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新卒4年で営業リーダー、そして人事へ。軸を大切にした働き方をインタビュー

飯國さんプロフィール:
部署:事業統括部

2012年4月インディバル新卒入社

総合職で新卒入社、営業職リーダーというポジションから統括部へと大きな歩幅でのキャリアチェンジを果たし、現在は主に人事・採用方面で活躍中の飯國さん。そんな挑戦の軌跡と、彼女の働きかたについてインタビューしました。

就職活動の二つの軸――震災をきっかけに人材ビジネスに舵をとった

――飯國さんは新卒でインディバルに入社されていますが、当時、就職活動において大切にしていたことは何ですか。

私は、二点の軸を据えて就職活動をしていました。一点は、『求人系のビジネスであること』。もう一点は、『人の雰囲気』です。

最初の『求人・人材』の軸は、東日本大震災がきっかけです。あの震災が起きた年と私が就職活動をしていた時期が重なって、報道やSNSで被災地の情報を目にするたび「自分にできることは何だろう」と考えました。結論、当時は何もできなかったのですが(笑。
でも自分がこれから働くことで、その取り組みによって何か彼らの手助けはできないだろうか、という思いは常にありました。そんな時に、『被災地で職に困っている人が大勢いる』『働くために東京に行く』という、震災の雇用問題を知って、人材ビジネスに舵をきったわけです。

それからもう一つ、私は居酒屋ホールでアルバイトをしたことがあるのですが、その時とても楽しさを感じたんですよね。お店の売り上げを左右するコース料理の係になって店先に立って呼び込みをしたり、より多く注文を取るために団体のテーブルに売り込みをかけたり。『売っていくプロセス』であったり『お客様へご提案をして購入してもらう』という活動に、自分なりにすごくやりがいを感じました。

実は私はもともと雑誌の編集者を目指していたのですが、いざ就活をしてみると自分にはちょっと難しいな、と感じてしまって。自分が一番やりがいに思うことは何だろう、やれることは何だろうともう一度模索してみたんです。そこで「あの時に居酒屋で経験したことが私の原点だ」と思い出して営業職にシフトしたのですが、同時に「アルバイトは人生の幅を広げるんだな」と気付きました。アルバイトを通して色々な人の選択肢を増やしていくことができれば良いな、と思って求人ビジネスに焦点を絞ったんです。

――就職活動の方向性が途中で変わったということでしょうか?実際の転換期はどのくらいの時期なのですか。

3〜4月ですね。ちょうど出版社の選考が終わった3月に震災が起きて、4月頃に求人ビジネスの方向へ転換した感じです。

通り一遍では面白くない、欲しかったのはリアルの社員像


――二点目の『人の雰囲気』という軸は就活当初からお持ちだったのですか?

二点目の軸は、実際に就職活動を始めて色々な会社を見てから据えた軸です。「どんなところで働きたいかな」と考えて、私が一番見たかったのは『実際に働いている人』だったんです。発言であったり、社員同士の会話であったり。

――リアルの社員像ということですか。掘り下げることはなかなか難しいと思うのですが、飯國さんはどのような方法で探っていったのでしょうか。

インターンシップも今ほど活発ではない頃だったので、会社説明会やフォーラムにいらっしゃった社員の方に直接お話を聞くなどの形で頑張りました。たくさんの会社が集まる、合同説明会などはあまり行かなかったです。最初のほうに一度行ってみて、これはつまらないなと(笑。何百社という会社が参加して、ものすごい数の学生が来て、でも全てが同じように見えてしまったんですよね。ここで得られる情報って実はとても少ないのではないかなと思ったんです。

――では、インディバルとはどのような形で出会ったのでしょうか。

新卒向けの求人情報サイトです。人材ビジネスで色々調べていたところ、当時のインディバルはYahoo! のグループ会社でミッドタウンにオフィスがあったので、「おっ、これは」と会社説明会に行ってみました。そうしたら、色々と衝撃を受けてしまいまして。

まず、ほとんどの方がスーツを着ていなかった(笑。
社長と人事、社員が数名といった中で、スーツを着ているのが二人で他はみんなポロシャツとか。真っ赤なポロシャツの方もいて、「説明会でスーツじゃないのか」と驚いてしまいました。
私自身も『シャツを着用してリクルートスーツで』っていう就職活動の王道を、あまりやりたくない方だったんです。インナーにカットソーを着てみたり、スカート姿の女子が多い中であえてパンツスーツで行ってみたり、『みんな同じ』ってことに反骨心がある方でした。
インディバルは服装も髪型もすごくカジュアルで、個性を大切にする会社なんだなと感じ、自分の価値観と似た部分を良いなと思いました。

