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【Tokyo Otaku Mode スタッフインタビュー】第五回:えっ!?”効率”が一番最後?「ファクトリー」と呼ばれるクリエイティブな倉庫とは?

さて、第五回を迎えました、Tokyo Otaku Mode で働く人々の魅力にフォーカスする「Tokyo Otaku Mode スタッフインタビュー」。

今回のゲストは「TJ」さんです。TJ さんは美大出身で女性誌ポータルサイトのディレクターを経て
Tokyo Otaku ModeのEC事業の倉庫マネジメントををしているという異色の経歴です。
終業後に、オフィスの作業スペースで創作活動を行っており、最近では個展を開いたそうです。

 また、Tokyo Otaku Modeの倉庫や業務について詳しくお話を伺ったのですが、私の想像する一般的な倉庫とはたくさんの違いがありました。例えば「ファクトリー」と呼ばれる不思議な倉庫の名前。その由来などをTJさんにせまりました。ぜひ最後までお付き合いくださいね!

TJさんプロフィール
 幼少の頃は父親の転勤でドイツのデュッセルドルフで過ごす。その後、色々な街に引っ越しを繰り返し、最終的には愛媛県に定住。その後、芸術の道を志し、父親の助言のもと上京して美術大学に進学することを決意。多摩美術大学美術学部絵画学科を卒業。


やりたい気持ちはあるが行動に移せない日々…


ーでは、最初に大学卒業後の就職活動について聞かせてください。

 はい。卒業後はもともとアーティストになりたくて東京に出てきたので、就職はしませんでしたね。ただ、働かないわけにもいかないですし、であれば何かしらものづくりの仕事がしたいなぁと思っていたので、建築模型の制作のアルバイトをしていました。

ー当時は建築模型を作りつつ、創作活動を続けていたんですか?

 いや、もうその時は何も作っていませんでした。ただ、やりたいって思っていただけで行動には移せていませんでしたね。所謂、ダメな若者。無軌道な若者だったと自分では思います。

ーそのやりたいと思っていたことは何だったんですか?

 んー、当時は動画とかアニメーションを作りたいなって思っていました。
 ちょうどその時に、新海誠さんがアニメーションをほぼ一人で作り始めていたんです。その流れもあって一人でもアニメーションが作れるということが、当時、注目されていたんです。そういった流れもあって、自分もアニメーションを作りたいなと漠然と思っていましたね。

ーTokyo Otaku Mode に入る前はどんなお仕事をされていたんですか。

 大手出版社の女性誌ポータルサイトの運用・管理のディレクションをしていました。雑誌の内容をウェブに落としたり、広告ページの制作をしたりクライアントの意向を聞き出し実際のページを作ると言った業務を主に行っていました。この会社の前も Web 系の制作会社で働いていて、ディレクションや E Cサイトの運用などをしていたので、Web の業務に関する経験や知識はそこで培いました。

 実は、前職のさらに前の会社の時点で Tokyo Otaku Mode のことは知っていたんです。当時から、気になってはいたんですけど、募集要項を見ると、当時はエンジニア職での募集しかなくて、経験のない自分は諦めたんですよね。

 あ、でも自分の直属の上司である、末松(倉庫オペレーションマネージャー)はエンジニア職でもないのにTokyo Otaku Mode に応募して受かってるんです(笑)。

 彼は運送業界出身でエンジニア職しか募集してないけど、とりあえず応募してみたら面接、即採用という、今考えたらすごい話ですよね(笑)

目の当たりにしたTokyo Otaku Modeの持つ衝撃的熱量

ー前職からTokyo Otaku Mode に入社するまでの経緯ってどんなものだったんですか。

  出版社で働いていた頃、偶然にも知り合いがTokyo Otaku Modeにジョインしていたんですよ。それで、興味があって、話が聞くために飲みに行ったんです。そしたらその知り合いに「土日もオフィス開いてるから興味があったら遊びに来れば」って言われたので、実際に行ってみると、また別の知り合いが何人かいて「え!ここで働いてたんだ!」って驚きましたね。実際、目の当たりにすると、企業としてすごく勢いを感じましたし、若い人たちが夢を持って仕事をしている印象を受けて、Tokyo Otaku Modeをさらに魅力的に感じました。

 僕の個人的なつながりには、漫画家さんとか、アニメ監督さんとか、その辺の所謂、「業界の人」たちが結構多いので、その繋がりを生かした企画書を持って、出版社の仕事をしつつ、Tokyo Otaku Mode に何度か足を運んでいたんです。

ーどんな企画だったんですか?

