コンニチワ!PROJECT GROUP株式会社の栗本です!
2022年も第ニ四半期を迎え、ありがたいことに着々とPGは事業成長を遂げています。そんなPGですが、今年4月に新規事業がスタート。予想を遥かに超える成長を果たし、PGでは異例となる1年待たずしての"子会社化"が決定。その事業こそ『不動産DX』です。
そもそもデジタルマーケティングを得意とするPGが、なぜ異業種である不動産を選んだのか?なぜなら不動産業界は「レガシーな業界」として有名であり、また業界独自の闇が潜んでいることから健全なマーケットが提供されているとは言えない状況だから。
そんな不動産業界のスタンダードをひっくり返すべく、不動産業界出身であり、PGでは入社5年目となる「川村 将」さんが新規事業『不動産DX』をスタートしました。
今回は川村さんに加え、PGの代表である田内さんも交えて、新規事業への想いや展望について語っていただきました!
川村:今日は不動産DXについて、田内さんと色々語れるということでお時間をありがとうございます。
田内:普段は全員生意気なくせに、対談となると急にかしこまるの謎だよね。
川村:いやいや、僕はまだ生意気な方じゃないですよ(笑)
田内:まあ、なんにせよ。晴れて社長になるわけじゃん。まずは、おめでとう。
川村:ありがとうございます!田内さんをはじめ、PGから色々学べたからこそ今があると思っています。
田内:いきなり不動産DX事業の話をするのもアレだし、まずは「川村とはどんな人物なのか」を軽く語ってもらおうか。
不動産会社を7年経営。IT・Web業界の台頭に脅威を覚える。
田内:PGに入社してから、どれくらい経つんだっけ?
川村:かれこれ入社5年目になりますかね。
田内:もうそんなに経つのか。川村って入社前は経営者だったわけじゃん。そもそもなんでPGに来ようと思ったの?
川村:自分語りをちょっとさせてもらうと、学生時代に関東最大のイベント団体の代表をやっていて、それをキッカケに経営に興味を持ったことが全ての始まりです。
簡単に略歴を話すと、飲食業で経営者デビュー。飲食店をトータル3店舗ほど経営していました。飲食店は後にバイアウトしまして、以降は不動産会社を新たに創設して7年ほど経営していました。事業も順調で年商1億円くらいの業績は出していたと思います。
ただ転機となったのが、IT・Web業界の台頭でした。自分がアナログな働き方をしている一方で、色々なものがどんどん便利に変わっていく。その様子を見て「将来的にITを軸にビジネスが回るだろう」と思うようになり、それと同時に自分の現状にも危機感を持つようになったんですね。
そんな感じでWeb業界への飛び込みを決意したわけですけど、今から自分でどうこうするよりも「詳しい人たちから学んだ方が早い」とは思っていて、20歳の頃から交友のある田内さんに相談を持ち掛け、PGでの修行を決意したというのが入社の背景です。
PGでの5年間にわたる修行の末、不動産DXに乗り出したわけ。
田内:なるほどね。PGに来てからの5年間は何してたの?
川村:最初は営業として入って、それこそ「ビジネスとは」みたいなところから学びました。その後はデータ分析を学び、Web広告を学び、そこからコンサルティング業務をやり、インフルエンサー事業を起こし、それで今に至ると。
田内:意外と幅広くやったね。
川村:全部署を経験しているのは僕だけじゃないですか?(笑)
田内:確かに!全部署を回った人間は初かも。よく辞めなかったな(笑)
川村:まあ、逆に食らいついてきたおかげで、5年前とは比にならないほど、マーケティングリテラシーは強化されましたよ。実際にお客さんと話す時も喋れる幅がかなり広がっていますし、単純な実務経験だけでなく実績も持っているので、説得力のある提案もできるようになったと思います。
田内:そういった経験を踏まえて、新規事業として『不動産DX』に乗り出したわけだけど、そもそもなぜやろうと思ったの?
川村:僕が5年間かけてマーケティングに強くなって、いわば進化したわけじゃないですか。その一方で不動産業界ってぶっちゃけ当時からあまり進化してないんですよ。
田内:進化していないというのは、相変わらずSUUMOに広告を出して、FAXで書類のやり取りしてるみたいな?
