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「このまま、人事の仕事だけでキャリアを積んでいいのだろうか?」
“複業”、”パラレルキャリア”、”フリーランス”という言葉が流行り、こんな悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
人事としてこれまでやってきて、人に関する仕事は大好きだけれど、人事だけでこの先の30代、40代とやっていけるのだろうか。採用は好きだけど、事業の先行きによって変動するし、いまの企業では採用を続けていけるか不安。私は一体、どのようにキャリアアップができるだろうか。
そんな悩みを抱える方へ、これからの時代の人事職のキャリアの築き方、RPO企業での人事キャリアについて、まるごと人事を運営するBeGlobal代表の今啓亮(@konkeisuke)が答えました。
- 改めてになってしまうのですが、簡単に自己紹介をお願いします。
ありがとうございます!では、まずは会社紹介をしますね。BeGlobalは、ベンチャー企業向けのRPO企業です。
成長企業の中途採用を、必要な期間だけ月額定額制で支援する「まるごと人事」というサービスを提供しています。他にも採用広報を支援する「まるごと採用広報」や、採用ピッチ資料の制作を代行する「まるごと採用ピッチ資料」というサブサービスも運営しています。
僕の自己紹介としては、いま34歳(2021年2月時点)で、当社含めて3回ほど起業してきました。20歳の学生時代には家庭教師の仲介業をやっていて、26歳の時には東南アジアで、人材紹介企業を起業し経営していました。当社BeGlobalは29歳の時に起業して、現在2021年時点で6期目、社員数が40名ほどに成長しました。
- サービスとしての「まるごと人事」を立ち上げた理由を教えてください。
2015〜2016年の起業当初は様々な企業の採用支援を、僕1人でやっていました。3期目の途中までは自分だけしかいない一人社長、つまり人事フリーランスのような状態でしたね。
お客様の「どうすれば採用が成功するかわからない」というかなり広い課題が多かったため、採用戦略から採用手法の立案をゼロからご支援していました。のちに「採用方法はわかっているけど手が足りない」や「原因がわからないけど上手くいかない。突破口が見つからない」など、多くの企業が採用についての異なる課題を抱えていることがわかってきました。
そうして複数の企業と関わるうちに、どのくらいのスコープで関わると高確率でその企業の採用が成功するかという再現性を持てる支援方法が見えてきたため、より多くの企業へ展開することを決めました。そこからは2018年に社員を3人採用し、2019年から2020年末で37名の社員が増えたという経緯ですね。
企業の理想を実現するパートナーでありたい
- ベンチャー企業に対して、BeGlobalが届けられる価値とは何ですか?
「成長企業のミッションとビジョンを実現するパートナーでありたい」というのが僕らの根本の想いです。
企業にはそれぞれ、目指している理想がありますよね。誰かの課題やニーズに対して、自社独自のプロダクトやサービスを展開することで、さらに良い社会やさらに面白い世の中の実現を目指している。いまの成熟社会におけるビジネスって、さらに何かを良くするロジックで成り立っていると僕は思っています。
多くの経営者が「結局は人だよね」とおっしゃっているように、企業の理想実現に向けて必要なのはヒト分野だと思っています。いまよりも組織を大きくしたい、一緒に実現してくれる仲間がほしい、などの組織課題を抱える経営者をサポートし、ともにミッション・ビジョンを実現してくことが僕らの職業であり、価値だと思っています。
人材分野に強い僕らがともに伴走することで、成長企業が理想を実現するスピードが速まる。成長企業のミッション・ビジョンがどんどん実現していけば、これからの社会はもっともっと面白くなる。想いやミッションを持った企業の採用面のパートナーとなり、一緒にビジョン実現や成長を喜びたいと思っています。
- 創業から現在までで、採用市場はどのように変化していると感じますか。
んー、正直、毎年変わっていますね。全体を総じての所感ですが、求人媒体や採用手法の増加に伴って、複雑になっている気がします。過去にはソーシャルリクルーティング、Twitter採用、採用マーケティング、採用ブランディングなどが流行りそうで流行らなかったり(笑) 逆に完全に根付いたダイレクトリクルーティングも職種ごとに多様化している印象です。
リファラル採用なども含めると、企業内人事の方々が情報に追いつくだけでも精一杯だと感じています。10年前の採用は大手求人広告にどん!と大きく求人広告を掲載すれば、応募→面接で採用できる時代でしたが、2021年現在は選択肢が100種類以上あると言っても過言ではありません。
媒体も手法も選択肢が多いからこそ、企業からすると採用市場の全体像を把握したり各媒体や手法を比較分析したりするだけで手一杯です。人事の方は、採用だけでなくカルチャーづくり・オンボーディング・労務・制度設計などやるべきことがたくさんありますからね。
複数社人事として働くやりがい
- この時代の採用マーケットに関わる醍醐味はなんですか?
