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【トップインタビュー前編】「そのデータは人の形をしているか?」だから僕らはone to oneマーケティングを卒業した。
総合人材ビジネスを手がける株式会社クイック。創業約40年の歴史を持つ当社は、ここへきて急速な成長を遂げています。2014年には東証一部に上場、さらに8期連続で大幅な増収増益と過去最高益を更新。その成長ドライバーといえる部隊こそ、10年前に発足して以来、自社のWeb・マーケティング部門を一手に担ってきた、WEB事業企画開発室です。
1980年創業の老舗人材ビジネスをわずか10年で急成長させたWEB事業企画開発室の取り組みとは?
その実態に迫ります!
<WEB事業企画開発室 小原努>
WEB事業企画開発室室長兼執行役員。大手プロバイダでインフラエンジニアや業務支援システムの開発を経験後、クイックに入社。新規事業の立ち上げや、社内システムの開発、広告運用体制の構築などを手がけた後、クイック本社内にWEB事業企画開発室を立ち上げる。メンバーのマネジメントを行う傍ら、サービスのプランニングからコンテンツの企画、システム開発まで幅広く関わる。
【当たり前を当たり前以上にやりきる。それが僕たちの強み。】
――小原さん、本日はよろしくお願いいたします!
まず初めに、WEB事業企画開発室って私からはいろいろやっている部署に見えるのですが、何を具体的にやっているんですか?
もともとは、人材紹介事業本部内で人材紹介事業の集客のために転職サイトを作ったり、Web広告を運用したりするマーケット企画部という小さな組織だったんです。そこから、2017年10月に社長直下の組織として独立し、WEB事業企画開発室という部署になりました。現在では、既存事業を加速させながら、Webを舞台とした新規事業の立ち上げなどさらなる成長エンジンを確立する役割を担っています。メンバーが増えて体制が変わる中で、自分達専用のオフィスも構え、今まで以上にやりたいことができるようになりました。
――なるほど!ありがとうございます。
その中で、クイックを成長に導いてきた秘訣は、ズバリなんなのでしょうか?!
そうですね。Webを舞台にしたマーケティングに伴う、Webサイト、アプリの開発からグロースまでの一連のことをやってはいるんですけど、やることなすこと全てに、ブレずに「ユーザーファースト」って芯を貫いてきた、ってことに尽きると思っています。
というのも、うちは誰もが知っている有名サービスがあるわけじゃないんですけど、特定のターゲットを対象に高いシェアを獲得しているサービスが多いんです。そんなサービスを作る為に大事にしてるのは、とにかくユーザーに会う、生の声を聞く、ユーザーを五感で感じ取る、ってこと。
これを大量に、徹底してやるんです。引かれるぐらいに。そしてユーザーと同化し、ユーザー自身も気付いていないニーズを見つけ出す。
結果、あるサービスでは、ターゲットユーザー165万人に対して150万DLという、圧倒的なシェアを実現できているんです。
――165万人中150万DL!ダウンロード数もさることながら、シェア率90%以上じゃないですか!!
はい。「正しいことをしていれば結果はついてくる」。これこそが僕たちのスタンスです。Webの世界って、何をやるにしても人に常に見られている分、マネされやすいですよね。少し前に医療系メディアで問題にもなっていましたが、誰でも参入できてしまう分、低品質なコンテンツも多く生み出されがちです。
そんな中で、どうやったら突出した存在になるか。それはもう、短期的な結果に右往左往せず、中長期のビジョンを明確にし、そこに徹底したユーザーファーストの芯を通す、それをブレずにやりきることでしかない。
ユーザーファーストって、言うのは簡単ですけど、実現するのは並大抵のことじゃないです。
必ず社内事情とバッティングします。コストがかかったり、時間がかかったり。それだけ大変なのに、それでいくら儲かるの?とか。こんな短期的な利益を第一に追求するような風土では、ユーザーファーストを貫くことはほとんど不可能です。
だからこそ、ユーザーファーストを貫く風土を作れば、それ自体が競合優位性になる。ユーザーに最も支持されるサービスを生み出すことができる。
私たちはそう考えています。
――なるほど…。小原さんご自身も執行役員の1人ですし、経営陣にも理解のある方が多いんですね。小原さんは以前から、エンジニアとしてそういう思いで仕事してたんですか?
いやいや!今でこそ技術オタクみたいになってますが、実は僕、クイックに入る前はただのバンドマンだったんですよ(笑)
――えええっ!? フリーター的な?
はい。30過ぎるまでバンドマンでフリーター。あっ、…パチスロで収入は得ていたかな(笑)。
東証一部上場企業の執行役員が、まさかのバンドマンでフリーター。
詳細は、次回に続く。