malnaの代表の高橋です。
3か月前、「AI時代に価値を持ち続けるのは編集長だ」という話を書きました。AIがライターで、人間は編集長になる。何を書くか、何を没にするかを判断する人。記事は自分では書かない、判断する人だと。
ありがたいことに、たくさんの反響をもらいました。その一方で、この数ヶ月、僕の中で「編集長」の定義が少しずつ変わってきました。
今日は、その変化と、その先でmalnaが決めたことを書きます。

AIが何でもやってくれるこの時代に、私は、あなたと働きたい。|malna株式会社

Claude Code全社導入して2週間。採用で大事にしたいことが変わった話。|malna株式会社

Claude Codeに触れて衝撃。malnaを1週間で"AIネイティブ"な企業に変えると決めた話|malna株式会社
まず、前回と同じ問いから
「自分の仕事、この先どうなるんだろう」
最近この問いをよく聞きます。AIに仕事を奪われる気がして怖い。今の会社ではAIにまともに触れる機会もなくて、取り残されている気がして焦る。合理的に考えるほど、このまま同じ働き方を続けていいのか分からなくなる。
正直に言うと、僕自身もずっとそう感じてきました。経営者だから不安がない、なんてことはない。むしろ毎日のように考えています。
だから今日は、上から「AIを使えるようになれ」という話ではありません。同じ不安の中にいた人間が、この数ヶ月で何に気づき、何を決めたか、という話です。
正直に言うと、僕は"作れない側"の人間でした
恥ずかしながら、白状します。
僕は技術がわかりません。コードはまともに書けないし、エンジニアリングの細かい判断もできない。だからこれまで、何かを作りたいと思っても、いつも「誰かに頼む」「説明する」「待つ」側でした。
頭の中ではアイデアが鮮明でも、人に渡して、形になって返ってくる頃には、熱量が落ち、解像度がぼやけている。そういうことが何度もありました。
そして経営者として、僕はそれを「仕方ない」と思い込んでいました。自分は作れないのだから、判断する側に回ればいい、と。前回の「編集長」の話も、半分はそういう自分への言い訳だったのかもしれません。手を動かせない自分を、正当化していた部分があった。
たぶん、これを読んでいるあなたにも、似た感覚があるんじゃないでしょうか。「自分は作る側の人間じゃない」と、どこかで線を引いてしまっている。
編集長は、もう「書かない人」ではいられない
その想定が、AIで消えました。
この数ヶ月、僕はClaude Codeを使って、自分の手でいろんなものを形にするようになりました。業務を自動化する仕組み、社内の情報を整理する仕組み、思いついたアイデアの試作品。技術がわからないままでも、「こういうものが欲しい」と伝えれば、AIがかなりのところまで作ってくれる。違えばその場で直せる。気づけば夜が更けている。
ここで、前回の自分の言葉を一歩進めなければいけません。
前回、僕は「編集長は記事を書かない」と書きました。でも、それだけでは足りなかった。
AI時代の編集長は、自分で全部を書く人ではない。それは変わりません。でも、AIを使って最初の形を、自分の手で作れる人でなければいけない。自分で一度作ってみないと、「何を採用して、何を捨てるか」という判断そのものの解像度が上がらないからです。(AI時代というのも恥ずかしくなるくらい当り前になる未来が近いと思います。)
口で「こういうものを作りたい」と言うだけの編集長と、ざっくりでも試作品を出してから「ここは違う、この方向は近い」と語れる編集長。判断の重さがまるで違う。何を作るかを決め、使える形まで持っていく責任は、最後まで自分にある。作ってくれるのはAIでも、その責任は手放せません。
編集長は「書かない人」ではなく、「試作して、判断できる人」に変わった。手を動かすことと判断することは、もう対立しません。
「判断するだけ」では、足りなかった
この変化は、僕個人の感想にとどまりません。仕事の組み立て方そのものが変わりました。
以前は、新しいアイデアを試すたびに、誰かに頼んで、説明して、できあがるのを待つ必要がありました。その間、議論は止まる。だから「とりあえず試す」のハードルが高かった。
今は、まず自分でAIに作らせてみる。形になったものを持って、メンバーと話す。「AIで作ったらこうなった。ここは違うけど、方向性は近い」。そこから議論が始まる。これはチームの仕事を奪うことではなく、議論の出発点の質を上げることだと思っています。
そして、これは特別な才能の話ではありません。技術がない僕にできたのだから、あなたにもできます。問われているのは、できるかどうかではなく、やってみるかどうかです。
Claude CodeとCodexで、会社の「時間軸」が変わった
変わったのは僕だけではありません。Claude CodeとCodexを全社で使うようになってから、仕事の進み方そのものが変わりました。
たとえば、これまで半日かけて手で集めていた競合や市場の調査。今はAIに任せて、10分ほどで初稿が出てきます。5時間かけていたデータ分析のレポートも、バックグラウンドで走らせておけば、別の仕事をしている間に下書きが上がってくる。毎週1時間かけていた進捗共有の定例は、AIの日次サマリーに置き換えて、まるごと廃止しました。
