こんにちは。TOKIUM CTOの西平です。
この度TOKIUMは、開発組織における行動指針である“Tech Value”を策定しました。これは、TOKIUMの開発組織が大切にしてきた価値観を言語化し、エンジニアが日々の意思決定の場面で参照できるよう、まとめたものになります。
そして、“Tech Value”に根ざした私たちの開発文化を将来入社してくださるエンジニアの方々にも知ってもらえるよう、今回筆を執らせていただきました。是非ご覧いただけると嬉しいです!
Tech Value策定の背景
AI時代において新しい価値を提供するプロダクト作りの重要性が高まっています。この環境変化に対応すべく、直近1半年で、TOKIUMがお客様へ提供しているプロダクト数は2倍以上に急増しました。更にこの動きを加速すべく、より多くの開発者の力を結集してプロダクト作りに取り組む必要があります。
より大きな開発組織で全員が同じ方向を向くため、そしてこれから入社されるかもしれない社外の開発者の方々にTOKIUMが大切にしている価値観を伝えるために、“Tech Value”を策定することを決めました。
TOKIUMのTech Value:私たちが大切にしたい3つの価値観
TOKIUMが「未来へつながる時を生む」という志の実現に向け、AI時代において開発組織が特に重要視する3つの価値観です。
越境する
- AIによって未知の分野への越境コストは史上最も低くなった。越境し、自らの可能性を広げよう。
- 自らの役割を全うした上で、オーナーシップを持ってボールを拾おう。
常識を疑う
- AIは常識を破壊する。「今作り直すなら?」「AIが進化したら?」と問い続けよ。
- 今までの常識を疑うために学びを体系化し、共有し、実装せよ。AI時代の横一線のスタートでは、組織の学習速度が勝敗を分ける。
泥臭くてもやり遂げる
- 経理作業の完全自動化を実現する。そのためにAIも人力も駆使しよう。
- 泥臭くても構わない。最短経路で行動し、成果を追求しよう。
Tech Valueに込めた想い:創業から変わらない挑戦
TOKIUMは経理業務の完全自動化に挑戦しています。創業から10年以上、TOKIUMに作業を「丸投げ」できるUXを模索し続けてきました。
「自動化できることが自動化されず、非生産的な作業に時間がかかるのは我慢できない。」
大学3年次に創業した当時、時間へ強い関心を持ったのは、そうした非効率な作業に縛られることへの強い問題意識からでした。当時は社会人経験もなく、その源泉は幼少期の思い出まで遡ります。習い事が多く、時間的な束縛の多い日々を過ごした経験からの反発でした。しかし、自由な時間があれば、もっと様々なことができるはずだというストレスは、ビジネスの世界でも同様ではないでしょうか。
創業直後に始めた家計簿事業や、今取り組んでいる経理領域事業は、直接的に新たな売上を生むものではありません。しかし、企業の基盤を支え、未来の意思決定に必要な付加価値を生む極めて重要な業務です。だからこそ、私たちはその付加価値に直結しないルーティン作業を徹底的に自動化し、より未来につながる時を生むために取り組むべきだと感じました。
私たちは、部分的な自動化では、お客様の時間を真に生み出すことはできないと考えています。そのため、ソフトウェアだけでは一部分しか自動化できない業務プロセスにおいても、BPOのような人力を活用して、業務全体を徹底的に自動化するプロダクトを作ってきました。
そんなやり方でスケールするのか、と何度も問われました。しかし、お客様に業務を「丸投げ」してもらいたいという想いを実現するには、人力でしか実現できないレベルの品質が必要でした。
そして今、AIの進化はブレイクスルーを迎え、自動化可能な領域が際限なく広がりました。
誰も意識しなくなるまで磨き込み、存在が当たり前となるような、そんな時間のインフラを実現したい。創業時は夢物語のようなアイデアでしたが、AIによって手の届くところまで来ています。
