当社では外国籍人材が増えてきています。特に技術や国際業務の在留資格の人が増えてきています。この人たちは母国の4年生や短期大学を卒業しなおかつ日本語の勉強までしていますのでなかなかの逸材ぞろいです。設計や電気電子の知識がある人やプログラミングの知識のある人もいます。即戦力とはいかないまでもポテンシャル採用をしてじっくりと育てていけば数年である程度の活躍は期待できる思います。当社はベトナム国籍の社員を採用していますが、性格も明るく温和な人が多く、何よりも勤勉な印象を受けます。日本で働くことに皆さんそれぞれ強い意志やここで働く必要性があるのでしょう。日本人が戦力化する前に離職に至ってしまう問題がある職場で思い切って採用をしてみたところしっかりと定着してそして日々スキルアップが図れていると評価を受けています。
日本語でのコミュニケーションが図れないと困るなぁと配属先からの要望は受けます。確かに日本語をペラペラとスムーズに話せる人は稀です。独特の発音やイントネーションがありオンラインで面接をする時に聞き取れない事も多々あるし、こちらの質問が理解されず面接も手間がかかることが良くあります。
私見ですが、日本人同士であっても共通言語だからといってコミュニケーションがうまくいくとは限りません。逆に言葉で伝わりすぎたり、大事なこと(こそ)が伝わっていなかったり、そこから齟齬が生じてトラブルに発展したりすることもあります。会社でも最近になってロジカルに話をするという訓練を行っています。起承転結のない報告相談や主訴のわからない話が多いからです。日本語が「使える」だけではまだ50%のコミュニケーションスキルだと思います。私自身も訓練対象者です。
外国の人に「日本に来たのだから日本語をしっかり話せるようになって欲しい」という考え方はもっともなのですが、それは成長過程と加味して必要なスキル、経験、素養などがあれば仲間として迎え入れて欲しいと思います。迎え入れるということでは日本語を理解して欲しい、というだけではなく相手の伝えたいことを理解する、相手に伝わる「やさしい日本語」を心掛けてコミュニケーションを図るという配慮が不可欠です。自分たちの半径5メートル以内で確実に国際化やダイバーシティが始まっていることを理解し自分たちをアップデートする時がきています。
若くて、素直で、まじめな人を採用して欲しい??ああそうですかご自身で採用活動なさってください、と言いましょう(心の中で)。
ビザの更新や役所などへの同行、引っ越しサポート、配属してからの通訳を交えた定期面談などなどやることは盛りだくさんですが、受入れ企業としてはあたりまえの事です。職場で活躍して欲しい、そのことに集中できる環境つくりをすることは受け入れ企業の使命なのです。日本語勉強の機会も作っています。オンラインで勉強できることも受講促進につながっています。当社にはダットさんという通訳や諸手続きに奔走してくれている優秀なスタッフがいて大助かりです。役所の手続きでは私より詳しいことがあるのでたまに聞いています。
技術ビザの話を中心にしましたが当社には永住、定住、そして特定難民も受け入れも行っています。まだまだサポート体制が十分とは言えませんが、採用活動と同時進行で環境整備を進め、益々活躍してもらいたいなと期待しています。