「ANAグランドスタッフ」×「ISSEY MIYAKE販売員」経験者が語る「モノ」以上の付加価値の付け方とは? | 社員インタビュー
土屋鞄の販売スタッフとして活躍する渋谷店の久礼(右)と日本橋店の小島(左)。前職ではANAのグランドスタッフとラグジュアリーブランドの販売員を経験した後、土屋鞄に転職した2人は前職でどんなキャリ...
https://www.wantedly.com/companies/tsuchiya-kaban/post_articles/454956
土屋鞄では店舗スタッフのスキルアップ支援の一環として、会社が費用を負担する形で2020年度からレザーソムリエの資格取得を推奨しており、この3年間で累計80名以上ものレザーソムリエが誕生しています。
レザーソムリエ取得を会社として推進する理由、また資格が店舗での接客にどう活かされているのか、資格取得を推進する担当者と実際に資格を取得した店舗スタッフに話を聞きました。レザーソムリエのことだけではなく、土屋鞄が大切にしている考え方もおわかりいただけるのではないかと思います。
■吉田奈津子(よしたなつこ)前職は航空会社のグランドスタッフとして7年間旅客サービス業務に携わる。土屋鞄入社後、童具店での店長を経て、現在は店舗統括部・店舗企画課において店舗スタッフの育成・研修を担当。
■小島健志郎(こじまけんしろう)前職はドメスティックデザイナーブランドで9年間販売に携わる。土屋鞄入社後、KABAN 日本橋店、西新井本店にて大人向け皮革製品の販売・接客を行う。
■芳川正一(よしかわしょういち)前職では腕時計の販売を10年間行う。土屋鞄入社後、童具店・神戸にてランドセルの販売・接客を行う。
レザーソムリエとは、日本革類卸売事業協同組合が主催する資格で、2017年に資格試験制度が立ち上がったのだそう。皮革業界として皮革や革製品について正しい知識を有するレザーソムリエを育成し、仕事で革製品を扱う販売の現場において役立つ知識を身に付けていただくことを目的としているそうです。いわばレザーのスペシャリストを増やす取り組みです。
現在は入門編のBasic(初級)Professional(中級)が設置されており、基礎知識から応用知識まで段階的に習得できるようになっています。
参考:日本の資格検定,「レザーソムリエとは?公式テキストはどんな感じ?レザークラフト好きも必見!」https://jpsk.jp/articles/leather-sommelier.html(参照 2024-01-12)
土屋鞄がレザーソムリエの資格取得を推奨する理由を、店舗企画課の吉田に聞いてみました。
ー 店舗スタッフにレザーソムリエ取得を推奨する理由を教えてください。
吉田:土屋鞄の店舗としてお客さまとのコミュニケーションの深化を図る施策のひとつとして今回の資格取得を推奨することにしました。
など、革を扱うプロの販売員としての意識や知識を持ち、自信を持ってご案内ができるよう知識を体系的に学べる機会になればと思っています。
会社が費用を負担していることもあり、「研修や勉強会を開くなど積極的な活動のできる方」「販売力と併せ持って売上貢献出来る姿勢のある方」が受験する上での条件となります。幸いにも土屋鞄のスタッフは自発的に学ぼうとするスタッフが多く、レザーソムリエ取得者がその後各々の店舗内で勉強会などを開催し、学びの機会を増やしています。
ー 店舗スタッフにレザーソムリエが増えていくことによって、どんなことを期待していますか?
