今回は、「人の人生の選択に関わる仕事がしたい」という想いからキャリア支援の道に進んだ、キャリアカウンセラー・片山美月さんに話を聞いてきました。
幼少期から抱えていた「なんで学校に行くの?」「なんでテスト受けるの?」という違和感。
周りに流されず、自分で考え続けてきた彼女は、一度はエンジニアとして働きながらも、過酷な労働環境やキャリアへの違和感と向き合い人生の方向を変えていきます。
この記事では、「なんとなく」で進むキャリアに疑問を持ち続けた片山さんのストーリーを通して、あなた自身の選択を見つめ直すヒントを届けます。
プロフィール
キャリアカウンセラー|片山美月 Mizuki Katayama
幼少期から「なんで?」と物事の本質を考える性格。
大学進学が当たり前の環境の中、自らの意思でIT専門学校へ進学。
卒業後はエンジニアとして就職し、その後、人事へキャリアチェンジ。
現在は、キャリアカウンセラーとして学生一人ひとりの「本当にやりたいこと」に向き合う支援を行っている。
「なんで学校行かなあかんの?」から始まった違和感
――幼少期ってどんな子だったんですか?
多分、結構ひねくれてましたね(笑)
幼少期からずっと思ってたんですよ。
「なんで学校行かなあかんねんやろ」とか、「テストって何のためにあるんやろ」とか。
でも、親とか先生に聞いても「とりあえず勉強しなさい」しか返ってこなくて。
友達ともあんまりそういう話できなくて、なんかずっとおもんないなって思いながら過ごしてました(笑)
――かなり本質思考ですね!
物心ついた時からそんな感じでしたね。
親からも「子どもらしくない子ども」って言われてました。
あと、小さい頃から大人と関わる機会が多くて。
おばあちゃんの影響で、人前で何かやるとか、大人の顔色を見るとか、そういうのは自然と身についてたかもしれないです。
「みんな大学行く意味ある?」進路の決断
――進路もかなり自分で考えて決めてますよね!
そうですね。
周りはほとんど大学行く流れやったんですけど、「なんも考えずに行く意味あるんかな?」って思ってて。
でも、勉強もしたくないし、そんなに頭も良くないし(笑)
じゃあどうしようってなった時に、「将来性ありそうやし、とりあえず学んで損はなさそう」って理由でITの専門学校に行きました。
エンジニア時代、毎日トイレで泣いていた
――ファーストキャリアはエンジニアですよね。実際どうでしたか?
正直、めちゃくちゃきつかったです。
残業がどんどん増えていって、月120時間とか普通にあって。
朝7時から終電まで、月曜から土曜まで働いて、日曜も仕事みたいな。
しかも、わからないことも聞きづらいし、聞いても理解できないし、仕事は終わらんしで。
毎日1回はトイレ行って泣いて戻る、みたいな生活してました(笑)
「この経験はいつか役に立つ」という確信
――それでも続けた理由はなんだったんですか?
もともと人事になりたかったんですよ。
IT企業の人事になりたかったから、現場(エンジニアのこと)を分かってないとあかんと思って。
だからあえて、きつい現場に入れてくださいって言ってたんです(笑)
想像以上にきつかったですけど(笑)
でも、「この経験はいつか人事の時に役に立つっていう」って思ってたから、乗り切れましたね。
実際、人事になってからは「こういうしんどさあるよ」ってリアルに話せたので、やっててよかったなと思います。
人事という“天職”とその違和感
――人事に移ってからはどうでしたか?
めっちゃ楽しかったですね!天職やなって思いました。
人のいいところ見つけるの得意やし、それがそのまま仕事になる感じで。
自分らしくいるだけで仕事が回る感覚でした。
――でも、そこからまたキャリアを変えた理由は?
人事って結局、「どうやってこの人を自社に入れるか」っていう仕事でもあるじゃないですか。
でも、面接してる中で「やりたいこと分からない」とか「何が向いてるか分からない」っていう学生がめっちゃ多くて。
その子たちに対して、「うちの会社どう?」って言うのって違うなって思い始めて。
一人でやる限界と、仲間を求めて出会った転機
――そこから今の仕事につながるんですね!
そうですね。
「この会社に入ってもらう」じゃなくて、「この子の人生どうしたらいいか」を一緒に考えたいって思うようになって。
そこから、いろんな人に会いに行くようになりました。
社長さんとかとも話す中で、「自分でやったらいいやん」って言われることも多くて。
最初は会社を続けながら、副業という形でキャリア支援や採用コンサルの仕事を始めて、
その後、独立しました。
――すごい行動力ですね!トランキロとの出会いはなんだったんですか?
でも、独立してから気づいたんですよ。
「これ一人でやり続けるの無理やな」って。
目の前の生活はなんとかなるけど、その先の未来が見えなかったんですよね。
だから、「仲間探さなあかん」って思って、いろんな人に相談するようになって。
その中で紹介してもらったのが、代表の宮城でした。
「正直、“うわ”って思いました(笑)」
――宮城さんの第一印象ってどうでしたか?
正直に言うと、「うわ」って思いました(笑)
その日、宮城が運動会に行かなあかん日やったみたいで、スポーツの格好で髪もボサボサで来てて(笑)
一応初めましての場やったのに、「この人、私に対してあんまり熱ないんかな?」って思いました(笑)
――結構ネガティブなスタートですね(笑)
そうですね(笑)
ちゃんと時間作ってるのに、片手間みたいに見えてしまって。
――そこから入社に至った経緯は?
最初の印象は正直あんまり良くなかったんですけど(笑)
ただ、仕事の価値観がすごくマッチしてたんですよね!
