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【代表インタビュー】ストラテジーアンドパートナーの生い立ち、未来、採用について

●オープニング

今回は、ストラテジーアンドパートナーにて代表取締役社長を務める、榊原瑞樹(さかきばらみずき)さんにインタビューしました。起業エピソードやこれから描いているビジョン、事業展開についてじっくりお話を聞きました。特に社員と向き合うスタンスには注目です。読み終えた頃には、あなたも同社にエントリーしているかもしれません!?

■人生の使い方が明確になった会社員、役員時代

--まずは自己紹介をお願いします。

ストラテジーアンドパートナー代表取締役社長の榊原です。大学卒業後、新卒1社目で入社したのは投資関連の金融企業でした。金融業界にて3年ほど営業職を経験し、2社目は社員数5名のIT企業に入社しました。営業、エンジニア、プロジェクトマネジメント、人事などを網羅的に経験させていただき、入社して3年後には役員として活動しておりました。

入社した頃は、5名だった社員数も100名を超える規模まで拡大していましたので、会社をスケールさせるという本当に貴重な経験をさせてもらいました。そして40歳という節目も近づいてきたこともあり、現在の会社を起業するに至っております。

--最初の会社から転職された理由と、起業のきっかけを教えて下さい。

新卒1社目で入社したのはいわゆる体育会系の会社でした。テレアポをするのですが、目標アポ件数に達しないと、ガムテープで受話器と手をグルグル巻きにしてくるような会社でした。(笑)

仕事が厳しい分、面倒見の良い先輩や上司が多く、ハードな環境の中でも3年間業務に邁進できました。入社当初は業務でいっぱいいっぱいだった私も、3年ほど経過すると自分のキャリアや人生についてじっくり考える余裕ができて、次のステージも意識するようになりました。その時はまだ明確に、起業とかは考えていませんでしたね。転職も視野に入れて求人を探していた時に、のちに10年以上勤めることになる2社目の会社と出会い、そのまま入社することになりました。

続いて、起業したきっかけですが、転職した2社目の経営スタンスが変わっていったことが一番大きな理由です。役員になり、経営会議にも参加していましたがそこで感じたのが経営スタンスの変化です。会社の規模が50名→100名と大きくなるにつれて、会議の場で社員の成長など「人」に関連する議題が上がらなくなっていきました。それに代わり議題の中心となってきたのが「売上」という数字の話が中心になっていました。

経営会議なので業績の話をするのは当然ではありますが、「人の成長」を中心とした自分が考える組織の成長の仕方と社員の成長に向き合う姿勢を大事にしようと思ったとき、人生の使い方として今の会社は「ベストでない」と考えるようになり、起業を決心しました。




■起業、社員への向き合い方

--起業する際にIT領域を選択した理由を伺えますでしょうか?

経験もあり、イニシャルコストも抑えられるのでIT領域で起業しようと決めました。元々エンジニアとしての経験もありましたし。最初は自分で案件の獲得から開発まで携わり、資金面での土台を固めていきました。

2、3年くらい経過したころから、資金面も安定し始めていたので、少しずつ開発経験者を雇い会社を成長させていきました。そして、やっとここ1年くらいで私が現場を離れて、社員の採用や教育に時間を割けるようになりました。

--起業からこれまでは順風満帆だったのでしょうか?

決して、そんなことはなかったです。前職では、社員数が5名のときに入社して、役員を10年以上務めたので、経営や事業成長におけるほとんどのことは経験したつもりでいました。

しかし、いざ起業してみると、いくつも問題に直面しましたね。言える話をひとつだけお伝えすると、未入金が発生したことは印象に残っています。

開発案件だったと思いますが、期限を過ぎても先方から振り込みされることがなく、確認をするとなぜか「払いたくない」との一点張りです。過去に経験のない初めてのケースで、「払いたくないって…。」と困惑しましたが、社員の仕事が水の泡になることは許せなかったので、最後まで粘りに粘って交渉し続けましたが、結局払ってもらえずじまいでした。(笑)

当時、入金がなくとも会社がどうにかなるような金額ではありませんでしたが、初めての経験だったので、今でも鮮明に記憶に残っています。

--一筋縄ではいかいないものですね…。反対に嬉しかったことを教えていただけないでしょうか?