誤解してほしくないのは、これは「確認が要らなくなった」という話ではないことです。AIの出力は当然そのままでは使えません。変わったのは、人間が時間を使う場所です。「集める」「打ち込む」「整える」から、「この結果をどう読むか」「これでいくと決められるか」へ。手を動かす作業から、判断へ。仕事の重心が移りました。そして、待ち時間が消えたことの効果が、思った以上に大きい。試せる回数が増え、その分だけ当たりに早くたどり着く。一回あたりの差は小さくても、回数で効いてくる。これは数年単位で、はっきりした差になっていくと感じています。
お客さんが「何にお金を払うか」が、変わってきた
これは社内の話だけではありません。僕たちの本業である広告・マーケティングの支援でも、お客さんの価値の感じ方が、はっきり変わってきました。
以前は、作業量や工数に対して対価が払われていました。でも今は、「成果」や「設計」そのものに評価が移っています。 レポート作成のような定型業務には、以前ほど予算がつかなくなった。AIで誰でも・速くできることの値段は、確実に下がっていく。これは肌で感じています。
前回、僕はこう書きました。「AIが遂行を代替し始めると、その業務の市場価格はゼロに近づいていく」と。それが理屈ではなく、自分たちの売上の現場で、現実に起き始めている。
だとすれば、答えははっきりしています。作業を売る会社のままでは、価値は目減りしていく。価値が残るのは、「何をやるか」を決め、設計し、成果に責任を持つところ。教える・実行するだけでなく、自分たちが判断し、作り、動かす側に回らないといけない。
だからmalnaは、「作って動かす会社」になります
ここからが、今日いちばん伝えたいことです。
malnaは、支援するだけの会社では終わりません。自分たちがプレイヤーとして、AIで事業そのものを作っていきます。方向は二つです。
一つは、自社でのAI事業の創出(0→1)。 クライアントに提供する前に、まず自分たちがAIで新しい事業を立ち上げる。実験場は他社ではなく、自分たちの会社です。
もう一つは、M&Aの積極化(1→10)。 日本の中小企業のAI採用率は、OECD加盟国の中で最低水準です。300万社以上が、ほぼ手つかずのまま時間が過ぎていく。その中から、AIで作り直せば価値が上がる会社を取得し、現場に入り込んで利益構造ごと再設計していく。これを、視野に入れる段階から、積極的に動かす段階へ進めます。
なぜこれができると思えたのか。AIによって、「作れる人」の定義が変わったからです。技術がない僕ですら手を動かせるようになった。つまり、判断ができて、AIで形にできる人が集まれば、事業を一から作ることも、買って作り直すこともできる。机上の空論だと思っていたことが、はっきりと手応えに変わりました。
あなたに任せたいのは、こういう仕事です
「事業を作る」「M&A」と言うと、経営陣だけの話に聞こえるかもしれません。でも、違います。これは、入ってくれる一人ひとりに担ってほしい仕事です。
具体的には、こんな仕事が増えていきます。
- 支援先のAI・マーケティング業務の再設計。 「どう改善するか」ではなく「そもそもこの業務は必要か、AIでどう作り直せるか」を問い、現場ごと変えていく仕事。
- 自社プロダクトの開発。 自分たちの事業を、AIを使って0から立ち上げる仕事。
- M&A先の現場実装。 取得した会社の現場に入り込み、AIで利益構造を変えていく仕事。
どれも、「言われたことを遂行する」仕事ではありません。何をやるかを決め、AIに何をさせるかを定義し、自分の手で試作し、最後に「これでいく」と判断する。毎日を編集長として働くということです。
そしてmalnaが渡せるのは、ツールの使い方ではありません。圧倒的な試行回数と、判断の場数です。これが、これからのあなた自身の市場価値を決めます。
5年後、AIが今の何倍も強くなったとき、その何倍ものAIと毎日仕事をして、事業を作って・動かしてきた人間の価値は、遂行者として働き続けた人間とは別物になっている。会社としても、自分たちで作った事業やM&Aで再設計した会社が積み上がっていく。働く人の価値が上がり、会社の価値も上がる。 この両方が同時に起きる場所を、本気で作ろうとしています。
ご一緒したい人は、こんな人です
スキルや知識は、入口では問いません。今、AIをうまく使えなくても大丈夫です。技術がなくても構いません。僕自身がそうだったので、心からそう言えます。
一緒に働きたいのは、こういう人です。
- 「自分の仕事、この先どうなるんだろう」という不安や焦りを、動く理由に変えられる人
- 「できない」「怖い」を、「面白い」に変えられる人
- 言われてからやるのではなく、自分の仕事を自分の事業として持てる人(malnaではこれを「オーナーシップを獲る」と呼んでいます)
- 最後の一人として「これでいく」と言い、結果に責任を持てる人
今できるかどうかではなく、その方向に向いているかどうか。最初から強い人を探しているわけではありません。小さな業務をAIで作り直すところから、一緒に始めましょう。
さいごに
AIに仕事を奪われるのが怖い。今の場所では何も変えられなくて焦っている。でも、本当は、作る側・判断する側に回りたい。
もしそう思っているなら、その焦りは、これからのあなたの一番の武器になります。
malnaでなら、その焦りを、こういう経験に変えられます。お客さんの業務をAIで作り直す。試作品を自分の手で出す。支援先の現場に入る。自社の事業を立ち上げる。既存の事業や会社の利益構造を、丸ごと変える。
いきなり応募はハードルが高い、という方は、カジュアル面談から始めましょう。所要時間は30分、選考ではありません。「この会社に入ったらどうなるんだろう」という率直な疑問に、僕が直接お答えします。正解は僕も毎日模索しているので、まずは話しましょう。