インタビュー記事をご覧いただきありがとうございます。人事部の竹内です。
今回は、2023年に新卒入社し、現在は教育旅行事業部(toC部門)の事業責任者を務める倉田さんにインタビューしました。
前回の取材から1年。当時Webマーケティング責任者だった倉田は、2025年8月に100名組織の事業責任者に就任。
就任当初はメンバーから「憲伸さんはロボットみたいで人間味がない」と言われ、信頼残高はゼロ。そこから立て直し、2026年4月から現在に至るまで5ヶ月連続で予算を達成中です。
20代中盤で数十億の事業責任と、100名の組織を統括する中で築いてきた彼の事業管掌論と、今後のビジョンについて深掘りしてみました。
何者かになるための手段として、ビジネスを選んだ。
──まずは、ブルード入社後のキャリアを簡単に教えてください。
2023年4月に新卒で入社して、教育旅行事業部(toC部門)のフィールドセールスに配属されました。
その後、入社4ヶ月目からWebマーケティングへ異動して、社長直下でWebマーケを担いました。当時は常に業界No.1を獲るための戦略立案と実行に取り組んでいて、数十億円規模の売上に直結する集客領域の責任と裁量を担いました。
そこから次第に管掌範囲が広がり、教育旅行事業部(toC部門)の予実会議参画、2025年8月から同事業の事業責任者に就任しました。
現在は100名規模の組織で、事業計画の策定から予実管理、マーケティング、組織マネジメントまでを一貫して管掌しています。
現在、就任から約1年が経過したところです。
──そもそもなぜ、新卒でブルードへの入社を決めたのでしょうか。
「ミッションへの使命感」と「何者かになりたい」という強い思いがあったからです。
私は愛知出身で、周囲の人の価値観は地元の大企業に勤めることが「成功」でした。進路について、それ以外の選択肢を検討する発想自体がありませんでしたね。
しかし19歳で初めて海外に出たときにその前提が覆され、海外では自分の人生を自分で決め、その結果として幸せに生きている人がいることを知りました。
問題は生まれた地域や育った環境によって、将来の可能性が狭められてしまうことだと思い、かつての自分と同じ状況にいる人たちに還元したいと考えるようになりました。ブルードのミッションに対しては、共感というより使命感に近い感覚を持っています。
もう一つの「何者かになりたい」という思いは、学生時代の野球経験からきています。
本気でプロを目指しましたが、そこに至れなかった自分のままで終わりたくなくて、だから就活時代は「何者か」になるための手段としてビジネスを選びました。
過去を振り返っても、負荷が高く、常にストレッチを求められる環境の中では成長実感が強かったので、世界一を掲げて本気でチャレンジしているブルードに人生を賭ける判断をしました。
大切なのは「覚悟を決めて、自ら意思決定する。あとは成果が出るまで逃げない」こと。
──入社後、自分をいちばん変えた経験は何ですか。
Webマーケティング責任者、事業部の予実責任者、そして事業責任者。
この3つのポジションを引き受けると決めた瞬間です。役割が大きくなるたびに、求められる覚悟の水準も一段ずつ上がっていきました。
身の丈に合わない機会に対して、自ら意思決定して挑戦する。自分で「やります。責任を取ります。」と言ったからには、結果を出して約束を守り切らないといけない。
責任範囲が広がるほど、自分の能力だけでは解けない課題が必ず出てきます。そのたびに自らフィードバックを求め、自身の不足を埋めながらやり切る。そして結果を出す。
その繰り返しで視座とスキルセットを引き上げてきたイメージです。
──これまでのキャリアの中で、特に意識してきたことはありますか。
より大きな責任を求められるポジションの打診では、原則すべて『YES』と答えてきました。「勝負する」と決めてキャリアを選んだ以上、いずれ通る道だからです。