前職で居酒屋のスタッフをしていた未経験入社の社員がいますが、日本のトップエンジニアが集まる大手自動車メーカーの研究開発(Poc)チームで活躍しています。言語やプラットフォームが2週間で変わるスピード感ある案件のようで、Scalaで開発している最中に「再来週はHadoop Sparkで分散処理をするからよろしく。あとAWS Glueも見ておいて」と言われたそうです。本人も必死になりながらし、着いていっていたようでPMからも「良くやって頂いています」と御礼を頂きました。厳しい環境で活躍するエンジニアになった彼をみると、本当に嬉しいです。

--経営理念でも『社員一人一人を豊かに』とおっしゃっていますし、先ほどのお話でも社員への気持ちを感じます。なぜそこまで社員に向き合うことを大切にしようと思うのでしょうか?

1社目の経験が大きいですね。理不尽や厳しいこともたくさんありましたが、一人ひとりの社員に真摯に向き合ってくれている会社でした。誰かがトラブルに巻き込まれたときは、上司が矢面に立ち、守ってくれる会社でしたね。ここで得た経験から、社員一人ひとりに真摯に向き合う姿勢は、私自身も強く意識しています。

最近では、経営者仲間から「アイドルのプロデューサーみたいだね」と言われることもがあります。

アイドルでは無いですが、社員一人一人個性があるわけで、一人一人必ず輝ける場所があると信じています。

「もう少しここ頑張れば輝けるのに」「頑張っているけど、頑張る方向が違うな」など、

ほんのちょっとしたことに気付けるかどうかで劇的に成長が変わります。

ある社員には「金融系の知識を身に着けたら?」と促して、一緒に学習プランを作り、20代で証券アナリストの資格を取得してもらいました。

現在は大手ネット証券の管理職で活躍しています。

「本人が気づかない才能や能力」を気付かせるのが私の役割ではないかと考えています。

■人間形成、人間としての成長がゴール

--社員教育に関しての考えをお聞きしていいですか?

人間としての成長を大事にし、社員教育していきます。忘れてはならないのは社会の状況、そこで活躍する人物像です。

現在、インターネットが普及して「知識面」で教えることはほとんど無くなってきていると思います。

これからは「答えのない課題」に対して考え、行動し、ドライブしていく人材が求められています。

例えば、新しいアーキテクトでサービスをローンチする時は、論文を読み解き、設計を行い、開発を進めていきます。既知の技術ではないためトライ&エラーしながら最適解を見つけていきます。

このような「答えがない」状態では「考える力」が必要になります。

--答えのない課題に対し考え行動する人材になるために必要な能力はなんですか?

VUCA(あらゆる環境が目まぐるしく変化し、予測できない状態)と呼ばれる時代で生き残っていくために、我々が重視しているのは、「非認知」と言われる能力です。

これは2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームス・ヘックマンが主張した概念で、

OECDでは、「長期的目標の達成」「他者との協働」「感情を管理する能力」の3つの側面に関する能力としているようです。

この3つの側面は、これからの世の中に必要とされると信じています。

ITでいえば、下記のように整理できると思います。

「長期的目標の達成」:付加価値の高い知識の習得・革新的なサービスのローンチ(忍耐力等)

「他者との協働」:他エンジニアとコミュニケーションを取りながらタスクを進める能力(共感力等)

「感情を管理する能力」:他エンジニアとの意見対立を生みながら進めるタスク(自制力等)

日本では2021年の中学生学習指導要領で取り込まれるそうですが、

世界的に、すでに取り組んでいる国が多くあり、国際的なスタンダードになると考えています。

--「非認知能力」を中心とした能力形は今後大事そうですね。改めて、社員教育の目標などを教えてください

会社の考え方に「仕事というフィルターを通して人間形成をする」という考え方があります。

つまり人間形成、人間としての成長がゴールです。

難易度が高い仕事をしようとすれば、いくつも高いハードルを越えなければなりません。

優秀なエンジニアとチームを作り、ゴールへ向かうのは容易ではありません。

分かりやすくいうと「自分が試される」ということです。

詳細は省きますが、非認知能力は人間教育と置き換えることが出来ると考えています。

人として信頼される自分になっているか?

他人の責任にしていないか?

事を進める際に、様々な局面で弱い自分と対峙しなければなりません。

自分と向き合い相手から信用される人間としていなければ進みません。

遠回りに見えますが改めて「人間としての成長」が社員教育の目標です。


■ITだけにとらわれないIT企業へ

--現在は、自社開発やクライアントワークが中心だと伺っていますが、これからはどんな事業展開を描いていますか?