正解がないからこそ面白いし、ぜんぜん飽きないことですね。企業が困っているからこそ僕らというRPO企業がお役に立てる点が醍醐味ですね。
さらに言うと、採用市場における専門家になりたいですね。いわゆる弁護士さんや会計士さんのように、採用に関するたくさんのケースや専門的なナレッジを持つプロ集団を目指しています。
採用業務って、ただただ合格です・不合格ですと連絡をするだけの「こなす」だけであればアルバイトの方でもできちゃうと思うんです。だからこそ軽視されやすい。一方で、良くしようとすればいくらでも良くできる可能性が大きい領域でもあるんです。お客様が採用を成功し続けられるための「+アルファの価値」は、僕らがPDCAサイクルを回し続ける中で見つけて提案していきます。
- これまでの案件で印象に残っているエピソードはありますか。
あるベンチャー企業様は、僕らが関わることで社員数が20名の会社から100名規模の企業に拡大していきました。そのお客様は、当社が人事不在の状況からまるごと採用全体をご支援していたので、感慨深かったです。
それ以外にも、ご支援中に上場するフェーズで関わった企業様も3〜4社ありました。採用の成功は、間違いなく経営に良いインパクトを与えます。上場という企業にとって歴史的なタイミングで、採用を通じて組織成長の一端を担えたことは嬉しかったですね。slack内で「上場おめでとうございます!」とお祭り騒ぎでした(笑)
このように、採用にリソースを割けていない企業様に携わることで、組織拡大に繋がっていく組織の成長ストーリーに参加できることはやりがいでもあります。その分、もちろんプレッシャーもあります。
- これまでにお客様から言われて、一番嬉しかった言葉は何ですか?
なんだろう、たくさんありすぎて困っちゃいますね(笑)「スカウト経由で○○職で採用ができました」とか「〇名採用決まりました!」はストレートに嬉しいですね。あとは「バタバタしていて採用について指示を出していないのに、”よしな”にやってくれていつも助かります」とお言葉を頂いたのも記憶に残っています。
- 確かに「採用をよしなにやってくれる会社」ってないですよね。
当社のサービスは、1か月単位で契約をやめることができる中で、そのお客様は2年以上も継続して携わらせてもらっています。あれこれ指示されなくても、社員と同等にその会社の事業内容や社風を理解しながら採用をどんどん進めています。その姿勢はお客様に評価されているポイントでもあり、僕らの強みでもありますね。言われたことをやるだけの立場ではなく、自ら考えて実務を進める立場ですね。
外部コンサル的な立ち位置でもありながら、お客様内部の人事に近いくらい深い関わりが持てる経験は、学びでもありやりがいでもあります。当社のメンバーは1年間で4~5社くらいのお客様の採用に携わることができます。お客様の業界も多様なため、媒体選定のみならず企業ごとの事業や社風を考慮した採用手法を提案する能力も身に付きます。採用のプロになるには近道で、採用だけに打ち込める環境だと思います。
- どんな業界のお客様が多いですか?
業界というよりも、ベンチャー/スタートアップ/成長企業に特化しているのですが、業界で言うならITに関連する企業が多いです。IT×〇〇の可能性は無限大なので、不動産・建設・店舗・食品など、業界の垣根は区別しきれません。
ベンチャーに関わる採用の醍醐味で言えば、新規性があることです。例えば、カスタマーサクセス・AIエンジニア・GOエンジニアなんてポジションは3年前くらいには存在しなかったですよね。そういった新しい職種の採用方法を考え実現していくことによって、新たな仕事やポジションが生まれる瞬間に携われることは、ベンチャーに関わる面白さかもしれません。
ベンチャー企業をご支援する難しさで言えば、創業間もない企業の採用を支援するためには創意工夫や多くのPDCAが必要になることですね。ネームバリューがあれば求人を掲載するだけでも人は集まりますが、BtoB企業やスタートアップであれば、広報やマーケティングの視点も必要になってくる。
ただ決して有名ではない企業の採用をいかにして成功させるのか、という本気で顧客と向き合った経験が、結果的に自分たちの採用力強化につながると信じてがんばっています。
- ここでおっしゃる「採用力」の定義とはなんですか?
