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創業15周年。very50のMission / Vision / Credoを新たに策定しました

はじめに

2008年に創業したvery50は、アジア途上国に赴き、社会課題を解決しながら実践的なスキルを身につけるMission on the Ground(MoG/モグ)というプログラムを中心に、“アジアの社会課題を解決しながら学べる学校”として、主に大学生・社会人向けのプログラムを提供してきました。2016年には、初めて高校生にもプログラムを拡張し、ジャカルタから車で数時間移動したチサロパというインドネシアの小さな村での活動を行いました。このとき、たった4人の高校生と実施したMoGを通じて、より若い世代に向けたアプローチが団体のミッションである“自立した優しい挑戦者を増やす”ことに繋がるとを確信し、以来very50は高校生へのプログラム提供に注力してきました。

現在は、海外のみならず国内でのMoGや、学校の授業時間を利用したプログラム実施なども含めた“実践型教育”を多くの高校生に提供しています。そして、この15年間でvery50のプログラムを体験した卒業生は延べ15,000人にのぼります。また今年は新たに3,000人の卒業生が輩出される予定です。


新たにMissionを策定する理由

2018年以降は特に、それまで注力してきた社会人・大学生向けのプログラムを縮小して高校生向けのプログラム提供に注力をしてきました。「高校生へのプログラム提供だけで、私たちのMissionである“自立した優しい挑戦者を増やす”を達成できるのか?」。活動を続けるなかで、このような疑問が生じました。当初、若い世代に向けたアプローチを行うことで彼らの人生を変えられると信じていましたが、数か月といったスパンのプログラムでは“挑戦者を増やす”と言い切れないのでは、と感じ始めていたのです。そのため、高校生でvery50の活動に触れたあと大学生、社会人になっても挑戦をし続けられる仕組みづくりが重要だと考えました。

また、入社メンバーの多くがvery50のプログラム体験者であることも、新Mission策定に影響を与えています。彼らの多くが途上国の奥地で毎日水のバケツシャワーを浴び、ひとつの部屋で雑魚寝しながら徹夜でプロジェクトを進行する…といったとてもハードな時間を過ごしていました。「このようなドラスティックな体験をもっと広めたい」と思ってvery50に入社するものの、高校生向けのプログラムにおいては安全性を重視した内容になっているため、活動の意義深さをとても感じている一方で、ある種の物足りなさ、寂しさがありました。


そのため、2022年11月からおよそ半年ほどの時間をかけて、自分たちのMissionの根本から問い直す期間を設けました。「自分たちはそもそも何がしたいのか」、「どうやってそれを達成するのか」、「達成するうえで何を大事にしたいのか」など、Mission / Vision / Credoを中心に再定義したのです。

very50は、6月1日で創業15周年を迎えました。この大きな節目にあわせ、私たちは新たに未来に向けたVision、そして組織拡大にともなったCredoを公開いたします。


創業から15年、改めて問い直す"自立した優しい挑戦者"とは


創業以来掲げている“自立した優しい挑戦者”というMissionは、これまでプログラムに関わってくださった皆様にもよく共感いただいており、メンバーも普段の会話で使うなど、使用頻度の高い言葉でした。
一方で、“自立した優しい挑戦者”を増やすときに、具体的にどんな人を増やしていくことを指しているのか、メンバーのなかでも共通認識を持てていませんでした。代表の菅谷がvery50を創業した当時は“途上国の社会課題を解決する”という思いが強く込められており、その文脈で言えば、途上国の課題を解決する起業家=“自立した優しい挑戦者”でした。15年の時を経て、単純な途上国と先進国の構造はなくなり、何よりも日本が衰退している現状を踏まえても、時代と言葉の元々の文脈が合わなくなってきていることも感じています。

そこで、新Mission策定時の議論では、まずこの時代における、「自立した優しい挑戦者って誰なんだろう」ということを考えました。「アフリカでインターネットを広げる事業をしている」、「バングラデッシュでストリートチルドレンから社会のリーダーを生む学校を作っている」といった例が出たものの、現実としてそのような挑戦ができる人は限られています。議論を進めるなかで、メンバー全員がたどり着いた答えは、途上国で起業することだけが挑戦ではなく、例えば「企業で働きながら社員が幸せに働けるような人事制度を作った」や、「本業が休みの週末に、自分が共感するNPOの手伝いをしている」といった活動もそこに社会を前に進めたいという思い(=優しさ)があれば、程度の差はあれど“自立した優しい挑戦”だし、そういう人が増えることで、世界がもっと面白くなるのではないか、ということでした。
こうした議論を経て、今では“自立した優しい挑戦者”を具体的に定義するのではなく、very50に関わる人々が常に挑戦者像を追いかけられる、ユニコーンのような存在であるべきなのではと考えるようになりました。そして、Mission自体は変更しないが、もっとvery50が「これは”自立した優しい挑戦”だと思う」という事例を世の中に発信していくことが重要だと思っています。