挑戦に伴う失敗は地獄のようにきついですが、ヒリヒリしながら自分の意志で決めた目標に近づく感覚は何にも代え難い面白さもあります。
日々意識していることはユニクロの柳井さんの著書にもある「一勝九敗」という言葉です。
大切なのはどれだけ早く失敗できるか、失敗をポジティブに解釈してその後の改善サイクルをどれだけ早く回せるかです。失敗も1つの仮説検証、成功までのプロセスの1つだと捉えるようにしています。
── 事業責任者になったのは、どういう経緯だったのでしょうか。
Webマーケに異動した当初、社長から「マーケターの価値は、最終的にどれだけ利益を残せるかで決まる」と教わりました。
マーケティングは投資を伴う仕事で、同じ100万円の投資を100万円の売り上げに転換させる人もいれば、10倍の1,000万円に変える人もいます。その差分こそがマーケターの価値です。
そのためリード獲得の効率化にとどまらず、営業企画や開発にも踏み込み、広告投資のROI最大化に取り組みました。管掌範囲を段階的に広げた先で、最後は自ら『事業責任者を務めます』と手を挙げたのが事業責任者になった経緯です。
でも今思えば、事業責任の本当の難しさを知らなかったからこそ、下せた意思決定だったと思います。
「何をいうかより、誰がいうか」。事業の成否は、そこで決まる。
──事業責任者になってからは、どんなことにつまずきましたか。
就任直後は繁忙期の追い風もあり、数字は順調でした。
ただその後、繁忙期が明けると、マーケットに頼れない純粋な実力勝負となり、目標未達の月が2~3ヶ月ほど続きます。
ベンチャー企業で事業がうまくいかなければ、みんなのキャリアも伸びないし、インセンティブ報酬も払えません。
メンバーの生活がかかっているので、本当に責任重大だと感じていました。負けている原因は旗を振る自分にある。采配を誤った監督と同じだと感じていました。精神的にも厳しい時期でしたね。
振り返ってみると、難しかったことは2つありました。
1つは、事業の勝ち筋、つまり「これをやれば跳ねる」というセンターピンを特定すること。もう1つは、その勝ち筋に向けて『人を動かす』ことです。
特に難しかったのは『人を動かす』ことです。
当時はメンバーからも「憲伸さんはロボットみたいで人間味がない」と言われるくらいロジックに偏り、メンバーの感情に向き合えていませんでした。当時のメンバーとの信頼残高はゼロだったと思います。
社長との議論を重ねて導き出した勝ち筋をメンバーに示しても、ポジティブに受け止めてくれる人は多くありませんでした。
「何をいうかより、誰がいうか。」とは、その通りだと学びました。
論理的に正しいだけでは、人は動かないんですよね。
──その難しさに、どう対峙していったのでしょうか。
『できる人を見て学ぶ』ことを意識しました。
自分一人ではどうしても事業が立ち行かなくなった時期に、社長が現場に入ってくださったので、その隣で事業を勝たせる姿を学びました。
メンバーとに関係構築、組織コンディションに合わせたマネジメントスタイルの使い分けなどを横で見ることで、組織の力学を具体的に理解できるようになりました。
当時気づいたのは、組織の中でメンバーの感情は必ず伝播するということです。
たとえば、まだ成果は出ていないものの、誰よりも努力を重ねているメンバーがいる。数字だけを見れば未達ですが、その過程を間近で見ている周囲の仲間がいます。
そこで私が数字の結果だけで判断すれば、本人はもちろん、周囲のメンバーまでが「憲伸さんは売上の数字しか見ていない」「自分たちは目標達成のための駒だと思われている」と感じるようになります。
つまり、私が一人のメンバーをどう見ているかは、その人の周囲にも同じ解釈として広がっていく。そして、自分たちを「駒として見ている」と思われているリーダーの旗振りは、どれだけ正しくても聞いてもらえません。
逆もまた同じでした。そのメンバーの努力を正面から認め、感謝を伝える。自分もそのメンバーの一員として同じ課題に対峙する。