 例えば、知り合いの映画監督が映画作ったら、映画にまつわる企画とか、日本にきている海外の人を呼んで、その人にインタビューして、無料公開の記事にする企画とか…。まあ、それらの企画は全部通らなかったんですけどね(笑)。

 そして、そういうことやっているうちに、やっぱり面白さを感じて、Tokyo Otaku Mode で働きたい旨を伝えました。

ーずーっとTokyo Otaku Modeを狙っていたんですね。

 そうですね。この会社は狙ってましたね(笑)なぜって熱量が半端なくすごかったんです。2011年ぐらいですかね。僕自身もアニメ見てたし、面白い作品とかがどんどん出てきて、「アニメ」などの所謂「オタク文化」がとても注目されていました。また、Tokyo Otaku Mode の企業としての側面を見てもクールジャパンファンドがからも投資を受けていて、日本文化を海外に発信しようっていう野望も大きな未来を感じたんです。それから実際にTokyo Otaku Mode の会社内部を見たときに、何やってる人たちなのかよくわからなかったんです(笑)すごく不思議っていうか、全貌がまるで見えない。それで、なんなんだこのベンチャーは?!(笑)って今までに受けたことのない衝撃を受けました。そしたらいつのまにか、僕自身がTokyo Otaku Mode ファンになっていました。

数字では測れないフィジカルな部分に興奮!!


ーTokyo Otaku Mode では現在の仕事ではどんなことをしているんですか。

 倉庫スタッフの作業管理をしています。具体的な内容としては、倉庫業務の指示出しであったり、時間の管理とかですね。

ー前職までのお仕事とは全く違うお仕事なんですね。

 そうですね。Tokyo Otaku Mode にジョインするまでは、ずっと Web 制作のディレクションをしていました。基本的にクライアントがいる業務内容で、クライアントの要望をミーティングで聞いて、それを自社ないし外部の制作会社に制作の依頼して、スケジュールを立てて、進行を管理して、リリースをするっていう、一般的な Web のディレクションをやってましたね。

 なので、ずっと Web のアクセス数やコンバージョンの目標を設定して、それをどうクリアしていくかなどの施策を考えたりとかしていました。ずっと数字を追いかける毎日だったんです。
また、Web は性質上、更新性の高いものなので、例えば、キャンペーンに合わせて運用するランディングページなどは、作ってもキャンペーン自体が終わったら役割を終えてしまい、閉鎖してしまうのでそういうところが個人的にすこし寂しいというか目的がみえないというか「これでいいのかな?」っていう気持ちがあったんです。

だから今は世界中の日本のポップカルチャーファンに商品を届けるというシンプルなものなのでとてもやりがいがありますね。

ー特にやりがいを感じるときはどんなときですか?

 数字では見えない部分を感じたときですね。一番はファンの生の声を聞いたときですね。喜んでいる声を聞けたときは、ほんとにやりがいを感じます。少し変わっている部分では何かしらの理由でファンの元に届かなかった商品が、倉庫に戻って来るときです。酷いときは、ダンボールが半分ぐらいの大きさになるほどボコボコになっていたり、全面に土が付いていたり、元の形から何かしら変化して返って来たりするんです。ファンに届かないことはもちろんよくないことですが、商品の物理的移動を実感して前職の数字管理では見えない部分に妙に興奮します(笑)。
 あとは安定した倉庫運営は当然なんですが、どうしても起きる問題発生時にもやりがいを感じます。買ってくれたファンに対して一番良い解決策となるのかの判断を人の稼働率やサービスのクオリティレベルをコントロールしながら、考えて仕事をするっていうのは非常に面白いですね。もちろん僕だけで考えるのではなくて倉庫で働くメンバーで考えます。いい解決策が生まれたときは興奮…いや、やりがいを感じますね(笑)

効率は一番最後?Tokyo Otaku Modeが掲げる「キースクエア」とは?