それから普通の会社説明会って、基本的には会社の良いところオンパレードですよね。素晴らしい部分をアピールして、エース級の社員の方が説明して。でもインディバルには「よく見せよう」って雰囲気が全然なかったんです(笑。
ただ「自分たちが運営しているサービスを大きくしていきたい」っていう素直な気持ちだけが伝わってきました。色々なバックグラウンドの社員がお互いフラットに仕事していたり、そういう自然体の空気感が素敵だなと思いました。

最後の決め手は、社員の方が学生一人一人をきちんと見ていたことです。私は就活のために大阪から東京へ通っていたのですが、それを覚えてくださっていたんですよ。説明会には50人前後の学生が参加していたのですが、「大阪から来てくれたんだよね」と帰り際に声をかけて頂いたことを今でも覚えています。人事の方が話しかけてくださったことはそれまでの就活の中で一度もなくて、その瞬間に「ここに決めた!」って思いました。

一番になりたいと宣言した新卒一年目、有言実行の月間MVP


――入社一年目はどのようなお仕事をしたのですか。

2〜3ヶ月は先輩社員に同行して営業活動を学んだり、新規のお客様を獲得するための電話営業を行なっていました。その時にOJTトレーナーをしてくれた先輩の姿勢が当時とても印象的でした。メンバーに対して家族のように接する人で、変に気をつかったりはせず、できていないところや改善した方がいいところをキチンと伝える点がすごいなと思いました。
彼女は営業活動も同じ姿勢で行っていて、お客様と対等に商談する人でした。営業職って『お客様』の立場が上になりがちなのですが、そうではなく『仕事のパートナー』といった形で接している姿が良いな、と思ったんです。

――良い影響を与えてくれる先輩だったんですね。他に営業時代のことで、記憶に残っていることってありますか。

一番最初の目標設定の面談で、「営業で一番になりたいです」みたいなことを上長に言ったんですよ。それを言った新卒の年の9月に、営業MVPが獲れたんです。当時は月ごとの受注件数でMVPが決まっていたのですが、目標を大きく上回る13社獲得を達成して。あの時は本当に嬉しかったです。
私はバナナが好物なので、チームメンバーがサプライズでバナナを50本くらいプレゼントしてくれたんですよ。MVP自体も嬉しかったのですが、あの時いっしょに喜んでくれたメンバーの愛情が忘れられないです。

――新卒でMVPを獲得はなかなかすごいと思うのですが、コツみたいなことってありますか?

コツは無いです。ただ、ちょっとしたゲーム感覚で楽しんでいた感はありますね。訪問できる会社をできるかぎり増やして、お会いしたお客様に関しては必ず何かしらキメる、と自分で決めていました。とにかく結果を出すぞ、と。

――ズバリ、楽しかったですか?

楽しかったです!(笑
当時は、契約が取れるのが一番楽しかったですね。

――逆に、大変だったことは何ですか?

契約が取れるのは良いのですが、その後サービスを利用していただいたお客様にきちんと効果を返せるかという課題が生まれることが大変でした。インディバルのサービスは売って終わりではなく、効果を出して初めて売上になるサービスです。ご利用頂いたにも関わらず何の結果も出ないと、なにもコミットできない。自分の売上にもならない。誰の何の役にもたてないということになってしまうんですね。そこがとにかく大変だなという思いは、営業時代はずっと持ち続けていました。なるべく効果が出やすいようにアプローチはしたのですが、お客様の幅が広がるにつれて葛藤も広がっていく感じでした。

周囲に支えられリーダー就任、メンバーの成長が一番嬉しかった


――自己申告でリーダー職に就いたとのことですが、何かきっかけなどはあったのでしょうか。

当時の営業マネージャーに背中を押してもらったんです。
営業職に就いて3〜4年経った頃、自分の目線が変わってきました。それまでは、「自分がどれだけ成績を残せるか」「自分のお客様をどうするか」と必死に考えていた、自分のことだけを見ている時期だったんです。3年ほど経ったあたりで、見える範囲が少しずつ広がっていきました。
「こう改善すれば良いのに」とか「チームで達成するにはどうしたらいいだろう」とか、そういった軸で考えるようになり始めた頃に、マネージャーに「やってみたら」と声をかけられました。「じゃあ挑戦してみよう!」と四年目でリーダー職への希望を出したんです。

