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SlackVol.03:質問にお答えします!チームで実践する「分報」とは?(登壇・イベント:その2)

こんにちは!TOPPANデジタルの椿です。
今回は、以前公開した、SlackVol.02:チームで実践する「分報」とは?(登壇・イベント:その1)の続編となります。イベント後、ありがたいことにたくさんの方々からコメントをいただき、全て読ませていただきました。今回は、イベントでは話しきれなかった#timesの話と、こんな質問もあったのではないかというQAを記事にしていきたいと思います!
▼ウェビナーレポートはこちらから
https://slack.com/intl/ja-jp/blog/collaboration/toppan-webinar-report

お相手は前回に引き続き青山と椿が、対話形式でお送りします!

登壇者

ICT開発センター
開発戦略部
椿 紗代子(技術広報(コミュニケーションデザイン)
ICT開発センター
DXソリューション開発部
青山 桃(エンジニア(AIプロンプト / webアプリ / インフラ))


QAに応じます!

Q.#timesの実体験が聞きたい

改めて、#timesとは?

椿:
TOPPANでは、Slackの特性を活用して各人に一つ、自分のためのチャンネルを持つ運用を採用しています。各社呼び方は様々だと思いますが、勝手に私たちで「#times」と命名しています。その用途は「#times≒分報」と読み替えていただければと思います。

  • 一人1つの#timesチャンネルをつくる(例. #times_taro)
  • 人の#timesチャンネルへの出入り、参加は自由
  • #timesへの投稿は、ポジネガ縛りなし。内容にも縛りなし。
#timesチャンネルに書いて怒られた内容とかありますか?

青山:
私はないです!投稿内容は、簡単なルールがあるだけで基本は自由ですし、個人的には「誰に見られても困らない内容しか投稿していない」という点も大きいかなと。

椿:
私もないです!あ、一つエピソードとしては、業務で関わりがあまりなくて、普段仲良くさせてもらってる目上の方を、いつものノリでいじるような発言をした時は、さすがに後から自分でひっこめました(笑)おそらくバレていないだろうと思います。

#times投稿での失敗はありますか?

青山:
一度「#timesにつぶやこうと思っていたことを全く別の、しかも参加者の多いチャンネルに投稿してしまった」ことがあります(笑)その時はすぐに気づくことができ削除しましたが、気づくことができなかったとしても、誰かが「チャンネル違いでは?」と「@メンション」やリアク字を送ってくれるはず…と思っています。また、#timesにつぶやく内容は「誰に見られても良い内容」という上でつぶやいているので、リスキーな失敗ではないかなと。

椿:
それあるあるなんですね(笑)私の場合は、逆に自分の#timesにほかの人が「これ絶対間違えてるw」っていうような内容(今日●●買って帰るみたいなメモ)を投稿していましたが、それもまた交流のきっかけになるので良いのではないかと思います。

なんか返してあげないとと思い、気疲れみたいなことはないですか?

青山:
気疲れはないのですが、なんでないんだろう…「#timesはオンライン上のデスク」という考えの延長線で「オフラインでも、他メンバーのデスクでのひとり言に全て反応することは無い」=「#timesのつぶやき全てに反応する必要はない」という考えに自然と至っているから、な気がします。たまに、反応がほしそうなつぶやきを見かけた際は、リアク字だけ残してみたりしていますが(笑)椿さんは、どうですか?

椿:
私も気疲れはないですね…、確かになんででしょう。一人ひとりが#timesは自分のスペース(秘密基地)みたいな共通認識を持ってるんじゃないかなーって思います。つぶやくことは義務ではないし、返信してあげるのも同じことで、それがお互いに理解できているから気疲れがないんだと思います。逆に、返信されることを前提とすると、通常チャンネルと分けて#timesをつくる意味も半減してしまうのではないかなーと思います。


▲2023年の年末にあったSales force社主催「Why Slack?」の総まとめイベントに参加してきた椿と青山


Q.#timesの"運用"が気になる!

#timesは出社したうえで利用しているのですか?

青山:
出社している中でも使用するのは不思議、という印象を持たれる方もいらっしゃるかと思いますが…例えば「誰が知っているかわからない小さな疑問をつぶやいたら、それに気づいたメンバーが直接話しかけてくれてすぐ解決した」とか「打ち合わせ中のメンバーに話しかけたいので、そのメンバーの#timesにメモを残しておいた」、「対面で複数メンバーで実施した作業のメモを#timesにひとまずつぶやきとして残す」「対面で会話中に参考にしたWebサイトのURLを#timesで共有」などの使い方をしていて、これがかなり有効だったりします。

何人くらいが#timesチャンネルに参加するのが一番盛り上がりますか?

