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【就職希望先ランキング1位】ワクスマの現在の事業について 前編

株式会社ワークスマイルラボ(以後ワクスマ)とは、「笑顔」で「働く」「研究所」を略した造語です。

私たちは、自社で働く環境そのものを“研究”と考え、今までに100種類以上の働き方の具体例を実践し検証してきました。その実践の中で得たノウハウこそが、ワクスマがお客様に提供するサービスです。

1社1社、それぞれに違った働き方がある中で、「より良い働き方」の創造・提案をすることで、『働く』に笑顔をお届けしています。

とは言ってもピンと来ないかもしれませんので、ずばり『何をしてくれる会社なの?』と問われたときは『生産性向上を『働き方』からアプローチする集団です。』とお答えしています。

大企業での経験、地方中小企業とのギャップ

当社は創業して111年を迎えたのですが、元々は筆や墨を販売する、『石井弘文堂』と言う会社からあゆみをはじめました。

そして時代の変化とともに、事務機器やオフィス用品の販売などに業容を拡大。『石井弘文堂』は、事務機器やオフィス用品の販売も行う『石井事務機センター』になり変わっていきました。

会社の代表は父が務めていたため、「いつかは私自身も入社するのだろうな」という、漠然とした思いがあったことを覚えていますね。

私が大学生だった頃、時代はいわゆる就職氷河期でした。

しかし、家業を継ぐのであれば、他社で社会経験を積むことは必要である、と考え、大学卒業後は地元岡山を離れ、大手企業のキャノンマーケティングジャパンへ入社。入社後は、営業として六本木や赤坂などのオフィス街を中心に周りました。

成績もそれなりに良かったと思います。そして3年半程勤めたのちに、岡山へ戻る決心をしました。



戻ってすぐ、家業である石井事務機センターに一般営業職として入社。東京で培った営業のノウハウと、社長である父の人脈を活かすことが出来ていたので、営業の成績は好調でした。

一方で、地方の中小企業ならではの風土や文化、更には、毎週人が辞めてはまた新しく入ってくるという状況に、私自身とても驚いてしまって。

営業の仕事はもちろんですけど、周りの社員さんをどうやって巻き込んでいけば、もっといい成果が上げられるのか。経営については初心者だったので、社内を整備すると言う点については、本当に苦労しました。

そんな状況が2年ほど続き、ついに後継者として経営を本格的に学ぶ機会が私にやってきたんです。私は早速、経営者になるための研修を受け始めました。

経営継続の危機 〜人生のターニングポイント〜

事態が急展開したのは、2009年の年末のことでした。

「決済手形が落ちない、このままで会社が潰れてしまう。お前は、他の仕事を探すんだ。」
社長だった父が、私にそう言いました。

家業を継ぐと決め、経営者になるための勉強をしていた最中です。なのに、私は会社の状況に1mmも気付けていなかった。そんな自分が、とても情けなく思いましたね。

しかし、会社を潰すわけには行かない、家族や従業員を路頭に迷わせるわけにもいかない、そう強く思い、私は父と取引のあった銀行へと出向きました。


銀行の担当者の対応は、決して温かくなくて。

根掘り葉掘り聞かれ、更には会社の今後の経営計画にまで…と話が及んだときに、私が経営者研修で作った経営計画書を出すタイミングが訪れたんです。担当者は計画書に目を通し、こう告げました。

「あるだけマシですね。わかりました、当行で支援しましょう。しかし、これは茨の道ですよ。本当にやりますか?」

私は迷わずに、やると答えました。

今思えば、あの担当者は私に問いを投げかけたんだなと思います。父ではなく、次の世代の私に。

これが、私の人生のターニングポイントだったと言えます。この出来事がなければ、ワクスマも、今の自分も、きっと存在しませんでした。


銀行の担当者から、今の事業と同じことをやっていても成長は難しい、新しいビジネスモデルを考える必要があると言われました。確かにその通りですが、資金繰りもうまくいってない中で、新しいビジネスを考える時間も、心の余裕も私にはありませんでした。

それから更に2年。私自身が現場に出て商品を売り、納品し、売掛の回収までを行っていました。資金繰りが厳しい時は、個人資産を使ったりして、本当にギリギリのところで繋いでいましたね。

正直、当時は今の新卒よりも安い給料で働いていました。本当に必死で、何度も襲ってくるピンチに立ち向かって…実は当時の記憶はあんまり覚えていません。笑

そして2015年頃、ようやく新しい事業部を立ち上げることが出来ました。積み上げてきた実績や経験もあって、私たちはこの事業をヒットさせることに成功。少しずつではありますが、会社の業績も安定してきました。

会社の進化、「ワークスタイル創造提案業」への着想

しかし、石井事務機センターが更なる進化を遂げるには、過去の失敗を考える必要がありました。

つまり、経営危機に陥った原因は何だったのか。

私はその結論として、価格競争が起こってしまうことが大きな要因ではないか、と考えたんです。小売業が他社と価格を比較されてしまった時点で、大きな利益を取ることは困難だと。

それにより社員のモチベーションは下がります。やりがいだって無くなって、自社の存在意義って何?となってしまって。そしてその先にはあるのは、人脈で売るしかないという最悪の悪循環です。

私は、そんな悪い習慣から抜け出さなければいけなかった。

しかし、自社にしか売れないサービスや、自社でしか扱えない商品を生み出すことは難しい。既得権益もないですからね。

本当に悩み、考えました。そこで閃いたのが「ワークスタイル創造提案業」だったんです。



例えば会社で新しいデスクを買うとき。

立派な机ときれいな椅子が欲しくて、会社はお金を払うのだろうか?

そうじゃない、そういった様々なツールを通じて、働く従業員に健康的に、より快適に働いてもらいたい、会社はそこに価値を感じてお金を払うのではないだろうか。

「より良い働き方」の提供こそが、今必要とされているサービスであり、価値のあるサービスである、私はそう考えました。


しかし、それを実現するにはまず自分たちのマインドをリセットする必要がありました。

つまり、販売する商品自体は変わっていないのに、商品の価値や定義が変わったことで、売り手のマインドをリセットしなければならなくなった。

極端かもしれませんが、その発想から様々な経営戦略を生み出すことが出来たんです。

お客様に働き方を提案するのであれば、自分たちがモデルケースとなり、お客様に真似したいと思われるような働き方をしないといけない。

そうじゃないと、「でも、おたくはどうなの?」って突っ込まれてしまいますから。

私たちは働く環境をきれいにし、デジタル化を推進、社内のルールを守るための仕組みなどを作り上げ、どんどん実践しました。そして、この自分たちで生み出した成功事例と蓄積したノウハウを以って、他社をご提供する、というスタイルを思いついたのです。



例えば、小さい子どもを抱える女性にとって働きやすい会社とは?私たちはそれを社内で協議し、“テレワーク”での働き方を導入しました。働き方改革という言葉が、世間に浸透するずっと以前のことです。

私たちは、“テレワーク”を新しい働き方として、お客様にご提案しました。

しかし、時代が働き方を見直すのはまだまだ先のこと。当時のお客様に“テレワーク”という働き方は刺さりませんでした。どうすればお客様に「より良い働き方」だと伝わるのだろうかと、私たちは悩みました。

そこで、実際に体験してもらうことが一番だと考えついたのです。

「笑顔」で「働く」「研究所」、ワークスマイルラボと社名を一新し、自由に遊びに来られる、来社体験型の提案スタイルの発信を始めました。


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