川村:そういった部分ももちろんあります。ただ僕が業界に対して一番不満に思っているのは、「不動産業界が抱える闇」みたいな部分が未だに存在していることなんですよ。
進化が止まっている。それはつまり「マーケティングに対する考え方」が変わっていないことの裏返しですし、なんなら「現状でも"企業側が儲かる"から進化させる気が無い」とすら感じているんですよ。
ここに気持ち悪さを感じますし、この5年間で誰も変えようとしなかった。それで「これは後発でもイケる」と踏んで、不動産とデジタルマーケティングを掛け算したようなビジネスを起こそうと思ったのが経緯です。
田内:なるほど、面白そうだな。具体的にどんな闇があんの?
不動産業界が抱える闇。
川村:ちょっと根本から話させてもらうと、賃貸住宅ってめちゃくちゃ身近なものじゃないですか。それこそ「大学から一人暮らし」とか「社会人になって引っ越し」とか。ほとんどの人が人生に一度は賃貸契約をして、その家に住むわけです。でも、学校などで不動産や賃貸契約について学ぶ機会は一切ない。
そこに漬け込むかのように不動産業界は悪い奴が多くて、裏ではお客さんに不利益なことも日常的に起きているんですよ。不利益の種類も色々ありますけど「おとり物件」なんかはその代表例ですよね。
田内:おとり物件はよく聞くけど、今時引っかかる人なんているの?
川村:基本的に東京に住んでいる人は引っかかりにくいと思うんですけど、東京の賃貸相場が分からない地方からの上京者なんかは特に引っかかりやすいですね。
例えば「新宿駅徒歩5分、新築1LDK、家賃10万円です」みたいな物件があったとして、僕らだったら相場的にありえないことが想像できるじゃないですか。でも土地勘が無い人にはそれが想像できないから、あるものだと思ってしまうわけです。
おとり物件と言うのは、いわば「お客さんを店舗に呼び込むための餌」なんですね。そして、その餌につられて来店してくるお客さんが一定数いると。ただ、そんな物件は最初から無いので「先ほど申込が入っちゃったので...」とか言って誤魔化し、そこからは"不動産屋が得をするような物件"を紹介し、そこに申し込んでしまうみたいな。こんなのは日常茶飯事です。
田内:なんか思っていた以上に悪質だね。
川村:お客さんの不利益で言えば他にもあって、賃貸契約時に「賃貸オーナーにお金を払うのはわかるけど、なんで不動産屋に仲介手数料を払わないといけないの?」と不満に思ったことはないですか?
田内:ある。まあ仲介してくれたのは確かだから、ある程度支払うべきなのは分かるけど、1ヵ月分の家賃をまるまる仲介手数料で取られたりするから「取りすぎだろ」とは思う。
川村:ですよね。不動産屋の収入源って基本的には「賃貸オーナーからの手数料」「契約者からの仲介手数料」で賄っていることが多くて、これを「両手取引」と言うんですよ。他にもオーナーからの手数料だけで賄う「片手取引」というのもあるんですけど、収入源に倍の差が出るので不動産屋のほとんどが両手取引なんですよ。
でも、この両手取引も言ってしまえば悪質っちゃ悪質じゃないですか。というのも「入居者を探しているオーナー」と「物件を掲載したい不動産屋」で利害関係が一致しているのでここは良い。でも、お客さん側から仲介手数料をガッツリ取る必要があるのかという話です。
田内:なるほどね。マーケティングの本質である"ユーザーが求めるもの"を追求したら、必然的にマネタイズポイントは変えていくべきだし、それが出来ていないと。ゆえに進化していないと。
川村:そういうことです。もちろんデジタル化も重要ですが、"不動産業界のマーケティングのやり方"そのものを根本から変える方が優先度は高いと思っています。
住宅福利厚生サービス「住まセル」始動。
田内:不動産DX事業のスタートから数ヵ月。PG史上初の"1年経たずしての子会社化"が決まったわけじゃん。この爆発的な成長の要因は何だと思う?