企業の魅力を発掘する、採用ターゲットを決める、採用媒体を選ぶ、候補者にとって魅力的なライティングをする、採用施策を実行に落とし込みPDCAをまわすという総合的な力だと思っています。
1社に深く関わりながら、採用市場を踏まえてマクロに捉え、戦略も意識して日々の実務を地道に進めるという総合的な力が大事かなと思います。僕らは採用サービスだけを突き詰めて、多様なバックグラウンドを持った採用を極めたい人が集まったチームです。
- 総合的なスキルが必要ですね。自社採用ではどんな人物が求められるのでしょうか。
当社自身が採用時に求める人物像で大事にしていることが3つあります。「①採用への想い・興味」「②IT/情報リテラシー」「③自律性/やりきる力」です。
最終的に”お客様へ期待以上の価値を届けること”が僕らのバリューだと思っています。一般的には自分の好きなことを仕事にしようみたいな風潮もあるかもしれませんが、僕は「仕事とは役に立つこと。誰かから喜ばれるためのもの。」と考えています。「誰かから喜ばれたい」という想いがある人ほどジョインして欲しいと思っています。
採用に想いや興味があり、誰かのためにやり切るということが大前提ですね。その上で、目まぐるしく変化する採用市場の動向やトレンドなどを自ら取りにいくIT/情報リテラシーや、自ら思考しアクションを起こすという自律性は欠かせません。
採用業務に関わる具体的なスキルは入社後に僕らのナレッジをしっかりと共有します。そのため、表面的なスキルや短期的な目線ではなく、長期的に採用を極めていける志向性の合う方と一緒に働きたいですね。もちろん人事・人材業界・ベンチャー企業でご経験のある方は優先して面談していますし、入社後に大きなアドバンテージになります。
「採用」を、専門性にするキャリアを。
- 人事に興味のある方が、RPO企業で働く魅力を教えてください。
採用という専門性を身につけられることですね。パラレルキャリアやジェネラリストって言葉があるけれど、僕は「専門として何か一つをできるようになった方が価値が高い」と思います。何でもできる人って30代以降は器用貧乏になりがちなので、「私は〇〇ができます。〇〇なら任せてください!」と言えることが、個人にとっての市場価値の高さだと思います。
そうはいっても、実は僕自身が31歳まで「なんでもそれなりにできるけど、これ!という強みの無い人」だったから痛いほどわかるんです。なんでも屋って、全部が中途半端になって結局なにができるかわからない人になってしまうんですよ。30代になってからは「行動力が強みです!」とか恥ずかしくて言えなかったです(笑)
だからこそ、僕は伝えたいんです。自分がどの専門性をつけたらいいかわからないジェネラリストな人ほど、採用を専門性にしたらいいじゃん、って。特に僕も含めた、文系ビジネスパーソンに起きがちな「なんでもできます!」「フットワークが軽いです!」という類の強みは、年齢を重ねるほどに価値が落ちていきます。
そして採用は企業がある限りこれからも絶対になくならない。BeGlobalの魅力は、採用のプロフェッショナルでありながらも、結果的に包括的なスキルが身に付くことです。ヒアリング~施策立案という企画のフェーズから、募集要項や採用媒体の募集ライティング、数字を見てPDCAをまわして改善していく調整力や実行力など、大企業のイチ業務だけでは身につかないビジネススキルが養われます。
当社は、プロフェッショナル×ジェネラリストの両方を手に入れることが可能な仕事なので、文系出身で自分は何に強みがあるんだっけって悩む人ほど応募してほしいですね。
- BeGlobal社員は、どんな想いで採用に携われているのでしょうか?
社員それぞれによってモチベーションは多様ですね。例えば、僕自身はお客様の採用を伴走することによって「企業のビジョン達成を実現すること」がやりがいです。他にも自分が採用に関わった人材が顧客企業内で活躍されている様子を見て、「人の人生が変わっていくこと」に喜びを感じるメンバーもいます。スタートアップ企業のまだ知られていないけど「素敵なサービスを世の中に広げること」を目標として関わるメンバーもいます。
社員のモチベーションを会社が操作することには僕自身が懐疑的なんですよね。社内表彰とかインセンティブ制度とかは特にやっていないです。自分が何のために働くのかは、同じ会社や近い業務であっても多様でいいと思うんです。ただ最もストレートなモチベーションとして、「お客様から喜んでもらうことが嬉しい」という気持ちは共有できる人と働きたいです。
- 最後に、BeGlobalへの応募を検討している方に向けてメッセージをお願いします!
全員がフルリモートで働きやすく、正社員として安定した職場環境を提供している自信はあります。ただ、当社の働き方だけではなく、「採用」という分野自体に強い興味を持っている方と出逢いたいなと思っています!宜しくお願いいたします!