今回お話を伺ったのは、昨年11月に入社したデザイナーの舩山さんです。前職では、大手ECサイトを運営する事業会社に勤め、幅広いデザイン業務を担当されていました。その中でUI UX改善にも取り組み、その可能性に着目していた舩山さんは、ユーザー体験の改善をより一層突き詰めていきたいと考え、転職を決意されたそうです。舩山さんが、なぜ転職先にニジボックスを選んだのか?ニジボックスに入社したことで得られたことは? 転職活動中のみなさんが気になる質問にお答えいただきました。
依頼通りの制作ではなく、本質的なユーザー体験の改善を目指して。同じ志を持つデザイナーたちと、UI UXを強みとする会社に出会えた。
--前職では、どのような企業でどんなデザイン業務を担当されていましたか?
前職は、ECサイトを運営する大手の企業に4年ほど在籍し、インハウスデザイナーとして、ECサイトにまつわるバナーやLP制作に携わっていました。
--転職を考えたのはなぜですか?
私は、デザイナーとして、表層的なものではなく、ユーザーに真に価値を感じてもらえるデザインすることを目指していました。ですが、前職では目の前の現実として、短期的な売り上げ獲得を目的としたデザイン業務に忙殺されてしまっていることが多かったんです。今、思い返せばECサイトの特質でもあったのかもしれませんね。
そんな中でも、ユーザーに価値を提供するにはこんなデザインが良いのでは?もっとユーザーの役に立つためのデザインが他にあるのでは?と常に自問自答していました。そのような環境で、デザイナーとしての成長という点でも停滞を感じていたこともあり、転職を考えたんです。
UI UX改善という分野を突き詰めてビジネス推進に貢献しつつ、デザイナーとしてより加速度を上げながら成長できる環境を探そうと思っていました。
--ニジボックスでは狙い通りの仕事に携われていますか?
はい、デザインへの関わり方として私の求めていた形で実現できていると思います。
現在はリクルートが運営する決済系サービスのチームに参画し、アプリのUI UX改善に向けたデザイン業務をメインに、プロモーションにおけるビジュアルデザインも担当しています。
そこでは、ワイヤーフレームからそのままデザインを制作するのではなく「こんなデザインにした方が、より良いUIになるのでは?」と積極的に提案することを大切にしながら、ユーザーに向けたデザインを行っています。私の関わったサービスを、エンドユーザーが価値を感じた上で選択し、使い続けていただくことでクライアントへの価値発揮・共創につながると思っています。
--転職時に求めていた環境で働けているんですね!ほかに、ご自身の成長につながりそうな新たな経験はありましたか?
参画先が運営に関わる組織も大きいので、プロジェクトに関わる関係者が多く、多様な立場や観点のメンバーの認識をリアルタイムですり合わせながら業務を進めています。プロジェクト全体で認識を合わせるために、自分の考えを説明資料として、誰が読んでも理解できるように言語化・ビジュアライズする必要があります。おかげさまで提案力や言語化スキルを磨くことができているなと思います。
--転職時の考えがかなっているようで良かったです!
-- 転職活動時の話に戻りますが、ニジボックスを見つけた際はどのような印象でしたか?
実は、転職を考える前にニジボックスが主催するイベント「UI UX Camp!」に参加したことがあったんです。そして、「UI UX」というキーワードで検索した際にネット上の記事を見かけることもあったので、ニジボックスがUI UXに力を注いでいる企業であることは認識していました。
またグループ会社として、リクルートが展開する複数の大規模サービスの運営に中長期的に携わることができる点も魅力的でしたね。そのような環境であれば、デザイナーとして事業者の観点からデザインを行っていくだけでなく、ユーザー目線でのデザインもすることができる。そうすることで、本質的に価値のあるUI UXを提供できるのでは?と感じたんです。
--入社の決め手は何でしたか?
面談でクリエイティブ室 室長の上田さんとお話をした際に、具体的な事例も見せていただきながら「制作会社だからといって依頼通りのデザインをするのではなく、ユーザー体験を改善していくための提案をすることに私たちの本当の価値がある」というお話をしていただき、とても共感したんです。
また、デザイナーの人数が120名以上と、想像していたよりもはるかに多かったことも決め手の1つですね。さまざまな意見を持ち、多様な経験をしてきたデザイナーたちとお互いに、切磋琢磨しながら加速度的に成長できそうだなと。
クライアント視点と、ユーザー視点。これまでの経験で広がった視野を生かし、本質的なユーザー体験の改善を目指す。
--では現場での具体的なお仕事の流れについて教えていただけますか?
