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スタートアップにインシデントコマンドシステムの思想を注入した話

リアルワールドゲームス株式会社で取締役CTO/CFOをしている岡部です。
弊社は「リアルワールドゲーム×トークンエコノミー」で急成長しているスタートアップです。
スタートアップの毎日はとても刺激的です。
大体毎週状況が変わり、毎日優先順位が変わります。
事前に予測して手を打てというのは理想論で、不可能です。
事前に立てたスケジュールは容易に崩壊します。
良いことも悪いことも突然起こるものです。
それに上手に対応できたスタートアップだけが生き残り、生き残ったスタートアップは成功します。
上手に対応できなかったスタートアップは死にます。

良い出来事には副作用があり、うまく対応できないと悪い出来事になります。
例:
1、予想以上の人気が出てユーザーが殺到した(良い出来事)
2、ユーザーが特定の場所に集中して、混乱が生じた。(副作用)
3、管理者がゲームを禁止する場所が増えた。(悪い出来事)
悪い出来事に対してもうまく対応できると影響を最小限に抑えることができます。
例:
1、イベントでサーバーが繋がらなくなり、予定していたイベントが行えなくなった。(悪い出来事)
2、参加者に経営者が長時間サインし続けた。また、参加者に限定報酬を配布すると発表した。(良い対応)
3、会社のファン、経営者のファンが増えて、好意的な記事が書かれた。(良い影響)

つまり、スタートアップは出来事に素早く的確に対処できるか?が生存に直結します。
新しい情報が出て、状況が変化し、社長が「この件に至急対応してくれ」と言った際に、
「今やりかけの仕事があるので、来週の会議でやるかどうか決めましょう」
という組織が生き残れますか?生き残れませんよね?

出来事(インシデント)における標準的なマネジメントシステムがインシデントコマンドシステム(ICS)です。
アメリカではあらゆる緊急災害・緊急事態でICSを適用することが定められています。


インシデント・コマンド・システム - Wikipedia
インシデント・コマンド・システム(現場指揮システム、 ICS)は、米国で開発された災害現場・事件現場などにおける 標準化されたマネジメント・システムのこと。インシデント・マネジメント・システム(Incident Management ...
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%87%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
【ICSのコンセプト】
・小規模なものから大規模なものまで、緊急事態の大小や種類を問わず使用できる柔軟性のあるシステムであること。
・日常的な事故から大規模な災害まで、あらゆる緊急事態対応に使用できるものであること。
・全国から駆けつけてくる多種多様な機関の職員が、すみやかに溶け込めるような共通のマネジメント構造になっていること。
・費用対効果の良いシステムであること。 
【ICSの組織】
組織は5つの機能(Functions):指揮(Command)、実行(Operations)、計画情報(Planning)、後方支援(Logistics)、財務・総務(Finance/Administration)毎に編成する。
機能はそれが担保されればよいのであって、これらの機能を、1人の現場指揮官(Incident Commander)が全てを実施しても構わないし、必要に応じて、独立した組織を編成しても構わない。
つまり、必ずしも別々の組織を編成しなければならないということを意味していない(これをファンクショナル・アプローチという)。

これなら人数が急に増えても同じシステムで対応できるので、弊社のような急成長スタートアップに向いていますね。
弊社はICS型スタートアップ組織を徐々に作り上げています。
いくつかユニークな点がありますので、今度詳しく紹介したいと思います。

【余談】
私はICSのことをある大学教授のIngressのエージェントから3年前に教えてもらいました。
Ingressではいつどこで相手陣営の大規模作戦が行われるかわかりません。
夜中でも近くで相手陣営の作戦に気がついたらすぐ組織的に妨害するのがIngressエージェントです。
わたしも実際に何度も相手陣営の作戦を妨害し、相手陣営から味方陣営の作戦を妨害されています。
どのように効率的に相手陣営の作戦(インシデント)に対処するか?
まさにICS的なマネジメントシステムが求められているリアルワールドゲームと言えるでしょう。
震災復興や防災で活躍しているIngressエージェントがいるのも当然ですね。


アクセスは200万件、「熊本地震リソースマップ」を作ったYouth Action for Kumamoto 裏側にあったのはFacebookとIngressの力だった
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https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/interview/755397.html


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http://bosai-girl.com/2015/06/08/ingress_bosai/
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