こんにちは。軍地です。
今回は、「Adapt or Adjust」をテーマに実施した幹部候補向け塾の内容をご紹介します。今回は「サクラグひいては変化の激しいベンチャー企業で求められるスタンス」についてお話させていただきました。
ちなみに…サクラグでは〇〇塾という社内研修をよく開催しています。
組織や育成に関する取り組みについてはこちらよりご覧いただけます。
またこの記事ではサクラグで大事していることを散りばめながら伝えているので、サクラグの文化について知るきっかけにもなれば嬉しいです。
※記事の内容とは直接関係ないですが、直近の社内のお気に入り写真を記事内に入れてみました!
・プロフィール
軍地 恵里子
2021年新卒入社。早稲田大学スポーツ科学部卒。入社後はセールスを2年半経験し、現在は採用やブランド戦略、組織作りに携わる。2022年、オウンドメディア『sakulog』の立ち上げを担当。その後はDEIレポートの公開や研修、人事評価制度の策定など、サクラグの組織づくりとその発信に取り組む。2024年、任期1年間として取締役に就任。
目次
Adapt or Adjust ― 変化に適応する力
肯定力 ― 柔軟さとブレなさをつなぐもの
リーダーに必要な推進力
おわりに
Adapt or Adjust ― 変化に適応する力
変化が激しい環境で成果を出し続けている人には、ある共通点があります。
それは「変化に向き合って、自分を変えられる力を持っていること」。私はその力を「Adapt」と「Adjust」の2つに分けて考えています。
「Adapt」はより大きな変化を伴う対応であり、自分の枠や前提そのものを変えて、状況に適合していくイメージです。一方、「Adjust」は微調整に近い。相手や状況に応じてやり方をチューニングし、細部を最適化していくイメージです。
どちらも、単なる受け身の柔軟さではなく、能動的な行動としての柔軟さです。
特にベンチャー企業では、毎日が変化の連続です。昨日決めたことが今日変わることもあります。制度も仕組みも人材も不完全です。そんな中で求められるのは、「正しさ」を振りかざすことではなく、「どうしたら成果を出せるか?」を考え、行動に移せる力です。
サクラグでは、こうした「Adapt」と「Adjust」のいずれか、あるいは両方ができる人を採用したいと考えています。なぜなら、これらの力がある人は「変化を前提とした環境で前向きに行動できる人」だからです。曖昧な指示にも自ら意味を与え、自分の頭で考えながら状況に合わせて動ける。その柔軟さこそが、組織で必要とされる資質だと思っています。
肯定力 ― 柔軟さとブレなさをつなぐもの
柔軟さと芯がないことは、たまに一緒の場面で使われることがありますが、私は全然別物だと思っています。
柔軟さというのはただ流されることではなくて、 自分なりの信念や価値観を持ちながらも、状況や相手に応じて、よりよい方法を選び直していけること。むしろ「芯があるからこそ、柔軟でいられる」と私は思っています。
その「柔軟さ」と「ブレなさ」をつなぐのが「肯定力」です。
「肯定力」とは、単に「イエス」と言い続けることではありません。組織の目指す方向に対し、前向きな態度で関わるスタンスのことです。たとえ今の環境に不満があっても、否定の立場から語るだけでは何も変わりません。組織のビジョンや意思を理解し、その実現に向けて「自分ができることは何か」を考えていくこと。そんな姿勢を指しています。
これは「コーチャビリティ」にも重なるような姿勢です。
柔軟に状況に合わせつつも、自分のビジョンや価値観は揺らがない。そういった「柔らかさの中の強さ」を持っている人が、変化の中で周囲を巻き込み、力強く前進していけるのだと思います。
渋谷宮下パークで開催したポップアップイベント「Sango Cafe」
リーダーに必要な推進力
不確実性が高い環境において、プロジェクトを進めていくリーダーに求められるのは、正解を出すことではありません。
むしろ、どれが正解かわからない中でいろんな意見を受け止め、チームとしての最善を選び取る。「意思決定したことを正解にする」を重ねていくことこそが、推進力につながると感じています。
そしてもう一つ大切なのが、「評論家にならない」ということです。当事者意識を持つということもそうですが、「なんか納得いかないな」と思ったときに、そのまま現場に落としてしまうのではなく、「こういう意図かもしれない」「こういう提案ができるかも」と、経営陣と対話を重ねる。そうすることで、チームにも方向性が伝わりやすくなり、迷いなく前に進むことができるようになります。
もし「経営陣はこう言ってるけど、それって違うよね」と伝えてしまったら、メンバーは何を信じて動けばいいかがわからなくなります。それはチームにとっても、会社にとっても、すごく不健全な状態だと思うんです。
大事なのは、「本来やりたいことは一緒」という前提に立つこと。肯定力を持った人は、そんな場面でも“どうやったら進めるか”を考え、前に動ける人だと思います。
変化に向き合いながら、自分を変えていける力。 そして、社内外のステークホルダーと未来を一緒に描いていける力。それが、これからの組織における「推進力」なのだと私は思います。
7月に開催したBBQの様子(幹事の皆ありがとう!)
おわりに
このような変化の激しい環境では、正解を知っていることよりも、変化に向き合いながら自分を変えていけることが求められます。今回のテーマである「Adapt or Adjust」「肯定力」は、そんな環境に必要な思考と行動のお話でした。
柔軟さと信念を併せもち、チームや組織に前向きに関わっていく。自分の力を起点に、周囲にいい影響を波及させていく。そんな人が増えたら、組織はもっと強くしなやかに遠くへ進んでいけると思っています。