(このコンテンツは2023年9月にメドコム公式noteにて初出、Wantedlyに一部修正し転記したものです)
こんにちは。メドコム人事の小島です。
当社の技術顧問である今泉英明さんに「技術面から見たメドコムの魅力・可能性」についてお話ししていただきました。株式会社メドコムへの入社を検討されている方、特にエンジニアの皆さまには必見の内容になっています!
プロフィール 株式会社メドコム技術顧問 今泉英明氏
慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科博士課程修了後、楽天技術研究所、トヨタIT開発センター、
東京大学 先端科学技術研究センター 特任准教授などを経て、
現 慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任准教授。
本コンテンツの元になっているインタビュー動画を下記YouTubeからもご視聴いただけます。
▼目次
ICT分野の研究者から医療IT系のスタートアップ立ち上げへ
大きなポテンシャルを感じたことが参画のきっかけ
医療現場の課題は業務プロセスの改善があまり進んでいないこと
メドコムの技術面は可能性の塊
技術的にも組織を作る上でも成長していける環境
ICT分野の研究者から医療IT系のスタートアップ立ち上げへ
──早速、これまでの経歴も踏まえて自己紹介をお願いします。
今泉英明と申します。キャリアは大きく分けると二つで前半がICT分野の研究者、後半が医療IT系のスタートアップに携わってきました。研究者時代は通信分野、インターネット技術分野で博士号を取り、その後東京大学で光デバイスを使った次世代ネットワーク技術を研究していました。そこで学んだ技術を生かして楽天の研究所、そしてトヨタのシリコンバレーにある研究所に所属し、自動運転支援システムを作っていたという経歴です。
──前半と後半の境目には、何があったのですか?
大きな転機となったのが、楽天からトヨタに転職する時でした。胃がんが見つかり、胃の4分の3を切除しました。何とか生き残りましたが、再発したら死ぬかもしれない、「ここで研究をしている場合なのか」と思いました。医療業界に何かしらの形で恩返しをしたいと思っていた時に、シリコンバレーで、スタンフォードにMBAを取得しに来ていた日本の医師と出会い、彼に起業しようと誘われたことをきっかけに、2014年に医療IT系の会社を立ち上げました。ドクターtoドクター型の遠隔医療のサービスを提供する会社を設立し、約8年間在籍。最後の2年は代表を務め、およそ6万人の医師に利用してもらうほどのサービスに成長しました。そして、2022年に退任し、いろいろな企業のお手伝いをする中で、株式会社メドコムにも参画させてもらうことになりました。
大きなポテンシャルを感じたことが参画のきっかけ
──技術顧問へ就任するきっかけは何だったのでしょうか?
医療IT系企業を立ち上げた当初、五反田のシェアオフィスを使っていたのですが、そこは幅広い業種の方が利用していて、その中に現在フロンティア・フィールド社COOの内海さんも来ていらっしゃったんです。そのオフィスがきっかけでたまたま知り合いました。いろいろなやり取りをさせてもらう中で、昨年代表を退任したタイミングでお誘いいただき、私としてもお手伝いできることがありそうだなと思ったので参画することに決めました。
──参画の決め手はありましたか?
パーパスに非常に共感したことがひとつ。そして、大きなポテンシャルがあると感じたことも決め手になりました。
「医療従事者が使用する端末をPHSからスマートフォンに変える」。パッと聞くと簡単なように聞こえますが、我々が昔使っていたガラケーからスマホに変わるだけでもかなりのギャップがあったかと思います。PHSはガラケーよりもさらに機能が少ないので、ここがスマホに置き換わった時に、どれほどのインパクトがあるのだろうと。何かものすごく面白いことができるだろうなと思ったことは、参画した決め手になったと感じています。
医療現場の課題は業務プロセスの改善があまり進んでいないこと
──今泉さんから見て、医療現場のテクノロジーの活用やDX化はどれほど進んでいて、どういった課題があると感じていますか?
