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できた!が生まれる瞬間に立ち会えることが一番嬉しい。LITALICOジュニアで働く私が、「成長をつくれる存在」を目指す理由。

JR大阪駅から連なるビルの谷間を抜けた先にあるカラフルな壁が印象的なLITALICOジュニア梅田教室。

今回お話を聞いた四宮愛香(しのみや あいか)は、学生時代に兵庫県にある教室でインターンを経験した後、2018年新卒としてLITALICOに入社。以来LITALICOジュニア梅田教室の児童発達支援の指導員として活躍しています。

「子どもの頃は大人しくて、将来人と接する仕事に就くことなんて考えられませんでした」と話す四宮が、LITALICOジュニアの指導員になるまでのお話と、この仕事に対する想いをお届けします。

※LITALICOジュニア(https://junior.litalico.jp/)は、お子さま一人ひとりの得意や苦手を見つけ、それぞれの特性に応じた指導をおこなうソーシャルスキル&学習教室です。

小さい頃は人見知りで大人しい子どもでした

梅田教室の扉を開けると、いつもお子さまを明るく出迎える四宮。
今では教室を牽引する存在ですが、子どもの頃は人見知りで大人しい性格でした。

幼稚園の時は、ずっとお母さんの影に隠れてどこにいくのも一緒でした。小学校の友達とは一緒に会話できるけど、人前で発表ができない。毎回当てられたら、緊張して半泣きみたいな状態でした(笑)。中学校でバスケ部に入って、それから徐々に積極性がついてきたかな。でも発表が苦手なのは中学くらいまでずっとでした。

バスケ部の明るいチームメイトの中で、自分らしさを育んでいった四宮。中学校では勉強にも打ち込んで、高校は県内有数の進学校に入学しました。高校でも部活はバスケ部。順風満帆な学校生活を送っていましたが、高校2年生で大きな挫折を経験します。

人間関係でいろいろあって、高2の時に全く勉強をしなくなってしまいました。それから高2、高3と全然勉強が全然手につかなくなって、ほんの一瞬なんですけど保健室に入り浸っていた時期などもありました。

小学校、中学校とそれまで真面目に取り組んでいた勉強が手につかなくなって、目標を見失ってしまったまま日々が過ぎていきます。そんな苦しい環境の中で心の支えとなったのは、バスケ部のチームメイトでした。

バスケ部の友達は「世のため人のため何かしたい」みたいな人間的にできた人が多かったんです。そういう人たちに影響されて、「自分も将来何か人のためにできたらいいな」と考えるようになりました。それまでは人のためとか考えたことなかったんですけど。

「やっぱり自分は対人の仕事は向いていない」と思っていた学生時代

その後、葛藤を抱えながらも大学へと進学。選んだのは心理学部でした。大学では、アルバイトでそれまで苦手意識があった人と接する仕事にも挑戦します。

大学1年生から自分が通っていた学習塾でアルバイトをしていました。チューターとして生徒の相談に乗る仕事なんですけど、すごく緊張するし、先輩と比べて自分は全然できてないなと思って。苦手意識が強かったですね。生徒を相手に自分が主体で話さないといけないのに、いつも生徒を前にすると「何喋ろう」って感じでした。

四宮はこの時のアルバイトの経験を通して、「やっぱり自分は対人の仕事は向いていない」と思ったそう。周囲はカウンセラーを目指して大学院への進学を考える学生も多い心理学部の中で、一般企業に就職することを考えました。

対人の仕事に就くことは無理だなと思ったんです。もともとの性格もあって、人と話すのも得意ではなく、自分にとって負荷がかかることだったので。当時、学部の先生が「自分が安定していないと対人支援職はしんどい」と言っていたのを聞いて、自分が落ち込んでいた時のことを考えると、「やっぱり自分は向いてないかもしれないな」と思っていました。その時、他にピンとくる仕事もなかったので、一旦一般企業に就職をしようと考えていました。

そんな四宮に転機が訪れます。一般就職もあまりしっくりこないと思い始めていた大学3年生の時、大学の授業で、東京にある自閉症の支援団体の代表の講演を聞く機会がありました。

子どもの「成長」に携われる仕事 児童発達支援との出会い

授業の中で、絵カードとかを使った支援の映像を見せてもらったんです。その映像を見て、直感で「これだ!」と思たんです。ビビッときたいうか。そこからですね。この仕事に興味を持ったのは。

大学での講演会をきっかけに児童発達支援の仕事を知った四宮は、その後進学した大学院でLITALICOジュニアと出会います。

大学院のゼミの先生がLITALICOと繋がりがあってLITALICOジュニアのことを教えてもらいました。先生に「療育、興味あるならやってみたら?」と言われて、挑戦してみようと思って。当時、療育や福祉の仕事って、なんとなく暗いイメージがあったのですが、LITALICOジュニアは教室に入った瞬間、明るくてポップで「何だこの教室は!?」って。(笑)なんか先生達もキラキラしてる感じがして、ここでがんばってみたいと思いました。

