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スタッフインタビューvol.104「プロジェクトアドベンチャーのこれから」

25周年を迎えたプロジェクトアドベンチャージャパン代表CEOのはやしさん(林壽夫)に、これからのPAについての想いをききました。

25周年を迎えて

アフガニスタンで亡くなった中村哲さんの講演を聞きにいったときに、会場から「なぜアフガニスタンへの支援を続けているのですか」という質問が出ました。そのとき、中村さんは、「実は逃げ遅れたんです」と言ったんです。

中村さんは、最初、国境なき医師団で派遣されて医療活動をしていく中で、医療の前にまず、きれいな水が必要だと思って井戸を掘りました。それでも病人が次から次へとやって来るので、農業を起こすために必要な灌漑事業をやり始めました。いろいろな人からの資金や寄付金が膨大になり、「あとに引けなくなってしまった。自分だけ帰るわけにはいかない」と言っていたんです。

私の場合は中村哲さんのような偉いものではないけれど、それとなんとなく似ていると自分では感じています。PAを紹介していくうちに多くの先生たちを巻き込んでしまいました。だから逃げるわけにはいかなくなりました。

これからのPAJ

私は年だし、もうおしまいにしたいという気持ちもありますし、若い人たちがもっとやっていったらいいとも思います。でも私の思いがみんなに伝わったかどうかというのが、まだわからないんです。これで私がすっかり辞めてしまって大丈夫なのかな、という気持ちがまだあります。

PAにはたくさんの特長がありますが、その中でコアなのは「アドベンチャー」です。そして「フルバリュー(お互いを最大限に尊重する)」、「グループ活動」です。この3つがお互いにリンクし合いながら、PAのものすごいパワーを生んでいると私は思っていますが、このリンクし合っている部分がまだ、充分に伝わっていないのではと思っています。

自ら気づける環境づくり

PAが生み出した「フルバリュー」は気づく環境をつくるものです。自ら気づくためには、脳に強迫観念があってはいけません。つまり脳をリラックスさせるために、私たちはグループでフルバリューを使います。

「壁を下げる」ことについては、25年間、言い続けていますが、自分で自分の壁を下げるのは非常に難しいです。

自分の心が傷つけられるかもしれないから、壁を下げることができません。自分で自分の壁は下げられないけれど、相手の壁はがんばれば下げることができます。相手の壁を下げようと、小さいグループで一生懸命努力すれば、結果的には自分の壁も周りの人によって下げてもらうことができます。つまりそれが気づく環境をつくるということなのだと思います。

気づきは自分の中に

自分の壁が下がると、いろいろなことに気づくことができます。たくさん気づいていくうちに、自分が今まで持っていた考え方のフレームと、その気づきでつくられてきた考え方が対立してきます。

今までの考え方を変えなければ、自分の中に矛盾が起きてしまいます。このもともと持っている自分の考え方を変えるということが究極のアドベンチャーだと思っています。そうすることで人の器が大きくなり、さまざまな人の考え方を受け止めることができます。

多様性を目指して

昔のPAの指導者向け講習会では、アメリカで使われていたアンケートを翻訳したものを使っていました。そこには「このプログラムは多様性を目指しています。あなたは多様性を感じましたか」というような質問でした。

その当時は、多様性ということが有色人種、白人というような人種の問題だと思っていましたが、いまになって思うと、もっと広い意味での多様性についてきいていたのだと思います。つまり自分とは違う他の人の考え方を受け止めるということが多様性が増すということだと思うんです。

この多様性ということをやや東洋的な文化で追究していくと、「器」ということになります。人の話をまず聴くということだと思います。「聴く」許容量を育てていけば、対立を苦にせず、自分と違う意見があったとしても、それを受け止めることができるようになります。自分の気づきでさらにいろいろな考え方を吸収していくことで、器を大きくしていけば、小さなことで悩まなくなるという効果も生まれます。

PAのシンプル化

私が目指しているのは、PAのシンプル化なんです。プログラムの内容をもっとシンプルにしたい。シンプルにしないと学校の先生に使ってもらえないと思っています。最後に目指しているのは「毎日学校へ行くのが楽しくて待ちきれない」という子どもが増えるということなのです。大げさに言えば「日本の学校を変える」ということです。

PAには「体験学習サイクル」「アドベンチャーウェーブ」「フルバリュー」「チャレンジバイチョイス」など、さまざまな考え方があります。いったい最低限、何があればPAで、何がなければPAではないのか、そこを追求していくことが、これから必要なのではないかと思っています。

(20200713)

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