病院のDX化にとても詳しいわけではないのですが、私が調べて知る限り、特に画像系のAIが検査機器と共に導入されていたり、他にも様々な新しい技術が導入されていると思います。ただ一方で、医療従事者の業務プロセスに関しての改善はなかなか手がつけられていないとも感じています。まだまだPHSが中心ですし、看護師さんがデータの多くを手入力しており、そこに相当な時間がかかっている状況。一部の医療機関ではIoTを導入しているところもありますが、やはりまだまだ入り切っていません。まだまだ業務プロセスの改善があまり進んでいないことは課題だと考えています。その点において、株式会社メドコムから提案できる余地があるのかなと。
──日病モバイルの導入により、医療業界はどのように変わると思いますか?
やはり業務改善の部分に一番貢献すると思います。医療従事者の方の、本来は技術で改善できるところに割いている時間を削減し、患者さんのケアなどに時間を使えるようになるのではないかと。
メドコムの技術面は可能性の塊
──メドコムにおける技術面の可能性についてはどうお考えですか?
非常にポテンシャルがあり、可能性の塊だと思っています。メドコムは、基本的に回線・端末・アプリケーションの3つを提供するものになりますが、2022年に佐藤社長が日経新聞にて「他社のアプリケーションをメドコム(旧:日病モバイル)に載せる」と話されていたように、他社の作る機能を載せていくことで医療の本当のICTプラットフォームになっていくと考えています。セキュリティを担保し条件を超えていくというハードルがあるため、新たなサービスを病院へ導入するのはなかなか難しいこと。業務改善に役に立ついろいろな可能性を持っていても、そのハードルを超えられずにいる企業は多くあります。株式会社メドコムのICTプラットフォームを支援することで、新しい技術や機能を病院に導入していけると思っています。
ただ、2つ3つの他社の新たな機能を載せるだけであれば、そこに特化したやり方がありますが、これが100や200の機能を載せるとなった時には、いわゆるAppleのApp Storeのような、アプリを収容するプラットフォームがさらに必要になると思います。その全体のアーキテクチャをどうするか、APIをどうするか、管理をどうするかといったことを考えなくてはいけません。ここを考えて設計し作っていくところが、エンジニアとしてはとても楽しいところであり、可能性が大きい部分だと感じていますね。
技術的にも組織を作る上でも成長していける環境
──エンジニアが、当社で成長できる部分はどこにあると思いますか?
ちょうどまさに大型の資金調達をしたところなので、プロダクトも組織も、そしてエンジニア組織もこれから大きく成長するところだと思います。技術の面で言うと、業界に特化した知見が得られると思います。そして、エンジニア組織がまだまだ小さい段階なので、これから大きく育っていく中で、エンジニア組織の文化をどう作っていくかの過程を見ながら学んでいけるところも成長できる部分ではないでしょうか。
──今泉さんから見て、当社にはどんな人が多いですか?
コミュニケーション能力がとても高いです。コミュニケーションで苦労したことは一切ないですね。相手を尊重する気持ちがしっかり根付いているのではないかと。それによって仕事がしやすいと感じる方が多いと思います。あとは、佐藤社長が面白い。特にエンジニアに対しては「常にワクワクしていてほしい」と言っているんですよね。新しい技術やいろいろな最先端を置くことで、常にワクワクしてることでエンジニアの組織が強くなっていくと考えられているので、私はエンジニアの立場であれば非常に楽しくやれるのではないかと考えています。
──最後に応募を検討しているエンジニアにメッセージをお願いいたします。
先ほどもお伝えした通り、資金調達をしたことで余裕が出てきている部分があります。そのため、エンジニアにとっては、まさに今出てきている新しい技術を使い「どんな新しいことができるか」「どう医療に貢献できるか」といった視点でさまざまなことを試行錯誤する余地ができたと思っています。エンジニアとしてのちょっとした楽しみを感じられる環境になっていますので、ぜひ興味のある方に応募していただけたらうれしいです。
ー今泉さん、ありがとうございました!