックし、ワクワクするユーザー体験を実現する」について教えてください。

磯山:「コミュニケーションをハックする」って、人によっては「相手を騙す」とか「消費者をコントロールする」とかってイメージを持つ人もいるかもしれないんだけど、そういうことでは全くなくて。むしろそういったことに対する、「後ろめたいことは止めようぜ」ってメッセージなんだよね。

嘘のビフォーアフターを載せて本来の効果とは違う印象を与えたり、「10分以内に買ったら30%オフです!」って文言をずっと出し続けて、焦らせて買わせたりするみたいなことをやって、誰がハッピーになるんですか?って問題意識は、強く感じていて。

━━そこはたしかに、デジタルマーケティングやEC業界の闇と言える部分かもしれないです。

磯山:「ハックする」って言うのは、そのブランドや作り手に対しての「本当のファン」になるために、消費者の感情に寄り添いながら、そして動かしていくということで。そのためには「ひとつの課題に対してひとつのサービスで解決」ではダメで、購買の最初から最後まで、一気通貫でサービスを提供していく必要があるなと思っていて。

そしてそれをAmazonのように自社のプラットフォーム内に呼び込んで、決められた形に則って「消費者」と「商品」をつなげるのではなく、それぞれのブランドや作り手が表現したい形に合わせて、サービスを提供していきたいんだよね。

━━それぞれのブランドや作り手の方々が、その世界観を存分に表現しながら商品を買ってもらうからこそ、その過程も含めて消費者側も「ワクワクするユーザー体験」を得ることができるんですね。

磯山:wevnalよりも大きな自社メディアを運営しているところや、すごいデジタルマーケティングの会社は、たくさんあるかもしれない。チャットボットだって、他にもいろんな会社が開発してる。でもそれら全部をひとつの会社内で完結して、ワンストップで提供できるのって、我々だけだと思うんだよね。

いま分断されてしまっているそれぞれのデータを結び合わせて、その商品のことが本当に好きになったり、購入体験そのものが楽しくなったりするように、人の感情に寄り添い動かしていきたい。


連携、解体、そして連携。雨降って事業基盤固まる

━━wevnalは事業部体制はいま、チャットボット「BOTCHAN」を軸に展開する「DX(デジタルトランスフォーメーション)事業部」と、SNS領域を中心としてクライアントのマーケティング課題を解決する「SNSマーケティング事業部」の2つに分かれています。

ただ以前、これまでのお話に出てきた「最初の接触から購入後までのサービスをワンストップで提供する」の実現に向けて、両事業部を1つに統合したものの、結局はあまりうまく行かず、再度いまのような2事業部体制に戻ったという経緯がありますよね。

当時は思い描いていた連携ができなかった要因と、これから改めて連携を強化していくにあたっての手応えについて聞かせてください。

磯山:2年前くらいに事業部をひとつに統合したことは、結果的には失敗だったなとは思っていて。でもそれ自体は全く後悔していないし、挑戦したからこそ気づけたものや得られたものもあるからね。

うまく行かなかった大きな要因のひとつは、新規の「DX事業部(※当時はチャットボットAI事業部)」と、既存の「SNSマーケティング事業部(※当時はデジタルマーケティング事業部)」の事業フェーズが違ったことだなと思っていて。

━━具体的にはどんなふうに違っていたんですか?

磯山:まずBOTCHANは、当時まだ本格的な販売を始めてから1年くらいしか経っていない時期で、未完成な部分も多かったのね。当然エラーも多かったし、「効果」の面でも不安定で。

━━当時は起きたエラーやクライアントからの要望を受けて、試行錯誤しながらどんどんBOTCHANをブラッシュアップさせている時期でしたよね。

磯山:一方で既存のSNSマーケティング事業部は、もう何年間もクライアントに向き合ってきたノウハウがあったし、当然だけど求められる効果の水準も高かった。どっちの事業部が上とか下とかでは全くなくて、単純に事業としてのフェーズが全然違ったんだよね。

ただ、当時はクライアントや世の中のためというより、自分たちのために「両方を一緒にしたらもっと売れるんじゃない?」みたいな気持ちの方が先行してしまってた。そんな自分たち都合のやり方じゃ、当然うまく行くわけがなくて。

━━それで結果的に、ひとまず事業部の統合は解いたんですね。

磯山:新しい事業の立ち上げも、既存事業のスケールも、本来はそれぞれを命懸けでやらなきゃいけないものなのよ。ただ当時はその2つを1つの事業のなかで一気にやろうとして、且つ「2つの事業を合体させる」っていうこれまた同じくらい大変なことも、同時にやろうとしていて。

