こんにちは。メディフォン株式会社 デザイン室でUX/UIデザイナーをしている牧野内です。
弊社の健康管理SaaS「mediment」は、2021年のリリース以来、多くの企業の人事労務ご担当者さまや産業保健スタッフの方々にご利用いただいています。
ありがたいことに対応領域が広がり続ける中で、今期からは社外CTOの若狹さんとPdMを中心に、部署横断でプロダクトに向き合う体制で開発を進めています。
この記事では、そのチームの一員として、UXデザイナーが日々どのように他部署と関わりながらプロダクトづくりをしているのかをご紹介します。B2B SaaSでのデザイナーの働き方や、メディフォンに興味を持っていただいた方の参考になれば幸いです。
medimentのデザインは「一人のユーザー」では完結しない
medimentには、企業の人事労務ご担当者さま、保健師・産業医といった産業保健スタッフ、そして健診や面談の対象となる従業員の方など、立場の異なる複数のユーザーがいます。同じ画面でも、使う人によって見たい情報や業務の流れがまったく違うことも珍しくありません。
さらに、ユーザーの声は営業やカスタマーサクセス(CS)など、日々お客様と接しているメンバーを通じて届くことが多くあります。そのため、デザイナーが画面だけを見ていても良いUXにはたどり着けません。
「誰が、どんな業務の中で、何に困っているのか」を、社内外の様々な人と一緒に解きほぐしていくことが、medimentのデザイナーの仕事の大きな部分を占めています。
部署を越えて「聴く」
そこで私たちデザイナーが大切にしているのが、エンジニアや事業部、営業、CSなど、medimentに関わる方々との対話です。
今期の新しい体制づくりが進む中で、私もデザイナーとして、関係者の方々へのヒアリングに参加させてもらいました。
ユーザーインタビューと同じように、社内のヒアリングでも聞き方を工夫しています。忙しい現場の時間をいただくので、例えば次のようなアプローチを組み合わせて進めました。
- 今の業務で感じていることや要望を自由に話してもらう(オープンな質問)
- 事前に立てた仮説について、実際にそう感じているかを確かめる(クローズドな質問)
- 「どんな条件や代替手段があれば、この要望は別の形でも解決できそうか」を一緒に考える
実際に話を聞いてみると、「その機能そのものより、この情報が確認できれば十分」「ここは実はそこまでこだわっていない」といった声も多く、要望の背景にある本当の課題が見えてくることがありました。
要望をそのまま形にするのではなく、その奥にある業務やペインポイントを理解することの大切さを、改めて実感する機会になりました。
目線を揃えるための「見える化」
立場が違えば、同じ言葉でも思い浮かべるものが違います。時には同じ方向を見ているはずなのに話がずれることもある中、デザイナーとして少しでも貢献を心がけたのは、話し合いの土台になる情報を図や資料にまとめる「コミュニケーションデザイン」の部分です。
例えば、medimentがいまどんな成長フェーズにあるのか、ビジネスサイドと開発側がどのように連携しているのかを図に整理したり、事業部の方向けに、SaaSプロダクトにおける機能追加と既存機能の改善のバランスについての解説資料を作ったりしました。
こうした資料は、PdMや事業部のメンバーが議論を進めるうえでのたたき台の一つとして活用してもらっています。
▲開発部・デザイン室など部署横断で実施した「product all hands」の様子
チーム全員で、改善を回し続ける
新しい体制は、PdMを中心に開発チケットの判断基準やスケジュールの持ち方、ミーティングの設計などが整理され、チーム内のコミュニケーションもぐっと取りやすくなりました。
また、定期的にチーム全体での振り返り(KPT)の場が設けられていて、エンジニアもデザイナーも関係なく、全員が意見を出し合っています。完璧な仕組みが最初からあるわけではなく、みんなで少しずつアップデートしていく。そのプロセスに、デザイナーも一メンバーとして参加しています。
▲定期的な振り返りで、全員で意見を出し合い改善を続けている
UX改善プロジェクトのこれから
こうしたチームの取り組みの中で、「UX改善プロジェクト」も立ち上がりました。現在デザイナーチームは、日々の機能開発に加えて、このプロジェクトの中心メンバーとして動いています。
ここ1〜2年でmedimentがカバーする領域は大きく広がりました。そのぶん、ユーザーの業務フローやユースケースを一つひとつ確認しながら進める必要があり、簡単ではありませんが、そこにこそB2B SaaSのUXデザインの面白さがあると感じています。
おわりに
入社1年目の私にとって、エンジニア、PdM、社外CTO、事業部やCSの皆さんとそれぞれの視点を共有し合いながら一緒にプロダクトに向き合えていることは、大きな学びになっています。
良いUXは、デザイナーだけでつくれるものではなく、プロダクトに関わる全員の対話の中から生まれるものだと実感しています。
これからも社内の様々なメンバー、そしてユーザーの皆さまとの対話を大切にしながら、産業保健の現場で本当に役立つツールを届けていきたいと思います。
メディフォンでは、一緒にmedimentを育てていく仲間を募集しています。少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお気軽にご連絡ください。