青山:
盛り上がるという点では、人数というよりは、「反応をしてくれる傾向にある参加者がいるか」「チャンネル参加者にどれくらい関わる内容か」が重要な気がします。でも、そもそも#timesチャンネルには主にひとり言をつぶやいているので盛り上がらなくても、反応がなくても気にしていません。反応がもらえないと困る場合は絶対に「@メンション」を付けて投稿しています。

情報過多で必要な情報が埋もれたり、上司の判断が遅れたりすることはないですか?

椿:
誰かに届けたい時は、「@メンション」を付けるなどして、通知が行くようにします。ですが、基本的には必要な情報、上司の判断を仰がなければならないような重要な発言は、#timesでは不向きだと思った方が良いと思います。そういった内容は、PJチャンネルなどの然るべきチャンネルに投稿するようにしています。

上司からのチェックが怖いと感じる人が居るのではないかと思いましたが、「#timesはオンライン上のデスクだ」といったような考えが浸透しているから、そんな不安もあまりないのでしょうか?

青山:
「上司に見られたくない」「上司からのチェックが怖い」といったネガティブ意見は確かに一定数いるかもしれないですね。

椿:
そうですね。私は結構ポジティブな意見を持っています。言葉にして伝えるまではしないことでも、つぶやくことで自分の考えや意見を逆に知ってもらえるから気が楽なんですけれど、青山さんどうですか?

青山:
私も椿さんと同意見で、知ってもらえたら気が楽なことをつぶやいています。オフライン(出社時)のデスクでも、上司が近くにいる状態で、ちょっと気になること・意見がほしいことを隣に座るメンバーにまず聞いてみたり、休憩時間に雑談したりしますよね。場合によっては、自分のデスクに来てもらったり、相手のデスクに行って質問したり。そのレベル感のことをつぶやく、という意味でまさに「#timesはオンライン上のデスク」という例えをしました。この温度感が伝わり、#timesへの不安が少しでも払拭されれば幸いです!

組織やプロジェクトの中でどう活用をすることで生産性を上げていこうとルール化しているのでしょうか。また、メンバーも生産性の向上については実感があるのでしょうか。#timesの運用を自社でもし取り入れたたら、メリハリを持って仕事ができるか心配です。

椿:
「生産性を上げるために#timesを始めた」というよりも、「Slackを使うハードルをどうやって下げるか?」「オンラインでのコミュニケーションをどう円滑にやっていくか?」というのが発端だったので、あまりルール化みたいなことはしていないんですよね。言い方が正しいかわからないですが、結果が後からついてきたという感じかなぁ、と思います。

青山:
自身の#timesを立てることも強制していませんしね。やりたい人が使っているというだけで、まだまだ広めていきたい!っていう状況ですもんね。とはいえ、私は作業に集中したい時などはセクションを閉じて、たとえ誰かが#timesを投稿しても見ないようにするなど、自分の中でのルールは決めていますよ!

椿:
確かに、つぶやきが業務時間を侵食してしまっては本末転倒ですもんね。自分ルールは大事かも!PJでどう活用するか?で言うと、「打ち合わせで議題にするほどでもないけど聞かないと進められないなぁ~」みたいなことを、#timesでつぶやいたら、1分でお悩み解決★なんてこともよくありますよね。

青山:
あるある!無駄に悩む時間をかけなくてすむのは間違いなく良い点ですよね。こういうことはメンバーは絶対実感してくれていると思いますし、おそらく実感していない人は#timesを利用しなくなるのではないですかね?私の知る限りだと、自身の#timesを所有している人は基本的に1日1回はつぶやいているかなと思うので、それぞれメリットがあると思って使っていると思います。

なんでも投稿していいよチャンネルを作ると遊ぶんじゃないか、仕事をしないんじゃないかと言う人がいて、踏み切れずにいます。

椿:
これは個人的な意見なのですが、遊びの中からこそ、良い意見とかアイデアって生まれると思うんですよね。「好きこそものの上手なれ」と言いますか。
TOPPANも、なんでも投稿していいチャンネルがありますが、社員全員忙しいのと、遊んでばかりで仕事をしていないと思われるバイアスがかかってなかなかみんな投稿してくれないものなんですよ…。だから、#なんでも投稿チャンネル が盛り上がるようならば、発言のしやすい良い環境が築けているってことですし、もし遊んでばかりの社員が出てきたとしたら、その時に対策を考えればいいのではないかな、って思います!