吉田:レザーソムリエという資格は一種のお墨付きを意味するので、革の専門家としての自信や誇りを持って接客できるようになっていくと思います。
資格取得はあくまでも通過点です。当社の行動指針の一つに「学びにもプロ意識」というものがあるのですが、学んだ知識をどのようにお客さまに還元していくか、学びの機会を他のスタッフにどうつなげていくかが一番大切なことだと考えています。
レザーソムリエが増えることでお客さまからの信頼も増すでしょうし、土屋鞄のアピールポイントとしても機能すると考えています。そして、レザーソムリエが増えることでお互いに切磋琢磨していける環境になるので、どんどんアウトプットの機会が増えることも期待しています。
ここからは日本橋店の小島と童具店・神戸の芳川に、レザーソムリエを取得するに至った理由、またその効果などについて聞いてみました。
ー レザーソムリエを取得しようと思ったきっかけを教えてください。
小島:土屋鞄には革に詳しいお客さまがたくさんいらっしゃいます。革という素材に愛着を持たれているお客さまがこんなにも多いことには、驚きがありました。
一方で、私自身は土屋鞄に入るまでは革製品を扱う機会が少なく、特別な知識もありませんでした。お客さまとお話しているうちにもっと革のことを知りたいと思うようになりましたし、何より日々革製品に囲まれ、気づけば私自身が熱烈なレザーファンとなっていましたね(笑)
革の知識を増やすことで、お客さんとのコミュニケーションももっと円滑になるのではと考え、レザーソムリエの資格取得に向けて動き出しました。
ー レザーソムリエを実際に取得して、どのようなメリットを実感していますか?
芳川:取得するまでは資料を読むだけで、表面的なことしか理解していませんでしたが、取得してからは革について具体的にお伝えできるようになったので、お客さまと深いコミュニケーションを取れるツールを手に入れられたと感じました。
レザーソムリエの資格を取得したことで革製品についての知識が増えたので、細かい部分もお客さまにお伝えできるようになり、以前より信頼していただけるようになったと実感しています。
小島:会社が費用を負担して資格取得を推進している会社は多くないと思うので、このような機会はありがたかったです。レザーソムリエという肩書きを取得したことによって、「革の専門家」として土屋鞄の製品の魅力をしっかりとお客さまにお伝えすることへの責任感が強くなり、自信も生まれた気がします。
ーレザーソムリエの知識を、社内でどう活かしていますか?
小島:僕を含めレザーソムリエが2名在籍しているので、入社したばかりのスタッフへのフィードバックなどで知識を活かしています。
お客さまに安心して購入していただくためにも、エイジングやお手入れについてより正確にお伝えする必要があるので、スタッフの知識が曖昧な場合は、店舗に置いてあるレザーソムリエのテキストを使って正しい情報を確認してもらっています。
芳川:私が籍を置く「童具店(ランドセル販売店舗)」では、取り扱う革の種類が限られているため、革に対してのスタッフの知識が限定的でした。なので、一緒に働くスタッフから革について知りたい情報をヒアリングして、それに回答する形で私が学んだことを共有する機会を設けました。
同じコードバン(※1)の製品でもランドセルとKABANでは革の仕上げに違いがあったりするのですが、店舗のスタッフにそういった細かい違いも含めて理解を深めてもらえたのは良かったと思います。
※1:“革のダイヤモンド”と称される、きめ細やかな革質と光沢の美しさが特長の馬革。
ー 資格取得後は、レザーソムリエ取得者として、どのようにノウハウをシェアしてもらいたいですか?
吉田:会社では、レザーソムリエ取得者に知識のシェアの仕方は任せています。芳川が申し上げた通り、土屋鞄の店舗には、革小物や鞄製品を取り扱う「KABAN店」と主にランドセルを取り扱う「童具店」と大きく分けて2業態あります。課題は業態によってもそれぞれ異なるので、各店舗に合わせた形で知の共有をしてもらっています。
販売スタッフ一人ひとりが革のプロフェッショナルとしての知識と品格を備えることこそ、ブランドとしてより一層の信頼感を得られることにつながると信じています。
土屋鞄では「クラフトクラフツ」というプロジェクトに力を入れています。これは、革製品のケアサポート・リペア・リメイク・リユースを通して、革製品を永く受け継がれていくものにしようというチャレンジです。
このプロジェクトの一環として、製品購入後(※2)のケアサポートサービスにも力を入れており、ブラッシングやオイルケアなどの革のお手入れを、国内14店舗(※3)で実施しています。
今回ご紹介したレザーソムリエのスタッフをはじめとして、知識豊富なスタッフが丁寧にメンテナンスさせていただきます。
※2:ケアサポートサービスは土屋鞄で取り扱う大人向け皮革製品に限る
※3:ケアサポートサービスはKABAN店・複合店限定サービス。対象店舗はこちら
(ご自身で革のメンテナンスをしエイジングを楽しんでいただくケアアイテムのご紹介もHPで行っています)
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