前編では「信じること」への気づきを語ってくれたちゃっきー(茶木知孝)。退任に向けた最後の1年をききました。(前編はこちら)
退任に向かって
この1年か1年半くらいは、PAJにとっても自分にとっても大きな変化がありました。社内の殆どの評価システムがなくなり、僕自身が表に立ってリードしていくのもやめました。それがよかったのかは別問題ですし、経営上よかったとは思いませんが、自分自身の変化はありました。
以前の僕は、釣りに行くと、どうやったら釣れるかを徹底的にロジックで突き詰めて考えていました。そういう部分はいまでもありますが、いまは「釣らなくても他にもいいことあるんじゃないか」と思うようになりました。
コンセプトを伝える大切さ
僕がCOOになってからは、全社員を対象にした「オールスタッフミーティング」を四半期に一度、開催していましたが、最後の一年は開催しませんでした。
オールスタッフミーティングでは経営のコンセプトを語って共有していました。僕が繰り返し話してきたコンセプトは、例えば「時間と場所にとらわれないで働く」「優先順位は、健康・家族・仕事」などです。
コンセプトを明らかにし、伝えることは、経営の大きな役割だと思っています。いまから振り返ると最後まで継続した方が、代表として伝えたいことをもっと伝えられたのではという感じはします。
日々をやりきる
PAJでできなかったことや、やり残したことはないですね。僕はどこで働いていたときでも、だいたいやり残していないんです。今日、僕に不慮の事故があったとしても、やり残していることはないですね。日々やりきっていて、毎日寝るときはヘトヘトです(笑)
PAJでは、全部楽しかったです。「PAJ、大変だった?」と聞かれることがありますが、僕の中には、「大変・大変じゃない」という軸はあまりありません。「生きていれば、それだけでいいだろう」と思っています。大変でも大変じゃなくても、暑くても寒くても、乱暴な言い方をすれば、何でもいいと思っています。
変化を好む
僕は良くも悪くも、変化を好みます。そういう性質は、結果としてはPAJで働く中で生きたのではと思います。
ずっと同じ状態ということに興味を持続できないんです。飽きちゃうんでしょうね。変化していないこと自体にすごく違和感があります。川だって、水の量や流れがどんどん変化していきます。世の中というのはどんどん変わっているんですよね。環境は常に変化しています。
これから
いま微生物の本を読んでいます。物理的、身体的な健康は微生物によってほぼ決まるという話です。
いままでカウンセリングで治るとされていたものが、実は腸内の細菌やバクテリアによってコントロールされているということなどが書かれていました。そうなると何を食べて、人とどう関わるかということがとても大切になってきます。
PAアクティビティでは身体的な接触をします。手を握る、身体に触れることで微生物を交換することになります。それは、共通の何かを物理的に持つ、共有することになるので、それも信頼を醸成するひとつになっていくとのことです。
最近はそんなことを知るにつれ、まだまだ知らないことはたくさんあるな、僕は何をしようかなと考え、ますます広がりすぎてわからない状態です(笑)
そもそも「教育」という「教え、育てる」というコンセプト自体が本当に大事なのかも僕の中で怪しくなっています。だから教育の分野にとどまらず、もっと違う微生物を持つ人達とも関わっていきたいですね。
(20200618)
以前のインタビューはこちら:
スタッフインタビューvol.78 「変化し続ける組織」(前編) (後編)
スタッフインタビューvol. 25 (前編「組織を編み直す」)(後編「自分たちで価値をつくり出す」)