現在、割合としては自社開発5:クライアントワーク5なっており、全員フルリモート勤務となっております。年々自社開発の割合が増えてきており、年末までには自社7:クライアントワーク3の割合になる予定です。

大きく二つの事業計画があります。

一つはAWS教育をベースにしたエンジニア転職の支援事業です。直近ですと、感染症の影響で職を失った方、給与が下がって生活が苦しくなった方が多数いらっしゃると聞いています。そういった方々も含めて、もっとたくさんの方がIT領域でご活躍いただけるようにAWS教育および、転職支援をサービス展開していく予定です。他社のエンジニア教育と異なるポイントは、ただのITエンジニアではなく非認知能力のあるビジネス人材を輩出するという点です。最近は、「コードがかければエンジニアとして安定的に活躍できる!」といった話が独り歩きしているように感じます。しかし、それだけで生き抜いていけるほど甘くないのが現実です。ですから、ITスキルを身につけると同時に厳しい環境でも生き抜いていけるビジネススキルや思考法、課題解決能力からマネジメント手法まで習得し永続的に価値のある人材になれる教育を提供したいと思っています。

二つ目は、DXを用いたSNSマーケティング事業です。これだけだとイメージが湧きづらいですよね。例えばこれまでは飲食店における1店舗あたりのお客様の平均滞在時間が3時間ほどだったものが、1時間ほどに減少していたりします。人の生活の流れ、ライフスタイルに変化が起きていますよね?その変化をデジタルの活用を用い、リアルタイムで把握し、状況に応じた戦略や戦術に切り替えて対策を講じることができるDXを用いたサービスを検討しています。もちろん例にあげた飲食店だけでなく、将来的には様々な業界やシーンで活用できるようなツールとして開発を進めています。

--サービスがITだけに留まらず、人材領域やコンサルティングなどにも及んでいくのですね。

弊社のミッション(『本質的な問題解決を出来る人材を輩出します』)にもありますが、ITでしかお客様の課題解決ができないかと問われれば、そうではないと思っています。前提として、自信を持ってIT技術や情報を提供しますが、お客様にとっては事業課題を解決できるのであれば、その手法が必ずITである必要はないと考えます。私たちは、お客様の課題を解決するために手段には囚われず、サービス内容や結果でコミットするのが最も重要だと考えます。

--日本の将来に目を向けたサービス内容であることに、とてもこだわりをもっているように感じますが、それはなぜですか?

日本にはこれといった資源がなく、世界時価総額ランキングにも日本企業はほとんど名を連ねていません。この先の人口構成を考えると、これからさらに時価総額が下がっていくことが目に見えています。恐らく、これからその影響を受けるのは、私たち世代ではなく、未来の子供たちだと予想しています。何の罪もないのに、あまりにも忍びないじゃないですか。ですから、現在、ビジネスの最前線にいる私達が新たなサービスで日本を豊かにし、「意味ある事業」を残して、現状から脱出する手掛かりを残すべきだと思っています。私は日本の未来のために事業を残していきたいと考えています。

■求めている人物とは

--最後に御社が求める人物像と求職者へのメッセージをお聞かせください

「10年後生き残りたい」と本気で想っている方が向いていると思います。IT業界の特徴ですが、変化のスピードがものすごく速く競争相手は国内だけでなく、世界中に存在します。絵に書いたような弱肉強食の世界です。

中国やアメリカは、国をあげてIT企業を手厚く支援していますし、ベンチャーに対しての投資額が日本と比べて、0の数が一つも二つも違います。言うまでもないですが、世界の潮流は製造業からITに更にシフトしていくものと予想しています。

そのような環境の中でも、生き残りたいと強く思っている人にエントリーしてほしいです。ただ、決してITエンジニアとして活躍し続けることは楽ではありません。常に新しい技術を学び続けないとなりませんし、努力でなく実力でしか評価してもらえません。とにかく、厳しい世界です。

自分の人生は、自分の手中にあります。転職がすべてではないので、今いる職場で活躍することも当然、素晴らしいことだと思います。ただ現状に満足していないなら、行動や身を置く環境や考え方を変えて、新たな目標を目指すことも大事です。「朱に交われば赤くなる」です。今まで何も行動しなかった自分が突然入れ替わって行動し、成長していくとは考えにくいからです。いまここで何かアクションしなければ、これからずっと変わることはありません。一歩を踏み出す勇気を持って今、変えてください。

そして、その第一歩で弊社を選んでいただけるのであれば、あなたの成長に向きあいたいと思います。

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