#timesを始めるとき、どのようなアナウンスでスタートされたのか気になります。

椿:
実は…サイレントです…!!やりたい人が使っているので、知らない人は知らないです(笑)

青山:
ただ、知らなくても必要に応じて「@メンション」とか招待しちゃうので、自然な流れで広まっていっているという感じですよね。それと、新メンバーがチームに参画した際は、メンターにあたる社員が新メンバーのチャンネルを告知し皆でその#timesに参加する、なんてことを実施しています。

情報が多すぎて混乱しないものでしょうか。

椿:
自分の領域ではない人の悩みや課題感を見てしまった時に、私も混乱した時がありました💦自分の担当分野と、KPI(MBO)に立ち戻って、自身に必要なことは何か?を改めて考えて切り分けを行いました。世の中が既にそうだと思うのですが、情報過多の中でどう取捨選択していくかも大切な能力だと勉強になりました。

青山:
#timesの中でも、チャンネルごとに優先度を設けてもよいかもしれませんね。例えば私の場合、別チームの方の#timesにも参加しているのですが、セクションを「同じチームのメンバー#times」「別チームのメンバー#times」で分けて管理しています。で、同じチームのメンバーの#timesは「気づいた時に、ある程度しっかり見る」、別チームのメンバーの#timesは「休憩時間など1日の中のどこかで、サラッと見る」といったように、見る頻度や、見る際の深度?を変えています。

Q.#timesの"価値観"

ネガティブな呟きを見てしまったときは…?

青山:
「ネガティブなつぶやき」にもいくつか種類があると思うのですが…まず#timesを始める際に、他社であるゆめみさんのコミュニケーションガイドラインを参考に#timesをスタートしました。
それもあってか、現在に至るまでも、私の知っている範囲では基本的には「暴言や暴力的な発言」「悪口」を見かけることはありません(慣れていないメンバーが一度ちょっと強めな内容をつぶやいてしまった際は、裏でケアを行なった上で削除いただく、ということがあったようですが)。
「愚痴」に関しては内容によりますが、お茶の絵文字🍵などのリアク字で労わったり、場合によっては1on1やミーティングを実施してケアしています。例えば過去に「××の打ち合わせ、時間が無駄に長くてしんどい」といった愚痴コメントから、その打ち合わせの見直しミーティングを実施したところ、今では時間も参加者も無駄なくコンパクトになった(ので別のことに集中できるようになった)!という例もあるので…ネガティブなつぶやきも、活用の仕方によってはプラスになると思っています◎

Slackを活用して、対面では得られない創造性が発揮できたことはありますか?

青山:
実装に関して、「●●が実現できないかなぁ」と#timesでつぶやいたところ、全く別のチームで、席がかなり離れている社員から知識の共有があり解決できたことがありました。
これは#timesというよりは、Slackの良いところとも言えるかもしれませんが、面識がなかったり、普段関わりのない人へも話しかけて良い環境として共通認識ができているところが、対面では得られない体験を生み出しているのではないかと思います。

椿:
めっちゃ良いエピソードですね。少し似たことで私も経験があります。
今まであまりやってこなかった分野だけれど、ちょっと興味があることにチャレンジしてみたことがあったんです。そのアウトプットを#timesでつぶやいた時に、その領域の有識者の人からコメントやアドバイスをもらったことがありました。その方からしたら、「通りがかりになんとなく目に入ってきたこと」だったかもしれないのですが、対面で面識のない社員と交流するよりはるかに自然で、スムーズでした。

エピローグ

さて、いかがでしたでしょうか。#timesのこと、さらに理解を深めていただけましたでしょうか。「やってみたい」と思ったが吉日、ぜひ#times運用を取り入れ、社員間の交流の促進や生産性が高まりますようにと、祈っております。

#timesの話をすると、質問の多くは「SNSのように無法地帯にならないか?」「仕事の妨げになるのではないか」といった業務との線引きについてが多いような気がします。TOPPANでは、幸いにも細かい運用ルールを決めることなく、各人が良いバランスで利用し成功体験が生まれています。全面的に社員に信頼を置いているので、それが巡り巡って職場の心理的安全性にもつながっているのかもしれません。

#timesの良さというのは、その企業に合ったスタイルやルールがあり、また見出される価値も企業によって異なるところではないかと思います。私たちも、これからもっと#timesの良いところや、さらに活用できる一面を見つけて「オンライン上のデスク」としてより広く文化を浸透させていくことを目標にしていきたいと思います💡


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