いま振り返ると「めちゃくちゃ難しいことをやろうとしてたんだな」とは思う。現場のメンバーから「事業部間の連携をもっと強めた方がいいんじゃないか」って声が度々上がってきて、そこに懸けた部分もあったんだけどね。

━━まさにwevnalの当時のミッションである「人の可能性と情熱に投資して」ですね。

磯山:ただ、再び2事業部制になったことによって、結果的にそれぞれのサービスがブラッシュアップされて、お客さんに提供できる価値がめちゃくちゃ大きくなった。1事業部の時代、強制的にでも連結させようとしてできなかったワンストップでのサービス提供が、いまは別に何も言わなくても、それぞれの事業部のメンバー同士が勝手に連携して、実現してるんだよね。

実際、最近は事業部間での連携の事例が、何個も出てきていて。それはやっぱり、BOTCHANとSNSマーケティング、それぞれのサービスがすごく高い水準になったからなんだよね。1回やろうとして失敗したことも、そこから分かれてそれぞれのサービスを磨いた時期も、wevnalにとって全く無駄な時間ではなかったなと思う。ここから高い次元での連携を実現して、お客さんや世の中に対してより大きな価値提供をしていきたいね。


「自分たちの存在意義を証明する」

━━磯山さんの今日ここまでのインタビューで何回か口にしている「世の中のため」とか「本当に価値のあるもの」とかって価値観は、いつくらいから強くなったんですか?

磯山さんって会社員時代はバリバリの営業マンだったし、wevnalを創業したあとも最初の頃は「売り上げ数字を伸ばすことだけが正義」の価値観で、相手や世の中のためというよりも、「自分たちがいかに売り上げを出すか」の優先順位が高い時期もあったかなと思うんですけど。

磯山:変わり始めたのは、会社を立ち上げてから7年目のときかなあ。いまwevnalが11期目なんだけど、まさに6期目くらいまでは「成長第一主義」って感じで、ガンガン売り上げを伸ばすことだけを考えてたのね。

「ミッションとかビジョンとかなんてどうでもいいから、とにかく結果」だと思ってたし、実際にそれで6期までに年間数十億の売り上げ規模とか、メンバーも30~40人とかになるくらいの急成長をしてた。俺って別に有名な大学を卒業したわけじゃないし、創業当初は何か自社サービスを作ってたわけでもないし、自分の経営者としての心の拠り所って「急成長している売上高」くらいしかなかったのよ。

━━「数字だけが癒し」という状態だったんですね。

磯山:ただ、7期目や8期目に差し掛かったくらいの時期から、会社の成長度合いが少しずつ鈍くなってきて。俺自身にとっては、もはや「アイデンティティの喪失」くらいの意味合いなわけよ。それだけじゃなくて、ふと社内を見渡せば、メンバーのみんながすごい疲弊しまくってるの。

当時、一番高い時期で離職率が40%くらいのこともあった。もうほぼ半分の人が辞めるじゃん、みたいな。薄利多売で労働時間は長いし、お客さんに対してもなかなか効果が出ないことも多くて、クレームを言われるしで。

━━誰も幸せになってないですね。

磯山:そのときのタイミングで、前ちゃんとレオ(※森元 昭博:共同創業者 兼 常務取締役)とも話し合って。そこで初めて「俺たちって、なんのために会社をやってるんだろう?」とか「世の中に対して提供できる価値ってなんだろう?」とかってことを、じっくり話し合ったんだよね。


wevnalの創業者3名。左から前田、磯山、森元


磯山:そのときに他の選択肢として、このまま中小企業のオーナー社長になって、週に2~3日だけ働いて年収何千万円、みたいな生活を選ぶこともできなくはなかった。ただ、やっぱり俺たちはそこで「世の中になくてはならないプロダクトを作って、自分たちの存在意義を証明する」って道を進むことに決めたんだよね。

━━当時の3人での話し合いが、ひとつの大きな分岐点だったんですね。

磯山:プロダクトそのものはもちろんだけど、そういった価値あるものを提供できる組織をつくっていくことこそが、結果的にはおれ個人の経営者、ないしはひとりの人間としての生き様だなと思って。地元でカフェを開くのも、また別の楽しさはあるだろうけどね(笑)