この大きな転換点で、創業以来実践してきた価値観を元に、TOKIUMの志である「最適なテクノロジーと、常識にとらわれない自由な発想と、泥臭さもいとわない行動力」を、AI時代に即して再解釈し、開発組織の指針として具体化したものが、このTech Valueです。
それぞれのTech Valueについて
改めて、3つのTech Valueを深掘りし、体現事例もご紹介します。
越境する
AIによって未知の分野への越境コストは大きく低下した。越境し、自らの可能性を広げよう。
AIによって開発スピードが劇的に向上した今、最も重要なのは、進む方向を間違えないこと。TOKIUMでは“越境することでプロダクトを成功へ導く”と考えています。
そのため、「プロダクトマネージャー」が商談に同席し製品を売り込む、「エンジニア」がプロダクトマネジメントに染み出すなど、"役割の越境"によってお客様に最高を示すための正しい方向を見定めています。
自らの役割を全うした上で、オーナーシップを持ってボールを拾おう。
プロダクトの立ち上げは非常にカオスな環境です。そのような環境下では、全員がオーナーシップを持ち、与えられた役割を全うした上で、時にはこぼれ落ちたボールを拾うことが成功確率を高めるためには必須です。
直近の半年で9体のAIエージェントをリリースするという社運をかけた挑戦では、チーム全員がオーナーシップを持って取り組む事で、“前例のない短期間での複数サービスの同時立ち上げを実現”しました。越境し、オーナーシップを持つ文化が、この難局を乗り越える鍵となりました。
常識を疑う
AIは常識を破壊する。「今作り直すなら?」「AIが進化したら?」と問い続けよ。
業務自動化の役割はSaaSからAIエージェントへ移行し、SaaSはデータ基盤としての価値を担う。この確信のもと、約10年かけて築いてきたSaaSから、AIエージェントへと大きく舵を切る決断をしました。
代表の黒﨑自らがCPOに就任し、「今作り直すなら?」「AIが進化したら?」と常に問い続けながら、この転換を本気で推進しています。
今までの常識を疑うために学びを体系化し、共有し、実装せよ。AI時代の横一線のスタートでは、組織の学習速度が勝敗を分ける。
常識を疑い、新しい挑戦をするには、常に最新の知識を吸収し、学習する事が不可欠です。TOKIUMでは、AIネイティブな開発を推進するために学習を支援する制度があります。
■ AI 100K
エンジニア1人あたり月10万円の予算を確保し、AIツールの積極的な利用とAIネイティブな開発プロセスの探求を推進する制度
■ Time Hack Times
記事執筆・登壇1件につき奨励金を支給し、学びの体系化と共有を支援する制度
泥臭くてもやり遂げる
経理作業の完全自動化を実現する。そのためにAIも人力も駆使しよう。
業務の一部だけ自動化しても、お客様への価値提供は完結しない。だからこそ、業務全体の課題解決をやりきるために、一見非効率に見える手段も厭わず活用しています。AI時代においても、AIのアウトプットの質を高めるため、人力の活用余地は大きいと考えています。
泥臭くても構わない。最短経路で行動し、成果を追求しよう。
AIプロダクト開発では要件が曖昧になりがちですが、それではお客様の課題解決はできません。
業務の解像度を高めるために、開発者がお客様の実際の業務をやってみる、自社の経理業務を行う経理部研修に参加するなど、泥臭く現場に入り込んでいます。遠回りに見えても、これが成果への最短経路だと考えています。
終わりに
「越境する」「常識を疑う」「泥臭くてもやり遂げる」。この3つの価値観は、「未来へつながる時を生む」という大きな目標に向かって進む上で、開発者が日々の意思決定で参照する指針となります。
AIの進化により、創業時は夢物語のようだった時間のインフラの実現が、いま手の届くところまで来ています。この大きな転換点で、私たちは新たな挑戦を始めています。
TOKIUMでは開発者を積極採用しています。
このTech Valueに共感してくださる方と、ぜひ一緒に働きたいです!
AI時代の最前線で、経理業務の自動運転を実現する時間のインフラを共に実現しませんか?