Visionに込めた思い


高校教育に可能性を感じながらも、高校教育だけではないvery50

Missonの議論を経て、今ある事業とあるべき事業の整理、それぞれの事業で達成したいこと(=事業Vision)の整理を行いました。そのなかで、以下のふたつが論点となりました。

  1. 高校教育だけではMissionは達成できないなかで、事業として何をするのか。
  2. 高校教育事業拡大にあたり、自分で希望してvery50のプログラムに参加しているわけではない生徒に対してもプログラム提供をしていくことになるが、そのような生徒たちにどのような価値を提供できるのか。

特に2については、これまでの希望者のみに実施するプログラムから、修学旅行や授業の一環で実施するプログラムとしての比重が増えてきたなかで、モチベーションの高くない生徒に対してどうアプローチし価値を残すのか、という課題が生じていました。

上記の点を中心に議論した結果、事業を3つに整理し、それぞれに事業ビジョンを策定しました。

高校教育事業ビジョン : 「人生が躍動するきっかけとなる実践型教育を社会に届ける」

「自立」と「優しさ」を兼ね備えた人材の育成を目指し、実社会と結びついた「挑戦」の機会を創出します。学内外での実践的な活動を通じて、一人ひとりが小さな変革を起こす意識とスキルを養いながら、社会課題に対する想像力を育みます。

コミュニティ事業ビジョン:「自立した優しい挑戦者の拠点をつくる」

高校生でMoGを体験した卒業生が成長したときに挑戦する場がvery50に存在し、また例えば起業をしたいと思った時にvery50がそれをサポートできるような拠点でありたい、という思いが込められています。“自立した優しい挑戦”とは周囲の人々や社会に変化を起こそうとする全てのアクションであり、very50は大きくも小さくもさまざまな形の挑戦をサポートしつづけたいと考えています。

私たちのCredo


もっとたくさんの人をvery50の活動に巻き込んでいくにあたって

社員数こそ9人と決して多くはない団体ですが、プログラムをともに作ってくれる大学生メンター、社会人フェロー、プロボノの方々を含めると、昨年very50のプログラム運営に関わってくれた人の数は100人以上に及びました。また今年はさらに倍ほどの人々とともに、活動していくことになります。一緒に社会を変えようと奮闘してくれる仲間たちがどんどん増えていることに喜びを感じるとともに、大きくなっているチームのなかでも、それぞれにvery50が大事にしている価値観を理解してもらい、足並みを揃えてMissionを達成していきたいという思いから、very50に関わるすべてのメンバーへ向けたCredoを設定することにしました。そしてこれはvery50に関わる方々が、very50内の活動に関わってくれている間はもちろん、それ以外の時にも大切にしてほしい価値観となることを目指して議論を重ね、策定しました。

「Be the 10%」10%がうなずく本モノへ

世の中には社会派を標榜しながらも、実はお金目的であったり、何らかの犠牲を生んでいたりする活動内容の企業や団体も存在します。very50においては、たとえ10%の人しか賛成しない活動であったとしても、「これには意味がある」と自分たちが自身を持って言える“本物”を追求しつづけます。

「Act very50」考え尽くす、やり尽くす

very50 の「50」は「50:50(フィフティーフィフティー・五分五分)」の「50」です。社会問題と自分自身のどちらかに偏ることなく、また国内・国外分け隔てなくコミュニケーションし、 理論と実践とを自由に横断していくバランス感覚を意味してつけられています。また、社会にインパクトを生むためには、考え尽くすだけでなく、やり尽くす必要があると考えています。このCredoには、そんなvery50命名時の思いと、“やり尽くす”強靭な精神と身体感覚を持ち合わせてほしいという思いを込めています。

「1 for N」チームのために自分がいる

very50に関わるメンバーは、社内のコミュニケーションだけではなく、very50内外で混ざりあい、さまざまなサイズのチームに所属することが多いことから、あえてNと表現しています。その瞬間瞬間で変わるチームNの中で、個性を発揮し、価値を生みつづける姿勢を持ってほしいと考えています。

さらなる事業拡大に向けて、仲間を募集しています

very50では、より多くの高校生に価値を届けるため、正社員だけでなく、学生インターン・プロボノ・高校教育プログラムの社会人・大学生運営スタッフを随時募集しています。ぜひ、まずはお気軽に話を聞きにきていただければと思います。

[正社員] https://www.wantedly.com/projects/1122853

[教育プログラムプロボノ] https://www.wantedly.com/projects/1196491

[インターン] https://www.wantedly.com/projects/1198754

[教育プログラム大学生スタッフ] https://www.wantedly.com/projects/1324913

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