# Styling Workshop
ボンディッシュはMVVのビジョン(長期目標)として、「コントラクト日本一」「ケータリング世界一」を掲げています。私たちが目指しているのは、単に規模や実績だけではなく、「ケータリングといえばボンディッシュ」と誰もが思い浮かべるような価値や存在としての世界一です。
そのためには、料理やサービスだけでなく、空間づくりや見せ方、世界観の表現力を磨き続けることも欠かせません。
今回のスタイリングワークショップも、ボンディッシュのケータリングの価値をさらに高めていくための学びのひとつとして開催しました。
テーマは“自由”。
料理でも、花でも、器でも、素材でも。
「自分らしい世界観」を、テーブルの上で形にするワークショップ。
完成したコーディネートは、自分の手で撮影。
ただ“つくる”だけではなく、見せ方や切り取り方まで実践します。
当日は、料理家/ボンディッシュCSSO寺井幸也さんから直接フィードバック。
プロの視点を通して、スタイリングや写真表現をその場で学べる時間です。
▼参考
CSSO寺井幸也とともにボンディッシュはどう変わっていくのか ― 食数が増えるほど質を上げていくサステナブルへ ―
感性を動かしながら、試して、撮って、学ぶ。
そんな実践型のワークショップを開催しました。
スタイリングには、ひとつの正解があるわけではありません。同じ器や花材、同じテーブルを使っていても、選ぶものや配置の仕方によって表現は大きく変わります。
「何を主役にするのか」
「どんな空気感をつくりたいのか」
「どこを切り取ると魅力が伝わるのか」
最後に寺井さんから、構図の考え方や余白の使い方、色の組み合わせ方、視線の流れを意識したスタイリングのポイントなどをアドバイス。
少し配置を変えるだけで印象が大きく変わることや、写真として見たときに伝わりやすくなる工夫など、実践を通して学んでいきました。
スタイリング前と後では、同じ素材でも見え方が変化します。
▼ビフォーアフターの一例をご紹介
(左)Before (中央)After① (右)After②
主役となる鮮やかな花器と花々の存在感を際立たせるため、器にあえて暖色の対照となる「寒色」を合わせたところ、補色の関係によって全体のバランスがより洗練された印象になりました。高さを出すためのアクリル台をあえて完全には隠さず、全体のボリューム感や立体的な表現を重視したことで、空間に軽やかさを。丸みのある花材に合わせて、質感の異なる葉ものをアンスリウムのような馴染みの良い素材へと変更したことで、統一感のある世界観と華やかさが生まれました。
一方で、2パターン目ではコントラストを意識したスタイリングに。背景や周囲の明るさを抑えることで視線が自然と料理に集まり、まるでスポットライトを浴びているかのように主役としての存在感が際立つ仕上がりとなりました。
(左)Before (右)After
遊び心のある器の配置や重ね方を活かし、ブルスケッタをあえてランダムに配置しつつ一部に整列した場所を作ることで、軽やかさが強調され、洗練された印象になりました。散りばめた花びらは、レンズ越しに見て物足りないと感じる場所へピンポイントで足していきます。
また、すべての要素をフレームに収めようとせず、あえて一部にフォーカスする表現を試みたことで、その場の「空気感」が切り取られ、魅力が伝わりやすくなりました。そして、サイドからのアングルで撮影する際には、背景の奥行きを意識し、奥の視線の先に要素を置く工夫をしたことで、写真全体のバランスが保たれました。
(左)Before (右)After
黒いテーブルの重厚感と、あえて選ばれた明るいトーンのベースを両立させるため、元の木枠が持つ「お盆」のような印象を払拭する調整が行われました。竹製の敷き物や瑞々しいグリーンを効果的に配置したことで、単調になりがちなテーブル面に豊かなテクスチャと色彩のリズムが誕生。その結果、重くなりがちな土台の印象が一掃され、光を反射する洗練された明るさが全体を包み込み、視覚的な軽やかさが格段に向上しました。
(左)Before (右)After
真上からのアングル(俯瞰)で撮影するにあたり、食材本来の魅力が最大限に伝わるよう、配置の戦略的な見直しが行われました。特に、ピンチョスを垂直ではなくあえて横向きに寝かせる工夫。この結果、単なる整然とした配置から脱却し、空間に優雅な「動き」と「流れ」が生まれ、写真全体が格段に洗練された表現へと昇華されました。この微細な調整が、視覚的なダイナミズムを生み出し、見る者に素材の新鮮さとコーディネートの意図を強く印象づけました。
(左)Before (右)After
独自のコンセプト「文房具メーカー」を軸に据えたスタイリングでは、本来の用途を超えて照明器具(デスクライト)を大胆に構成要素として取り入れました。光の質感をデザインの一部として組み込むことで、プロダクトが持つ機能美を際立たせ、独自の世界観をより一層強調しています。
また、ハサミなどの道具をあえて開いた状態で配置する「動き」を意識したスタイリングによって、静止したテーブルの上に作業の息遣いや時間軸を感じさせる視覚的リズムが誕生。この緻密な計算に基づいた配置が、空間全体にダイナミックな躍動感をもたらし、見る者の想像力をかき立てる洗練された表現へと昇華させました。
▼スタイリング実践中
▼寺井幸也さん コーディネート
純白の器をキャンバスに、ショートケーキの瑞々しい世界観を表現。ホイップクリームを彷彿とさせる可憐な白い花びらを添えることで、どの角度からレンズを向けても美しさが際立つ、隙のないスタイリングに仕上がっています。
驚くべきは、参加者の半分に満たないほどの短時間で、迷いなくその構成を形にしていた鮮やかな手際です。
どの作品にも共通していたのは、それぞれの「自分らしさ」が表現されていたこと。
スタイリングは知識だけで身につくものではなく、実際に試し、観察し、撮影しながら感覚を育てていくもの。
だからこそ、このワークショップでは完成度だけではなく、その過程そのものを大切にしています。
目の前の素材と向き合いながら考える時間。
配置を変えてみる時間。
写真として切り取る時間。
そしてプロからフィードバックを受ける時間。
そのひとつひとつの積み重ねが、新しい発見や表現につながっていきます。
こうした感性や表現力は、日々のケータリングの現場にもつながっています。料理をどう見せるか、空間をどう演出するか、お客様にどんな体験を届けるか。スタイリングを学ぶことは、ボンディッシュらしい価値を磨き続けることでもあります。
正解を探すのではなく、自分だけの「好き」を見つけることが、表現の第一歩です。
こうしたワークショップやイベント、勉強会、研修などの取り組みも、私たちは日々かたちを変えながら育てています。毎回同じではなく、その時々のテーマや出会いによって新しい学びが生まれ、少しずつ進化を続けています。
どんな企画が生まれるかはまだまだこれから。
だからこそ、次はどんな体験ができるのだろうと想像する時間も、この環境の楽しさのひとつかもしれません。感性を磨き、新しい視点に出会える時間。
そんな機会がこれからも積み重なり、ボンディッシュのケータリングの価値向上、
そして「ケータリングといえばボンディッシュ」と言われる未来につながっていくことを、私たち自身も楽しみにしています。