ーTokyo Otaku Mode の倉庫、独自の取り組みなどはあるんですか?

 僕は他の倉庫を見たことがないので、比較して「Tokyo Otaku Mode オリジナルだ!」とは言えないのですが、倉庫業務の取り組みの考え方を掲げてる内容が独自のものだと思いますね。Tokyo Otaku Mode ではそれを「キースクエア」と呼んでいます。「キースクエア」には4つの指標あり、その4つは「安全」「清潔」「創造性」「効率」です。これらには優先順位があって、まず1番上に「安全」2番目に「清潔」で、3番目に「創造性」、4番目に「効率」となります。

おそらく、普通の倉庫では「効率」の部分がもっと上であったりとか、「創造性」は指標にはなかったりすると思います。Tokyo Otaku Mode では、業務上で判断する必要に迫られた際に社員やスタッフのそれぞれが自主性をもってこの「キースクエア」を元に「安全」→「清潔」→「創造性」→「効率」という順番で判断をしていくという取り組み方をしているんですね。

ー効率が一番最後なんですね?

 効率が全てではない、と感じています。というのも、Tokyo Otaku Mode ってエンターテイメントを提供しているわけじゃないですか。グッズやおもちゃだったり楽しいものばかりです。

 もちろん効率は業務において非常に重要なんですけど、そういうことばかり突き詰めても、なにかが違うんじゃないかなって思うんですうよね。例えば、商品が届いて、それを開ける瞬間ってドキドキしたりしますよね。「ファクトリー」では、その瞬間を作ることを常に一番に考えてるんです。ファンが面白い!楽しい!って思ってもらえてそして僕らも楽しい!面白い!って思えるようにしたいので「安全」「清潔」は当たり前、そして「効率」より「創造性」を優先順位を高くしています。

Tokyo Otaku Modeの倉庫はクリエーター集団??


ー「ファクトリー」??「ファクトリー」??ってなんですか?

ごめんなさい(笑)つい(笑)実は舞浜の倉庫を「ファクトリー」って呼んでいます。普通、倉庫はロジスティックとかになると思いますが(笑)最初、末松(倉庫オペレーションマネージャー)が名付けたときは社内でも「普通にロジスティックのがいいじゃないか?」なんて声もかなりありましたが(笑)去年ぐらいから、いろんな企業やブランドが「ファクトリー〇〇」みたいにつけることが増えてトレンドになりつつあるような気がします。そういう意味では、先見性があったのかなって思います(笑)。
 もともとは、アメリカンポップアーティストのアンディ・ウォーホルがニューヨークのマンハッタンに構えた「The Factory」というスタジオがあって、そこから名称を末松(倉庫オペレーションマネージャー)が取ってきたみたいです。僕がそのウォーホルの「The Factory」っぽさを一番感じるのは、クリエイターさんのマネージメントも「ファクトリー」内で行なっている点ですかね。実際にその業務を行なっているのは、「ファクトリー」で一緒に働いている小室(OPチームリーダー)を中心としたOPチームっていう部署です。


ーTJさんは趣味で製作活動をされていると伺いましたが、詳しく聞かせてください。

少し前に初めての個展を開きました。

ー個展ですか!?仕事と準備の両立は大変だったんじゃないですか?

 それが意外と大変じゃなかったんですよね。

 コンスタントに作品を作ってたんで、大量に作品はできていたんです。それに会場準備などは、普段仕事で物流をやっているから、搬入搬出も日々、当たり前にやっていることだったので、全く問題なく進みました。初めての展示にしてはかなり楽でした。周りの人からも、「初めての個展じゃないないだろ!」って突っ込まれました(笑)。

個展の様子「I have it」@新宿眼科画廊

ー作品数はどれくらいあったんですか?