落ち込んでる暇も、プレッシャーを感じてる暇もない

━━磯山さんって、普段あんまりぼくたちに落ち込んでる姿を見せないんですけど、落ち込むことはあるんですか?ここまでの話でも、BOTCHANのエラーが起きてしまったとか、意を決した新しい組織体制が失敗してしまったとか、何回もうまくいかない出来事に遭遇してると思うんですけど。

磯山:全く落ち込まないって言ったら嘘になるけど、基本的にはほとんど落ち込まないかな。「落ち込む」ってさ、できると思ってたのにできなかったときになる状態じゃない?そういう意味で、前提として俺は自分のことをめちゃくちゃできる人間だとは思ってなくて。

━━磯山さんが自分自身をそんなふうに捉えてたのは意外でした。

磯山:別に人に自慢できるほどの学歴ではないし、会社員時代になにか伝説を残してから起業したってわけでもないからね。そもそものスタート地点が「何も持たざる者」。失うものがないから、落ち込みようがない。とは言え、落ち込むときとか落ち込んでた時期とかがなかったわけじゃないけどね。

━━どういうときに落ち込むんですか?

磯山:wevnalを創業してから3ヶ月くらい経ったときは、落ち込んであんまり人とも話さなかった。起業してすぐの時期は、周囲からすごい持ち上げてもらえるし、みんな独立祝いで仕事をくれることもあって。当時はとてつもない全能感があったよね、「俺は神なんじゃないか?」みたいな(笑)

━━会社を立ち上げていきなりうまく行ってたら、そうなっちゃうかもしれないですね・・・

磯山:ただ、3ヶ月くらいするとそういう「独立バブル」みたいなものが弾けて、急に現実を突きつけられるのよね。「あれ、全然仕事ないじゃん!」って。伸びてた鼻が一気にポキっと折れて、心も折れかけてた。あと、創業から数年したときに、体調を崩して1ヶ月以上入院してたこともあったのね。

そういったときに改めてwevnalでの自分の役割を見つめ直したというか「別に社長だからって、会社で一番賢くて一番仕事ができる人間である必要はないんだな」と思って。

━━無意識のうちに磯山さんのなかに「社長とはこうあるべきだ」ってイメージがあったのかもしれないですね。

磯山:「自分が一番偉くなきゃいけない」って呪縛からは解けたね。戦うフィールドはそこじゃなくて、俺のやるべきことは「会社の方向性を決めて、組織をまとめて、そしてお金を稼ぐこと」だけだなと思って。俺よりも優秀な人なんてたくさんいるから、もしできないこととか分からないこととかがあったら、そういう人たちに聞くか任せればいい話で。

磯山:そもそも課題は必要なときに必要なものが来るんだから、新しい課題が出てきたら「自分の成長機会だな」と捉えて、アクションを起こすだけ。立ち止まっている社長に、存在価値はないしね。だからもう、落ち込んでいる暇がないって感覚かな。

━━そうすると「落ち込む」とはまたちょっと違う、経営者としての「プレッシャー」に対しても、同じような感覚ですか?年数を経るごとに人数や事業規模が大きくなって、背負うものもどんどん大きくなっているのかなと思うんですけど。

磯山:そうだね。「悔しい」はめちゃくちゃあるけど、「落ち込む」とか「プレッシャー」とかって感覚はないかな。もちろん例えばもし倒産なんてしたら、すんごい借金になるけど(笑)。ただ俺が他の経営者と違うのは、前ちゃんとかレオとか、あいつらがいるからね。

磯山:ひとりで孤独にやってるって感覚は、一切ない。それに仲間って意味では、いまwevnalで働いてくれているメンバーみんなの頑張っている顔を見ると、俺も頑張らなきゃなってパワーをもらえるんだよね。だから余計に、落ち込んでる暇もプレッシャーを感じている暇もない。

━━逆にぼくたちも、磯山さんの「まあなんとかなるっしょ」みたいなオーラに救われることがよくあります。

磯山:まあ、さっき「社長が一番偉くある必要はない」って話をしたけど、社内で一番諦めが悪いのと、一番wevnalに期待してるのは、俺だから(笑)

━━磯山さんのあの頼もしさの源泉は、その信念だったんですね。

磯山:だからどんな状況になっても「何かいい解決策がないかな」って探しまくるし、これまで何回も「会社が存続できるのか!?」ってレベルの危機があったんだけど、結果的にどうにかなってきたしね。wevnalの成功を誰よりも信じて動き続けることが、俺の役割のひとつだと思ってる。


チャットボット業界で圧倒的なNo.1を取る

━━では最後に、wevnalの新しいミッションである「人とテクノロジーで情報を紡ぎ、日常にワクワク」の実現に向けて、直近で達成したい具体的な目標ってありますか?