そのやり取りを見た周囲の解釈が変わり、組織全体の空気が変わっていく。
それがリアルに見えるようになったのは、自分の人としての未熟さにも気づけた、貴重な機会でした。
実は、同じようなフィードバックや事業管掌の考え方は、それまでも教えてもらっていました。でも、結果を出さなければ組織が沈む立場に置かれ、同じインプットでも吸収の深さがまったく変わりました。
最終責任を負い、当事者として学ぶこと。それが成長の最短経路になったと考えています。
事業を勝たせるための、『勝ち筋を特定する力と、組織を動かす力』
── 事業の『勝ち筋特定』の方法について詳しく聞かせてください。
事業の勝ち筋特定には、フレームワークがあります。
『現状把握、要因特定、課題特定、勝ち筋特定、そして実行、検証』この順番です。
大事なのは、1つずつ着実に進めることです。現状把握ができていないのに、要因特定には進んではいけません。
適切な現状把握ができずに要因特定へ進めると、課題を間違え、間違った勝ち筋で100名の組織を動かすことになります。それで事業に負ければ、組織モメンタムもなくなります。
そういう負のサイクルに入らないように、可能な限りきちんと要素分解し切ってから、次のステップに進むようにしています。
現状把握では、数字と人を見ます。
数字を分解して、それが起きている要因を、定量・定性の両面から全部洗い出す。
そして課題特定では、解いたときのインパクトの総量、結果が出るまでのリードタイム、そしてその課題を解く難易度。
この3つの総和が一番高いものを見極めて、トップ1〜2くらいに絞って本気で殴りにいく感覚です。
このフレームワークのサイクルを毎日回して、意図的に数字や現状もすべてメンバーに共有しています。
「走る方向はこっち。ペースはこれくらいで行こう。」「今日の時点でここまで進んでいるから、このまま走れば今月も勝てるよ。」など、あるいは、「このままだと負けそう。だから次はこう走ってみよう。これならいけると思う」
それを毎日、全体会議で伝えています。だから全体会議はモメンタム作りの勝負の場ですね。
もし仮に、勝ち筋どおりに事業が進んでいないときは、現状把握を誤っているケースがほとんどです。その場合は現状把握から再度、同じサイクルを回し直します。
とにかく、みんなに「このままいけば達成できる」とどれだけ思ってもらえるか。それが組織モメンタムを作る1つのピースだと思っています。
──マネジメントの観点では、どんなことを意識していますか。
過去の苦しい時期を経て、メンバーが動いてくれることは当たり前ではないと実感しました。
私自身は最前線で営業をしていないので、本当にみんなの頑張りが事業の成果につながっている。その事実を直視するようになったのが、大きな変化です。
具体的には、1人1人の頑張りを見に行くことを意識しています。
みんなの数字進捗はもちろん、メンバーが日々やっていることや、Slackや全体での発言も見る。
現場のリーダー陣にも、数字に表れにくいメンバーの貢献などを聞きに行きます。その上で、現場のメンバーに自分から声をかけるようにしています。
そうしているうちにメンバーと一体感を持つことができ、戦略と組織の実行力が噛み合い始めるようになりました。
「自分でやった方が早い」は二流の意思決定だと、自分に言い聞かせている。
──今、教育旅行事業(toC部門)はどんな状態ですか。
現在は2026年4月から5ヶ月連続で達成中で、厳しい閑散期も乗り越えました。しかもその閑散期の中で、メンバーがブルード史上最高の単月売上記録を更新しています。
組織として自信がついてきたタイミングですし、個人的にも1つ壁を超えた感覚を持てています。
加えて、AI活用による生産性の大幅な向上、英語コーチングをはじめとする新規事業の立ち上がり、海外拠点の垂直統合によって、事業モデル自体が強固になっています。
だからこそ、今は兜の緒を締めるタイミングだと思っています。年末の繁忙期に向け、年内全月達成を目指します。
