「このサイズで似合うかな…」
オンラインで洋服を買うときに、多くのユーザーが一度は抱える不安です。このサイズ不安を払拭し「ユーザーが安心して洋服を買える体験」を実現するために、メイキップはサイズレコメンドエンジン unisize を開発しました。クライアント様から高い評価をいただいている最大の理由のひとつが、精度の高さです。では、その高い精度を維持し続けるために、どのような取り組みが行われているのでしょうか。
数字だけでは見えない“背景”に迫る
プロダクトの改善において、CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)、離脱率といった数字は欠かせない指標です。メイキップの企画チームは日々膨大なデータを分析し、仮説を立てて改善に取り組んでいます。しかし、数字だけでは判断が難しいこともあります。
たとえば「着心地」や「納得感」といったユーザーの感覚は、数値では測りきれないことがあります。そういった場合には、数字だけで判断をするのではなく、実際現場に足を運んで情報収集をするということを地道に重ねてきました。
徹底したサイズ検証
unisize立ち上げ当初、世の中には「ユーザーアンケートから最適なサイズをレコメンドする」というサービスはunisize以外存在していませんでした。そのため、営業中のクライアント様からは「このレコメンドサイズは本当に正しいのか?」といった疑問の声をいただくことも少なくありませんでした。私たちは、数百体もの身体データを収集した上で、独自のアルゴリズムを構築し、社内テストを重ねていたことで精度に強い自信を持っていましたが、同時に自らの目でも確認する必要があると考えていました。
そこで企画メンバーは、クライアント様の実店舗に足を運び、徹底的に精度検証を行いました。レコメンドサイズが本当に最適か、袖丈や着丈の数値が正確に反映されているかを一着ずつ検証したのです。現場での徹底した確認作業を繰り返しながら精度を実証し、サービスの信頼性を着実に高めていきました。このように「データに基づくアルゴリズムの構築」と「現場での精度検証」を積み重ねていく姿勢こそが、unisizeの高い精度を支えてきた根幹です。
Q.「なぜ現場での精度検証が必要だと感じたのでしょうか?」
A.実際に洋服を選んで購入する場面では、同じサイズ表記でも洋服によって試着時のサイズ感や着心地が異なることがあります。私たちはunisizeを作り上げていく中で、その洋服ごとの差異を正確に反映するのは数値検証だけでは限界があると感じていました。だからこそ、現場に足を運び試着を重ねながら、ユーザーの声や行動を自分たちで確かめることが必要だと判断したのです。こうした検証を丁寧に積み上げてきたからこそ、unisizeの精度はここまで高められてきたのだと感じています。
Q.「unisizeの高い精度を維持・向上させる上で、企画チームとして大切にしている姿勢は何でしょうか?」
A.unisizeの改善における基準は、常に「ユーザーが安心して洋服を購入できるかどうか」という点にあります。データの変化には、ユーザーのニーズに基づいた行動の変容が映し出されています。だからこそユーザーの視点を決して見失わず、常に意識し続けることが重要だと考えています。企画チームとして大切にしていることは、ユーザーに安心を届けるために、UIの細部や表現の一言一句に至るまで妥協せず改善を積み重ねる姿勢です。そしてその姿勢をチーム全員で共有し、守り続けることが、unisizeの高い精度を支えてきた土台になっているのだと確信しています。
cott-onメンバーと共に磨き上げるサービス
実はunisizeには、サービスに対して協力的にフィードバックを届けてくれる“cott-on”という会員組織があります。組織の名前は「co(共同)」と「try-on(試着)」を組み合わせ「一緒に試着体験をつくりあげる仲間」という意味が込められています。cott-onメンバーからの声は、わずかな違和感や気付きを早期に発見する大切な手がかりです。新しいUIを試すときや文言表記を検討するときには、cott-onメンバーに対してアンケートやインタビューを実施し、「大きい」と表現するのが良いのか、「大きめ」「ルーズフィット」とした方が伝わるのか、といった微妙なニュアンスを丁寧に確認しています。こうしたユーザーとの双方向のやりとりが、サービスの細部を磨き上げ、結果としてunisizeの精度をさらに高めることにつながっています。
取得したアンケートでは、
「これまでにも何度かサイズに関するアンケートに回答しましたが、サービス改善へ向けた企業努力を強く感じました。これからも頑張ってください。」
といった激励の声も寄せられています。こうしたユーザーからの声は、私たちにとって精度改善を進めるための原動力となっています。ほんの小さな違和感でも、購入体験を左右する大事なサインです。ユーザーの声にしっかりと耳を傾けることで、サービスはより高精度に、そして安心して使えるものへ進化することができると信じています。
Q.「大きめ/ルーズフィット などUI表現を変えたことで、ユーザーにとってどのようなメリットがあったと考えていますか?」
A.「大きめ」や「ルーズフィット」といった表現は、人によって解釈が異なります。そこで私たちは、袖丈や身丈などの数値情報を補足し、誰もが客観的に判断できるよう工夫しました。その結果、ユーザーは安心してサイズを選べるようになり、洋服の購入に納得感が生まれるようになったと実感しています。こうした改善を積み重ねることが、unisizeの精度をさらに高めるために不可欠だと考えています。
Q.「cott-onメンバーとの共創を通じて得られているフィードバックを、今後どのようにサービスの精度向上につなげていきたいですか?」
A.cott-onメンバーからの率直な声は、私たちの仮説の妥当性を確かめ、改善の余地を見極めるうえで欠かせない貴重なものであると考えています。そのフィードバックを確実に改善のプロセスに取り入れることで、unisizeの精度は磨かれ続けています。こうした共創の積み重ねを大切にしながら、この先もオンラインで「安心して洋服を買える体験」を実現し続けていきたいと考えています。
妥協なき精度向上、その先にある未来
unisizeの精度の高さは偶然生まれたものではありません。データに基づくアルゴリズムの構築、現場での徹底した検証、ユーザーとの共創。その一つひとつの積み重ねがunisizeの精度を磨き上げ、ユーザーが安心して利用できるサービスの提供へとつながっています。
私たちは、サイズレコメンドエンジンにおいて、精度の高さは当然ながらサービスの生命線であると考えているため、その向上に決して妥協することはありません。これからもユーザーの声を起点にサービスの改善を重ね、オンラインで「安心して洋服を買える体験」を広げていきます。