「仕組みを変えれば世界はもっと良くなる」
ラクスルが掲げるこのビジョンに共感し、未経験の異業界から飛び込んで組織のアップデートに挑み続けるメンバーが、ラクスルにはたくさんいます。
今回ご紹介するのは、印刷CS(カスタマーサポート)グループでマネージャーを務める太田さん。
新卒でアパレル業界に入り、店長や商品企画までを経験した彼女が、なぜ次なる舞台としてIT企業であるラクスルのCS(カスタマーサポート)組織へと飛び込んだのか。そこには、「好きなこと」の先で見つけた「自分に向いていること」を徹底的に突き詰める、情熱的でロジカルなキャリアの選択がありました。
激動の変革期を乗り越え、拠点の垣根を超えた強い組織を創り上げてきた太田さんに、ラクスルのCSだからこそ味わえる挑戦の面白さをインタビューしました。
目次
「好きなこと」の先で見つけた、「向いていること」で価値を生み出すキャリアの選び方
── 太田さんは2019年12月に中途入社されましたが、それまではどのようなお仕事をされていたのですか?
太田:大学卒業後、実家がある関西でアパレル企業に就職しました。店舗の販売職からスタートし、店長を含め3年ほど現場を経験した後、商品企画への異動に手を挙げたらチャンスをいただくことができて、東京で商品企画の仕事に3年ほど携わりました。
── 念願の商品企画のお仕事に就かれたのですね。そこから転職を考えられたのには、何かきっかけがあったのでしょうか。
太田:もともと商品企画がやりたくて入社した会社だったので、商品企画の仕事自体はすごく楽しかったですし、やりがいもありました。ただ、実際にやっていく中で「好きなこと」と「向いていること」は違うのだと気づいてしまったんです(笑)。
振り返ってみると、店長をしていた頃の方が周りから評価されていましたし、自分自身も苦にならずに努力と周囲の評価がうまく紐づいていた感覚がありました。企画職を経験したことで「私は0から1を生み出すタイプではないのかもしれない」と感じ始めました。
それよりも、「チームを作ること」や「今あるものを最大化すること」の方が、自分にとっては得意であり、向いているのではないかと考えたんです。そう思ってからは、商品企画という職種にこだわらなくてもいいのかもしれない、と考えるようになりました。
── やりたいと思っていた仕事に挑戦したからこそ、自分の本当の強みがどこにあるのかが見えてきたわけですね。
太田:そうですね。私が異動した時期は商品企画に店長経験が豊富なメンバーが少なかったこともあり、現場との架け橋になることを期待されていましたし、私自身も他部署との連携を常に意識して動いていました。
ただ、当時はどうしても目の前の運用でカバーする場面が多く、同じような課題が繰り返し発生してしまう状況がありました。自分なりに他部署との連携を強めて状況を可視化しようと動いてみたものの、現場の努力だけでは根本的な改善に限界を感じてしまって。「運用でカバーし続ける」のではなく、「仕組みそのものを変えられる環境」で挑戦したいと思ったことが、転職を決意した大きなきっかけでした。
その上で「次は何をやろうか」と考えた時に、本当に自分に向いているのは“人と向き合い、その可能性を最大化させる仕事”なのかもしれない、と改めて気づいたんです。
── アパレルからIT企業への転職はかなり大きな振り幅ですが、そこからラクスルを選んだのはなぜですか?
太田:業界や職種にこだわらずに広く見てみようと思っていた時に、偶然参加した転職フェアでラクスルのブースに出会ったのがきっかけです。そこでお話しした時の雰囲気がとても良く、「こんなかっこいい人たちと働きたいな」と思ったのが最初の印象でした。
カスタマーサポートの仕事は未経験でしたが、本質的には接客と同じだろうと解釈し、それなら自分にもできるかもしれないと思ったんですよね。それに、店舗時代に立ち仕事やシフト制による体力の限界を感じていたので、デスクワークで土日祝休みという募集条件も、当時の私の希望に合っていました。
昔から本の装丁や紙の質感、箔押しといったデザイン的なものに惹かれていたので、印刷業界に対してもまったく抵抗がなく、むしろ興味のある領域でした。だからラクスルに出会った時も、「テレビCMで見たことがある、あの会社だ」と親近感を覚え、すんなりと受け入れることができました。
さらに「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というラクスルのビジョンを見た時、自分が前職で感じていた「ずっと変わらない環境へのもどかしさ」の答えがそこにあるように感じ、ラクスルの風通しの良さそうな社風もあいまって、ここで働きたいと強く思ったんです。
拠点の壁を超えて。フルリモート化を契機に生まれた「一体感のあるCSチーム」
── 未経験で飛び込んだラクスルのCSですが、最初からスムーズにいきましたか?