川村:やっぱり起爆剤となったのは、住宅福利厚生サービス「住まセル」の始動ですね。
まず「住まセル」というのは"企業の福利厚生として賃貸仲介を行うサービス"のことで
- LINEで完結
- 引っ越し業者の最安値提供
- ネット・電気・ガス・水道の一括相見積もり/契約
- 弊社提案の物件は仲介手数料が無料
サービスの概要としてはこんな感じですかね。
それで「なぜ福利厚生に着目したか?」というと、実は福利厚生の中で一番求められているのが「住宅関連」だからなんですよ。ただ現状だと住宅関連の福利厚生は数が少なく、導入している企業は33%と言われているんですね。
田内:なるほどね、大手企業の一部がやっているようなイメージか。
川村:そうです。それに福利厚生で賃貸契約が出来るというのは結構利点が多いんでよ。
例えば、求職者が企業を選ぶ際の基準になれば、企業側も求人の訴求として打ち出せる。他にも転職など、新たな環境にチャレンジする人にとって、引っ越しやライフラインの契約など、仕事以外に頭を使う必要が無くなるので気が楽になるわけです。
田内:それはあるな。企業側としても会社のPRになるし、導入費もゼロで、キックバックまであるからリスクも無い。社員も物件次第では仲介手数料が無くて嬉しい。オーナーも入居者が決まるので嬉しい。うちもオーナーからお金を貰えるから問題ない。こういうのを『ALL-Win』って言うんだけど、一般的なビジネスにおいては珍しいことなんだよね。良い着眼点だと思う。
"不動産業界のスタンダード"をひっくり返す。
川村:この「住まセル」なんですけど、"不動産業界のスタンダード"をひっくり返すことさえ出来ると思っているんですよ。
繰り返しですけど、不動産屋は「オーナーから貰う手数料」「契約者から貰う仲介手数料」の2種類がまず主な資金源になると。その資金源で大手が運営する「不動産のネット広告媒体」に出稿したり、「店舗維持費」を賄ったりしているわけです。でも、これがそもそもレガシーだし、端から運営コストが高いんですよ。
さらに言うと、賃貸契約の絶対条件として契約者が「まともな人」かどうかの審査があると。不動産業界において「まともな人」とは雇用契約のある人間、すなわち「会社員」なわけです。会社員がどこにいるかと言ったら会社にいるわけですよね。だから対個人ではなく、企業に福利厚生としてサービス導入した方が合理的なんですよ。
田内:確かにな。実際にサービス導入が決まっている会社に、社員という名の「見込み顧客」が1,000人いるわけで、この1,000人に対して広告を回すとなると、1人10,000円の単純計算でも1,000万円の広告費が掛かっちゃうからな。合理的かつローコスト。
川村:やっぱり従来のように、お客さん自身で物件を探して、不動産屋に足を運んで、大量の契約書にサインして、高い初期費用を払ってみたいなのは喜ばないし、お客さんも求めていない。
会社の福利厚生としてサービスが使えて、LINE登録だけで来店不要、専属のコンシェルジュが条件に合わせて物件情報をくれる。弊社提案の物件なら仲介手数料も掛からない。引っ越しからライフライン契約まで面倒を見てくれる。
「一般的な不動産屋」と「住まセル」の二択で出されたら、お客さんはどちらを選びますか?という話です。
極端な話、僕はマーケテイングの本質である"ユーザーが求めるもの"を追求したまでで、特別なことはやっていません。でも、これをやってこなかった不動産業界は怠慢でしかない。結局、自分たちの利益だけを追求した現状がそこにはありますよね。僕らがそれをひっくり返すというところですね。
田内:不動産のネット広告媒体とか、いわゆる大手のプラットフォーマーって惰性的じゃん。「現状の位置さえキープできれば、自分らは儲かる」みたいな構造の上に立っているから変えようとしない。
そういった腐りきった市場構造を我々が破壊するっていうね。まさに"下克上"だな。
「住まセル」テスト運用で想定の3倍の契約。ボトルネックは人材不足。
田内:不動産DXを推し進める中で、ボトルネックはなんなの?
