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”40歳までこの熱を保てるか”というモヤモヤ。大企業からベンチャーに転職して1年半で見つけた葛藤と学び。

事業推進部で人事を担当する吉村さん。

大企業からベンチャーという全く異なる環境に踏み出して1年半が経過し、今何を思うのか、お話を伺いました。同じような状況でモヤモヤされている方、ぜひご一読ください。

カタールの砂漠の現場監督から、東京のベンチャーのオフィス移転隊長へ

--まずは簡単に自己紹介をお願いします。

大阪府の北のはしっこで生まれ育ち、大学卒業まで大阪で過ごしました。

現在は採用や組織開発、人事制度といった人事全般を担っています。オズビジョンには2018年3月に入社したので、ちょうど1年半が経過したところです。

前職はプラントエンジニアリング*の日揮株式会社に6年近く在籍し、人事や建設現場の現場監督を経験しました。ここでは詳しくは語りませんが、カタールの砂漠で工場を建設する現場に1年駐在させていただき、3,000人のインド人・パキスタン人の方々と一緒に働かせていただいたのは一生忘れられない経験です。 *プラントエンジニアリング=石油やガスなどの工場の設計・建設の請け負い業


大学時代はそこそこ遊び、そこそこバイトし、そこそこ勉強する、割と地味な学生生活を送っていたなと思います。

そんな中で誰にもやってくる就活の波。ここも人並みにインターンにも興味を持ち(全落ち笑)、自分なりに将来のことを考えながら活動を進めました。当時の会社選びの軸はとてもシンプルで「事業内容がおもろそうか」。仕事なんてよく分からないけど、まあ作ってるものとかやってることがおもろければ仕事もおもろいやろ、というシンプルすぎる軸でメーカーやプラントエンジニアリングの会社を受け、結果的に前職の日揮株式会社に入社を決めました。

--前職は従業員2,000人を超える、いわゆる大企業ですね。社員50人にも満たないベンチャーに転職し、何を感じましたか?

最初に感じたことは、よく言われる”圧倒的な裁量”です。

今でも覚えているのは、最初に任された大きな仕事であるオフィス移転。入社1ヶ月後の4月に現在入居しているオフィスの事前見学に同行し、まだいろいろ見て回るのかなーと思っていたら、数日後には移転決定。「2ヶ月後には入居したいんですが、吉村さん移転隊長お願いできませんか?」「はい、分かりました!(実際はよく分かってない)」というやり取りで1人移転担当に。

やってみるとこれが大変で、やれ手続きがどうだ、やれレイアウトをどうする、引越はどうだ、右も左も分からない。「これ、どうしましょうか?」「吉村さんが決めていいですよ!」「ありがとうございます!(あわわ、どうしよう…)」というやり取りを繰り返した気がします。

このいろいろな決定を自分が責任を持ってやれる、というのは大企業の頃にはあまりできなかった経験で、その怖さとそれを圧倒的に上回るおもろさにやみつきになりましたね。

40歳までこの熱を保てるか

--そもそも、なぜ大企業からベンチャーへの転職を決断されたのですか?

もともと事業内容に魅かれ選んだ前職ですが、人事として仕事をする中で人事のおもしろさに目覚め、今後のキャリアの軸にしたいと考えたことがきっかけです。人事という、あらゆる業種、あらゆる規模の企業で求められる仕事をするのに、前職にこだわる必要はあるのかなと。むしろ若い頃から裁量を持ち、自分で理想と思える組織をつくっていけないかと。

前職でもマネージャークラス以上となるとかなり裁量を持てますが、そうなれるのは40歳近く。環境に染まりやすいタイプと自覚していたこともあり、40歳まで自分はこの熱を保てるか、という大きな不安がありました。もっと早くから、自分の理想と組織の理想に向け、夢中で仕事に打ちこめる環境はないかと。

--なるほど。とはいえ大企業からベンチャーに転職する怖さはなかったのですか?