まずは、参画先のチーム内の起案者から改修の経緯や課題点、「具体的にこんなデザインに改修していきたい」という要件をヒアリングします。その内容に対して「工数はこれくらいかかります」といったスケジュールの調整をはじめ、「こういうことを要望されていますが、より効果的な改善をするためにこんなデザインにしてみるのはいかがですか?」といった提案も積極的にしています。
その後、開発チームとコスト感も含めて実現性を検討し、ワイヤーフレーム制作とデザイン制作に取り掛かります。デザイン制作後は、デザインディレクターを始め、各部署の担当者など、さまざまな関係者から複数回に渡ってレビューしてもらいます。その上で修正やブラッシュアップを重ね、最終デザインにまとめ、開発メンバーと連携してリリースまで進行していく、というような業務になります。
--前職までの経験で、現在の業務に生かせていることはありますか?
前職では発注者観点での社外のデザイナーへのパートナーディレクションや、受託目線でのデザイナーチームのマネジメントもしていました。そのような経験を生かし、一方的な待ちの姿勢で依頼通りのデザインを行うのではなく、一歩引いた視点で改善策を見極めることで、積極的なデザイン提案ができています。
--積極的にデザインを提案された成功事例を教えてください。
入社後に初めて担当した改修案件でしょうか。
最初だったので勝手が分からず、依頼された通りにデザインすることを優先すべきか迷ったんですが、同じチーム内のデザイナーに相談すると「それは提案した方がいいね」と後押しをしてくれて、自信を持って提案できました。結果として、提案の一部を採用していただきました。この時の出来事が発端となり、「積極的に提案をすることが、私たちの本当の価値である」ということを再認識し、現在につなげることができています。
多様なキャリアのデザイナーたちと切磋琢磨しながら成長し続ける環境。
--メンバー間ではスキルアップの取り組みなどは積極的にされていますか?
業務外でも同じ担当領域のデザイナーと月に1回LT会を開催したり、週に1回くらいの頻度でさまざまなテーマを持ち寄って勉強会を実施しています。例えば「いろんなデザイン見てみよう会」という集まりでは、国内外問わずさまざまなデザイン事例を見て、デザインの目的や背景などを分析しています。自分だけで調査したり、勉強したりしていると自分だけの凝り固まった考えや意見になってしまうので、他のメンバーの多角的な視点や考えを知ることができて貴重な学びになっています。また、そこで交流したデザイナーたちに影響や刺激を受け、業務外でも個人制作を始めました。これらの機会を通じて、多くのデザイナーと共に成長できているなと実感しています。
また、少し前に、ニジボックス内のデザイナーだけでなくディレクター、フロントエンドエンジニアを集めて下期の振り返りKPTを行いました。その会を行ったことで、改善すべき課題が見えてきたところです。そもそもこの会は私の発案から開催することになったんですが、最初に声がけをした時はみなさん忙しいので全員は参加できないだろうな、と思っていました。ですが、当日はチーム全員が喜んで参加してくれて、とても有意義な会になったと感じています。このKPTは今後も定期的に開催し、課題を出し続け、新たな改善へとつなげていけたらいいなと思っています。
--舩山さんが今後挑戦したいことはありますか?
私がデザイナーとして関わるサービスのUIデザインは、ユーザーがその存在に気づくことなく、自然に、まるで呼吸するように使っていただけるものを目指したいです。
現在、私たちはメンバー同士で支え合い、お互いにデザイナーとして成長しながら業務に取り組んでいます。今後は、ニジボックスのデザイン組織として参画先から頼りにされる存在となりたいと考えています。そのため、チーム全体の成長を促すために、計画的にスキルアップの環境を整備していきたいです。また、デザイナー同士だけでなく、他の部署やメンバーとも連携方法を模索し、ニジボックス全体でお客様満足度の向上を目指していけたらと思います。