太田:いえ、最初はとにかく「難しすぎる!」と思いました。座学が1ヶ月、OJTが1ヶ月あったのですが、座学の時点で複雑すぎるサービスの仕組みに「到底理解できるようになる気がしない」と圧倒されていましたし、先輩たちの電話対応を聴きながら「何語を喋っているんだろう」と思っていました(笑)。ただ、わからないことをそのままにしておくのが苦手な性分なので、しっくりこない部分は紙に書き出して構造から理解しようとしてみたり、家での復習を徹底しました。
あと、もともとすごく心配性なタチでもあるんです。だから研修中も、何かを教えてもらうたびに「このパターンだったら、さっき教えてもらったあれをこう応用して案内するのかな?」「仮にこういう質問が来た時はどうしたらいいんだろう?」と、自然と考えてしまうんですよね。でもこの性格も、今の仕事にうまくハマったなと思います。CSの業務は、蓄積した様々な知識を頭の中で繋ぎ合わせ、実際のケースでどういう結果になるかをイメージしながら正しく組み立てられるかが理解のカギになります。だからこそ、先読みができる人の力が大いに活きる仕事なのだと感じています。
それに、実際にやってみると、アパレルの仕事と共通する部分がすごく多いんです。アパレルの時は、お客様の服装や手に取った商品などを見ながら最適な声かけや提案を心がけていましたが、ラクスルのCSもまったく同じで、お客様が「何を作りたいのか」「何に困っているのか」をしっかり理解した上で、自分の中にある引き出しの中から一番近い解決策を見つけ出してご提案する。そのプロセス自体は、前職と共通しているなと感じています。
── 入社直後にコロナ禍となり、急激なフルリモート化を経験されたそうですね。その中での組織の変化について教えてください。
太田:フルリモートになって自宅で対応するようになり、さらに電話業務だけでなく、チャット対応もスタートしました。当時、体制の変更にともない、それまでパートナー企業にお任せしていたメールやチャット業務を、社員が内製化して対応することになったんです。そのタイミングで私はチャット業務の立ち上げに関わり、そこからチャットのリーダーを任され、順を追ってリーダー職を経験していくことになりました。
コロナ禍の前後でいうと、チームのコミュニケーションの「質」は大きく変わったと思います。今までは口頭ですぐ確認できていたことが、すべてSlackベースのやり取りになりました。対面ではない分、先輩方が細やかに気を配ってメッセージをくださり、「リモート環境で、メンバーに孤独感を与えないようにしよう」という意識を、チーム全体がすごく強く持っていました。
さらに、“拠点の垣根”もなくなったと感じています。それまでは物理的に距離が離れているが故に東京のメンバーとはほとんど話したことがなかったのですが、私が見ることになったチャットチームには、京都と東京、両拠点にメンバーがいました。一緒に業務をする中で、東京と京都では教わってきた順番や業務のやり方が微妙に違っていたということにも初めて気がつきました。関わりを深めていく中でお互いの認識をすり合わせることができ、今では組織全体としても拠点を問わずメンバーをフラットに理解できるようになったと思います。
また、2年ほど前には課題が山積みでチームが行き詰まっていた時期がありました。その際、マネージャーやリーダー陣で「今、このチームが最も取り組むべきことは何か」を徹底的に議論したんです。これを機にリーダー層の意識が変わり、組織への浸透力も大きく向上しました。このとき、東京や京都、各BPO(業務委託先)と拠点が分散している中での意識統一を図るために策定したのが、「CS8」という行動指針です。今でも新人が入ってきた際には必ずレクチャーを行い、チーム全体で大切に守り続けています。
チームとして大切にしたい価値観を揃えるために策定した「CS8」。
AI時代に求められる「人間のCS」の価値。ロジカルに仕組みを変えていく楽しさ
── 現在、社内ではAI推進が活発ですが、CSの現場でもAIの活用は進んでいますか?
太田:はい、AIの活用はすごく大きなテーマです。現場の業務負荷をどう減らすかという議論は常にされていますし、特に印刷CSでは「ボイスAI(音声認識・自動応答)」を導入しました。そのため、そのトラッキングを行い、「お客様の実際の問い合わせ内容に対して、AIが正しい回答を出せているか」というマッチ度を上げていくための施策を日々行っています。
── 基本的には、まずAIが最初の一次対応を行い、そこで解決できなかった複雑な案件が人間のオペレーター(社員)に回ってくるという仕組みですね。そうなると、人間が対応する初期対応の「難易度」自体がかなり上がっているのではないですか?