磯山:まずはチャットボット業界で、BOTCHANが圧倒的なNo.1になる。実は俺、チャットボットを毛嫌いしていた時期もあったんだよね。チャットボットを開発している会社の社長なのに(笑)

━━磯山さんにそんな時期があったとは・・・(笑)

磯山:知り合いや周囲の人たちに「BOTCHANってチャットボットを開発してるんですよね」って話したら、絶対に「チャットボットってもうオワコンじゃないですか?」とか「チャットボットって儲からないですよね?」とかって言われるんだよね。それがもう、嫌で悔しくて仕方なくて。

━━IT業界でのチャットボットに対するイメージは、そういったものが強いかもしれないですね。

磯山:とにかく「チャットボット」って単語を使いたくなくて、「Web接客ツールです」とか「オンライン接客のソリューションです」とかって言い方をしてた時期もあった。

ただ、最後は「要するにチャットボットですよね?」って言われるんだよね。だから俺はもう、チャットボット業界の人たちにすら苛立ちを覚えてたよ。「こんな言われっぱなしで、悔しくないんですか!」って(笑)

━━もはや競合の企業さんたちに腹が立つほどの悔しさだったんですね。

磯山:だからまずはもう、自分たちがチャットボット業界で圧倒的なNo.1になって、それでチャットボットの価値観を変えたい。

たしかにチャットボットって、5年前くらいに一回もてはやされて、そこから盛り下がったんだよね。でも当時の主なチャットボットって、いわゆる「FAQ型」と呼ばれる、ユーザーからの質問に答えるタイプのもので。

━━「FAQ型」は業務の効率化には向いているものの、クライアントの売り上げにどれだけ直接寄与したのか?という観点では、効果を実感するのが難しい側面もありますよね。

磯山:それに対して、我々が提供しているBOTCHANは「マーケティング型」のチャットボットとして、クライアントの商品のCVR(≒購入率)や単価を上げて、売り上げに直接的に貢献するタイプのもので。D2C業界ではすでに「D2Cやるなら、チャットボットを使うのは当たり前」って言われつつあるんだよね。

━━青汁王子も「チャットボットはD2Cで主流になってる」って言ってましたね。

磯山:BOTCHANを作る前のwevnalって、どちらかと言えばすでに大企業も参入している領域で、ベンチャーならではのスピード感とか小回りの良さとかでそのすき間を縫って、生き残ってきた感覚なんだよね。でもBOTCHANは、お客さんとか業界とかの価値観を変えて、ついには世の中全体の価値観も変えに行こうとしていて。

でもまだこの狼煙に気づいてる人は、そこまで多くない。だからこそ、ここで一気にアクセルを踏んで、市場に大きく食い込んでいく必要があるんだよね。チャットボットのことを見下してた人たちに対しては、「3年後を見とけよ」って言いたい。

━━市場シェアの観点でも、世の中へ与えるチャットボットの価値観の観点でも、ここから大きな変化を起こしていくということですね。

磯山:チャットボットが元々描いていた姿って、最初に主流だった「FAQ型」のものかもしれない。でもそこで我々は、チャットボットを通じてこれだけ楽しい購買体験ができますよとか、これだけユーザーがワクワクしますよとかって、新しい価値観を提示していきたい。

そのためにもまずは、チャットボット業界で圧倒的なNo.1を取る。

wevnalの経営陣4名に、このたび刷新された新しいMVVに込めたメッセージや、wevnalへの想いなどについてインタビューする連載企画、第4回はここまでです。

他の回をまだご覧になっていない方は、ぜひこれらもあわせてご一読ください!


第1回↓


第2回↓


第3回↓

【世界初】チャットボット自動生成AIの先で見据える「コミュニケーションをハックする」という企み | 【連載】ミッション・ビジョン・バリュー 刷新のキセキ
「俺が行きたかったのはハノイじゃなくてハワイなのよ」。 いまから約6年前、エンジニア組織の確立と自社プロダクトの構想を求めて、単身でベトナムの首都・ハノイへ。 お土産は、現地の優秀なAIエンジニアも在籍する「オフショア」の設立と、念願の自社プロダクト「BOTCHAN(ボッチャン)」の開発でした。 株式会社wevnal(ウェブナル)のフロンティアを常に開拓し続けてきた、共同創業者 兼 ...
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