――リーダーになってみていかがでしたか。

面白かったです。基本的にメンバーは、自分より年上の人しかいないんですよね。でも信頼関係が築けている人ばかりだったので、言いたいことはきちんと伝えることができる環境でした。みんな対等に扱ってくれて、私のやりたいようにやらせて頂いた期間だったと思います。
もちろん、ぶつかることも少なくはなかったです。「よく怒ってるね」って言われましたよ。既存のお客様をフォローしていく部署を担当していたのですが、基本的にはみんな担当のお客様を一番に考えていて、私はチーム全体を底上げしたかった。やり方の違いであったり、求めていることや目線が違ったりすると、すれ違いが生まれてしまいます。意見交換での衝突はしょっちゅうありましたよ。
ただ、そのぶつかり合いは必要だったと思いますし、あって良かったと思います。

――衝突が起きた時、どうやって解決したのでしょうか。

後にしっかりフォローすることが肝心です。ぶつかることがあっても、一緒にやっていくメンバーであることに変わりはない。「今日は熱くなってしまったけど、一緒に頑張りましょうね」みたいな形で締め括ります。歩み寄って終わる、後味は良い終わり方であるようには心がけていました。

――リーダーをやって嬉しかったことは何かありますか。

「このお客様には、こうアプローチしたら良いのでは」と私が伝えて、実施したメンバーから上手くいった報告が来た時などは、すごく嬉しかったですね。私が伝えたことを通してメンバーが成果をあげた時、メンバーが成長をしてくれている実感がある時、そんな時は「リーダーをやっていて楽しいな、リーダーをやっていて良かったな」と心から思いました。

自分の横軸を増やしたい――プロジェクトを契機にキャリアチェンジ


――2017年に営業職から人事にキャリアチェンジされたとのことですが、どういった心境の変化があったのでしょうか。

転換点は、社内の採用プロジェクトです。
社員採用のための全社プロジェクトに営業職代表としてアサインされて、インターンシップを始めるなど、採用活動の一端を担って色々と活動したんです。すごく責任の重い仕事だなと思いました。今まで仕事で関わってきたお客様方も、それこそ採用活動に携わっていらっしゃるんですよね。その取り組みで採用した人たちで、会社というものが成り立っている。それを自社に置き換えた時、もう少し本腰を入れてチャレンジしてみたいなという気持ちが芽生えたんです。

――部署や職種を異動するには、どのような手順を必要とするのでしょうか。

私の場合は、自分の考えをまとめて人材開発会議に提出しました。インディバルの人材開発会議は年2回行われているのですが、この時は春の会議でした。1月に異動願いを提出して、2月に会議が実施されて、3月に配属が決定した次第です。

――だいぶスピーディですね。周囲の反応はいかがでしたか。

かなり驚かれてしまいました。メンバーが一番びっくりしていましたね、「なんで行ってしまうんですか」みたいな(笑。
でも営業職を5年続けて、『自分はこの先どうしたいのか』と考える時期でもあったんです。リーダーの次は営業マネージャー職を狙うという方向もあったのですが、キャリアの高さではなく幅を広げてみたくなりました。採用プロジェクトをきっかけに、自分がやれることの横軸を増やしていく道に魅力を感じて、キャリアチェンジを選択しました。

――職種を転換するにあたって、ご自身で準備したことなどはありますか。

異動期間が短かったので引き継ぎが大変だったのですが、「人に会う機会を増やそう」と思ってセミナーに参加してみたり、人事部の上長に勧められた本を購入して勉強したりしました。

営業職で得た経験を生かした人事職、やりがいは採用者の活躍

――人事に配属されて、感じたことなどはありますか。

営業と似た仕事だな、と思いました。
営業職の場合はインディバルの商材をご紹介させていただき、お客様に納得いただいたら契約に至ります。採用の場合はその商材がインディバルそのものであって、対象者に納得いただいたら応募や選考に進む。お互いのことを知り合うという過程や、そこに至るアプローチが似ているなと思いました。
「この相手は今どんなことを考えて、どんな情報が欲しいのか」と模索して提案していく経験は営業職で培われたので、今とても役に立っています。相手に寄り添って、欲していることを提案していくというプロセスは同じだと思います。

――では逆に、前職と違うと感じることはありますか?

対個人、という点が大きく異なるなと感じました。営業職は法人同士のお付き合いになるのですが、人事採用だと個人の方が相手になります。急に音信不通になったり、約束を簡単に反故にされたりなどの経験は営業時代にあまりなかったので、最初はかなり戸惑いました。
「うちが一番って言ってくれたのに、連絡がつかない…」みたいなことも多いです。今までは対象が会社という単位だから割り切れていたのですが、今はだいぶショックが大きいし、なかなか忘れられません。

――だいぶ重みが違うんですね。

ちょっと恋愛と似ています(笑。求人オファーやスカウトメールなどは、ラブレターのつもりで書いていますよ。「本当に会いたいんです!」ってお伝えして、お付き合いするまでにどうアプローチするか作戦を練って、お別れとなると悲しいな…と。その分、気持ちが通じてお付き合いに至って採用までいくと、その瞬間は心がぱっと明るくなります。

――採用活動以外の他に、いま関わっているお仕事はありますか?