太田:おっしゃる通り、確実に上がっています。ある程度ガイドや自動応答で解決できるシンプルな案件は、すべて手前でカバーされた状態で私たちのところに電話が入ってくるので、一問一問の難易度は必然的に高くなっていますね。
── AIが存在することが前提となると、これからのメンバーには、求められるスキルやマインドも変わってきますよね。
太田:まさに、そこは私たちが変わっていかなければいけない部分だと痛感しています。現在、一次受電の多くはBPOパートナーの皆さんにお任せしているのですが、これからやっていかなければならないのは、「今まで通りの当たり前の対応から脱却すること」です。ボイスAIの効果を最大限に活かした上で、「人間だからこそできる応対の価値」をどう作っていくか、そこをしっかり考えて、これから体制を詰めていかなければいけないなと思っています。
── 新しくCSをやりたいと入ってくる方は、「人と接するのが好き」という方が多いと思います。しかし実際の業務は、仕組みづくりやAIのチューニングなど、直接お客様と話さない時間の方が多くなっていきそうですね。
太田:そうなんです。お客様のことは常に考えていないといけない業務なのですが、社員が手を動かす業務としては、仕組みづくりや他部署との連携など裏方の仕事の割合がかなり高いですね。
現在、印刷CSグループ全体としては、組織拡大に伴い体制の強化が急務となっていることもあり、「新しいメンバーの研修と育成をしっかりやりきる」ということが最優先事項です。また、BPOの体制をしっかり立ち上げて受電稼働を安定させることや、研修期間中の離脱を防ぐための施策を考えることも、私たちの大切なミッションです。さらに、お客様へのイレギュラー対応が発生した際の判断ルールを作って現場でスピーディーに対応できるようにしたり、業務知識を管理するナレッジをNotionへ移行するプロジェクトに現場の声を反映させるために参画したりと、その業務は多岐にわたります。
── 太田さんご自身は、そこに対してどのようにやりがいを見出して楽しんでいるのですか?
太田:私自身は「どうしてもお客様対応がやりたい!」という強いこだわりがあったわけではないので、今のマネジメントや仕組みづくりの役割で、すごく満たされています(笑)。
ただ、現場のメンバーに関しては、「ラクスルのCSとしての応対方針」にどれだけ共感できているかが重要だなと思っています。私たちのミッションは「お客様の注文を無事に完了させるためのサポートをする」こと、そして「CSの対応を通じて、ラクスルのファンになっていただく」ことです。
私たちは直接売上を作ることはできませんが、途中で注文を諦めそうになっているお客様をサポートして完了まで導いたり、仕上がりが上手くいかなくて困っているお客様に対して、「もう一度ラクスルを使おう」と思ってもらえるような軌道修正ができます。もちろん、お客様に寄り添う姿勢や感情を寄せることは大切ですが、それ以上に「このサービスを使って、お客様の課題や困りごとをどう解決するか」を論理的に組み立てて考えられるかどうかが、この仕事ではすごく重要なんです。
サービスの仕様上、どうしても「できないこと」もお伝えしなければならないケースもあります。そんな時、ただ感情的に寄り添うだけだとメンバー自身が心苦しさを抱え、疲弊してしまうんですよね。ラクスルとして提供できる価値は何か、お客様の本質的なご要望はどこか。それを見極めた上で「最善の着地点はここだな」と、ロジカルに整理をつけてお客様に提示できる強さが必要です。
そして、現場で起きた課題をフィードバックし、仕組みそのものを変えていく。ラクスルは仕組みが変わるスピードがすごく早いので、「同じ不満をずっと抱えたまま、同じ案内をし続けなければならない」というストレスはありません。そこが、この仕事の本当の面白さであり、そういうロジカルなマインドを持った方にぜひ仲間になってほしいと思っています。
編集後記
「やりたいこと」の先で見つけた「自分の向いていること」を徹底的に突き詰め、組織を牽引するマネージャーとなった太田さん。アパレル店長時代に培った視点は形を変え、コロナ禍やAI導入といった激動の変革期において、拠点の垣根を超えた強い組織を創り上げる大きな原動力となっています。
自動化が進むAI時代において、お客様の課題をロジカルに解決し、現場の声を仕組みの改善へ繋げていくことこそが、ラクスルならではのCSの面白さであり醍醐味です。
🔭 単にお客様に寄り添うだけでなく、ビジネスの視点を持ってCS組織の可能性を最大化させたいー。そんな志を持つあなたと一緒に、ラクスルCSの未来を創っていけることを楽しみにしています。