<導入>
2020年7月、オプトホールディングはデジタルホールディングスへと社名を変更し、2021年4月にはオプトの主要事業のうち二つの事業をグループ会社に移管しています。それ以降、オプトは祖業であるインターネット広告事業に磨きをかけながら新業態の可能性を模索してきました。そして2023年1月から、2年半にわたる移行期間を経て新生オプトが本格始動しています。
今回紹介する児山遼平は、オプトでは初となるインハウスマーケターであり、2019年から草分け的な存在として、ある大手化粧品メーカーのマーケティングチームにおいて、プランニングや施策の実行支援に携わっています。
新卒入社から15年を経たいま、児山は何を考えデジタルマーケティングの最前線に立ち続けているのでしょうか。スペシャリストとして生きる道を選択した児山にオプトの魅力を語ってもらいました。
<プロフィール>
児山遼平
株式会社オプト
コミュニケーションデザイン部
2007年に新卒で株式会社オプトに入社。運用型広告コンサルタント、営業職、営業部長を経て、2016年ブランドマーケティングの領域へ。コミュニケーション、企画、メディアプランニングに従事し、2019年より某大手化粧品メーカーに常駐、現在に至る。
インハウスマーケターという新しい働き方を生んだオプトのカルチャー
広告運用コンサルタントや営業、ブランドマーケティングのコンサルタントを経て、現在は大手化粧品メーカーのマーケティングチームに常駐しています。いまはほとんどフルリモートで働いているので「常駐」っていうのもちょっとヘンかもしれませんけれど(笑)。
私が携わっているのは、顧客のウェブサイトやソーシャルメディアなどから消費者の動向を示すデータを収集し、分析結果をコミュニケーションデザインやブランドデザインにつなげたり、デジタルマーケティングの企画立案や施策の実行支援に加わったりと、忙しい毎日を送っています。
オプト以外のパートナーを交えたミーティングに参加することも多いですし、代理店という立場ではなかなか拝見することが難しいデータや資料を共有していただいているので、もしかすると先方のなかには、私がオプトからきているのを知らない人もいらっしゃるかもしれません。
もちろん立場を隠しているわけではありません。それぐらいチームに溶け込んで仕事をさせてもらっているってことだと感謝しています。
新卒でオプトに入社してから、広告運用コンサルタントや広告営業、広告営業部長、ブランドマーケティング支援コンサルタントなどいくつもの立場を経験しました。
2019年からは、いまお話した化粧品メーカーのマーケティング支援をメインに業務を行い、別途個人事業主としても企業様のマーケティング支援の活動をしています。
これらのほかにも、メタバースをテーマに関係者と交流を深めるコミュニティ活動もしており、三足のわらじを履きわけながら活動しているのですが、こうした働き方ができるのも、オプトが時間や場所で社員を縛らず、本業と副業の両立を認めてくれているからです。
自由と責任にはなりますが、働き方について、個人の意志を尊重することがオプトの魅力だと感じています。
トップダウンでルールをガチガチに固めたほうが社員としては悩まずに済み、マネジメントするほうも楽なのでしょうが、オプトは統制よりも混沌から生まれる発想力やクリエイティビティを信じる会社。だからこそ独立系の広告代理店として一定の地位を築くことができたのだと思います。
私が、これまで前例のなかった顧客先常駐のインハウスマーケターになりたいと願い出て認められたのは、まさにこうしたカルチャーの賜物と言えます。
広告代理店に本音なんて言わない。だから自分から顧客の懐に飛び込んだ
なぜ私がマーケターとして顧客先常駐をしたいと願い出たのか。それは、広告代理店と顧客を隔てている「ガラスの壁」の向こう側に立ち、マーケティングの本質や顧客の課題を見直してみたかったからです。
もちろんこれまでの立場でも顧客の伴走に努めてきました。しかし、いくら自社のマーケティング活動に貢献してくれていると認めてくださっていると言っても、あくまでもコンサルタントはコンサルタントであり、営業は営業です。
共有されるデータや情報にベールがかぶせられているのが普通ですし、本音をストレートに話していただく場面は非常に限られていました。
デジタルマーケティングのプロであり続けながらお客様と同じ場所に立つにはどうすればいいのか。視点を変えたいだけなら転職するのが一番なのは言うまでもありません。でも、転職して顧客の社員になることには抵抗がありました。