細々した仕事は多々あるのですが、採用以外には主にインディバルの組織活性です。直近では、インディバルの表彰制度の変革でしょうか。私が人事に異動する以前から運用されていた制度ではあるのですが、評価基準を中心に改善を図りました。インディバル社員に大切にしてほしい人材開発ポリシーに沿って基準を設けて、プレゼン大会なども企画しました。

――準備期間含めてどのくらい時間がかかったのですか?

3ヶ月くらいです。他の仕事と並行しながらだったので慌ただしくはあったのですが、自分がやりたいと思ったことなので頑張りました。「この形でいいのか」と葛藤する点もありましたが、上長や上層部と相談しながらやり通した感じです。

――キャリアチェンジをして、一番やりがいを感じている点をおうかがいしてもよろしいでしょうか。

採用に至った人が、社内で活躍してる時が一番嬉しいです。
周りの人を大切にしたいという気持ちは昔から持っていて、高校時代はバトミントン部で副キャプテンを務めました。「メンバーの士気を高める役だ」と自分で決めて、率先して挨拶する、練習の企画をたてるなど、周囲をしっかり見てサポートする姿勢はその頃からずっと大事にしています。

まず目指すは2020年。やりたいと思ったらどんどん挙手していきたい


――これからやってみたいことなどはありますか?

具体的にはまだないのですが、逆に自分がやりたいと思ったことは全部やってみようと決めています。目の前にある色々な情報はとりあえず端からかじって、これだと思ったらどんどん手を挙げていきたいですね。
今度インディバルが出展するイベントフォーラムにも「出たいです」と担当者に直談判して、私も参加することになりました。イベントブースのご案内って一度やってみたかったので、「インディバルでチャンスがあるなんて」と思いました。
あと、前回のIVCAでは受賞者としてラスベガスのHR Teckに行ったのですが(参考リンク:己の価値を示してラスベガスへ! 2018年上半期IVCA開催)、次回は引率者として参加してみたいなと思っています。
チャンスがあればとにかく挙手して、自分の経験を増やしていきたいです。

――自分の目標に対して、時間的なマイルストーンなどは設定しているのですか?

まずは2020年、この年はインディバルが大きく変わるであろう年です。
ここに至るまでに色々なことが動くし、前後にたくさん変革がある年でもあると思います。人事としてもやるべきことはたくさんあるので、集中してやり遂げたい期間です。これを乗り切ったら、また違うことを考えたいと思います。

――営業職と人事職、二つのキャリアを経験した飯國さんの目から見たインディバルはどんな会社ですか?

挑戦をさせてくれるところが、インディバルの良いところだと思います。やりたいですと手を挙げると、前例がないことであっても「では、あなたが主体でやってみてください」と周囲、上司が背中を押してくれます。
逆に、燻っているだけでは「そのままで良いんだな」と思われてしまいがちなので、とにかく口に出して言ってみるのが肝心だと思います。

良くないところとしては、少し枠に囚われてしまう面があるな、と感じます。新しいことをやろうとした時に、「でもインディバルってそういうキャラクターの会社じゃないよね」って尻込みしてしまうというか。ちょっと卑下しているというか、消極的な顔も時折見えてしまいます。現状の立ち位置は確かにそうかもしれないのですが、ここから先は新しいインディバルの文化を作っていかなければいけないんじゃないかと私は思っています。インディバルが殻を破る――色々な枠組みを外れて、今いる位置からステップアップするような取り組みをしていきたいです。

それから、とにかく『素直で良い人が多い会社』だと思います。社風がそういう空気を作っているのかなと感じますが、集団の中に大概一人二人いるような”意地悪な人”がいない会社です。
基本的には、やろうとしていることの後押しをしてくれて、社員みんな一緒に取り組んでいこうとサポートしてくれる人ばかりです。

――そんなインディバルで、飯國さんがこれから一緒に働きたいと思うのはどんな人ですか?

これからのインディバルを一緒に楽しんで作っていってくれるような、できない理由よりはできる方法を考えるマインドを持っている人と働きたいです。そういう人が新しいことを成し得ると思いますし、ぜひ力を貸して欲しいなと思います。

ーー飯國さん、インタビューありがとうございました!

※この記事は2018年10月時点のインタビューをもとに構成されています

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