川村:結論から言うと、事業を回すための人間が全然足りていないというところです。
「住まセル」のスタートからまだ3ヶ月なんですけど、既に20社くらい契約が決まっている状況なんですよ。成約率でいうと95.2%。凄いのがこれが"テスト運用段階"だということ。それこそ知り合いに声を掛けたくらいで、まともに営業していないのにこの数字です。
本格始動すれば、さらに契約数は増えていきますし、賃貸を探しているお客さんもどんどん増えていく。本当に"今すぐに人が欲しい状態"です。実際、想定の3倍以上という異様な伸び方をしたゆえに、現役メンバーは「ひぃひぃ」言いながら仕事をしています(笑)
田内:うちもマーケやデータを扱ってきた歴は長いし、自動化や効率化について十分に理解してはいるものの、異常な急成長で効率化が追いつかないとなると、どうしてもマンパワー勝負の状態になっちゃうもんな。
川村:そうなんですよ。DXとは言え、さすがに限界がありますからね。それに現状だと内見等、どうしても人力で対応しないといけない部分があったり、まだまだ変えるべきところは多いですからね。でも、まずは「高品質なサービスを提供する」という大前提を安定化させたい。今は人さえ集まれば回る状況ですから、特にそうです。
求む!幹部候補生!
田内:今後どんな人を採用したいと思っている?
川村:まず現在は子会社化を進めている段階なんですけど、"1年経たずしての子会社化"になってしまったのでメンバー構成が最小限なんですよ。なので状態としては「採用超強化中」です(笑)そしてもっと言うと、将来的に会社の舵を切る"幹部候補生を募集している"ということにもなりますね。
田内:良いじゃん。どれくらい人を増やそうと思っている?
川村:現状は5人で事業を回しているんですけど、1年間で20人は増やしたいですね。そのうち3~5人を幹部にする予定です。
田内:何事もそうだけど、走り出しは面白いもんじゃん。元経営者で経験していることだと思うから、どんなところが面白いのか、見ている人にアピールしてみ?(笑)
川村:急にハードルを上げないでもらっていいですか(笑)
まあ真面目に話すと、やっぱり"不動産業界のスタンダード"をひっくり返すというところに集約されると思います。「当たり前を覆す」というのは簡単なことじゃないですけど、それがイノベーションだし、挑む価値はありますよね。「ワクワク感」も普通の仕事とはひと味違うと思います。
現状、不動産業界は「ネット媒体に掲載しておけばOK」みたいな市場構造になっています。UXを高め、より効率よく、スピーディーに、ストレスなく、高品質なサービスを提供しようなんて考えは持っていません。それではユーザーにとっての付加価値も生まれない。不動産屋が扱っている物件はほぼ一緒で、その時々で訪れたお客さんにサービスを提供しているだけ。だから進化していない。
僕らがそれを変える。その中心メンバーとなる「幹部候補生を求む!」って感じですかね。
求める人物像は、相手を喜ばせることが好きな人。
田内:具体的に「こんなタイプの人と働きたい」ってのある?
川村:この事業は"人の笑顔が見れる瞬間"が多い仕事だと思うんですよ。お客さんもそうだし、企業も喜んでくれるし、オーナーも嬉しい、僕らもサービスを導入してくれて嬉しい。ゆえに誰に対しても愛を持ってサービスを運用しないといけないと思っているんですね。
もちろん僕らも一企業なので、稼がなければならないという経済的な側面はあるものの、やはり基本コンセプトは「高品質なサービスを提供する」こと。つまり、ユーザー体験をどんどんリッチにする必要があるので、相手を喜ばせることが好きな人が適任だと思っています。
田内:相手が喜ぶ姿を想像したり、予測できる人だよな。その解像度が高い人ほどに、このサービスでは輝けると思う。
川村:そうですね。現役メンバーの傾向から察するに"接客業出身者"は相性が良いのかなと。元夜職、元広告代理店、元バーテンダー等と、職歴はバラバラなので経験とかではないと思います。やはり、その人の信条として"人を喜ばせることが好きかどうか"。この一点ですね。
かくいう僕がそうですからね。学生時代からイベントを開催していたのも、自分の周りにいる人たちを喜ばせることが好きだからです。そして、この事業でも色々な人を喜ばせることが出来ると思っています。
僕の信条は"出会ったことで相手にプラスの影響力を与える存在であり続ける"。現役メンバー含め、今後増えていく仲間たちにも、僕と同じような気持ちで仕事に取り組んでもらえたら嬉しいですね。
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