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顧客対応コスト、CSレベルをどこまで保つかは企業の判断次第だよねというお話

レンティオ株式会社代表 三輪のブログから、レンタル業界に関するコラム記事をご紹介します。

僕が大好きな、ブランドバッグレンタルのラクサスについて記事が出ていました。

継続率95% 高級バッグ借り放題サービスの驚異
月額6800円で高級バッグを借り放題の「ラクサス」がすさまじい。会員の平均継続率は95%。登録後9カ月以上を経過した会員ともなれば、平均継続率は98%に達する。2015年2月のサービス開始時に加入し
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35952770R01C18A0000000/


売上もなんとなくわかるしヨダレが出るほど面白い記事でしたが、僕が一番注目したのは以下の部分。


なぜ、そこまで厳しく対応するのか。それも顧客目線を大切にしているからだ。 実は児玉氏はサービスを開始する直前まで、ラクサスの月額料金を2万9800円に設定していた。 クレーム対応やバッグの修繕費などを織り込んでいたからだ。 だが、過去に展開した事業の経験から、マナーの悪い顧客は全体の1%程度しかいないことが分かっていた。 「その1%のために、ほかの99%の優良な顧客が割を食うのはおかしい」。児玉氏はそう考えた。 そこで、そうしたマナーの悪い顧客は客ではないと割り切り、サービスを利用させないことを決めた。 従業員もクレーマーに延々と対応する必要がなくなり、労働環境も改善する。 対応にかけるコストを加味する必要もなくなり、安価にサービスを提供できる。 これにより月額6800円という料金が実現可能となった。

この例は正直大袈裟すぎると思っているものの、商売をする上でとても重要な考え方です。要するに(悪い意味の)クレーマーへの対応コスト、クレーマーを満足させるためのコストをバッサリ切ると一気にサービスの提供価格は安くできるというもの。例えば居酒屋で、「ビールを運ぶときには"失礼します!"と言い頭を下げてから客の左側に立ちビールを提供しろ、それがマナーだ」と言ってくる人がいたとします。このマナーが合ってるのかすらよくわからないけど高級料亭ならそうなのかも知れません。でも鳥貴族がそれをやっていたらきっと金麦(大)は298円で提供できなくなるはずです。

そこをどの程度まで許容するかは企業にとって大きな違いが出ると思います。完全に憶測ですがラクサスさんは「私には新品を届けろ!」、「なんで私の欲しいバッグ(例えば100万くらいするやつ)がないんだ!仕入れろ!!」等と言った声を一旦無視してみたのだと思います。ただ、もちろんお客さんからの要望と言うのはしっかり聞いているはずですが。

ではどこまで許容すると企業にとってプラスになるのか、そこをしっかり判断するのがイケてるCSの役割で、方向性を決めてあげ、裁量を委ねるのが経営者の役割なのではないかと思います。例えばメルカリさんのCSは素晴らしいです。僕も経験ありますがメルカリの取引にトラブルは付き物、以前本を送った購入者さんから「汚かった」と連絡がありました。それが本当に汚かったのかはさておき、「では着払いで良いので返却してくれ」と伝えたところ1ヶ月経っても返品されませんでした。メルカリはエスクロー決済を導入しているので購入者が承認しないと僕に代金は振り込まれません(と言うか1ヶ月あったら本読めるやんけって思ってました。)。その内容をメルカリサポートに伝えたところCSの方が、ご自身の判断ですぐに僕に本の代金を振り込んでくれました。その判断の裏にどういう基準があったのかわかりませんが、こういう良いサポートをしてくれると僕は「このサービスは安心できる、また使い続けよう」と思うはずです。 メルカリ × 詐欺 で検索しても「メルカリがなんとかしてくれる」と言った内容の記事が多いです。一万円札が出品されるなどトラブルはありましたが商品を騙し取られるといったトラブルは聞いたことがないです。

一方ヤフオクは、出品者と購入者のトラブルには一切関与しないというルールになっているはずです。調べてみたらこう書いてあったので基本的に関与しないようです。

ヤフオク!ヘルプ - 詐欺にあった可能性がある
何かお困りですか? チャットでお気軽にご相談ください。 オペレーターがサポートいたします。
https://www.yahoo-help.jp/app/answers/detail/p/353/a_id/40752/~/%E8%A9%90%E6%AC%BA%E3%81%AB%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%8F%AF%E8%83%BD%E6%80%A7%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B

これも企業としてのやり方なのでどっちが良いと言うわけではありません。もともとヤフオクの出品者は、スモールBと呼ばれる個人事業主のような方か法人がメインで個人の方の出品シェアは結構少なかったのだと思います。一方メルカリはそういった人たちを一応排除しているため、ユーザー同士のトラブルを仲裁する必要があったのだと思います。どちらが良かったかは時代の流れ次第ですがスマホ全盛期、エコ、シェア全盛期の今はメルカリの判断が良かったのかも知れません。

ちょっとだけ弊社の話をさせていただくと、弊社はカメラや家電製品のレンタルをしています。レンタル価格は基本的に他の競合他社様より高く設定させて頂いています。ただ、その分サービスレベルはどこよりも高い自信があります。注文前の、注文後のお問合せやお届けさせて頂く商品のきれいさ、お届けする際のダンボール等自信をもってご提供できています。もちろんWEBサイトの見やすさ、ヘルプの徹底もです。良かったらこれを見てください!

信頼と安心のために
Rentioの使命は、お客様に安心で快適なレンタル体験を提供することです。5つのトピックスで私たちの取り組みをご紹介します。
https://www.rentio.jp/content/trust

企業としてはそこの質を若干下げることで、レンタル価格を下げることもできるはずでそういう選択肢を取る企業も間違いではありません。ただ、"カメラ、家電製品レンタル"と言う、おそらくあまり経験をしたことがないサービスを初めて使う方は、品質に満足してくれればきっと使い続けてくれるし、満足してくれなければもう二度とレンタルサービスを使ってくれなくなるだろうと言う思いから高い品質を保つよう意識しています。

長くなりましたし最後めちゃめちゃ宣伝ですがサービスレベルをどこに設定するかと言うのはとても難しく重要なものだなーと感じた次第です。実際サービスレベルは高ければ良いものではなくある程度で良いと言うのは鳥貴族やサイゼリアが証明してくれていますよね。

【転載元】https://note.mu/5rou
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