それからは大学院に通いながら、兵庫県にあるLITALICOジュニアの三宮教室、西宮教室でインターンとして働くことになりました。そして、卒業後もLITALICOで働きたいと思った四宮は、2018年に新卒として選考を受けることを決めます。選考の過程で、なぜ自分が児童発達支援の仕事に興味を持ったのかについて気づきを得た機会があったと話します。

入社前に人事の人と面談をした時に、「趣味は何ですか?」って聞かれて、私、女性アイドルが好きなので、「若い子たちが夢に向かって頑張っている姿とか、入った当時は全然人気がなかった子が、卒業する時には多くの人に愛される存在になるっていうそのストーリーが好きなんです」みたいな話を熱く語ったんです。そしたら、「四宮さんは、人の成長を見るのが好きなんですね」って言われてすごく腑に落ちました。

心理の仕事では「成長」を追いかけるよりマイナスをゼロに戻すイメージが強いと感じていた四宮は、療育の仕事であれば、心理学部で学んだ経験を活かしながら「成長」に携わることができると考えました。

思わぬことで褒めてもらえた経験から苦手意識に変化が芽生えた

2018年新卒としてLITALICOに入社した後は、梅田教室に配属。これまでの間ずっと現場に立って、梅田教室からたくさんのご利用者様に支援を届けてきました。
もともと大人しい性格で、「将来自分は対人の仕事に就くことはない」と考えていた四宮ですが、人と接する仕事への苦手意識に変化はあったのでしょうか。

大学3年生の頃の話になるのですが、アルバイト先の塾の教室長が変わって、すごく育成に力を入れてくれる人になったんです。その人の下で働くようになってから、いろいろなことを任せてもらえるようになって、自分が思ってもみなかったことで褒めてもらえることがありました。そこから苦手意識があることでも、ちょっと一歩踏み出すことで、経験値が増えて、自信に繋がるということが分かりました。それから「自信はないけど、ちょっとやってみよう。」って思えるようになったんです。

「この経験がなかったら、たぶん対人の仕事にはついていなかったと思います」と話す四宮。学生時代のアルバイト先での経験が、人と接する仕事への苦手意識と上手く付き合っていくきっかけをくれました。自身の成長を通して得られた経験を今度はまわりの人達の成長のために活かしていきたいと話します。

梅田教室の教室長もそんな関わりをしてくれるんです。「大丈夫、大丈夫!」って、背中を押してくれて、そのおかげで成長できたということがあるので、いつか私もそんな存在になれたらいいなって思っています。

いろんな人の成長をつくれる存在になりたい

四宮は今年の4月で梅田教室での勤務も4年目。教室でのこれまでの経験と今後の展望について聞いてみました。

梅田教室は一昨年の4月にがらっとメンバーが変わって、半年くらいはすごく大変だったんですけど、ご利用者様は皆さんLITALICOジュニアにすごく期待して来てくださっているのが伝わってくるので、自分がいち早く成長する必要があると思いました。

2年目で、チームの中では最も経験が長い指導員になった四宮。お子さまの情報の引継ぎやチームビルディングなど、目の前のタスクに追われながらも、チームとして最高の支援を届けるために自分は何をするべきなのかということを考えます。

今この梅田の教室で自分にできることは、自己研鑽をしてひとりひとりの成長をつくれる存在になることかなと思いました。スキルも経験もある素敵な先生ばかりなので、これまで教室はうまくまわってきたのですが、みんなでもっと良い支援を提供していくためのきっかけをつくれたらなと。そのために、学びの機会をつくれる存在になりたいと思っています。

「成長をつくれる人になりたい」四宮の一貫した想いは、お子さまだけでなく一緒に働く仲間にも向けられています。

「できた」が生まれる瞬間に立ち会えることが一番嬉しい

最後にLITALICOに対しての想いと、仕事のやりがいについて聞いてみました。

LITALICOのブランドって、本当にすごいんだなって感じる場面が結構あります。
「評判を聞いて来ました」とか、「順番が回ってきて嬉しいです」って声を実際に聞く機会も多くて。ご利用者様の期待値がすごく高いです。だからこそ、その一員としてやっていく上でのプレッシャーもあって。期待を越えていける教室をつくっていきたいなと思っています。

「自分も教室も、期待を越えていける存在になりたい。」四宮の言葉からLITALICOジュニアの一員であることへの強い責任感が伝わってきました。そんな四宮、仕事の中でやりがいを感じるのは、やっぱりお子さまの「成長」に立ち会えた瞬間だとか。最近あった出来事を教えてくれました。

この前の話なんですけど、久しぶりに会った子がいたんです。しばらく見ないうちに、なんかあらゆる面で成長していて。例えば、受け答えに関して、質問には答えられるけど、相手には興味がないから会話のキャッチボールがうまくできない子だったんですけど、「先生はこうだね。」とか「先生はどう思う?」みたいな返答が返って来て。「え、この子がこうなっていたの?」という感動がありました。できない状態を知っている子が、いつの間にかできるようになっている。そんな「できた」が生まれる瞬間に立ち会えるときが一番嬉しいですね。


※本インタビューは2019年に行ったものです。当時四宮は梅田教室の指導員として勤務しておりましたが、2021年3月現在ではLITALICOジュニアの教室開設・運営サポートグループの所属となっています。

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