──事業管掌の壁を1つ超えた今、次はどこに向かって取り組んでいますか。
今は、事業部の予実設計を次の責任者候補へ引き継ごうと考えています。
私があまり事業に入らなくても、勝ち筋の特定から実行、検証まで回って、連続達成できる状態を作りたいと思っています。
すでに、新サービス開発や海外拠点の実務はメンバーに任せていますし、予実の日々の進捗管理や、全体会議での勝ち筋の落とし込みも次の責任者候補に任せています。
仕事を任せる上で大事にしていることは、「自分の仕事を明確に言語化して教える」ことと、「責任範囲を明確にしてまずは小さく責任を負ってもらう」ことです。
仕事を任せてうまくいくかどうかは、任せる仕事の難易度と、その人の力とのマッチングで決まります。
本人の実力をやや上回る課題を渡すと、その差を埋めるために自ら学び始めます。なので思い切って任せるようにしていますね。
──任せていく中で、難しさを感じることはありますか。
1つは、リーダーたちに適切な課題を渡して、内発的な動機を生むことです。
トップダウンで意思決定してしまうと、メンバーの成長につながりません。かといって、事業を後退させるわけにはいかないというジレンマを感じています。
でも、機会を渡さないと人は育たないし、事業も拡張していかない。そのせめぎ合いが難しいです。
どうしても『自分でやった方が早い』と感じる場面は今もあります。
でも、そこで自分でやってしまうのは二流の意思決定だと、自分に言い聞かせています。
短期的には成功するかもしれませんが、ミッション実現に向けた人材育成や組織拡張にはつながらない。機会を渡して、その人ができるようになれば、自分はそこから抜けて次のチャレンジに行けます。
反対に、自分でやってしまえば、相手の成長機会を奪って、自分自身もそのポジションから抜け出せなくなります。
ただ、最終責任は自分が取る。
だからこそ、任せ切ることへの怖さもありますね。
1年で国内5事業、海外拠点も同時展開。責任あるポジションは次々と生まれる。
──では、倉田さんの今後のビジョンを教えてください。
長期的には、2035年に売上1,000億円企業を実現することです。(取扱高ではなく)
これは今の既存事業だけでは届かない数字なので、新しい大きな領域にどんどんチャレンジしていかないといけません。当然、9年後も自分が今と同じ仕事をしていてはいけないと思っています。
だからこそ、既存事業は自分がいなくても回る仕組みを作って、自分はさらに次の事業開発や事業成長に軸足を移す必要があると考えています。
たとえば、APACへの事業進出や海外拠点の拡張、toCだけでなくtoBやto Schoolへの領域拡張、M&Aなどです。
自分が抜けても組織が回り続ける仕組みが作れない限りは、自分がボトルネックになって事業の拡張ができない。そう考えているので、強い危機感を持っています。
また、個人としても「何者かになりたい」という思いは、ずっと変わっていません。今の私にとっての「何者か」は、世界企業の経営人材になることです。
──最後に、どんな人と一緒に働きたいですか。
ブルードは、世界に出ていくことを決めています。構想もあり、勝ち筋もあります。あとは、実行するだけです。
だからこそ、同じ志、同じ熱量の人と働きたい。
ミッションに共感して、自分も何者かになりたい、世界で戦っていきたいという高い志を持っている人と、一緒に切磋琢磨していきたいです。
機会は十分にあります。国内ではこの1年で5つの新規事業が立ち上がり、海外拠点も複数を同時に立ち上げている最中です。加えて私自身が次の領域へ移っていくため、責任あるポジションは今後も次々と生まれます。
だから、今の環境で挑戦の機会を得られていない方にこそ来てほしいと思っています。
責任あるポジションで自らの意思決定を重ね、期待に応え切るなかで成長したい。そういう環境を求めている方のご応募をお待ちしています!!