広告代理店の立場だからこそ得られる最新の技術や情報からは一定の距離を置くことになるでしょうし、業界の動き、各社の動向に疎くなるのは目に見えているからです。
そこで選択したのが、オプトに籍を置きつつ顧客の組織のなかで働く「インハウスマーケター」になることでした。
営業部長を辞してからは、マネジメントではなく現場のマーケターであり続けようと決めていたので、当時の上司に、自分がなぜこの仕事をやりたいのか、それによって社内外にどんなメリットがあるのか、自分の考えを率直に伝えたところ、すぐに私の申し出を受け入れてもらえました。
実際にインハウスマーケターとして化粧品メーカーのマーケティング部門で働きはじめてしばらくは、なかなかお互いの距離感や温度感がつかめませんでした。みなさん普段大変お忙しい上に、私が何ができる人間か、またどういう人となりかすら分からないのですから。自主的に課題のピックアップと解決へのアプローチを纏めて会話させていただくことが最初の糸口でした。また議論させていただく際は、良い意味で遠慮しないことがポイントだったように思います。アウトプットの質やスピードにこだわった結果、いまではすっかりマーケティングチームの一員として迎え入れていただいています。
この仕事をはじめて丸3年。いま改めて感じるのは、消費者の捉え方、マーケティングのアプローチ、データの読み解き方、それを製品開発に活かすプロセスなど、そのどれもがマーケターとして経験済みだったはずなのに、立場が変わるだけで、これほどまでにものの見た方が変わるのかという驚きです。
以前であればなかなか見る機会がなかった、施策の結果を表す売上や利益などの数値、またそれぞれの立場の方の視点や考えを間近に感じる機会が持てたことは、マーケターとしての成長を後押ししてくれたように思います。
「ガラスの壁」の向こう側には、私が想像していた以上に、高い解像度でBtoCマーケティングの神髄に触れられる場がありました。少なくとも、オプトのマネジメント陣が私の意志を汲み、尊重してくれなければ、おそらくこうした働き方はできなかったに違いありません。ですから当時の上司たちにはいまも感謝しています。
私に必要なことは、管理職でもフリーでもない選択肢
オプトへの入社から15年が過ぎ、同期入社した社員で現役のマーケターとして活動を続けている者はもうほとんどいません。マネジメントや役員として経営の一角を担うか、会社の外に出てマーケターとして独立する道を選ぶかのいずれかを選択するケースが多かったからです。
しかし、私は「or」ではなく、「and」の選択をしました。
先ほどもお話したように、オプトは、時間や場所で社員を縛らず、自ら掲げたミッション・目標を達成したかどうかで社員を評価する会社です。副業も認められており、多様な業界、さまざまな領域の最新情報が集まる場所でもあります。
さらに、個人の意志や意欲を尊重するカルチャーがあることを踏まえると、私にはオプトを辞める選択肢がありませんでした。
オプトなら、自分が得意とする仕事、戦いたい領域で勝負でき、前例のない働き方、既存の枠からはみ出す新たな職種すら生み出すことも可能です。
まだ私のような働き方を選ぶ人はオプトでも少数派ですが、管理職や経営陣に進まなくても、フリーとして独立しなくても、現役マーケターとして価値を出し続けられるということは、マーケターに第三の選択肢を提供するという意味でも、オプトの価値を高めてくれるはずです。
あなたとともに新生オプトで働きたい理由
いまは、マーケターとして培った知見をどうやって顧客に還元するのがベストか、そこに頭を使う時間が長いのですが、仕事の配分をうまくやりくりして今後はメタバース関連の活動などにも力を注げるようになったらと思っています。
結果的にこうした活動がマーケターとしての活動の幅を広げるきっかけになればいいですし、仮にそうでなくても、こうした時間を持つことは人間として成長する上では必要なことだと思うので、ぜひチャレンジしたいですね。
オプトなら、自分の意志で自分のキャリアを決めることが可能ですし、実績を積めば積むほど選択肢が増え、キャリアの幅も広げられます。
変化の激しいデジタルマーケティングの世界には多様性ある人材が欠かせません。もしこの世界に興味があるなら、異業種を経験した方とも一緒にオプトで働きたいと思っています。