 実際作ったのは、大きい作品が2個小さい作品が10個ほど、もっと細かい作品が100個ほどですね。制作し始めたのはここ一年くらいで、制作するタイミングは1日の仕事が終わった後ですね。会社(倉庫のオフィススペース)で作業するスペースを特別に設けていただいて、そこで制作していたのですが、家で取り組むより集中できました。と言うのも家での制作だと、誘惑が多くて(笑)気持ちにムラが出てしまうので一定のテンションを保つのが難しいんですよね。僕自身、結構怠け者なので、生まれてこの方、コンスタントに作品を制作することが今まではできなかったんですけど、終業後に毎日制作すると決めたことと作業場が会社にあることなど環境が整っていたので、作らざるを得ないような状況を作り出せたことによって、毎日のルーチンとなり今回の個展に繋がったのかなと思いました。

ー今までの会社でも、こういった制作活動をしたり、する場を設けてもらったりしていたんですか?

 いやー、無いですね。Tokyo Otaku Mode 内でも、僕だけですよ(笑)場所を貸してもらって、アトリエみたいに使わせてもらってそこで制作をさせてもらえているのは(笑)。

 そんなこと普通ないですよ。本当にありがたいとしか言えないです。なので、いつかは何かしらの形で会社に還元したいと思ってるんです。それが、どういった形になるのかは、まだわからないですけどね。

 こうやって趣味の制作を続けていく中で、それが見えいったらいいな、と思います。あくまでも制作は趣味で、僕の本業は Tokyo Otaku Mode の社員です。最終的には会社への還元が目的でうまく昇華されればいいかな、って思っています。


自主的な人は創造性も高い。現場から生まれたギフトラッピング


ー今後TJさんはどんな人と一緒に働きたいと思いますか?

 すごく自主的な人だと良いなぁ。そういう人と一緒に働きたいなって思いますね。

 というのも弟子とかを育てる事ってとても難しいんですよね。もちろん、その人の土台になる部分は色々教えることで作ることができると思います。だけどその先は、教えてもらうのを待つのではなくて、自発的に動いていけるような人じゃないと成長しないと思います。また、自主的に動ける人って自然と「創造性」が湧いてくる人が多いと思うんです。例えば、Tokyo Otaku Modeにはギフトラッピングのサービスがあって、買ってくれたファンがオプションでちょっとだけ追加料金を払うと、ラッピングに包んで発送されるサービスがあるんですがこのサービスをスタートする際には、こちらからこういう梱包の仕方にしてくださいと決める前に、倉庫スタッフのみんなが自主的に考えて袋にいれた時の包み方やリボンの結び方を工夫してくれたり梱包も丁寧にしてくれたりみたいなことが、指示がなくても現場で起こっていったんですよね。

 ファンの手元に届いた時のワクワク感を大事にしたい、じゃあそのためにはどうしようか?って考えることがちゃんと倉庫スタッフにも浸透しているんですよね。倉庫スタッフのそういうところを見ると、やっぱりキースクエアに「創造性」を置いてよかったなって思いますし、これからもそういう人材と一緒に成長しながら働きたいなーって思います。


ーTJさんお忙しいところありがとうございました!

こちらこそありがとうございました!


 Tokyo Otaku Mode の「ファクトリー」(倉庫)の魅力は「クリエイティビティ=創造性」にあると感じました。配送する時の梱包だけでなく、手元に届いた時や箱を開ける瞬間のファンの気持ちをイメージするからこそ、倉庫のスタッフたちも楽しい気持ちで自然と働けるのでしょうね。

 クリエイティビティ溢れる「ファクトリー」(倉庫)は、ぜひ一度見学することを強くお勧めします!
他の倉庫とは違ってとても面白くて刺激的ですよ!!

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