その時期、いろんな人と会ってたんですけど、深掘りしていくと「結局お金やな」とか「結局自分やな」っていう人が多くて。
でも宮城は、それとは明確に違うなって思ったんです。
めっちゃシンプルなんですけど、ちゃんと「なんで人材やってるか」があったというか。
サッカーでの挫折があって、そこから人材にたどり着いてるっていう原体験とちゃんとつながってたんですよ。
たまたまこの業界に来た人じゃなくて、ちゃんと選んでやってる人やなって思えて。
それが一番大きかったです。
“人事の延長”じゃなかった仕事
――現在、どんな業務をされているんですか?
主に、学生のキャリア支援を行っています。
具体的には、面談を通してその人の価値観や将来像を一緒に整理していくところから始まって、その上で合いそうな企業をご紹介したり、選考のサポートをしたりしています。
――入社してから、苦労したことやぶつかった壁はありましたか?
最初は正直、人事の延長でできる仕事なのかなって思っていたんです。
これまで学生と関わる機会も多かったので、なんとなくイメージはついているつもりでいて。
でも実際にやってみると、全然違いました。
人材紹介って、ただ学生と話すだけじゃなくて、その子が「なぜその会社に合うのか」を言語化して、企業に伝えていく必要があるんですよね。
もちろんビジネスでもあるので、数字や単価感みたいなところも意識しないといけない。
そういう意味で、「人事の延長」だと思っていた自分の認識はいい意味で裏切られたというか。
最初はそこに結構ギャップを感じて、難しさを感じました。
――その壁は、どのように乗り越えていったんですか?
そうですね。
まずはとにかく、企業のことをちゃんと知ることから始めました。
実際に会社に足を運んで、社長や人事の方と直接お話しする機会を増やしていって。
表面的な情報だけじゃなくて、その会社がどんな想いでやっているのかとか、どんな人たちが働いているのかとか、そういう“中身”をちゃんと理解するようにしていきました。
あとは、自分自身の知識も足りていなかったので、いろんな業界について改めて勉強もしました。
もともとIT業界のことしか知らなかったんですけど、実際にはいろんな業界や職種があって、その中でそれぞれの会社がどんな強みを持っているのか、どう違うのかを調べるようになっていって。
――そこまで企業理解にこだわる理由は何ですか?
やっぱり、“リアルを伝えられないと意味がない”と思ったからですね。
実際に見ていないのに、「この会社いいよ」って言うのは違うなと思っていて。
知らないまま伝えるのは無責任だなって思ったんです。
だからこそ、自分の目で見て、自分の言葉で伝えられる状態をつくることを大事にしています。
気づけなかった過去と、届けたいキャリアの考え方
――この仕事を通して、学生にどんな価値や気づきを届けたいと思っていますか?
ありきたりかもしれないんですけど、「将来から逆算してキャリアを選ぶ」という考え方を届けたいと思っています。
これまでの進路って、過去の延長線で選ぶことが多いと思うんです。
でもキャリアに関してはむしろ逆で、「自分がどうなりたいか」から考えて選ぶべきだと思っていて。
ただ、そういう考え方って誰かに言ってもらわないと気づけないことでもあると思うんですよね。
――その考え方を持つようになったきっかけは何だったんですか?
もともと自分はちょっとひねくれていたので、小さい頃から「将来どう生きていきたいか」とか、そういう話をするのが好きなタイプだったんです。
でも周りからは「難しいこと考えてるな」みたいな反応が多くて、だんだんそういう話もしなくなっていって。
「こういうことって、誰とも共有できないものなんやな」ってどこかで思い込んでたんですよね。
そんな中で、23歳のときにいろんな社長の方とお話しする機会があって、そのときに初めて、「自分がワクワクしながら話せる人がいる」って知ったんです。
自分の考えをちゃんと理解してくれる人がいて、それに対して本気で共感してくれる。
ただ、それに気づけたのが社会に出てからだったので、
もしこれをもっと早く知れていたら、もっと自分らしく過ごせていたんじゃないかなって思っていて。
だからこそ、学生のうちからそういう出会いや価値観に触れてほしいなと思っています。
それが、今この仕事をしている理由です。
正解じゃなく、自分で選んだかどうか
――最後に、就活やキャリアに悩んでいる人へメッセージをお願いします。
最近すごく思うのは、一度「価値を提供する側」に立ってみる経験をしてみてほしいということです。
すごく小さなことでもよくて、例えばメルカリでいらないものを売ってみるとか、そういうところからでもいいと思うんです。
その中で「どうやったら価値を届けられるか」とか、「どうしたら人の役に立てるか」を考える経験ってすごく大事だと思っていて。
そういう“与える側”の視点で何かをやってみると、自分の強みや、やりたい方向性が見えてくるんじゃないかなと思うんですよね。
例えば、文章を書いて人にイメージさせるのが得意かもしれないとか、デザインを考えるのが好きかもしれないとか、他のものと比較して良さを見つけるのが得意かもしれないとか。
そういうヒントって、実際に価値を提供する側に立ってみないとなかなか気づけないものだと思っていて。
だからこそ、どんなに小さなことでもいいのでそういう視点で何かにチャレンジしてみてほしいなと思います!
幼少期から抱えてきた違和感と向き合い続け、「なんとなく」ではなく自分で考えて選択してきた片山さん。
その経験があるからこそ、今は誰かの人生に本気で向き合い、一人ひとりの「本当にやりたいこと」に寄り添い続けています。
もしこの記事を読んで、少しでも「なんとなく」で進むことに違和感を感じている人や、
自分の人生をちゃんと考えて選びたいと思った人がいれば、ぜひ一度お話しできると嬉しいです。
まずは気軽に、あなたのことを聞かせてください。