個人的にはありませんでしたね。未婚で守るべきものが特になかったというのも大きかったかもしれません。もちろんお金や安定性など、WEBで「ベンチャー 転職 デメリット」と検索すれば出てくるような内容は覚悟していましたし、実際に転職してみてそのとおりだったと思います。


ベンチャーに転職し、悩みが増えた。学びも増えた。

--そんなベンチャーへの転職から1年半が経ちますが、今の想いを聞かせてください。

うーん、1年半でいろいろありすぎたんですが…。一言で言えば「悩みが増えたけど、その分学びも増えた」、これに尽きるかなと思います。

--というと?

良くも悪くも本当に変化が早い。チーム状態が一夜で変わることもあれば、戦略を大きく変えることもある。自身の目標やスタンスは変わらなかったとしても、周りの状況が変われば自分の決断も変わる。特に、お金も含めて自分が責任を持って何かを決める日々なので、悩みは尽きないですよね。

--なるほど。具体的にどんな悩みがあったんですか?

入社から半年くらいのタイミングはめっちゃモヤモヤしてましたね。悩みは大きく2つあって、1つは思うような成果が出せていなかったこと。

ちょうどその頃、実は組織状態があまり良くなかったんですよ。組織サーベイの結果めっちゃ悪いし、毎月のように退職者は出るし、何が起こってるんだと。その中で自分の担当チームを持っていたものの、正直何をしたら良いか分からないし、状態も全然上がってこない。苦しかった。

最初は自分だけ苦しんでるのかなとも思ったけど、しばらく経って気づいたのは、みんな苦しんでいたということ。言い換えれば、全員にとって未知の課題なので悩むのは当たり前。けど、誰一人として他人事にせず、自分たちがありたい姿は何か、そのために今何をすべきかを必死に考えている。

今年度はほぼ退職者が出ないなど実際にそこから立ち直る渦中を経験し、チームで成果を出すとは何か、未知の課題にどう向き合うか、さまざまな学びがありました。

もう1つは、自分はベンチャーに向いてないんじゃないかなと感じていたこと。

というのは、社長の鈴木さん上司の松田さんが本当に目をキラッキラさせながら仕事をしてるんですよ。もう仕事は趣味。自分もけっこう仕事が好きで、もっと打ち込みたいという想いから転職をしたのですが、ここまで仕事好きになれるかなあ…本当はもっと楽して生きたいんかなあ…と悩みましたね。

そこからいろんな人と話したり、コーチングを学んだり受けたりといろいろな学びを経て、他人は他人、自分は自分、自分なりに仕事を好きでいて、自分らしく楽しめればいいやという考えを持つようになりました。自分の生き方につながる学びがあったと感じます。

--そんな悩みと学びもありつつ、今もオズビジョンというベンチャーで働いている。そこにはどんな想いがありますか?

自分の原点を思い出すと、小学校の時に少年野球をやっていた時代から、チームで一体感を持って何かをやることが好きなんです。”同じ釜の飯を食う”という例えも大好き。ベンチャーという環境やオズビジョンという会社は、まさにその理想形だと思うんです。

社内のイベントも、時には仲間を巻き込み、時にはいつの間にか巻き込まれ、勝手に開催してます。自分で一体感をつくっていくことができる。案外、こういうことを余計なことを考えずに気軽にできることが、今ここにいる理由かもしれませんね。

(お花見の様子。東京タワーも入った集合写真を撮影しようと左下で頑張ってるのが吉村さん)

葛藤にこそ成長がある。一歩踏み出す勇気を

--あらためて大企業からベンチャーへの転職を振り返り、今湧いてくる言葉はありますか?

葛藤にこそ成長がある。この一言ですね。

もちろん環境が変われば、楽しみもあれば、絶対悩みもあります。けれど、うまくいかないからこそ、悩むからこそ、学びがある。ベンチャーは変化が多く、刺激が多く、悩みが多く、学びも多い。そんな環境なのかなと感じます。

同時に、こればっかりは感じてみないと分からない。いくら言葉で説明してもしきれない。これを感じるための一歩を踏み出す勇気を出せるか。もし昔の自分に声をかけられるなら「まあなんやかんやでなんとかなるから、とりあえずやってみいや」という感じですかね。

とはいえ、いろいろな人の言葉を聞いて分かることもあるはずです。当時の僕のように現職の環境に悩んでいたり、今すぐ転職する気は無いけどちょっと話を聞いてみたいという方がいらっしゃれば、気軽にお声がけいただけたらなと思います。

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